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レポート

【REBELS】後楽園ホールを揺るがす大激闘、宮越慶二郎が勝次を破りRIZIN参戦アピール

2019/04/21 00:04
【REBELS】後楽園ホールを揺るがす大激闘、宮越慶二郎が勝次を破りRIZIN参戦アピール

軽快なステップワークから重いローキックを放つ宮越(右)

2019年4月20日(土)東京・後楽園ホールでムエタイ&キックボクシング『REBELS.60』が開催された。

▼63kg契約 3分5R(延長なし)REBELS-MUAYTHAIルール
〇宮越慶二郎(拳粋会宮越道場/WBCムエタイ・インターナショナル・ライト級王者)
判定3-0 ※49-47、49-47、49-46
●勝次(藤本ジム/新日本キックボクシング 日本ライト級王者)


 日本キックボクシング界の老舗団体である新日本キックボクシング協会とニュージャパンキックボクシング連盟(NJKF)のエース対決が実現する。2018年12月の『REBELS.59』でスアレックを破った宮越が、再びREBELSに登場。対するはなんと新日本キックのエース・勝次。

 両者はともに2017年に開催された『KNOCK OUT』のライト級トーナメントに参戦したが、宮越は1回戦で、勝次は決勝戦で森井洋介に敗れており、対戦は実現しなかった。


 1Rはほぼローの蹴り合い。宮越はステップを踏みながら回り込み、勝次は時折右ストレートを放って行った。


 2R、宮越は左右に動きながら、ローに加えて強いパンチも放ってくる。これに勝次も得意の右ストレートを打ち込むが、手数は宮越の方が多いか。勝次は右ハイキックをヒットさせたが、宮越は動じない。


 3R、左右に細かくステップを踏んで動きながら、パンチとローを当てていく宮越。ステップで狙いが定められないのか、手数の少ない勝次の右ストレートをかわして宮越がパンチを打ち込み、コーナーへ追い詰める場面も。


 4Rも宮越のステップは止まらない。ステップで離れる宮越を勝次がムキになって追っていったところで宮越の右ストレートがジャスミート。ダウンを奪う。立ち上がった勝次は逆転を狙って前へ出てパンチを放っていく。激しい攻防に場内からは悲鳴のような歓声が沸き起こる。


 5Rも逆転を狙って前へ出る勝次とステップでそれをかわしつつ、強いローとパンチを打つ宮越。序盤は宮越のパンチが当たっていたが、勝次が飛びヒザ蹴りとパンチで大逆襲。宮越を追い回す形となり、勝次の右ストレートがついに宮越をとらえ始める。これに宮越も応戦して大激闘に。勝次の目は腫れ、宮越は右目の下を左ヒジでカットされて流血。場内は両者の応援団で大歓声に包まれ、熱闘は終了。

 判定3-0で宮越が勝利を収め、「隣(東京ドーム)でやっている嵐のコンサートを超えようと思ったけれど、嵐には勝てないな。でも僕と勝次選手だからエキサイティングな試合ができました。5Rは勝次選手の気迫がハンパなくてやられそうになりましたが、何とか勝ちました。僕が目指しているのは大晦日のRIZIN出場です。大晦日は皆さんをテレビの前で感動させたいと思います」と、改めてRIZIN参戦をアピールした。

▼REBELS 63kg級 初代王座決定トーナメント決勝戦 3分3R(延長あり)REBELSルール
〇丹羽圭介(TEAM KSK)
判定3-0 ※28-27、28-28、28-27
●稲石竜弥(TEAM OJ/Bigbangライト級王者)
※丹羽が新王座に就く。


 丹羽が切望した事から始まった「REBELS 63kg級初代王座決定トーナメント」。決勝戦(王座決定戦)は1回戦を勝ち上がった丹羽と稲石で争われる事になった。

 稲石はトリッキー、丹羽は間合い操作と独特の世界観を持つ者同士の一戦。どちらがお互いのワールドに相手を引き込むことができるか。そこが見所だと両者は口を揃えている。


 1R、ドタドタとした足取りで接近した稲石がローで先制。丹羽は慌てず前蹴りで距離をとる。丹羽が右を打った直後に稲石が右を打ち返して丹羽がダウンを喫する。稲石は練習仲間でもある那須川天心と同じ、トリケラトプス拳のポーズをとって場内を沸かせる。さらにセンチャイキックやバックハンドブローを放つなど大暴れ。


 2R、逆転を狙って前に出る丹羽は右ストレートを繰り出すが、すぐに稲石がフックを打ち返す。稲石はのらりくらりと動き、カモンゼスチャーで挑発。しかし、攻めの姿勢を見せる丹羽の右ストレート、右フックが稲石にヒットする場面が目立った。


 3Rも逆転を狙い、右ストレートで前へ出る丹羽。稲石はそれをのらりくらりとかわし、クリンチも多用。それだけではなくしっかりフックも打つ。必死に前へ出て攻める丹羽の右ストレートがついに稲石を捉え、稲石がヒザをついたためダウンとなる。


 判定は執念でダウンを奪い返した丹羽が勝利。悲願だったベルトを巻くことに成功した丹羽はリング上で号泣する。


 丹羽はマイクを持つと「2010年にデビューしてようやくベルトを巻くことができました。これは僕の勝利ではなくて僕たちのチームの勝利だと思っています。念願だったベルト、ひとつみんなに恩返しができてよかったと思います。これからもリングの戦い以外のいろいろな明日への活力になるようにやっていくのでまた力を貸してください」と、涙ながらに語った。

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