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インタビュー

【K-1】王者・林健太が試練の初防衛戦&リベンジマッチ「今回はもうとにかく勝つ、意地でも倒してやろうという気持ち」

2020/11/10 21:11
【K-1】王者・林健太が試練の初防衛戦&リベンジマッチ「今回はもうとにかく勝つ、意地でも倒してやろうという気持ち」

いろいろな人の想いを背負い、最強挑戦者ゴンナパーを迎え撃つ林 (C)K-1

 2020年12月13日(日)東京・両国国技館『K-1 WORLD GP 2020 JAPAN』にて、K-1 WORLD GPライト級タイトルマッチ3分3R延長1Rでゴンナパー・ウィラサクレック(タイ/ウィラサクレック・フェアテックスジム)の挑戦を受けて初防衛戦に臨む王者・林健太(FLYSKY GYM)のインタビューが主催者を通じて届いた。

 林はK-1参戦経験のある空手家の父を持ち、2013年にKrushでプロデビュー。強打を武器に2018年12月のK-1ライト級世界最強決定トーナメントで優勝すると、2019年3月にK-1 WORLD GPライト級王者・卜部功也に挑戦。下馬評を覆す勝利で第3代K-1ライト級王座に就いた。その後はデニス・デミルカプと金子大輝にKO勝ちと順調に白星を重ねて6連勝を飾ったが、今年3月に朝久泰央に不覚を取った。

 ゴンナパーとは2017年11月の『Krush.82』で対戦し、ゴンナパーが林にKO勝ち。当初、このタイトルマッチは9月の大阪大会で行われることが決まっていたが、林が練習中に左肋骨骨折・右足薬指骨折の怪我を負い、全治1カ月と診断されたため延期となっていた。

ベルトを失ったらあかん理由が1つ増えました

――当初9月の大阪大会に予定されたタイトルマッチが自身の怪我で12月の両国大会にスライドとなりました。正式に12月大会での防衛戦が決まり、どんな心境ですか?

「僕の怪我で試合が延期になってしまって、ゴンナパー選手にも申し訳ないですし、応援してくれている方々やファンのみなさんにも申し訳ないです。やけど12月に試合が決まって、ここでゴンナパー選手と戦えるので、しっかり見ておいてほしいです。怪我も完治したので楽しみにしていてください」

――欠場となった大阪大会はどんな思いで見ていましたか?

「大阪大会はもうヒデさん(山崎秀晃)のことしか覚えてないぐらいインパクトがスゴくて、入場した時のヒデさんの顔を見て、ヒデさんの覚悟をすごく感じて。あの大舞台でああいう結果でチャンピオンになって、すごく刺激を受けましたね。僕にとってヒデさんは兄貴で、僕はヒデさんの弟分です。ライト級とスーパーライト級のベルトを2人でずっと守っていきたいと思って、ベルトを失ったらあかん理由が1つ増えましたね」


――山崎選手の王座戴冠は刺激になるところが大きかったのですね。

「はい。ヒデさんは本当に色々と背負っているものがあって、そういうプレッシャーも全部はねのけて、あんないい結果を出したわけですから、シンプルにカッコいいなと思いました。僕はゴンナパー選手と防衛戦で、ベルトを失ったらあかんから意地でも勝とうと思っていたんですけど、ヒデさんのああいう姿を見ると勝つだけじゃなくプロとして魅せられる・人に感動を与えられる試合をしないといけないと思って、より気合いが入りました」

――今回はタイトルマッチであると同時に林選手にとってはリベンジのかかった試合ともなります。林選手はゴンナパー選手に負けたことがきっかけでジムを移って練習環境を変える…など格闘技人生の転機になった試合だと聞いています。

「僕はゴンナパー選手へのリベンジを目標にして練習環境を変えて、結果的に世界最強決定トーナメントで優勝して世界チャンピオンになることができて。それ(ゴンナパーへのリベンジ)があるからこそ、常に高いモチベーションで試合も練習も続けてくることができたし、今でもゴンナパー選手にやり返したい気持ちはあります。でも今は他にも背負ってるものがたくさんあるし、何より絶対にベルトを失いたくない。

 だからいざ戦うとなると、ゴンナパー選手へのリベンジでもあるんですけど、そこはあまり気にならないというか。とにかくもう負けたくない・勝ちたいっていう気持ちですね。3月の『K'FESTA.3』で朝久(泰央)選手に負けちゃって、色んな人が俺と一緒の気持ちになって悔しいと思ってくれて、中には悔しすぎて泣いてくれた人もいて、周りの人間を二度とそんな気持ちにはさせたらあかんと思いました。だから今回はもうとにかく勝つ、意地でも倒してやろうという気持ちですね」


――昨年亡くなられたフンファー会長はゴンナパー選手へのリベンジについてどのように言われていましたか?

「会長は『ケンタ、ゴンナパーは絶対大丈夫』ってずっと言ってくれていました、ゴンナパー選手のファイトスタイルは対策がしやすいって。会長が亡くなって、今はキヨソンセン(キヨ)がトレーナーとしてずっと教えてくれているんですけど、去年11月のK-1横浜大会で僕が勝って以来、FLYSKYGYMのプロ選手はずっと勝てていないんです。それでキヨが『俺の指導がダメだから勝てないのかな…』みたいに言ってたというのを聞いて…。会長の意思を継いでジムで指導を続けているキヨのためにも、僕がゴンナパー選手に勝って“キヨの指導は間違ってない”と証明したいです。ほんま今回はいろんな思いがあるから、絶対に勝たな! と思います」

――本当に周りのたくさんの人たちの思いも背負って臨むタイトルマッチですね。

「3月に負けて、ほんまにたくさんの人に悔しい思いをさせてしまいました。でも顎が折れて病室にいるときに色んなメッセージをもらって、それが本当に胸に響きました。次は絶対に勝つという気持ちは3月の試合以降ずっと持ってます。もう覚悟は決まっているので、試合ではすごく強い姿を見せて、家族、周りの人たち、会長、キヨ、ジムのみんな……色んな人の想いを背負って勝ちます」

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