▼第6試合 REBELS-RED 55.5kg級王座決定トーナメント準決勝
〇小笠原瑛作(クロスポイント吉祥寺/ISKA K-1ルール世界バンタム級王者)
判定2-0 ※30-29、29-29、30-28
×宮元啓介(橋本道場/INNOVATIONフェザー級王者)
※小笠原が決勝へ進出。
小笠原は昨年8月の江幡塁戦、11月のサオエーク戦と連敗を喫したが、今年1月にタイのオトコー3スタジアム、2月にルンピニースタジアムで勝利を収めて復活。9月の1回戦では壱・センチャイジムを崩し技でマットに頭を打ち付けてダウンを奪い、最後は右フックでKOしている。
宮元は小学4年生から空手を始め、数多くのタイトルを獲得。2010年1月、MA日本キックボクシング連盟でプロデビューし、WBCムエタイ・インターナショナル・スーパーバンタム級王者を始め、これまで6本のベルトを獲得している。志朗、内藤大樹、那須川天心、工藤政英、江幡塁など国内55kg級のトップ選手とはほとんど対戦経験があり、空手仕込みの蹴り技を駆使して国内55kg級のトップ戦線に長く君臨している。9月大会では栗秋祥梧を判定で降した。
小笠原とは2016年12月の『KNOCK OUT』旗揚げ戦で対戦し、3RにKO負けしており今回はリベンジマッチとなる。
1R、左ミドルを蹴るサウスポーの小笠原に宮元は徹底して右インローを蹴り返す。逆に宮元が右ミドルを蹴ると小笠原は徹底して左ローを蹴り返す。小笠原が左ミドルで快音を響かせると宮元は顔面前蹴りで応戦。
2R、右ハイを狙ってくる宮元に小笠原は左のミドルとローを蹴り分け、左ストレートと右フックも打つ。攻撃しながら右へ回り込む小笠原。宮元も前へ出て右ミドルで快音を響かせた。
3R、小笠原は左ミドルを蹴って組み付くと身体を浴びせ倒す。そして首相撲を多用。小笠原がバックハンドブローを空振りしたところへ宮元が右ハイを蹴り、小笠原が尻もちをついたがこれはスリップ。小笠原は左ミドルをヒットさせるも、バックハンドブローを空振りするとまたも右ハイを合わせられる。左ミドルを蹴りながら下がる小笠原、前へ出る宮元という展開で終了。
判定2-0で小笠原が勝利し、先に決勝進出を決めた裕典との兄弟対決が2021年2月大会で決定した。
兄・裕典は「上がってくると思っていたよ。今日の試合内容では殺されちゃいますね。いい課題を今日もらったので決勝までに仕上げて作っていきたいと思います。これからも僕たち兄弟の応援よろしくお願いします」とマイクで語る。
弟・瑛作は苦笑いしながら「こんな内容が悪くて全然満足していません。決勝に上がりたいために勝ちに徹してしまいました。お兄ちゃんとやりたくないです。2月までこの決勝はないので、もう1試合やりたいです。それか年末RIZINでもいいです。総合でもいいので挑戦します。オファー待っています」と、総合格闘技にも挑戦するとアピールした。
▼第5試合 REBELS-RED 55.5kg級王座決定トーナメント準決勝
〇小笠原裕典(クロスポイント吉祥寺/元WBCムエタイ日本統一スーパーバンタム級王者)
TKO 延長R 1分25秒 ※レフェリーストップ
×KING強介(team fightbull/元REBELS-MUAYTHAIスーパーバンタム級王者)
※小笠原が決勝へ進出。本戦の判定は29-30、29-29、30-29。
小笠原は『ONE』に参戦して初戦でKO勝利を飾るも、海外の強豪に3連敗。日本でも2019年4月にシュートボクシングで笠原弘希、11月にKNOCK OUTで宮元啓介に敗れて泥沼の5連敗。しかし、2月のトーナメント1回戦では森岡悠樹を延長戦の末に破り、勝利をもぎ取った。
強介は2011年7月に27歳でプロデビューし、2018年2月からREBELSに参戦。2戦目でREBELS-MUAYTHAIスーパーバンタム級王座を奪取。宮元啓介とは5Rフルに激闘を演じてドロー、小笠原瑛作には判定負け、栗秋祥梧に延長で判定勝利と活躍したが、大野貴志、HIROYUKIに連敗。一時は引退も考えたが、妻の実家の三重県伊賀市に移住。育児と介護、宮大工の仕事と慌ただしい生活の中で地元の有志とチームを結成し、格闘技ジムのない地で一から環境を作ってカムバックした。トーナメント1回戦ではタネヨシホにTKO勝ちも、9月の『ROAD to ONE』では朝陽・PK. センチャイムエタイジムに判定負けしている。
1R、強介は飛び込んでの左フックを何度か繰り出すが、小笠原は組み付いてのヒザ蹴り。小笠原は打ち下ろすような左フックを放つ。
2R、ボディを攻める強介だがパンチの距離になると小笠原に組み付かれてヒザを蹴られてしまう。小笠原は自分からは右ロー。強介は左のダブルを決める。
3R、小笠原はいきなり首相撲に持ち込む。組み際にはヒジ。振りほどいて左右フックを打つ強介だが、リーチ差はいかんともしがたくパンチの距離になると組まれてしまう。強介はボディへの右ストレート。ラスト10秒、小笠原が打ち合いに応じたところで強介のフックが3発、4発と連続ヒット。そして本戦の判定は三者三様のドローに。
延長R、打ち合いに行く強介を小笠原がヒジでカット、左目上から流血させる。さらに強介の左フックに小笠原が左フックを振り抜き、ダウンを奪う。再開後、前に出る強介に小笠原が左の縦ヒジ。これでさらに強介をカットし、流血に追い込んでドクターチェックでストップ。小笠原が延長戦で強さを発揮し、決勝へコマを進めた。