▼第6試合 SuperFight! -50kg契約 3分3R延長1R
〇寺山日葵(TEAM TEPPEN/初代RISE QUEENミニフライ級王者、第8代J-GIRLSミニフライ級王者)
延長R 判定3-0 ※10-9×3
×sasori(テツジム/NJKFミネルヴァ日本ライトフライ級王者)
※本戦の判定は29-28、29-29、29-29
寺山はジュニア時代から数々のアマチュア大会で好成績を残し、高校生になった15歳でプロデビュー。シュートボクシングで活躍中のMISKAIやMIOといった女子トップファイターたちとしのぎを削り、7戦目でMISAKIに初黒星を付けられたが、2018年11月のJ-GIRLSミニフライ級タイトルマッチでリベンジを果たしている。2019年9月に初代RISE QUEENミニフライ級(-49kg)王座に就き、J-GIRLSミニフライ級王座と合わせて2冠王に。今年2月にはスック・ワンキントーン女子ミニフライ級王者のKOKOZとの王者対決を制した。長い脚を利した蹴り技を得意とし、戦績は13勝(1KO)2敗1分の19歳。
sasoriはアグレッシブなファイトスタイルで13戦9勝(1KO)2敗2分と高い勝率を誇る現NJKF女子王者。2019年9月、小林愛三や寺山日葵ら国内トップクラスと拳を交えてきた喜多村美紀との同門対決を制し、ミネルヴァ王座に就いた。今年2月にはシュートボクシングに参戦し、5勝3KO無敗の快進撃を続けていた女神と対戦。サウスポーから繰り出す左ボディ&左フックを中心に、パンチを全く止めずに打ち合いへ行くスタイルで女神からダウンを奪い、延長戦で判定勝ち。関東にその名を轟かせた。
1R、サウスポーのsasoriは前に出る。パンチを打つと寺山が連打を返して顔面前蹴りやミドルにつなぐ。待ちの姿勢でsasoriが攻めてくると攻撃をまとめていた寺山だが、後半は自ら右ストレートを打つ。
2R、左を連続ヒットさせるsasoriだが、寺山はテンカオ、前蹴り、ミドルとボディへの集中攻撃。するとsasoriは“効いてないよ”とばかりに笑みを浮かべながら前進して寺山をパンチでコーナーへ追い詰める。
3R、前に出るsasoriを右ストレート、右ミドル、そして強烈なテンカオで迎え撃つ寺山。sasoriの左ストレートで仰け反る場面もあるが、的確に寺山がカウンターを奪っていく。それでもどんどん前に出るsasori。
本戦はドローとなり、延長Rへ。前へ出てくるsasoriに寺山は的確に右ストレートを当てに行く。さらにテンカオ。sasoriは笑みを浮かべながら前へ出続け、左の強打を浴びせるが、寺山が出鼻を挫くような右を何度もヒットさせる。さらにテンカオと右ミドルも。延長Rは寺山がしっかり勝ちきる戦い方を見せ、判定勝ち。
寺山は「王者らしい試合が出来なかった。sasori選手は本当に強くて自分はもっと強くならないといけないなと思いました。もっと強くなってRISE QEENとして他の選手より一個上のレベルになれるように強くなれるように頑張っていきます」と泣き声さらなるレベルアップを約束。声援に笑顔を見せた。
▼第5試合 SuperFight! -47.3kg契約 3分3R延長1R
〇紅 絹(NEXT LEVEL渋谷/初代RISE QUEENアトム級王者)
判定3-0 ※30-29、30-28、30-27
×山本ユノカ(Kick Box/元WBA女子世界ライトミニマム王者、元OPBF女子東洋太平洋フライ級王者)
紅絹は2006年10月デビューのベテラン選手で、パンチを主体としたトリッキーなファイトスタイルで各団体にて活躍。2012年11月、J-GIRLSミニフライ級王者になったのを皮切りにタイトルマッチを多数経験。7月に那須川梨々との王座決定トーナメント決勝戦を制し、RISE QUEENアトム級(-46kg)王座に就いてベテラン健在を示した。今年2月には平岡琴との倒し倒されの激闘を制して初防衛に成功している。戦績は32勝(2KO)20敗6分。
山本は2012年4月にプロボクシングでデビュー。名門ワタナベジムに所属して、2016年2月にバンコクにて7回TKO勝ちでOPBF女子東洋太平洋フライ級王座に就く。2016年8月にはWBA女子世界ライトミニマム級3位・西村聡美とWBA女子世界ライトミニマム級王座決定戦を行い、3R1分59秒、TKO勝ちで世界王座に就いた。同王座は初防衛に成功し、2017年10月にはIBF女子世界フライ級王者にも挑んだが判定負けで2階級制覇はならなかった。
ボクシングはその試合を最後に9勝(6KO)2敗2分の好成績を残して引退。2019年11月にジャパンキックボクシング協会でキックボクシングに転向第一戦を行い、判定で白星デビューを飾っている。2戦目は引き分け、今回、3戦目にしてRISE QUEENと対戦する機会を得た。
1R、山本は軽快な動きでサウスポーの紅絹に対して左へ回っていく。紅絹はローを中心にして左のパンチで山本をのけ反らせる場面も。山本はパンチの連打からハイキックを放つが空振りが目立った。
2R、パンチからミドルを放つ山本だが、蹴りを意識しているためかパンチが当たらず、逆に紅絹のパンチをもらってしまう場面も。紅絹はパンチ、ロー、前蹴り、かわしてのローとキャリアの差を見せるように流れるような攻撃。
3R、パンチで勝負に出る山本だが、紅絹はパンチ&蹴りで上下に攻撃を振り分け、打ち合いにも応じてパンチの打ち終わりにロー。クリンチ状態となってもヒザ蹴りをボディへ入れ、あらゆる局面で攻撃を仕掛け貫録の判定勝ちを収めた。
しかし紅絹はマイクを持つと、「1Rが終わってシーンとしたのは客席の数のせいじゃないなと思いました。王者として恥ずかしい試合をしてしまいました」と反省しきりだった。