▼第5試合 -70kg契約 3分3R
×中村 寛(BK GYM/DEEP☆KICK-60kg王者)
判定1-2 ※29-30、30-29、29-30
〇宮城寛克(赤雲会/TENKAICHIウェルター級王者、TENKAICHIミドル級王者)
中村は2019年6月2日の『RIZIN.16』で現HOOST CUP日本フェザー級王者・元RISEフェザー級王者の一刀に2R18秒でKO勝ちを収め、強烈なインパクトを残した。昨年7月のRISE大阪大会ではRyukiと激しい試合で会場を盛り上げたが、その試合前から拳を負傷していたこともあり戦線離脱。4月のRISEでタリソン・ゴメス・フェレイラと再起戦を行うことが決まっていたが、新型コロナウイルスの影響で中止となっていた。今回が約1年ぶりの試合となる。戦績は8勝(8KO)1敗。
対する宮城は沖縄TENKAICHIのウェルター級とミドル級の二冠を持つ28歳。昨年9月の幕張大会でRISE初参戦し、高木覚清と3R判定ドロー。2月にはNKBのリングで3RにKO勝ちを収め、今回はRISE初勝利を狙う。戦績は6勝(2KO)5敗2分。
1R,サウスポーの中村は左ストレートからの右フックを多用。宮城は前へ出ての右ストレート。左インローを蹴る中村は誘うようにノーガード、低く構えて宮城のパンチを頭を振ってかわす。
2R、中村は左インローを蹴り、左フックを繰り出す。このラウンドも前に出る宮城が右ミドルからのワンツー、中村は焦りからか組み付いて宮城を投げてしまいイエローカード。前に出る宮城にほとんど手が出ない中村に宮城の前蹴り、右ミドルが決まる。頭を下げてパンチを出してくる中村にはヒザ蹴りだ。
3R、宮城は前蹴りと左右ミドルで前へ出る。中村もフックとインローを出すが、かなりの消耗が見られる。どんどん前へ出る宮城に手数が出ない中村。思い切り左フックを打つも当たらない。宮城は首相撲からのヒザ蹴り、右ストレート、そしてまた掴んでのヒザ蹴りと手が出ない中村を攻める。
判定は2-1と割れ、宮城が勝利。チャンスをものにした。宮城は「70kgなめんなよ、って気持ちもありました」と60kgから上げてきた中村には負けられなかったと話した。
▼第4試合 -58kg契約 3分3R延長1R
〇鈴木真彦(山口道場/第7代RISEバンタム級王者)
KO 3R 0分47秒 ※右アッパー
×ウィサンレック・MEIBUKAI(タイ/MEIBUKAI/元ルンピニースタジアム認定フライ級&バンタム級王者)
『RISE ASIA SERIES 2020 -55kg』に出場が決まっていたRISEバンタム級王者・鈴木真彦(山口道場)もワンマッチで参戦。ウィサンレック・MEIBUKAI(タイ/MEIBUKAI)との興味深い一戦が組まれた。
鈴木は軽量級離れしたパンチ力と卓越したテクニックで、昨年11月の両国国技館大会でトーナメントを制して那須川天心が返上したバンタム級のベルトを獲得。昨年9月には無敗の初代RISEスーパーフライ級王者・田丸辰に初黒星を付け、今年1月には良星の挑戦を退けて初防衛に成功。2015年8月の『BLADE FC JAPAN CUP -55kgトーナメント』で那須川天心に敗れて以降、連勝記録を重ね5年間無敗、18連勝という驚異の記録を打ち立てている。
ウィサンレックはルンピニースタジアムでフライ級とバンタム級の2階級制覇を成し遂げ、ムエタイ時代のゲーオ・ウィラサクレックにも2度勝利した実績を持つ。ムエタイで300戦近いキャリアを持ち、トレーナーとして来日後も勝利を収めていたが、2017年8月の『KNOCK OUT』で那須川に3RでTKO負けを喫している。かねてより鈴木は“打倒・那須川天心”を口にしており、その実力が測定されるカードとなった。
1R、左右ローを蹴る鈴木はワンツーへつなぐ。早くもワンツーの右ストレートをヒットさせ、コンビネーションで左ボディを強打する鈴木。ウィサンレックは左ミドルを蹴るがスピードで鈴木が優る。鈴木の右ストレート、左ボディが目立った。
2Rが始まると同時に鈴木は右の強打をストレートとアッパーで放つ。さらに左右ボディ。ウィサンレックはジャブを繰り出すが、鈴木のスピードに対応できていない様子。顔面へパンチをもらう。鈴木の連打に下がるウィサンレック。コーナーでボディをもらうなど防戦一方に。
3R、鈴木の右ローにバランスを崩すウィサンレック。鈴木の右フックがヒットしてウィサンレックは大きく下がる。ロープを背負ったところで鈴木が右ストレートを放ってダウンを奪う。一気に襲い掛かる鈴木だがウィサンレックもパンチで応戦する。しかし、右アッパーをもらって崩れ落ち、鈴木が鮮やかなKO勝ちを飾った。これで鈴木は19連勝。
試合後、那須川との再戦のことを聞かれると鈴木は「日本人で倒せるのは僕しかいないと思っているんで」と、力強く答えた。