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レポート

【Road to ONE】青木真也が無観客試合で絶叫「クソみたいな世の中、生きていく」宮田vs田中はドロー=ABEMAが中継

2020/04/17 19:04

▼Road to ONE ムエタイ 72.5kg契約 3分3R
〇緑川 創(Monster Guns)
[判定3-0]
×西川大和(西川道場)

 緑川創は、2019年4月にWKBA世界スーパーウェルター級王座を奪取。12月にはタイのガムライペット・アヨタヤーファイトジムに判定勝利し、初防衛に成功している。2020年1月の目黒・藤本ジムの閉鎖に伴い、RIKIXやTRY HARD GYMで出稽古。後輩のHIROYUKIとチームを組み「Monster Guns」所属として参戦する。3月20日のRISEではサモ・ペティと対戦予定も大会が中止に。今大会での「Road to ONE」と並行し、3度目のラジャダムナンの王座挑戦を目指す。

 西川大和は総合格闘技イベントGRACHAN(グラチャン)期待の新鋭で現在なんと17歳。小さい頃からMMAで世界チャンピオンになることを目標に、父との二人三脚のトレーニングが破天荒だったことで、人気テレビ番組「探偵ナイトスクープ」で紹介され話題を呼んだ。

 アマチュア大会「PFC」ライト級タイトルを獲得後、韓国の『TOP FC』でプロデビューし、現在はアグレッシブなファイトスタイルで国内で戦績を積む。2019年9月にはシュートボクシングで立ち技初挑戦にも関わらず、手数の多さで元SB日本スーパーウェルター級王者・坂本優起を判定で破っている。

 1R、西川が右ローで先制。スピードのあるジャブも繰り出す。緑川は重い右ローを蹴り、左ボディを打つ。西川はスイッチを使いつつ、後ろ蹴りをヒットさせた。緑川は圧力をかけて前に出ると右ローを集中させ、合間に左ミドル、左右ボディブロー、右ストレートを混ぜる。緑川のヒジはかわす西川が逆にヒジを打つ場面も。

 2R、緑川の圧力でケージを背にする場面が多い西川。緑川は右ローでしっかりダメージを与えつつ、右ボディストレート、右ストレートを打つ。ケージを背に回り込みながらバックハンドブローで応戦する西川だが、左足とボディへのダメージは隠せない。緑川が追い続ける展開となった。

 3R、緑川の右ロー3連打で大きくバランスを崩す西川。それでも西川は強気にパンチを打ち返す。緑川はプレッシャーをかけて前に出るが、西川はパンチでもヒジでも恐れず打ち合う。緑川は容赦なく右ボディを叩きつけ、右ストレート、左フック、右ヒジにつなげる。最後は緑川が畳みかけていったが、西川は最後まで手を出して応戦し、勝敗は判定に持ち込まれた。

 判定は3-0で緑川の勝利となったが、西川の健闘が光る一戦となった。

▼Road to ONE MMAバンタム級(※65.8kg)5分3R
×祖根寿麻(ZOOMER)※元修斗環太平洋バンタム級王者
[1R 3分58秒 ニンジャチョーク]
○後藤丈治(TRIBE TOKYO M.M.A.)

 バンタム級戦。祖根寿麻(ZUMA)が2019年8月のRIZINでのジャスティン・スコッギンズ戦の判定負け以来の再起戦で後藤丈治と対戦する。後藤は北大卒業後、TRIBEに入門。パンクラスで4連続一本・KO勝ちをマークしている。

 1R、サウスポー構えの後藤に、オーソドックス構えの祖根。左ハイキックをガードの上に当てていく後藤。しかし、後藤の左右からの左ストレートの入りに祖根の頭が当たり、後藤がダウン。祖根はすぐにパウンドを入れるが、梅木レフェリーはバッティングを告げ中断。

「偶発性のバッティング」のコールの中、ウイルス感染予防のために防護服にゴーグル、マスクをつけたドクターがチェック。インターバル後、再開。

 ワンツーからスリーフォーと繋ぎ前に出る祖根は左で差して押し込み小外がけへ。さらに右も差してもろ差しへ。後藤は右を小手に巻き凌ぐ。祖根は肩パンチから左の差しで回してテイクダウン。すぐに立つ後藤のスタンドバックに回る後藤はアームロック狙いで祖根をひきはがす。

 スタンド再開。サウスポーから右の三日月蹴り、さらに左ストレートを効かせる後藤! 足が泳いだ祖根にラッシュをかけた後藤はさらに右フック! ダウンした祖根はシングルレッグで立ち上がるが、そこにニンジャチョークを合わせる後藤。

祖根はいったん仰向けになってズラすが、ヒザをついて亀になって立ち上がろうとしたところに後藤はニンジャチョークを極めた。後藤は怒涛の5連勝をマーク。

▼Road to ONE MMA フェザー級(※70.3kg)5分3R
○工藤諒司(TRIBE TOKYO M.M.A)
[1R 2分59秒 TKO]
×椿 飛鳥(トライデントジム)

 工藤諒司(TRIBE TOKYO M.M.A)と椿飛鳥(トライデントジム)が激突する。両者は2017年7月のアマチュア修斗関東選手権で対戦。決勝で工藤が椿に勝利し優勝を遂げている。

 工藤は、青森県八戸市出身で小学生の頃からレスリングを始め、中学で柔道も経験。高校ではフリースタイルでインターハイ3位となり、国士館大学レスリング部に所属した。卒業後、同大の先輩だった安藤達也に連れられてTRIBE TOKYO M.M.Aに入門した。



 2018年12月の修斗での久保村ヨシTERU戦のKO勝ち以降4連勝中で、2019年3月に内藤太尊に判定勝ち、10月に「ONE Warrior Series: 日本vs.世界」に参戦しジェリー・オルシムに判定勝ち、2020年2月のOWSでは韓国のイ・ミンヒョクに判定勝ちしている。

 椿はOWS2勝1敗。2018年10月の初戦ではMMA9勝無敗のアゼルバイジャンのアンバー・アミルリに一本負けも、2019年2月のOWSで中国のゾウジャンコォルに判定勝ちすると、10月の日本大会でもカンボジアのロン・ラーに2R TKO勝ちと、2連勝を飾っている。遠い打撃の出入りと粘り強い組み技の椿と、持ち前の組み技に加え攻守ともにボクシングの成長を見せている工藤の2年9カ月ぶりの再戦は、両者の進化が問われそうだ。

 1R、ともにオーソドックス構え。先に左ミドルは椿もそこに左フックを合わせた工藤が上体を崩してテイクダウン。金網際でパスガードでサイドを奪うと椿の背中をマットに着けさせる。細かいパウンドからマウントを奪う椿はサイドからアメリカーナ、肩固めへ。右腕を耳横に当てて防御する椿は腰をズラし、エスケープ。

 立ち上がる椿を追う工藤は、右ストレート! 後ろを向く椿に背後から左、さらに連打に椿がダウン。パウンドにレフェリーが間に入った。3年ぶりの再戦も、実績で勝る工藤がきっちり返り討ちにした。

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