(C)Zuffa LLC/UFC, ONE Championship
2026年8月18日(日本時間19日)米国ネヴァダ州ラスベガスの Meta APEXにて、UFCとの契約を賭けた『Dana White's Contender Series 2026: Season10 Week 2』(U-NEXT/UFC Fight Pass配信)が開催された。
「Week1」は4選手が契約。今回の「Week2」では5選手がDWCS再挑戦というなか、逆転KOのカイキ・ブリトー、DWCS史上2度目のヴォンフルーチョークを極めたトレント・ミラー、25年のDWCSでマノエル・ソウザ(UFC2連勝中)に敗れた雪辱を同じDWCSで晴らしたクリスチャン・ペレス、そして第1試合で大激闘を繰り広げた勝者のローマン・プーガと惜敗したターナー・トランブリーの両者がUFCとの契約を獲得。6選手がUFC入りを決めている。
この「1発勝負」で強いインパクトを残して勝てば(※今回のトランブリーのように負けて契約、勝っても試合内容次第で契約が見送られるケースも)UFCとの契約が決まる「DWCS」の舞台は、新進気鋭のファイターたちにとって究極のプレッシャーのかかる戦場だ。
オクタゴン最前列の中央には、ダナ・ホワイト、ハンター・キャンベル、ショーン・シェルビー、ミック・メイナードら首脳陣が陣取り、対戦相手をフィニッシュしに行く姿勢を見ている。
現状、UFCとの契約を得るためには、この『Dana White's Contender Series』でのインパクトある勝利と『The Ultimate Fighter』での優勝や印象的な戦いをしたファイナリストになること。そして『ROAD TO UFC』優勝が確実な路線で、その他、各国主要団体で強豪相手に実績を残す、LFAやFURY FC、Cage Warriorsなどのフィダーショーでチャンピオンクラスになるなど、若手・プロスペクトの吸い上げがUFCの主要な補強方針となっている。
また、各地域でのUFC大会で、欠場選手が出たときに、地元ファイターが緊急参戦で契約することも少なくない。そこにDWCSなどで契約が見送られた選手が入ることもあるが、そもそもの戦績が「評価されるべき相手に連勝」しているなど、DWCSもRTUもTUFも狭き門であることは間違いない。
そんな厳しいスカウティングのなか、次回以降のDWCSに出場する選手に注目が集まっている。
彼女はユニコーンだよ(ダナ代表)

(C)Zuffa LLC/UFC, Getty Imeges
8月25日(日本時間26日)の「Week 3」では女子バンタム級戦で、MMA4戦無敗のベラ・ミア(米国)が、3勝1敗のアレックス・アポダカ(米国)と対戦する。
▼女子バンタム級 5分3R
ベラ・ミア(米国)4戦0敗
アレックス・アポダカ(米国)3勝1敗
23歳のベラは、元UFC世界ヘビー級王者フランク・ミアを父に持つ二世ファイター。
センテニアル高校時代にネバダ州王者に4度輝き、2021年のジュニア・フォークスタイル全米選手権でも優勝。2023年にU20全米選手権68kg級優勝。U20世界選手権同級5位、U23世界選手権8位。
さらにグラップリングでも、2024年のIBJJFノーギ世界選手権 青帯優勝、2025年の同大会では紫帯ノーギでミディアムヘビー級で優勝。すでにUFCでも『UFC BJJ』でキャロル・ジョイアをダースチョーク、ラナ・ウィリンクに判定勝ち、26年6月にニシェル・ジョンソンをキムラからの腕十字で一本で仕留めている。
MMAはレスリングと並行して、2020年10月にメキシコでプロデビュー。判定勝ちスタート後、同年12月にリアネイキドチョークで一本勝ち。22年6月に米国XFNで腕十字で一本勝ち。25年7月のテキサスFury Challenger Seriesで立ち技ベースのステファニー・カルデロン相手に1R。父ゆずりのキムラを極めてMMA戦績を4勝0敗とした。
MMAでは育成マッチでキャリアを積んできたミアにとって、今回のアレックス・アポダカが初の同程度のキャリアの相手との対戦となる。
対するアポダカは、ブランドン・ロイバルも練習するFactoryX所属。左右スイッチスタンスで、身長170cmに対してリーチ182cmの長さを活かしたスタンドでの距離支配と打撃のコンビネーションを得意とするストライカー。
MMA3勝1敗でプロデビュー戦でスプリット判定負けも、その後、3試合を判定勝ちしており、アウトキックボクシング、ムエタイクリンチも駆使するアポダカは、ケージレスリング、グラップリングにも積極的だ。
身長・リーチともに170cmでレスリングベースのサウスポー構えのミアにとって、いかに立ち合い、得意のグラップリングに持ち込むか。

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DWCSとしては、早めのメイン抜擢となるミア。15日の『UFC 330』で「二世ファイター」の参戦について問われたダナ・ホワイト代表は、「面白いよ。普通、そういうのってうまくいかないものだからね。次の世代が格闘技をやろうとしてもさ。でも彼女はまさに自然界の怪物であり、信じられないほど特別な存在だ。格闘技における彼女の目標は、UFCの世界王者になることだけじゃない。ズッファ・ボクシングの世界王者になりたいし、オリンピックのメダルも獲りたい。UFCの柔術王者にもなりたいし……もしかしたらPower Slapにも出るかもしれない。何をするか分からないが、彼女にはワクワクさせられる。高校を卒業した頃からずっとワクワクしているよ」と期待を寄せる。
また「二世スターがUFCでうまくいかないことが多いのは、ハングリー精神が足りないのでは?」との意見には「ああ、間違いなくそうだね。親世代とは違う育ち方をするし、多くの面で彼らの歩む道は普通とは違う」としながらも、ベラ・ミアについては、それが当てはまらないという。
「フランク・ミアや彼の妻、ベラと一緒に夕食を食べて、ベラの話を聞くとね。幼少期から『ベラはどこだ?』となって窓の外を見ると、6歳くらいの頃からサンドバッグを抱えて家の周りを走っているというんだ。彼女は“作りが違う”んだよ。大学に進学し、レスリングのシーズンの真っ最中に、感謝祭などの学校の休暇で実家に帰ってくると、柔術の大会に出て──柔術のトレーニングすらしていないのに──世界トップクラスの柔術家たちを倒してしまった。レスリングしかしていなかったのにね。だから彼女は、まさに傑出した怪物であり、1人しかいない“ユニコーン”だよ」と、唯一無二の存在とした。
果たして、満を持して参戦のミアは、DWCSで周囲を納得させる勝利をあげられるか。









