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【UFC】モラエスが再戦でアスンソンにリベンジ! ブラジルでアルド、マイアが劇勝。田中路教&浜崎朱加と対戦したあの選手も登場=UFCフォルタレザ

2019/02/03 00:02
【UFC】モラエスが再戦でアスンソンにリベンジ! ブラジルでアルド、マイアが劇勝。田中路教&浜崎朱加と対戦したあの選手も登場=UFCフォルタレザ

(C) Buda Mendes/Zuffa LLC/UFC 

UFCは日本時間2019年2月3日(日)にブラジル・フォルタレザのセントロ・デ・フォルマソン・オリンピカ・フォルタレザを舞台に「UFCファイトナイト・フォルタレザ」を開催している。 

メインイベントはバンタム級タイトルの次期挑戦者候補決定戦と目される待望のリマッチ、ハファエル・アスンソン(ブラジル 27勝5敗)とマルロン・モラエス(ブラジル 21勝5敗1分/元WSOF世界バンタム級王者)の一戦。バンタム級ランキング3位につけるアスンソンと同4位のモラエスは2017年6月に対戦しており、当時はアスンソンがスプリット判定で勝利している。

再戦となった今回は、モラエスが右ロングフックをダブルでヒットしダウンを奪うと、アスンソンの立ち際にアームインギロチンを合わせて一本勝ち、リベンジを果たした。4連勝を決めたモラエスはTJディラショー戦をアピール。 

また、フォルタレザの大会にはレジェンドから新星まで多くのブラジル人ファイターが勢揃い。セミメインイベントには元フェザー級王者で現在ランキング2位につけるジョゼ・アルド(ブラジル 27勝4敗)が登場し、同郷の後輩ヘナート・モイカノ(ブラジル 13勝1敗)を迎え撃った。試合は、モイカノの圧力に退かないアルドがモイカノのヒザにカウンターの右を当ててから、怒涛のロングラッシュ。最後は右の連打で地元で2連勝を決めた。

さらに、メインカードではウェルター級ランキング8位のデミアン・マイア(ブラジル 25勝9敗)が米国出身のライマン・グッド(20勝4敗1NC)と対戦。母国で3連敗からの復活の一本勝ちを決めている。 

また日本人選手がらみでは、プレリムに登場するヒカルド・ラモスとホジェリオ・ボントリンが田中路教と対戦。ラモスは2017年2月のUFCで田中に判定勝ち。ボントリンは同年10月のGRAND SLAMで田中に3Rリアネイキドチョークで敗れている。その田中はUFC再契約を目指し、3月にPANCRASEに参戦。その後はUFCに多くの選手を送り込んでいるLFAと交渉中のため、両者の試合は田中の今後を考える上でも興味深い。試合はラモスがTKO負け、ボントリンがスプリット判定をものにしている。

さらに浜崎朱加(現RIZIN女子スーパーアトム級王者)と2017年3月に対戦したリヴィア・ヘナタ・ソウザが、8ポンド体重超過したサラ・フロタと対戦。こちらもスプリット判定でUFC2連勝を決めた。浜崎を1R KOに降して以降、3連勝中だったソウザはUFC前戦でも81秒ギロチンチョークで一本勝ちを飾っており、体重超過のサラ相手に技術と強い気持ちでテイクダウンを決め、4連勝をマークしている。

UFCは次週、舞台をオーストラリアに移してUFC 234を開催する。メルボルンにあるロッド・レーバー・アリーナで行われる2019年初のナンバーイベントはメインイベントでミドル級王者ロバート・ウィテカーが挑戦者ケルヴィン・ガステラムを迎え撃つほか、活躍目覚ましいイズラエル・アデサニヤがベテランの元王者アンデウソン・シウバに挑むミドル級マッチがセミメインイベントで行われる予定。また、石原"夜叉坊"暉仁が出場し、韓国のカン・ギョンホとのバンタム級マッチに挑む。

◆UFCファイトナイト・フォルタレザ
現地時間2019年2月2日(土)、日本時間3日(日)
セントロ・デ・フォルマソン・オリンピカ・フォルタレザ(ブラジル・フォルタレザ) 

【メインイベント】

▼バンタム級 5分5R
○マルロン・モラエス
[1R 3分17秒 ギロチンチョーク]
×ハファエル・アスンソン



1R、ともにオーソから。圧力かけるアスンソンに右ローから入るモラエス。ステップ振り、頭振り右を突くモラエス。アスンソンは右のバックキック。かわすモラエスは左ジャブ。同時にアスンソンも左突く。モラエスはいきなりの右ロングフックを当てると、さらに右フック! ダウンしたアスンソンにモラエスは跳びこむと片足を抜きハーフに。そこでパウンドするとモラエスは足を戻してガードに。そこからアスンソンは左で差して立ちに行くが、その際にモラエスはアームインギロチン! 右足をかからめて胸を突き出しタップを奪った。4連勝を決めたモラエスはTJディラショー戦をアピールした。

◆勝者マルロン・モラエスのコメント


「まず、今日来てくれたみんなに感謝したい。本当に難しい1週間で、何度もテストされた。それでも、本当にうれしいし、ベルトはきっと俺のものになる。この階級では俺が一番だ。チャンピオンはフライ級に落としたし、前回のパフォーマンスを見る限り、間違いなく自分が彼を倒せると思う」

【セミメインイベント】

▼フェザー級 5分3R
○ジョゼ・アルド(ブラジル)
[2R 0分44秒 TKO]
×ヘナート・モイカノ(ブラジル)

1R、ともにオーソから。長身から広いスタンスのモイカノはヒサを上げながら圧力をかける。右ローをかわすアルドは押し込んでの左。バゥクステップでかわすモイカノ。アルドは右ロー。さらに右ローから左! モイカノは前足を変えてスイッチする。左右で詰めるモイカノ。差すが深追いはせず、離れる。右前蹴り、左ミドルを軽く打ちけん制するモイカノ。アルドは左ボディから右。モイカノの右はブロッキングし、右ローをヒットさせる。モイカノのワンツーにワンツーで返す緊張感あう攻防。さらにモイカノの左はスウェイでかわす。左ジャブ刺すアルドはモイカノの左右のフェイントに反応して見せる。

2R、右ローを打つモイカノ。アルドは左をボディストレートで突く! さらにモイカノのヒサに右ストレートを当てると一気にラッシュ! 左ボディ、右アッパー! 顎が上がるモイカノ。左の怒涛の攻撃から続けてアルドは左ヒザ! 右アッパー、右フックとしっかり上下に散らしながらもここでフィニッシュする、という強い意志を感じさせるラッシュで勝負を決めた。歓喜のアルドはかつてのように客席のブラジルファンのもとへ一直線! 多くのファンに囲まれての雄たけびをあげてからオクタゴンへ。

アルドはマックス・フォロウェイ戦の連敗から見事な2連続KO勝利。試合前、残り3試合での引退を示唆していたアルドは、「アンダードッグだったけど気にしなかった。自分を信じていた」と語った。

◆勝者ジョゼ・アルドのコメント
「1ラウンド目はどちらかというと学習だ。相手が今回の試合で何をプランしてきたのか、それを理解しようとした。第2ラウンドで仕留めるために第1ラウンドでしっかり観察しようと思ってね。地元で試合をして、地元で勝利できたことは本当によかった。いつだって特別だ。観客が味方してくれるし、名前も分かってくれている。自分をコントロールしようとしているから、リミットを超えることはない。この後はジムに戻って次の試合に備える。もう一度、ブラジルで試合がしたい。今年、クリチバでUFCイベントがあると聞いた。UFCで初めての試合はサッカースタジアムだったから、もう一度、スタジアムで戦えたら本当に特別になるだろうね」 

【メインカード】

▼ウェルター級 5分3R
○デミアン・マイア(ブラジル)
[1R 2分38秒 リアネイキドチョーク]
×ライマン・グッド(米国)

1R、「コンバッチ!」の声に前に出るのはマイア。シングルレッグにグッドはアッパーを合わせるがマイアはダブルレッグに行く。顔を押し引きはがそうとするグッドはさらに足を抜き立とうとするが、そこで脇を潜りバック奪うマイア! 左足でいったん後方に引き出してから背中に跳び乗り4の字バックへ! スタンドで背後からリアネイキドチョークを狙うマイアは喉元の腕を左右入れ替え、左腕を喉元に入れ、マタレオンでタップを奪った。

3連敗から復活の白星を掴んだ41歳のマイアは戦績を26勝9敗に。いぶし銀の一本勝ちをブラジルで見せた。

◆勝者デミアン・マイアのコメント
「彼が強いというのは分かっていたが、どれほどの強さかは分からなかった。テイクダウンを決められるチャンスはあると思っていたけれど、彼は起き上がってくる力がとんでもなくすごい。それで気づいたんだ。テイクダウンを狙うべきじゃないと。それよりも、自分の得意技でもある背中を狙った方がいいと思った。合理的に、ウェルター級のトップ3ファイターに敗れてしまったけれど、結局、勝利がないというのは最悪だ。こんなこと人生で経験したことがない。連敗なんて2回でストップしたし、それもキャリアで2回だけ。ただ、今はもう成熟しているから、この状況にも対応できた。自分の契約は残り2試合だ。次のブラジルのイベントに参加して勝利し、さらにもう一度やって、それから自分の人生を決めたい。続けるのか辞めるのか」 

▼ライト級 5分3R
○シャーウス・オリベイラ(ブラジル)
[2R 0分55秒 アナコンダチョーク]
×ダビッド・テイムル(スウェーデン)

1R、サウスポー構えのオリベイラ。オーソのテイルムは左ハイを打ち、その後に左手を前に出してさらに指を前方に突き出してアイポークとなる。テイルムに減点1が宣せられる。中断後、再開。今度は前手の右手がアイポークに。すぐに再開。

右から左の二段蹴りを当てるオリベイラは勝負所と見て前へ! しかし続くヒザ蹴りで片足となったところにテイルムは左をヒット! 尻餅をつくオリベイラだが、テイルムはグラウンドに深追いはせず。オリベイラは立つ。右目を腫らすテイルムの打撃にカウンターのダブルレッグテイクダウンはオリベイラ! バックに回るが、立つテイルムに下からオリベイラは背後から足を三角でからめスプリット狙い。外すテイルム。

右を当てバックフィストと連打で攻めるオリベイラに場内は大歓声。バックキックをかわしたテイルムも左で押し返し、左ハイもブロックの上から当てる。

2R、詰めて下から突き上げる右ヒジを当てるオリベイラ! さらに右アッパー! 思わず背中を見せるテイルムに背後から左右のラッシュ! 試合を止められてもおかしくないが正対したテイルムは組み付きに。その頭をとらえたオリベイラはアームインからアナコンダチョークでひきずりこみタップを奪った。

試合後、ケージ上からムーンサルトしたオリベイラは26勝8敗、UFC4連続チョークでの一本勝ちで上位陣との対戦をアピールした。

◆勝者チャールズ・オリベイラのコメント
「家族もチームも、キャンプ中にケガをしたり、試合の出だしが厳しかったりすると、それはこの後にいいことが待っているからだって、そういつも言うんだ。試合に戻れないと思っていたし、何も見えなかったんだけど、医者が入ってきて、落ち着き始めた。打撃が良くなっている。ストライカーと対戦して、自分もその力があることを見せられた。ライト級では4勝したけど、それでも、フェザー級でどういう風に感じるかを見て判断したいから、フェザー級で戦うチャンスがほしいと思っている」 

▼ライトヘビー級 5分3R
○ジョニー・ウォーカー(ブラジル)
[1R 0分15秒 TKO]
×ジャスティン・レデット(米国)

オクタゴンの淵に両手をかけて試合開始を待つウォーカー。ジャブでけん制するレデットに、右のサイドキックはウォーカー。さらに右のかけ蹴り! 左のバックフィスト! ダウンしたレデットに反則のサッカーキックを顔面に狙うウォーカー。これは当たらずか当てずか。ウォーカーは中腰のままパウンドを連打し、15秒勝利を決めた。

マット上で勝利のヘッドスプリング、バック宙、ウェーブをするウォーカーはこれで16勝3敗。8連勝のウォーカーは2018年「DW's Contender Series 2018」から、UFC2連勝を2連続1Rで決めた。

◆勝者ジョニー・ウォーカーのコメント
試合がどんな結末になるのか誰もイメージできていなかったけど、オクタゴンの中では何が起きても対応できるようにしておく必要がある。今日は試合に臨んでとにかく楽しみたかった。今回以上にもっと良いショーを見せたい。毎日成長し、もっとうまくなっていく。まだUFCに来たばかり。経験を積んで、たくさんの試合に勝ちたい。自分よりも上にはまだたくさんの人がいる。その人たちはそのポジションにふさわしい活躍をしてきたってこと。いずれは自分もそうなるつもりだ」 

▼女子ストロー級 5分3R
○リビーニャ・ヘナタ・ソウザ(ブラジル)
[判定2-1(29-28×2,28-29)]
×サラ・フロータ(ブラジル)
※サラ・フロタは8ポンド体重超過

ひと回り、いやふた回り大きなフロータ。ソウザの仕掛けを潰し上を取る。2R、サウスポーのフロータに対しオーソから右で飛び込むソウザだが、フロータは右で返す。その打ち終わりにダブルレッグテイクダウンはソウザ。ガードに入れるフロータはラバーガードでブレーク。

フロータの右にカウンターダブルレッグテイクダウンはソウザ。下から腕十字狙い、ソウザの右足にからみ潜り狙うフロータ。足を抜くソウザはみたび小外&ダブルレッグテイクダウンする。さらに4度目のダブルレッグから脇潜りバックへ! バックマウントからパームトゥパームでリアネイキドチョークに入るが、フロータは後ろ手を剥がしブザーに救われる。

3R、左フック、右ストレートはソウザ。組み付くが切られ、引き込みに。上のフロータは鉄槌3連打! しかし膠着ブレーク。右の蹴りはフロータ。圧力をかけると遠間からのソウザのダブルレッグは切られる。下のままブレークを待つソウザ。スタンドへ。右を振り前進するソウザ。ワンツーの左はフロータ! ソウザは前足に左ローを当ててブザー。フロータはソウザを抱き上げる。

判定は2-1(29-28×2,28-29)でソウザが勝利。両手を挙げて不服の仕草を見せたフロータだが、大幅な体重超過の後味の悪さが残る1戦に。2017年3月に浜崎朱加(現RIZIN女子スーパーアトム級王者)に一本勝ちしているリヴィア・ヘナタ・ソウザはUFC2連勝。戦績を13勝1敗とした。

◆勝者リビーニャ・ソウザのコメント
「試合中に何度かポジションを失ってしまったと思う。かなり強くやられた。そのことはウソをつけない。相手の体格にちょっとおされてしまった。でも、自分の戦い方をできたところもあるし、スプリット判定で勝利も手に入れた。今日、自分が犯したたくさんのミスを修正しないと。勝利に十分なだけはできたと思う。できるだけ早くジムに戻りたいわ」 

【プレリム】

▼ミドル級 5分3R
○マルクス・ペレス
[2R 1分07秒 アナコンダチョーク]
×アンソニー・ヘルナンデス

◆勝者マルクス・ペレスのコメント
「こんな風に勝利できるなんてセンセーショナルだ。しかもブラジルで。ファンや家族のために、いいパフォーマンスができるようにどれだけがんばってきたことか。試合は最高だったんじゃないかな。最初のラウンドで何発か食らわせられたし、相手もそれは感じていた。2ラウンド目もそう。背中を取って、向こうはそれっでも守ろうとしていたけど、フィニッシュできた。ボーナスがほしいな。かなりうまく戦ったし、今日は今のところ、俺のようなフィニッシュを決めたヤツが他にいない。次はエリアス・セオドルと戦いたい。彼がランカーなのは分かっている。俺は違うから、試合を組んでもらえるかは分からない。ただ、彼はUFCで活躍しているし、もしその相手を倒せたら自分にとっていいことだというのは分かっている」 

▼女子フライ級 5分3R
○マーラ・ロメロ・ボレラ
[判定2-1(29-28×2,28-29)]
×タイラ・サントス

◆勝者マーラ・ロメロ・ボレラのコメント
「膝を痛めた前回の試合から復帰したくてたまらなかった。今回の勝利は私にとってスペシャルな意味がある。ジュシー・フォルミーガ、コナン(マーカス・シウヴェイラ)やチームのみんなと必死にトレーニングしてきた。勝利がほしくてたまらなかったの」 

▼ウェルター級 5分3R
○チアゴ・アウベス
[判定2-1(29-28×2,28-29)]
×マックス・グリフィン

◆勝者チアゴ・アウベスのコメント
「フォルタレザに戻ってきて勝利できたなんて最高だね。試合が終わった時、テイクダウンがあったからもしかすると相手に持っていかれたかなと思った。でも、俺の方がアグレッシブだったし、常にフィニッシュを狙おうとしていた。それが違いになったんじゃないかな。向こうは自分が勝ったと思っているかもしれないし、それは理解できる。誰だってそう思う。第1ラウンドを相手が取ったのは間違いない。でも、2ラウンド目は落としていたし、第3ラウンドは俺が狙ったようにフィニッシュしてこようとしなかった。今日は地元で戦えて本当にスペシャルだった。今回の試合に向けてかなりトレーニングに励んだし、本当にうれしい」 

▼ヘビー級 5分3R
○ジャルジーニョ・ホーゼンストライク
[2R 0分54秒 TKO]※右フック→左ハイ→パウンド
×ジュニオール・アルビニ

◆勝者ジャルジーニョ・ホーゼンストライクのコメント
「いい試合だったね。トレーニングしたことができた。試合中、コーチからもう少し動くように言われたんだけど、その時に相手がミスをした。2発あたってそれでおしまい。俺は戦いたい。この階級の誰が相手でも受けて立つ」 

▼フェザー級 5分3R
○ジェラルド・デ・フレイタスJr. 
[判定3-0(30-27×2,30-26)]
×フェリペ・コラレス 

◆勝者ジェラルド・デ・フレイタスJr.のコメント
「想像していたよりもはるかに良かったし、UFCデビュー戦で勝利なんて最大の夢のひとつがかなった。3ラウンド戦えて、自分にできることをすべて見せられたことも良かったと思う。実はもっと慎重な戦略を練っていたからコーチたちが少しうるさかったんだけど、でも俺は相手がかなり疲れているのが分かったから攻めようと思った。ファイトボーナスがほしい。UFC入りは自分にふさわしいことだと本気で思っていたし、いいタイミングで入れたと思う。すでにキャリアでかなりの経験を積んでいる。この後はバンタム級に落とす予定だけど、もともとの階級だし、駆け上ってみせる」 

▼バンタム級 5分3R
○サイード・ヌルマゴメドフ(ロシア)
[1R 2分28秒 TKO]
×リカルド・ラモス(ブラジル)

1R、ともにオーソ。左右の蹴りはヌルマゴメドフ。左ローにラモスが崩される。さらにスピニングキックにラモスは後退。ヌルマゴメドフは高い後ろ廻し蹴りをブロック上に当てる。さらに右のバックフィスト。プレリム第1試合のビブラトフに続いて回転系の技を惜しげもなく使う。さらに右のバックスピンキックにラモスは腹を押さえくの字に! そこを逃さずヌルマゴメドフは左ハイ! 金網まで後退したラモスに左フック連打でレフェリーを呼び込んだ。

2017年2月のUFCで田中路教に判定勝ち、今回ヌルマゴメドフとの「12勝1敗」対決に臨んだラモスだが、サイード・ヌルマゴメドフのバックスピンキックを効かされ、TKO負け。ヌルマゴメドフは18年7月のジャスティン・スコッギングス戦に続くUFC2連勝を飾った。

◆勝者サイード・ヌルマゴメドフのコメント
「今回のキャンプを通してジムであのキックを練習してきた。チャンスがあったから、そこを狙ったんだ」 

▼フライ級 5分3R
○ホジェリオ・ボントリン(ブラジル)
[判定2-1(29-28×2,28-29)]
×マゴメド・ビブラトフ(ロシア)

1R、ともにオーソ。圧力かけるビブラトフは左ローから。それを掴みに行くボントリン。右から左ミドルはビブラトフ。さらに左で差して投げはビブラトフ! ボントリンは下からオモプラッタ狙いから立つ。次に投げたのはボントリン! 上を取るとすぐさまマウント、バックへ。左手で対角の肩を抱きチョークが、右手は掴まれる。腰ずらすビブラトフは外して立つ。速いバックスピンキックはビブラトフ。かわすボントリンだが、打撃はビブラトフが優勢。

2R、左ジャブつくボントリンに組むビブラトフはダブルレッグも差し上げるボントリン。スイッチするとそこにビブラトフは右ロングフック。左で差して押し込み右を打ち込む。オーソに戻すボントリン。ビブラトフの右の飛び込みにガード固めるボントリン。ビブラトフはみたび後ろ蹴りを見せ、さらに近距離から離れ際にもバックスピンキック! しかしボントリンもサウスポーから左をヒット!跳びヒザを狙うビブラトフ。さらに押し込みダブルレッグテイクダウン! ガードを取るボントリンは再び腕十字狙いを外してきたところにシングルレッグを合わせて立つ。動きが落ちない両者。低いダブルレッグはボントリンだが切るとビブラトフは2度バックスピンキックを当てる。

3R、オーソから左ミドル当てるビブラトフ。さらにかけ蹴りも見せる。かわすボントリンは左構えに。右前手から関節蹴りも見せるが、左前手ではたくビブラトフはバックスピンキック。しかしボントリンも左から右! ビブラトフも浅いが右ハイ。近距離にも構わず回転系の蹴り、拳を振るビブラトフは金網詰めてダブルレッグへ。差し上げるボントリンも休まずヒザ蹴り。離れ際に右ヒジを振る。ボントリンの左打ち終わりにばっちりのタイミングでダブルレッグ入るビブラトフだが、そこを切るボントリンは、右で差して投げ! すぐにバック奪いリアネイキドチョークへ! しかしここもビブラトフは極めさせずホーン。

判定は2-1でボントリンが勝利。2017年10月のGRAND SLAMで田中に一本負けし、唯一の黒星をつけられていたボントリンだが、UFCデビュー戦での「14勝1敗対決」をホームで制し、戦績を15勝1敗とした。

◆勝者ホジェリオ・ボントリンのコメント
「言葉がないよ。ブラジルでデビューして勝利なんて。ビブラトフはタフな相手だし、すでにランキング入りしている。それに、試合中にフィニッシュを狙ったこっちの攻撃を防がれてしまった。ここから成長したい。それが常に目標にある。必死にトレーニングを続けて、次はもっとうまくなって戻ってくることを約束する」 

※選手情報はUFC公式サイトにて。

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