(C)Zuffa LLC/UFC, Daiki Watanabe/GONG KAKUTOGI
2026年5月30日(土)中国・マカオ ギャラクシー・アリーナで開催された『UFC Fight Night: Song vs. Figueiredo』(U-NEXT配信)にて、朝倉海(ジャパントップチーム)がキャメロン・スモザーマン(米国)に1R1分50秒、左フックでKO勝ちした。RIZIN時代のバンタム級に戻してUFCで初白星。試合後、スモザーマンは朝倉から浴びた1発の右カーフキックで、左前足を破壊されていたことが分かった。
体勢が崩れても強打が打てる
試合は1R、ともにオーソドックス構えで、対峙しても身体の大きさで引けを取らない朝倉のペースで始まった。
少し低めの構えからいったん間合いを外し、先に右カーフをスモザーマンの左前足にヒットさせると、スモザーマンは足を流されそのまま右に1回転して正対した。
朝倉はさらにオーソから左ハイを強打。右腕でガードするスモザーマンだが、朝倉に組みの対処と自信が見える間合いと攻撃だった。朝倉の2発目の右ローは前足を引いてかわすスモザーマン。
左から右で飛び込む朝倉。バックステップでかわすスモザーマンだが、顔の位置が変わらない。入りのフェイントを入れ、遠間から左ジャブを突く朝倉。手数が少ないスモザーマンはここで左ジャブを見せる。
左前手フックを振って前に出る朝倉。かわしたスモザーマンにさらに右ボディストレートを届かせ、さらに左三日月蹴りを腹に。スモザーマンが前に出てきたところに左前手のフック。スモザーマンは右手でガードも朝倉のスピードについていけていない。朝倉の入りに左フックを振るが、朝倉はすでに身体を戻している。
朝倉の右の入りをかわしながらカウンターの左ジャブを当てたスモザーマン。「やったな」という表情を見せる朝倉だが、左ジャブをダブルで突くスモザーマンをさばく朝倉は間合いをコントロールしている。
そして、左から詰めて沈んで右アッパーを見せておいて一気に踏み込んでの左フック! さらに右ストレートを打ち抜いた朝倉! 体勢が崩れても返しの強打が打てる体幹の強さ。スモザーマンは両ヒザを着いてダウンもすぐに立ち上がる。
立ち上がったスモザーマンをケージに詰めた朝倉は、勝負所で詰めながらもここは冷静で、さらに右から左をコンパクトに当てる。ケージ背に左を空振りしたスモザーマンがバランスを崩すと、戻り際に朝倉は右から返しの左フック! ダウンしたスモザーマンに右から左のパウンドでレフェリーが間に入った。スモザーマンは失神。
朝倉はセコンドのもとに走り、新体制でチーム入りした金原正徳ヘッドコーチらとハグをかわした。元来のバンタム級でスピードのみならず、体幹・力強さも増していた。
「バンタム級でまるで別人のよう」と聞かれ「2試合連続で負けてしまったから」と涙
ケージインタビューでマイケル・ビスピンから「君には大きなプレッシャーがかかっていたし、当初はベルトを逃してしまった。でも、あれは135ポンド(バンタム級)とは別の階級での話だ。これから君はこんな姿を見せてくれるのか? 今夜はまるで別人のようなファイターに見えるから」と問われた朝倉は、英語で「ああ。2試合連続で負けてしまった。だから……ごめんなさい」と言葉に詰まり涙をぬぐうと、「僕はこの試合で自分がどれだけ強いのか、証明したかった。僕の打撃は世界一だと信じている」と語ると、ビスピンから「確かにそう見えたよ。それに、これはバンタム級での初戦だよね。挑戦したい相手はいる?」と聞かれ、「どこでも誰とでも、できるだけ早く戦いたい」と笑顔で語ってケージを降りると、ケージサイドで観戦した兄の朝倉未来と勝利のハグ、グータッチをかわした。
試合後、朝倉はパフォーマンスオブザナイトを受賞し、10万ドル(約1590万円)のボーナスを獲得。朝倉は公式Xで「コーチたちに配ります」と語っている。





