自社の作業衣で入場した摩嶋。(C)RIZIN FF
2026年4月12日(日)『RIZIN LANDMARK 13 in FUKUOKA』で組まれた『vs.世界』の国際戦。第4試合のフェザー級では“町工場のグラップラー”摩嶋一整(毛利道場)が、元Bellatorの柔術欧州王者ジェームズ・ギャラガー(アイルランド)と対戦。
初回からテイクダウンを奪った摩嶋に、ギャラガーは得意のギロチンチョークをカウンターで極めにいったが、それに対処していた摩嶋は「相手を疲れさせよう」と力を使わせたうえで頭を抜き、トップコントロール。
ギャラガーにスクランブルをさせずに押さえ込み、最後は、3Rに得意の肩固めでギャラガーを失神させての一本勝ちで11月の木村柊也戦に続く2連勝を飾った。
会社に脱いできたままの作業衣を入場時にはおり、地元に近いファンの前で勝ち名乗りを受けた摩嶋。対戦したギャラガーは「普通はあそこから抜けられないし、そういう経験はなかった。自分に何もさせなかったという点で、彼は特別な世界レベルの選手だと思う」と語った。
摩嶋一整「社長が来てるんで負けられなかったです」
──試合を終えた率直な感想からお聞かせください。
「今回、山口からいっぱい応援来てたんで、とりあえず一本勝ちできて嬉しいです」
──たくさん応援が来てたということですが、オープニングセレモニーの時の大歓声や、試合中に摩嶋コールが起きていましたが、聞こえていましたか?
「ちょっと試合中はさすがに分かんなかったですけど、終わってから一本勝ちを極めた後にすごい歓声が上がっていたので、それで気づいたぐらいです」
──試合中は何度も何度も「摩嶋! 摩嶋!」と盛り上がっていました。すごい応援団だなと。
「ちょっとギロチンの攻房が長かったので、ちょっと不安にさせたかもしれないです(笑)」
──対戦したギャラガー選手と実際に戦った印象を教えてください。
「もっとトップで制圧できると思ったんですけど、下から巧みにギロチンとか足関(節)とか仕掛けてきて、なかなか思い通りにできなかったのですが、最終的に得意な形に持っていけて良かったなと思います」
──試合を終えたばかりですが、今後の展望・目標を教えてください。
「今日も色々課題は見つかったんで、またそれを潰していって、また強くなるだけです」
──先ほど「ギロチンの攻防が長かったので心配させた」と。1回目と2回目で、2回目はクローズドの中だったかと思います。特に極まり具合は心配なかったですか。
「そうですね。もうあの形になるだろうなってのは想定していてズラしていたので、疲れさせようと思って首抜かなかったんですけど、それで結構消耗させれたかなって思います」
──あの体勢に入った段階で、ズラすことをやっていたということですね。
「はい。1R目からもう疲れさせようと思ってギロチン急にパッて抜くんじゃなくて、力を使わせてましたね」
──何度かマウントからハーフに戻っていたのは、ハーフになっても構わないということでしたか。
「そうですね。僕的にはハーフの方が落ち着けるというか、安定してるんで。ハーフなら全然構わないと思ってました」
──今回パスガード、あるいは肩固めの体勢になった瞬間に歓声が湧いてたことはどう感じてましたか?
「得意な形なんで、もうあの形になったら極められるなって思ってました」
──試合を進めるなかで「危ないな」と思ったシーンはありましたか?
「いや、危ないなってのは特にはなかったですね」
──SNSでファンの反応を見ても「ギャラガー選手がどれだけ強いのか分からないくらい、摩嶋選手が圧倒していた」と言う声もありまして……。
「本当ですか?」
──Bellatorの中でもトップにいたギャラガーの強さを、肌を合わせて感じることはありましたか?
「そうですね。僕的にはもっとトップ(ポジション)で圧倒したかったんですけど、やっぱりその辺は柔術が強いというか、下からが巧みだったというか。僕が思ってる以上には上手くやらせてくれなかったですね」
──寝技の展開も多い試合でした。RIZINに限らず寝技の展開が膠着して見えたりすると観客からブーイングが起きたり、動きを求める声もありますが、今回の摩嶋選手の試合に関しては、みんながこう息を飲んで見守っているようでした。そういう試合ができることに、ご自身は誇りを感じるだとかはありますか?
「そうですね、僕は最終的に極めるので、見守ってください(笑)」
──多少動きがなくても、黙って見とけ、ということでしょうか。
「そうですね」
──入場時は作業衣姿でした。あれは普段から使ってるものですか?
「あれは、今回、毛利さん(毛利道場代表)の案で持って行こうとなって、会社休んでロッカーの前に脱ぎ捨てて帰ってたんですけど、それがいることになったので後輩に『ちょっとRIZINで使うことになったから』と言って持ってきてもらって、急遽、着たて脱ぎたてのやつを持っていきました。洗ってないです(笑)」
──かっこよかったです。代名詞にしてほしいです。
「ありがとうございます。次もじゃあ、着ます」
──今日終わって明日は仕事ですか?
「明日はさすがに休ませてもらって。今日、社長が来てるんで負けられなかったですね」
──でも、火曜日からはもう仕事ですか。
「いや火曜まで休ませてもらってます。子供と遊びます、福岡」
──また仕事と練習とあるなか、7月(18日)に広島グリーンアリーナ大会が発表されて、山口からは近いですが、どうですか?
「僕の会社ちょっと5、6月が1年で一番忙しくて、調整できないかもしれないです」
──そこを仕掛けてくるのが榊原さんじゃないですか?
「ちょっと……考えます」
──RIZIN初参戦から6年かけて戦績が5勝5敗のイーブンに今日なりました。ご自身は知っていましたか。
「知っていました」
──そこはちょっと意識してました。
「ちょっと前になんか気づきました自分で。あ、これで0-0になったなと」
──次からもう勝ち越しで。
「スタートに着きました、今ようやく」
──現役を「金原正徳選手ぐらいやりたい」とのことで、彼は42歳で引退されています。あと何年くらいでしょうか?
「34歳なので、6、7……8年くらいですか? 8年続ける目標で行きたいです。40歳ぐらいでタイトルマッチまで金原さんは行かれてたんで、その歳くらいでトップに行けるのはすごいなと思って。自分も肌合わせて、試合して強さ知っているんで。最近は練習もさせてもらって、今は本当に憧れですね。改めて強さを知りました、はい」









