ジェームズ・ギャラガー「スペースを作ろうとした時も、彼はそれを詰めるのが非常に上手くて何もさせてくれなかった」
──試合を終えた率直な感想をお聞かせいただけますか。
「いまは非常に心苦しいというか、絶望しているというという感じなんですけど。自分は人生をMMAに捧げていますので、MMA以外にほとんど何もないくらいの状況なので、毎日この競技のために身を捧げて生きています。食べることも、息することも、眠ることもすべてです。なので、試合して勝てずに終わることは本当に胸が張り裂ける思いです。とはいえ、やっぱりこれまで簡単に手に入ったものは一つもないし、今日のこの負けもまた、人生簡単ではないというような教訓として捉えているので、自分が成長しなければいけないことで、このまま突き進むしかないかなと考えています。今の状態の自分が、目標に向かって、つまりこのレベル、この世界の舞台、トップ団体で戦うために必要なレベルに足りていなかったので、それだけの実力を身につけて、そこへ到達しなければいけません」
──対戦相手の摩嶋選手と実際に戦った印象を教えてください。
「本当にいい選手だと思います。とても力が強かったです。その打撃であるとか、一つひとつのことにはそんなに感じなかったけれども、グラップリングに関しては飛び抜けて強かった。自分は下の状態になったとき、緊急感というようなものが足りなかったことと、スペースを作ろうとした時も、彼はそれを詰めるのが非常に上手くて何もさせてくれず、攻防で秀でた技術があったと思います。自分がチョークを極めにいった時もかなり深く入っていたし、自分は世界トップレベルのグラップラーと肌を合わせてきてグラップリングに自信がありますが、普通はあそこから抜けられないし、そういう経験がありませんでした。それでも彼は根性と技術で抜け出しました。逆に自分が極められた時は抜けられなかった。それがこの試合であり、現実を受け止めています」
──初参戦のRIZINの雰囲気や舞台はいかがでしたか。
「言葉では言い表せないほど素晴らしいです。本当に全てにおいて会場のセット、演出、ショー全体の運営の仕方や見せ方、リングアナウンサー、入場からケージに至るまで、すべてが最高でした。世界中の数々の団体の大きな大会で戦ってきましたが、全くもう比べ物にならないぐらいここまでのものは見たことがありません。とても高い期待値を持って来日しましたが、その予想をはるかに超えているくらい素晴らしいものでした。逆に、だからこそ勝てなかったのは痛いです。本当にファンからスタッフから本当に唯一無の存在だと思っていてそういう方々と一緒にやれることや、日本のファンの前で戦えたことも特別で光栄ですのでもう一回やり直して、また必ず戻っていきたいと思います」
──試合の中でご自身の強さを発揮できた部分はどういうところですか。
「チョークの場面では自分の強みを見せられたと思います。それを強みであるとか、全体としてどこで強さを出せたかは言いにくいです。むしろ今日どこで間違えたかは分かっていて、下になった時、自分がいかに不利かという部分を把握するような、そういう緊急性が足りなかったこと、フレームを作ってスペース、空間を作り、攻撃的、オフェンシブなグラップリングに繋げるべきだったのに、それができずに下にいるまま相手の有利なポジションを受け入れてしまったことです。もっとスタンドでもアグレッシブにいくべきでした。まあ、こういうことも起こるものですよね」
──初戦は負けてしまいましたが、日本のファンというのは、そこから立ち上がる姿でより応援したくなる気持ちが大きいので、ここからまた勝ち上がっていく姿を日本のファンに見せたいという思いは持っていますか?
「もちろんそう思っています。自分の人生でこれまで何も楽をして簡単に手に入れてきたことはなく、すべて努力で掴んできました。どんなに押し戻されても倒されても必ず立ち上がります。この地球上、この世界に自分を押さえつけ続けられるものなんて、自分が負けたままでいられるようなものは何ひとつないと思っています。実のところさっきまで、30分前くらいはそう思えなかったけど、今は一回振り返ってみて、冷静に考えたら間違いなく“またやるしかない”と思っています。ファイティングスピリットはあざだらけですが壊れていないので、また頑張ります。それに加えて、次に日本のファンに対して、どれだけ打ちのめされて心が折れても諦めずに立ち上がり、また上を目指す姿勢を見せたいです。それを見せるのが楽しみです」
──敗北後に申し訳ない質問かもしれませんが、RIZINとPFLとでクロスプロモーション的なことが始まっているなか、これまでギャラガー選手が戦ってきたPFLやBellatorの選手と比べて今日の対戦相手の摩嶋選手が、PFLなどの舞台でどれくらい通用すると思いますか?
「世界レベルの選手だと思いますから、今日自分にやったようなことはおそらくできるんじゃないかと思いますし、自分もトップレレベルの選手だと思ってますので、その自分に何もさせなかったという点で全然通用すると思いますし、本当に答え方が難しいけれど、自分のグラップリングは特別なものだという自負がありますので、その自分に何もさせてくれなかったっていう部分で、彼は特別な世界レベルの選手だと思います」





