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【RIZIN】榊原CEO「『vs.世界』と銘打つとこういうことになるわな」。シェイドゥラエフ次戦は「すぐに秋元強真かっていうと、何か違う」「サバテロの戦い方は是としない」。朝倉未来復帰戦は「なるべく早いタイミングで発表したい」

2026/04/13 11:04
 2026年4月12日(日)マリンメッセ福岡A館にて開催された『RIZIN LANDMARK 13 in FUKUOKA』の全試合後、榊原信行CEOが大会総括と記者との質疑応答に答えた。一問一答の全文は以下の通り。  榊原CEOは、メインで久保優太に1R TKOで圧勝したラジャブアリ・シェイドゥラエフについて「すぐに秋元強真かっていうと、何か違う」と、クレベル・コイケも含めた今後のコンテンダー争いに期待しつつ、PFLとのクロスプロモーションについても言及。  また、セミで後藤丈治を完封したダニー・サバテロについて、「サバテロの戦い方はファンもプロモーターも是としない、“勝ちさえすればいい”だったら他の団体行ってくれ」と厳しい評価を下した。  さらにケージのなかで復帰を宣言した朝倉未来の試合は「相手に関してはこれからだが、ほぼこのタイミングで復活しようというところは未来との中ですり合わせができている。なるべく早いタイミングで発表したい」とした。 シェイドゥラエフはどこまで行けるのか見てみたい 「イベント全体は『vs.世界』と銘打つとこういうことになるわな、という感じですね。有明アリーナと比べると、やはり判官贔屓、ナショナリズムでコンテンツを推すとその国の自国の選手が勝った時の爆発はとてつもなくありますし、ラジャブアリ・シェイドゥラエフも多くのRIZINファン、日本のファンにも愛されてきてるとは思いますけど、やはりどこかで久保優太選手のビッグアセット、日本の強さを見せてほしいっていうような、そういう思いが多くのファンの中にあったんだと思いますので、今日はそういう意味では有明の秋本強真の会場を一体にする熱──あれは本当に外国勢と戦う海外戦の時に起きる熱だったと思いますし、国内のトップアスリーート同士、因縁のある選手同士の戦いも、それはそれで見所があるんですけど、世界戦に打って出ると常にこういう──ラジャブアリが圧勝する姿が見れたことは、たぶん多くのファンも良かったっていう風に思ってくれる人もいると思いますけど、どこかイベントとしては、スカットしなかったなっていう感じが残ったかなと思います。  でもこれが『vs.世界』戦で、このどこか悶々とする気持ちが次のイベント、またその次のイベントと溜まっていきますんで、それを引き出してスーパースターに登り詰めるというか、その切符を手に入れる選手が日本の選手の中からきっと出てきてくれることを期待したいと思います。  まあまあ、言うてもラジャブアリ・シェイドゥラエフはこれで19勝無敗。世界のトッププロモーション、UFC、PFL含めて、世界のフェザー級に籍を移して戦ったとしてもトップに登り詰める可能性を感じずにはいられないというか、どこまで行けるんだろうってのは、ちょっとイチ格闘ファンとしては見てみたい気もするぐらい、完成度の高いというか、隙のない戦いだったと思います」 [nextpage] サバテロは求めるものを見せてもらえないとスーパースターになることはない ──セミファイナルではサバテロ選手がバンタム級王座を防衛しました。 「後藤丈治選手対ダニー・サバテロ選手の試合で言うと、サバテロを責めるべきか、後藤選手を責めるべきか、ちょっと分からないんですけど、まあ勝つのはサバテロでいいんですけど、5分3R漬けまくられても(フィニッシュを)決めろよって感じですね。あの戦い方を日本のファンは是としないんで、プロモーターである私も是としないんで、“勝ちさえすればいい”だったら他の団体行ってくれっていう感じに思います。この団体のRIZINのチャンピオンであるということを、サバテロが強く主張したいんであれば、ファンのハートを鷲掴みにする、ファンの想像を超えるフィニッシュをチャンピオンとして見せつける必要があるんで。  サバテロにも次の試合は必ずフィニッシュが必要だということは強く言いましたけど、あのビッグマウスは素晴らしいと思いますけど、ビッグマウスを言えるほどの試合、圧倒的にワンサイドの試合でしたけども、ファンの満足度で言うと、まあ40%か、50%かっていうところなんで、そこは今後、サバテロ選手にはチャンピオンとして、もう少し我々が求める、ファンが求めるものに答えられるようなものを見せてもらえるような──簡単なことではないですけどね。言うのは簡単ですけど──でもトップ3とスーパースターはそれができるんで、それをやらない限り、彼がスーパースターになることはないと思いますので、それは強く彼のために伝えたいなと思ってます。  後藤選手に関して言うと、ああ、来るのが分かっていながら、やっぱり ああなっちゃうんだなっていう、ひと工夫、ふた工夫、3R全て同じ展開で漬けられちゃうんで、どういう対策をしてきたのかっていう、彼のこのサバテロ戦に向けた対策なりが、僕もはもちろん素人ですけど、たくさんの試合を見てきてますし、ファンの人たちの中でも、そこがはっきり、こういうことを強化して、サバテロ対策をしてきたんだっていうものが、残念ながら今日の試合からは見て取れなかった。そういう意味では、後藤選手もまた列後に回ることになりますけど、しっかり自分の今日足らなかった部分を補うべく、精進して這い上がってきてほしいと思います」 [nextpage] 堀江圭功、萩原京平、福田龍彌の国際戦は── 「堀江は本当に唯一、後半戦で言うと上の4つの試合で堀江がギリギリスプリットにはなりましたけど、判定で勝つことができたことは、素晴らしかった、良かったなという風に思いますし、あのピットブル相手に、やっぱりなかなか思い切った勝負には、堀江を持ってしてもいけなかったところがあったのかなと思いますけど、次に駒を進めるような展開・結果にはなったかなと思います。 (萩原)京平に関して言うとですね、相手の2kgオーバー(※1.5kgオーバー)ということで、この試合に向ける集中力が少し欠けていたのかな、調子がとても良かったという風には見受けられなかったんで、あのトリッキーな打撃の相手に対して、なかなか京平の本来であればストライキングの強い選手ということは、ファンの皆さんもマスコミの皆さんもそうですし、関係者のみんなが口を揃えていうことではあったんですけど、なかなかその自分のストロングポイントを使って自分のペースに持ち込めなかった。  だからちょっと本人も相当落ち込んではいると思いますけども、いずれにしてもしっかりこの先のことは本人と向き合って話をして、次の一手をどう進めるのか相談して決めたいなと思います。  福田選手の試合はやっぱりテミロフ4兄弟の2番目。本当強いですね。あの兄貴(ラマザン・テミロフ)と本当にファイトスタイルが似てますし、福田選手と本当、斬るか斬られるかの真剣の抜き合いみたいな、すごいスリリングで緊張感のある試合でしたし あの素晴らしい試合だったなと思います。だけど、福田選手のああいう形で倒れる姿っていうのはあんまり見たことがないんでちょっと衝撃的でしたが、怪我の回復を、大事に至ってないといいなということで、今病院に行ってますけど、その結果を待ってるということです。テミロフの今回の活躍を受けて、またバンタム級で新しいマッチアップをいろんな角度でできる駒が一つ増えたなということで、また次戦を楽しみにしていただけたらなと思います」 [nextpage] 伊澤星花の産休「年内に女子スーパーアトム級の新王者を決める流れを作りたい」 「今日のトピックスで言うと、伊澤選手のスーパーアトム級のベルト返上。彼女には色々な複雑な思いが本当にある中でベルトを変上するという覚悟を決めて、そういう決断を伊澤選手、チャンピオンがそういう決断を下したので、それに対しては僕らもリスペクトした中で、伊澤選手が産休に入ることになる間、空位となるスーパーアトム級に関しては、伊澤選手が復活してくるまでに、できれば年内にスーパーアトム級の新王者を決める流れを作りたいと思ってます。  ある意味、女子スーパーアトム級の選手たちにとっては大きなチャンスだと思いますんで、国内・海外含めて群雄割拠するんじゃないかなと。本当に新しいチャンピオンを決めて、伊澤選手がいつ戻って来るか分かりませんけれども、出産を経て、しかるべき、本人としては“1日も早く”という思いを持っているという状況ではありますけど、しかるべきタイミングで挑戦者・伊澤星花の姿が見られる日を楽しみに待ちたいなと思っております」 ──ナターシャ・クジュティナ選手が浜崎朱加選手にああいう形で一本勝ちしましたが、彼女の招聘と伊澤選手の妊娠報告はどちらが先でしたか。 「伊澤選手の(妊娠)報告を受けたのが後ですね。もちろんあのクジュティナ選手をチャリー(柏木)がキャスティングしてくる中で言うと、この先の今の日本人選手たちのトップどころと相まみえながら、次の伊澤星花のコンテンダー候補として招聘したところがあったので、まあ、こういう形になるんだなという風に思いますけど、だからクジュティナ選手も含めて、伊澤選手が返上したベルトを誰が獲るのか、そこのスーパーアトム級のドラマを今年しっかり紡ぎたいなと思います」 ──フライ級では、6月6日の仙台ゼビオアリーナ大会で扇久保博正vs.神龍誠が決まりました。 「神龍誠選手、素晴らしい、本当に神龍選手自身の成長をすごく感じられる試合、結果というか展開だったかなと思います。堀口選手も結構手こずったズール選手を難なく一本取ったあの神龍選手。まあ“春のズールー”はあまり強くなかったっていう感じなのかどうか分からないですけど、そう感じさせるぐらい圧勝だったと思いますんで、6月6日の仙台(ゼビオアリーナ大会)での因縁の兄弟子・扇久保博正チャンピオンとの一戦に期待を寄せる次第ですが、ひょっとすると世代交代を起こしてくれるんじゃないかっていう、そんな予感を感じさせるというか、自分の故郷、地元仙台で扇久保からベルトを奪うっていうようなドラマチックなことが起きたらすごいなと、そんなことを思いながら、6月6日の準備にしっかり進んでいけたらと思っております」 [nextpage] シェイドゥラエフの対戦相手は、RIZINの中でコンテンダー争いと、PFL王者を呼んで戦わせられるか ──メインのシェイドゥラエフ選手がすごい試合でした。本当に「次、誰とやるんだ?」っていうなかで、他団体の王者の名前なども出してましたが? 「うん。まあ言われて仕方ないなって感じじゃないですかね。本人の中でも次のコンテンダーはこれだっていうのは、僕らも今のRIZINの中で、じゃあ今のタイミングですぐ秋元強真かって言うと、なんか違う気もしますし、クレベル(コイケ)、秋元強真、このあたりが、どうこの先の展開で次のコンテンダーとしての、次期挑戦者としての切符を手に入れるような試合を見せてくれるか、じゃないかなという風に思う次第です。本当にちょっと底が見えないんで。  久保優太選手の戦前のあの余裕かました姿を見ると“なんかやってくれるんじゃないか”っていう雰囲気を、みんななんか“身体のハリがいいんじゃない”とか、“コンディション良さそうだよ”とか、そう思わせただけでも久保すごいなと思いますけど、何のこっちゃない。前回よりも早いフィニッシュで仕留められてしまった。あの久保が一概に調子が悪かったとか、レベルが低いとかっていうことではなくて、ちょっとやっぱりシェイドゥラエフが突き抜けてるんだろうな、という風に思います。  逆に今の中で言うとライト級王者の(イルホム)ノジモフっていうのは、シェイドゥラエフと(関係が)近いということもあって、(サトシが王者だった)昔のようにライト級と二階級制覇に乗り出したいとかっていう思いは、そこまで強くないようなことは本人言ってましたけど、この試合の前に本人と話した中でも、『決してUFCとかPFLに行きたいわけではないけども、やっぱり自分が戦うべき相手はもっと強い選手を用意してほしい。それは他団体の選手でもいいんで、そういう選手を榊原さん 、僕にください』って言ってましたんで、ですね。すごくハイボールを投げられた感じではあるんですけど、UFCが“分かった、出すよ”とは言わないでしょうけど、僕がオファーしないのもあれだし、なんかタイミング見て(ダナ・ホワイトと)話はしてみたいと思いますが、そういう意味で言うと、PFLとかは今の関係値からすれば、PFLの王者をRIZINに呼んできて戦わせるとかっていうのはできたりするかなとは思ったりしますんで、少し時のタイミングを測りつつ、その中で次のコンテンダーを、RIZINの中でもしっかりコンテンダーとしての位置付けが分かるような試合を組みつつ、マッチアップしたいなと思います」 (C)PFLのヒズリエフ [nextpage] 朝倉未来復帰とBreakingDownと芦澤竜誠の今後 ──そのシェイドゥラエフ選手と昨年の大晦日に対戦した朝倉未来選手も復帰宣言しました。そこのお話はどのぐらい? 「はい。もう具体的な日程含めて(話している)。まだ相手に関してはこれからですけどね、ほぼほぼこのタイミングで復活しようというところは未来との中で、すり合わせができてますんで、また詳細決まったタイミングで皆さんにお伝えできたらなと。なるべく早いタイミングで発表したいとそう思ってます」 ──PFLのクロプスプロモーションもありますが、未来選手がケージの中でBreakingDownのある意味宣伝をしました。そこもクロスプロモーション的な動きが? 「いや、クロスプロモーションというか、未来はちょっと照れくさそうにしてましたけど、6月(14日)にこのマリンメッセでBreakingDownを開催するっていうことが発表されてたんで、未来に僕から『せっかくだからこれだけ1万4千人も入ってくれてる場で、そのことをアナウンスしない手はないんじゃないの』っていうことで、『だったら発表っていうか、アナウンスさせて欲しい』ってことで、その機会を作らせていただいたっていうことではあるんですけどね。  僕らからするとRIZINとBreakingDownが交わるって言っても、なかなか交わることが団体同士のプロモーションvs.プロモーションにはならないんですけど、ただ本当にこの前の芦澤(竜誠)選手がああいう形でBreakingDownで戦い、井原(良太郎)選手と戦って負けたっていうことは間違いのない事実ではあるので、その1分という刹那の中での戦いに、じゃあRIZIN側から出ていきたい、出ていくんだっていう選手がこれからもいるとするならば、僕らは止めることはないと思いますし、誰かそのぐらいの気概を持ってリスクを取りに行ってくれる選手がいてもいいのになという風に思うんで、芦澤の骨は俺が拾うぐらいの感じでBreakingDownに乗り込んでくれることがあってもいいとは思いますけどね」 ──芦澤選手に再起の機会は作りたいと。 「そうですね、本当に僕自身、やっぱり芦澤の生き様というか、ファイターとしての決断にはすごく頭が下がるじゃないですけど、ちょっと魅せられるというか、よくこれだけなんて言うのか、腹の座ったというか、腹の括り方がすごく美しいなという風にも思いましたし、それでBreakingDownに行って、華々しく散るところも芦澤らしくて。でも本人とも話しましたけど、やっぱり『これだけ多くのファンがやっぱり自分を応援してくれてるってことを改めて気づかされた』って言ってましたね。RIZINの中で戦ってる時とは違う、『芦澤、頑張れ』っていう声援がすごく大きかったし、その応援してくれた自分をバックアップしてくれた、背中を押してくれたファンに悲しい思いをさせたこと、そんな風に今まで思ったことがなかったらしいですけど、そういうこうファンを笑顔にしたいんだっていうことを、素直に僕にも伝えてくれたので、それであれば、彼が本当に復活、復帰するという準備が整った時には、1試合、僕らとしても、僕自身もそうですけど、そういう復活の機会を提供したいなという風に思ってます」 [nextpage] ギャラガーに一本勝ちした摩嶋一整の魅力 ──フェザー級の摩嶋一整選手なんですけど、ジェームズ・ギャラガーに一本勝ちして、手の届かないスーパースターっていうよりもお客さんたちが自分たちの等身大のヒーローのように彼を応援にしてました。彼の今のあの人気というをどういう風に捉えていますか。 「そう。摩嶋のことを言うのをすっかり忘れてました。そういう意味では『vs.世界』の中で言うと、4勝6敗っていう日本人選手の勝った4人のうちの1人、ギャラガーってアイランドではすごく人気のある選手だし、寝技でも低評のある選手。それを相手に摩嶋ワールドに引きずり込んで、一本極めてみせるってすごいなと思います。  仕事しながら本当に格闘技を極めていくっていう姿には、独特の生き様を見せつけて、そこにこう地味な選手じゃないですか、それでもやっぱりこれだけファンの人たちが彼の生き方なりそういうライフスタイルというか、それに支持してくれるってことは、すごく嬉しく思いますし、やっぱり思いがあって、そこに向けてその思いを日々、精進して積み上げていくことで、できないことはないというか、為せば成るということを体現している摩嶋には頭が下がるなと。そういう形で人気を獲得していく姿にもすごいなという風に思いました」
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