▼WBA世界スーパーバンタム級暫定王座決定戦 3分12R
〇中谷潤人(M.T)
判定3-0 ※115-113×2、118-110
×セバスチャン・エルナンデス(メキシコ)

世界3階級制覇、31戦全勝24KOの中谷がスーパーバンタム級に階級を上げての第一戦。エルナンデスはWBC世界10位など3団体で世界ランキング入りをしている。
1R、サウスポーの中谷はジャブを打つとすぐに左ストレート。広いスタンスで低く構える。ジャブを打ち、エルナンデスが前に出ようとすると左アッパーで威嚇。中谷は左へ回り込み、ジャブを内側と外側から打つ。左ストレートを打つと右へ回り込んで右フック。エルナンデスはほぼ手が出なかった。
2R、右フックからの左ボディアッパーを2発打つ中谷。ジャブを打って右へ回り込む中谷は、左回りになると左アッパーを打って右回り。右に左にと回り込む中谷にエルナンデスは距離を詰めようとするがジャブをかわされる。中谷がボディへのワンツー、左ボディ。
3R、距離を詰めるヘルナンデスにクリンチワークの中谷だが、左のショートも打つ。至近距離での打ち合いを見せる中谷。前へ出るエルナンデスに左アッパー、左右ボディに右アッパー。
4R、接近戦を挑むエルナンデスに中谷もショートのフック&アッパー、頭を左右に動かしてエルナンデスのパンチをかわしながらボディも打つ。中谷が右アッパー。それでもエルナンデスが前へ出てくるとクリンチで押し込む中谷。離れると中谷が右フック、ジャブ、右へ回り込みながら右フック。エルナンデスは左右のショートフックとアッパーを回転させて手数を出し続ける。中谷はガードを固めた。
5R、中谷が左右ボディで先制。エルナンデスはジャブを突いて前へ出て、接近戦を挑むが中谷は回り込む。中谷がワンツー、右アッパー、前へ攻めてきたエルナンデスへ右アッパー。それでも前へ出て左右ボディを打つエルナンデスに、中谷はボディを打ち返しては回り込む。

6R、ジャブを突きながら右へ回り込む中谷は、エルナンデスが前へ出てくるとアッパーで迎え撃つ。エルナンデスはこのラウンドも左右フック、左右ボディを回転させて手数が止まらない。そこへ中谷の左アッパーがヒットし、一瞬アゴが上がるエルナンデス。それでも手が止まらないエルナンデスに左ボディを何度も入れる中谷。エルナンデスの動きが止まると右アッパー。エルナンデスはすぐに回復して打ち返す。
7R、前に出るエルナンデスをワンツーで迎え撃つ中谷。回り込んでエルナンデスの突進をかわし、ジャブ、左ストレート。中谷の右アッパーに左フックを返したエルナンデスはまたも接近戦で左右ボディ、中谷も左右アッパーを返す。手が止まらないエルナンデスに強い右ボディを打つ中谷。
8Rも手を出しながら前へ出てくるエルナンデスに、ロープを背負う場面も出てきた中谷。打ち返すが手数ではエルナンデスだ。中谷はジャブを突いて離れようとし、左ボディからの左アッパー。
9R、足を止めての打ち合いとなり、中谷は左右フック。エルナンデスの手数はここでも止まらない。接近戦に持ち込むエルナンデス。
10Rも前に出て左右ボディと左右フックのエルナンデスに、中谷はジャブを打って回り込む。中谷がステップで離れても追いかけるエルナンデス。ステップでエルナンデスのパンチをかわして回り込む中谷。前へ詰めるエルナンデスがボディを連打していった。
11R、エルナンデスの左アッパー、左フックに中谷も左アッパー。中谷もジャブで迎え撃ってのワンツー、左アッパー。ステップで離れて右アッパー。中谷が左アッパー、右ボディをヒットさせてもエルナンデスは下がらず前へ出てきて手数を出す。中谷はジャブ、左ボディ、左アッパー。

12Rも手数が衰えないエルナンデス。中谷はスピードのあるステップで大きく回り込み、ジャブ、左ストレート、右アッパーで迎え撃って離れる。打って離れる中谷だがエルナンデスはすぐに距離を詰めて左右の連打。頭をつけての左右ボディ連打にクリンチを繰り返す中谷。右目はバッティングで大きく腫れあがっていた。
判定は3-0で中谷が勝利。ジャッジ2名が115-113を付けた接戦だった。
■中谷のリング上でのコメント
「とても強かったです。とてもタフな試合になって自分のボクシングキャリアにとっていい経験になりました。そういうことも想定して練習していたんですが、エルナンデス選手がいいファイトをしていたので僕の成長になりました。(次は井上尚弥への挑戦か)もちろん世界王者を目指して転向したので、そのチャンスをいただければしっかり仕上げます」



