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【Fighting NEXUS】“第二の朝倉兄弟”となるか!? 賢民の兄・千春がアポロ中山と熱闘判定勝ちでフェザー級王者・横山武司への挑戦権獲得。森昴星が趙大貴を再びRNC葬で悠太とのウェルター級王座決定戦へ

2025/12/24 15:12
 2025年12月21日(日)東京・GENスポーツパレスにて『Fighting NEXUS vol.42』が開催された。  メインイベントのフェザー級戦では、BreakingDownで朝倉未来が推す賢民の兄で、朝倉兄弟同様に地下格闘技出身兄弟としてNEXUSでMMAプロデビューした千春(聖民)が、KNOCKOUTでも活躍のアポロ中山と、フェザー級王者・横山武司への挑戦権をかけて対戦した。 ▼第8試合 Fighting NEXUSフェザー級王座次期挑戦者決定戦 5分2R(延長1R)〇千春(FREEDOM@OZ)6勝1敗[判定3-0]×アポロ中山(GOD SIDE GYM)5勝2敗  当初、2025年11月の後楽園ホール大会で組まれていた両者の試合だが、千春が体調不良で欠場。アポロ中山は瑠夏を1R TKOに下し、「千春、3日前にインフルエンザ? バイトじゃねーんだよ。俺の地元だったらヤキなんだよ。ヤキいれるのが観たいか、ベルト獲るのが観たいか、みんな決めてください」と呼びかけ、12月大会で仕切り直しの一戦となった。  千春(聖民)は、BreakingDownで朝倉未来が推す賢民の兄。朝倉兄弟同様に地下格闘技出身で、兄弟でNEXUSでMMAプロデビューした。5勝1敗の千春は25年6月の前戦でONE Friday Fights帰りのファビオ・ハラダに2R、右ストレートを効かせて最後は右ヒザによるTKO勝ちで5連勝をマークしている。1敗は23年8月のプロデビュー戦で後頭部への打撃による反則負け。『WORST』の小川千春にリングネームは由来する。24歳。  アポロは、21年KNOCK OUTアマチュア・アダルト65kgトーナメント優勝。KONOCKOUTプロ7戦3勝 (2KO) 2敗2分で22年9月にGRACHANでMMAプロデビュー。24年11月にNEXUSに参戦すると5連勝。11月の前戦で瑠夏をテイクダウンからパウンドで1R 109秒でTKOに下し、前述の通り、千春に苦言を呈していた。37歳。  1R、オーソの千春の詰めに対し、サウスポー構えのアポロは右ローを2発。圧力をかけ直す千春は右ミドルハイ。右回りでかわすアポロはオーソに。千原は右カーフを当てる。  右関節蹴りのアポロ。左前手を伸ばす千春にサウスポー構えのアポロは右前手フックを返す。ワンツーを打つアポロの打ち終わりに左を当てる千春。アポロは左インローからダブルレッグで組みに。差し上げる千春。離れ際のアポロの右もかわす。  アポロの右ローをもらいながらもそこに右を狙う千春が左ローを当てると、アポロはワンツースリーフォーと連打で詰めて組みに。ケージ際で体を入れ替える千春は左ヒザ。両脇を差してクラッチしてテイクダウンの千春! すぐに立つアポロ。  アポロは左から右の飛び込みで顔面に届かせる。さらに右のダブルから左をヒット! 千春はケージ背に。そこでレベルチェンジでダブルレッグに入るアポロはクラッチして尻を着かせるが手首は手繰れず。ケージ背に立ち上がる千春にボディロックで押し込み。  右小手で左で細かいパンチの千春に、両脇差してクラッチのアポロは反り投げも同体でともに立ち上がり。ワンツーで前に出るアポロ。右で差してからダブルレッグと怒涛のアタック。しかし崩しに戻した千春はケージ背に右ヒザ。肩パンチのアポロ。左で差して押し込み。  四つで左で差してクラッチした千春は小外がけテイクダウン! そのままマウントを奪いに行くが、アポロはすぐにケージを蹴って左で差して立ち上がり。そこに左ヒザを突く千春に、アポロも右フックを返す!  右ローの千春。さらに右で飛び込むと首相撲ヒザ。ケージ背にアポロは右小手で払い腰もケージに頭をぶつけて残す千春。体の入れ替え合いから左で差して右ヒザを突く。突き放すアポロは右ロー。  近づく千春はサウスポー構えになったアポロに右ストレートの飛び込み。かわすアポロの左前蹴りの打ち終わりに千春は左と当てて前に。アポロも左で押し戻すが、右を突く千春に組みのアポロ。千春は左ヒザ。  アポロは再び右小手に巻き、払い腰テイクダウン! バックを狙うが左で差し上げトップの千春はヒザをマットに着かせるとアポロの立ち際に右を連打。もらいながら立つアポロに千春が首相撲から右ヒザを打ち込み、アポロが突き放してオーソに。左前手を振ると、千春も左ジャブ。  右ハイを打ち込む千春をかろうじてかわすアポロは右から左で前進も、動きが落ちている。前に出る千春は右ヒザを腹に突き、右から左フック! 被弾したアポロは一瞬、ヒザが落ちるもゴング。  2R、先に中央を獲る千春。右ローのアポロを詰めて左ジャブ。アポロの左の蹴り足を掴んでテイクダウン。立ち際にニンジャチョークを狙うが、首抜き立つアポロに左右連打! 右に回るアポロは苦しいところで向き直りダブルレッグ、脇潜りバッククリンチに。手首を掴みアームロックで後方に回して立つ千春は、右から左。  離れるアポロ。千春は右ハイを見せる。右関節蹴りから左右で前進のアポロ。ケージに詰めて左から右を身長差ある千春の顔面にダブルでヒット。しかし千春は右ヒザで押し戻すと、アポロは組み。互いにヒザの打ち合いからケージ背にクラッチしたアポロは体を入れ替え。互いに体を入れ替えアポロの押し込みでブレーク。  左ジャブの千春に右ミドルを返すアポロ。左を振って組みに走るが、ケージ際で体を入れ替える千春が左右ヒザ。アポロの払い腰狙いをかわして離れる。  左ジャブの千春、アポロは右フック、千春の左ジャブをかわして組み。四つにした千春は小外がけテイクダウン! サイドからアポロの立ち際に右を連打。立ち上がるアポロにさらに右ヒザでケージに押し込み。ゴング。  判定3-0(20-18×3)のフルマークで千春が勝利。フェザー級王座次期挑戦者の権利を得た。試合後、千春はアポロとハグ。 「僕の弟・賢民がセコンドについてくれて前回BreakingDownに出て、僕ら兄弟にとって挑戦する年で、すごいキツいこともいろいろあって……ただ、ここまで来れたのは自分ひとりの力じゃないんで、弟もそうだし、先輩・後輩、ジム、関係者の方々、皆さんほんとうに感謝しかありません。来年、もっとデカい舞台で戦えるように注目しておいてください。ありがとうございました」と語った。  現フェザー級王者は11月に須藤拓真に判定勝ち防衛を果たした横山武司だが、千春との王座戦はいつ組まれるか。 [nextpage] 森が仕切り直し戦で一本勝ち、ウェルター級T決勝で悠太と対戦へ ▼第7試合 Fighting NEXUS初代ウェルター級王座決定トーナメント準決勝 5分2R(延長1R)×趙 大貴(フリー)[1R 3分30秒 リアネイキドチョーク]〇森 昴星(THE BLACK BELT JAPAN)5勝0敗  8月以来の再戦。前戦では森がリアネイキドチョークでタップを奪うも、試合中に森のグラウンド状態でのヒザ蹴りが顔面に当たり、グラウンド状態での攻撃の際に金網を掴んでいたため、これらの行為が、試合結果に影響を与えたと判断され、第1ラウンド終了前に試合が停止されたため、試合成立とは言えず、試合結果が「ノーコンテスト」に変更されていた。  森は柔道・柔術がバックボーンの22歳。THE BLACKBELT JAPAN所属で4連勝中。24年12月に沖縄のMCCSで米兵相手にプロデビューし判定勝ち。25年2月にはPANCRASEで渡邉ショーンに判定勝ちでネオブラワンマッチを制している。  対する趙は2011年にDEEPでデビュー後、21年に9年ぶり復帰も6連敗中。8月に森にリアネイキドチョークで敗れたがノーコンテストに裁定変更。仕切り直しの一戦で勝利を掴めるか。  1R、サウスポー構えの森に、趙はいきなり左を伸ばして前進。しかし体を入れ替えた森がボディロックで中央に向けてテイクダウン! ハーフから左で枕。右で差して鉄槌。ニーインからパスガード。抱き着く趙をはがして左腕を右ヒザでピンして鉄槌! パウンド連打!   背中を向けかけた趙はケージ際で正対して座るも、そこにマウントの森はヒジ! バックに回り左足、右足をかけてパームトゥパームでリアネイキドチョークを極めた。  一本勝ちの森はあらためて決勝での悠太(ALLIANCE)戦を決めた。 [nextpage] ▼第6試合 NEXUS MMA 5分2R(延長1R)フェザー級 65.8kg契約〇村井和道(FIGHT BASE K-alpha)[判定3-0]今村 滉(CB IMPACT)  1、2Rともにバツクを奪い続けて攻めた村井が判定勝ち。 ▼第5試合 NEXUS MMA 5分2R(延長1R)ライトヘビー級 93.0kg契約〇桝井秀翔(BLUE DOG GYM)[2R 2分37秒 リアネイキドチョーク]×照井湧真(HIDE OUT)  右小手の払い腰でテイクダウンを奪う桝井が肩固め狙い。立ち際の照井に小外刈りTD、マウントからリアネイキドチョークを極めた。 ▼第4試合 NEXUS MMA 5分2R(延長1R)バンタム級 61.2kg契約〇牧瀬武蔵(TRI.H studio)[1R 1分27秒 TKO] ※右クロス→パウンド×千原右京(K-PLACE) ▼第3試合 NEXUS MMA 5分2R(延長1R)ライト級 70.3kg契約×梅津ガブリエル(K-PLACE)[2R 1分19秒 TKO] ※左ボディ→右フック〇小牧勇太(パンクラスイズム横浜) ▼第2試合 NEXUS MMA 5分2R(延長1R)フライ級 56.7kg契約(特別ルール)-吉田哲之(ロータス世田谷)[ノーコンテスト] ※29-28, 28-29×2-松丸息吹(THE BLACKBELT JAPAN CHIBA)※判定2-1も松丸が規定時間内に計量をクリアできなかったため、吉田が勝利した場合のみ公式記録。 ▼第1試合 NEXUS MMA 5分2R(延長1R)フライ級 56.7kg契約〇横山太一(R-BLOOD)[判定3-0]×冨山シン(リバーサルジム川口REDIPS)  終始組んでケージに押し込み2Rに崩した横山が勝利。26年のフライ級トーナメントに向けて白星を掴んだ。 【UNDER CARD】 ▼第9試合 NEXUS MMA 5分2R(延長1R)バンタム級 61.2kg契約×上野圭介(NextFutureGYM)[1R 0分44秒 腕十字]〇野村 颯(SPADAU/GLORIA MMAGYM) ▼第8試合 NEXUS MMA 5分2R(延長1R)バンタム級 61.2kg契約〇曾我英将(ALLIANCE)[判定3-0]×千葉琉聖(CHEERFUL) ▼第7試合 中止 ▼第6試合 NEXUS MMA 5分2R(延長1R)フライ級 56.7kg契約〇赤石健吾(拳心會)[2R 2分53秒 テクニカル判定3-0]×島津公三郎(総合格闘術骨法烏合会矢野卓見道場)※偶発的なバッティングにより島津が負傷し試合続行不可能。2R途中までの判定 ▼第5試合 NEXUS MMA 5分2R(延長1R)ストロー級 52.2kg契約〇田畑翔太(K-PLACE)[1R 2分55秒 肩固め]×塩野谷陽大(ファイティングラボ新潟) ▼第4試合 NEXUS MMA 5分2R(延長1R)フライ級 56.7kg契約〇藤原俊樹(MMA空手道場 鷹)[1R 3分02秒 肩固め]×Tun Lin Oo(フリー) ▼第3試合 NEXUS MMA 5分2R(延長1R)バンタム級 61.2kg契約〇松山瑞穂(CB IMPACT)[判定3-0]×向坂準之輔(フリー) ▼第2試合 NEXUS MMA 5分2R(延長1R)特別ルール 59kg契約-瀧澤実輝(CORE王子豊島)[ノーコンテスト]-山口寛登(VERTEX)※この試合は山口が勝利した場合のみ公式記録に。 ▼第1試合 NEXUS MMA 5分2R(延長1R)フェザー級 65.8kg契約〇小笠原兵庫(蒼天塾あざみ野)[判定3-0]×中野渡優大(THE BLACKBELT JAPAN) [nextpage] SAIGOが清重真平をKOでフェザー級王座防衛、初代バンタム級王座決定トーナメント1回戦結果  2025年12月21日(日)東京・GENスポーツパレスにて『STRIKE NEXUS 07』が開催された。 ▼第13試合 STRIKE NEXUS初代バンタム級 王座決定トーナメント1回戦NEXUS KICK 3分3R バンタム級53.0kg契約〇飯田陸斗(team YU-TO)[判定2-1]×竹内龍馬(TRY HARD GYM) ▼第12試合 STRIKE NEXUS初代バンタム級 王座決トーナメント1回戦 NEXUS KICK 3分3R バンタム級 53.0kg契約〇羅司(TEAM TEPPEN)[判定3-0]×ARUTO(GRAB) ▼第11試合 STRIKE NEXUSフェザー級選手権試合 57.5kg契約 3分3R 〇SAIGO(TARGET SHIBUYA)王者[2R 2分26秒 KO]×清重真平(北眞舘)挑戦者 ▼第10試合 NEXUS KICK 3分3R フェザー級 57.5kg契約×勝野雅也(TRY HARD GYM)[3R 2分24秒 KO]〇簗 丈一(TEAM Aimhigh) ▼第9試合 NEXUS KICK 3分3R スーパーバンタム級 55.0kg契約〇所 風雅(TRY HARD GYM)[判定3-0]×鈴木 颯(TEAM FOREST) ▼第8試合 NEXUS KICK 3分3R スーパーバンタム級 55.0kg契約×松永 隆(新宿レフティージム)[判定1-2]大島広也(TANG TANG FIGHT CLUB) ▼第7試合 NEXUS KICK 3分3R ライト級 62.5kg契約〇森 洸稀(空手道 大誠舘)[判定3-0]×原口アンドレイ(TEAM TEPPEN) ▼第6試合 NEXUS KICK 3分3R 女子ミニマム級 49.0kg契約〇寺田佑佳(GRAB)[判定3-0]×愛 結菜(東北AVANTI) ▼第5試合 NEXUS KICK 3分3R 女子 48.0kg契約×阪部愛来(DOBUITA)[3R 1分21秒 TKO]〇牛山華子(HIDE'S KICK) ▼第4試合 NEXUS KICK 3分3R ライト級 62.5kg契約〇堀 大助(FightBase都立大)[2R 2分41秒 TKO]×石川龍之介(TSK japan) ▼第3試合 NEXUS KICK 3分3R ウェルター級 67.5kg契約×宮田 陣(レンジャージム)[判定1-2]〇純樹(KSR GYM) ▼第2試合 NEXUS KICK 3分3R 女子54.0kg契約〇タイソンRINA(TEAM TEPPEN)[判定3-0]×府川いづみ(SONIC SQUAD) ▼第1試合 NEXUS KICK 2分3R 女子アトム級 45.0kg契約〇港町なぎさ(ワイルドシーサー前橋元総社)[判定2-1]×TOMO(K'Bスポーツジム) ▼OPENING FIGHT NEXUS KICK 3分2R スーパーフェザー級 60.0kg契約×遅刻100% (team YU-TO)[1R 1分31秒 TKO]〇TAKUMI(SEED FIGHTING CLUB)
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