▼第2試合 ONEフライ級 ムエタイ 3分3R
×ナックロップ・フェアテックス(タイ/Fairtex Training Center)
[1R 2分27秒 KO]※右フック
〇内藤大樹(Bell Wood Fight Team)
内藤は2019年からONEを主戦場にして連勝記録を更新。2020年12月にジョナサン・ハガティーに判定負けを喫したが、2021年6月のワン・ウェンフェン戦、9月のペッダム・ペッティンディーアカデミー戦でいずれも判定勝利し、2022年5月の「ONEムエタイ フライ級ワールドGP」のメンバーに抜擢されるも、初戦となった準々決勝でスーパーレック・ギャットムー9に判定負け。 
2023年は7月、10月と連敗を喫し、2024年3月15日に5カ月ぶり復帰戦でシャーゾット・カブトフを判定3-0で破り再起を飾ったのも束の間、4月のデッドゥアンレックとの再戦で判定負け、8月のエリアス・マムーディ戦でKO負けして連敗した。しかし、2025年6月のジョハン・エストゥピニャン戦(ONEムエタイ)でダウンを奪う完勝。27連勝中だったエストゥピニャンに黒星を付けた。戦績は37勝13敗。

ナックロップはK-1に来日経験があり、2022年9月に朝久裕貴と対戦してKO負け。タイのテレビマッチで活躍し、激しい試合をするムエタイ選手として知られている。2023年1月にONE初参戦、3連勝をナビル・アナンにストップされたが、その後は11月にデッドゥアンレックにTKO勝ち、12月にペットンローに判定勝ち、2024年4月にムアンタイと大接戦の末に判定2-1で勝利した試合は両者にボーナスが贈られる大激闘だった。

6月にタギール・カリロフにヒジで初回KO勝ちし、本戦契約を獲得すると8月にはデッドゥアンレックを返り討ちに。12月にゴントーラニーに敗れて連勝をストップされるも、2025年3月はプンルアンをKO。2025年6月、『ONE Fight Night 32』のメインイベントでジャオスアヤイに52秒でKO負けを喫した。ONE戦績10勝(5KO)3敗。

ナックロップとの対戦が決まっていたジェイコブ・スミスが負傷欠場となり、代わって内藤が緊急参戦。ナックロップに有利なムエタイルールで対戦する。

1R、ONEでの16戦目となる内藤は左ローからスタート。さらに右カーフを強く蹴る。ナックロップも右ローを返していく。内藤の右カーフにはナックロップが右ミドル、それに内藤が左三日月を返す。ローの蹴り合いが続く中、内藤の右カーフが綺麗に決まる。するとナックロップは圧を強めて前に出てくるが、内藤がジャブ、右ストレートのカウンター。

左フックをかわしての左フックでダウンを奪う。内藤はワンツーから右ハイ、ナックロップはヒジで応戦するが内藤の左右連打に右へ左と揺れ、最後は右フックを効かせてからの右フック。ナックロップはバッタリとうつ伏せの大の字に倒れ、内藤の見事な初回KO勝ちとなった。

「今までONEで判定が多くて自分の中でKOするのが課題だったんですけど、これがニュー・タイキ・ナイトウだと思います。日本の強い選手たちがONEに参戦してきてそっちの選手が注目されがちですが、自分は6年前から戦ってきて日本人選手の中で自分がONEだと思っているので、必ず王者になります。日本大会に出られないのは残念ですが、僕が(日本勢の)いいスタートを切れたと思うので、自分も会場に行って試合を見たいと思います」と勝利者インタビューに答える内藤。

ボーナスは出ず、内藤は“え?”という表情で苦笑いを浮かべていた。だが、全試合終了後、この試合が「FIGHT OF THE NIGHT」に選ばれたことが発表された。


