扇久保「準決勝はガジャマトフとやろうと決めて練習してきた」、ガジャマトフ「私が出る試合は全てフィニッシュで決めたい」
2025年8月19日、『RIZIN WORLD GP 2025 FLY WEIGHT TOURNAMENT 2nd ROUND総選挙』(フライ級GP総選挙)が開催された。
9月28日(日)愛知・IGアリーナ『RIZIN.51』にて行われる「RIZIN WORLD GP 2025 フライ級(57.0kg)トーナメント準決勝」進出者4名を決めるためのもの。
そこでトップ当選を果たした「扇久保博正vs.アリベク・ガジャマトフ」は何を語っていたか。下記にあらためて紹介したい。
(総選挙前の演説)
◆扇久保博正「強さを求め、強い選手と戦いたくて格闘技を続けてきた」
「私、扇久保博正は20年間この格闘技をやってきました。強さを求め、強いやつと戦って勝ちたくてこの格闘技を続けてきました。私は現UFCチャンピオンのあのパントージャ選手にも勝っております。フライ級トーナメントで私が優勝してベルトを取ったら、たくさんの強豪外国人を呼んでいただいて、私に当てていただいて全員に勝って、日本のRIZINの強さを証明していきたいとそういうふうに思っております。
先ほども言いましたが、強さを求め、強い選手と戦いたくて格闘技を続けてきました。なので、準決勝はなるべくガジャマドフ選手と戦わせてください。よろしくお願いいたします。私からは以上になります」
◆アリベク・ガジャマトフ「私にとっては、総選挙は何日にもわたる犠牲を伴うもの」
「日本のファンの皆さん。今日はこの場に私を迎えてくださり本当にありがとうございます。まずはこのような大きなチャンスを与えてくださったRIIZNの皆様、そして私を温かく迎えてくださったファンの皆さんに心から感謝いたします。私の生まれた村には人生の選択肢やチャンスといったものがほとんどありません。そんな場所で生まれ育った私に、RIZINが声をかけてくれたこと、手を差し伸べてくれたことは私だけでなく、故郷の仲間全員にとっての希望となっています。
投票に入る前に、なぜ私が今日ここに来たのかお話させてください。私はRIZINが今取り組んでいることが、格闘技の歴史において前例のない挑戦であり、また非常に革新的な一歩だと理解しています。ここにいる他の選手たちにとっては、この場はほんの数時間のプロフェッショナルとして立ち振る舞う時間なのかもしれません。しかし、私にとっては、これは何日にもわたる犠牲を伴うものです。
私は今回、一人で日本にやってきました。日本を行き来するだけで70時間以上かかりますし、時差に慣れて本格的なトレーニングを再開するまでに数日はかかってしまいます。前回の減量も非常に過酷だったんですけれども、今回もまた同じような厳しさが待っていると覚悟しています。つまり、私はおよそ10日間、トレーニングと体作りの期間を失うことになるのです。それでも私はここに来ました。自分の覚悟を示すために今ここにいます。
私にはこのグランプリに出場する明確な理由があります。それは自分の人生を変えるということです。何も持たずに育った少年にとって、これは人生を変える大きなチャンスであり、またそのための大切なお金でもあります。だからこそ、私はこのグランプリで必ず勝ちたい。その勝利をもっともエキサイティングな形でつかみ取りたいと強く願っています。今日この場にいる皆さんに自分の言葉で直接お伝えしたかったのは、この想いです。どうか皆さん、人生を変える力を、そのチャンスを私に与えてください。どうぞ応援よろしくお願いいたします」
(総選挙後、「最も見たいカード」に選ばれ)
――扇久保選手、「塩漬け」と言われながらトップ当選になったのはどんなところが決め手になった思いますか?
扇久保 僕は強さを求めてずっと格闘家として生きてきたので、そこが皆さんに伝わったのかなと、そういう風に思います。
――これまでの蓄積・実績が認められたとの想いが強いですか?
扇久保 そういう気持ちも強いですし、次の相手ガジャマトフという本当に強い選手なので、強さをまた証明したいと思っています。
――ガジャマトフ選手、扇久保選手から指名を受けたことと、“塩漬けにする”と言われたことについてどう思いますか?
ガジャマトフ 扇久保選手が非常に強い選手というのはよく知っていますし、前回凄い試合を見せてくれたと思っています。ただ、今回は私が前回と同じように素晴らしい見ごたえのある試合にしたいと思っていますし、私が出る試合は全てフィニッシュで決めたいと思っています。今回もその意気込みで向かいたいと思います。
──(別室にて)総選挙、一抜けでした。
扇久保 本当にありがとうございます。本当に吐きそうでした。“心臓が口から出る”と、そういう感じでした。試合より緊張しました。本当に良かったです。
──選ばれる自信は?
扇久保 自信は正直半々でしたね。試合の時は自分を信じればいいんですけれども、今回ばかりは自分をどれだけ信じてもどうしようもないので天に任せるというか。それだけでした。
──事前の人気アンケートでは危なかったです。
扇久保 最下位だったのでけっこう落ち込みました。ヤバいかなと思って。(選挙演説の動画は)伊藤くんが一人で頑張ってくれてたので、これは俺もやらないとダメだと思ってやりました。こういうような選挙が決まったからには、やれることはやろうと思ってやりました。
──対戦相手に決まったガジャマトフについて。
扇久保 “強い”ってその一点で今日の選挙の前に思っていたんですけれど、彼の演説を聞いて僕も胸にグッとくるものがあったので。彼は物凄いハングリーで絶対に僕のことを仕留めに来ると思うので、そんな選手と戦えるのは最高ですね。それを僕が最後に勝って叫びたいです。次、準決勝はガジャマトフとやろうとずっと練習もそのつもりで試合終わってからやってきたので。認められたというか、決まってよかったなって感じです。
──あらためて準決勝に向けて意気込みを。
扇久保 強さを求めて戦ってきたので、強い外国人の選手、日本人も強い選手いますけれど、強い選手を倒してRIZINの強さを証明すると、そう思っています。






