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2025年7月27日、さいたまスーパーアリーナで開催された『超RIZIN.4 真夏の喧嘩祭り』RIZIN WORLD GP 2025 フライ級(57.0kg)トーナメント 1回戦でアリベク・ガジャマトフ(ダゲスタン)と大激闘を繰り広げた征矢貴(THE BLACKBELT JAPAN)が8月24日、『RIZIN甲子園 2025』にゲスト来場。
ガジャマトフとの死闘で感じた強さと課題、同門の先輩の扇久保博正とガジャマトフの展望、フライ級GPリザーブマッチ、そして今後について、本誌に語った。
ガジャマトフは1分間のインターバルでの回復力がかなり高い
──『RIZIN甲子園』東日本大会いかがでしたか。1Rのなかテイクダウンディフェンス、立ち上がりなどが年々レベルアップしているように感じます。
「去年も見ましたが、やはり年々レベルが高くなってますよね。みんな何でもできるようになっています」
──征矢選手自身は、1カ月前のRIZINフライ級GP1回戦で、アリベク・ガジャマトフ選手との試合でした。3Rに渡る激闘でしたが、ダメージはいかがですか。
「今までKO負けっていうのは初めてじゃないんですけど、今回初めて2週間から3週間ぐらいこう……眩暈みたいな症状や、軽い頭痛があったりとかしたので、前回の試合はかなり激闘だったなと、自分でも思います」
──その症状が2、3週間続くのは心配ですね。では、本格的な練習はまだ再開されていないと。
「そうですね。フィジカルトレーニングだったりはしてるんですけど、実戦的なスパーリングはまだやってないですね」
──大会前から優勝候補の一角とされたガジャマトフ選手との試合。先制のテイクダウントライから組みを散らして近い距離でのボクシング勝負を挑み、激闘に持ち込みましたが、最終的には正面突破された、と感じました。実際に戦ってみていかがでしたか。
「実際そうですね。ガジャマトフと向かい合って完全に……あの力強さっていうのは、やっぱり日本人選手には無いものだなというのを感じました。フィジカルだけじゃなく、その回復力も。1分間のインターバルでの回復力はかなり高いんじゃないかと思います。ただ、各ラウンド、1R、2R、3Rと分けると、ラウンドの後半は動きが序盤より落ちてくるかなっていうのは、振り返ってみて思いましたね」
──ラウンド後半に息遣いの荒さを感じていたと。征矢選手としては、後半勝負ということも考えていたのですか。
「そうですね。まあ戦ってみないとそれも分からないことなんですけど、2Rの後半でかなり相手がバテているのが分かったんで、勝負を仕掛けようと思ってました」
──そのフィジカルや回復力もさることながら打撃も強打ながら大振りではなく、厄介でしたね。
「やはりアマチュアで彼は、120戦以上、散打の打撃競技をやってるっていうのも聞いていたんで、打撃の技術勝負をしたら僕がやっぱり不利なんじゃないかなと思ったのもあって、タックルを混ぜて組みを意識させてっていうのはあったんです。コンパクトな打撃っていうのは一応想像通りではあったんですけど、実際向かい合ってみて、最後の左フックは見えなかったんです」
──試合後のインタビューで、「負けていると思って3R、最後倒しに行こうと思って強引に距離を詰めたときにもらってしまった」と語っていましたが、ガードはしていましたよね。
「あの左フックが横から振ってくるっていうよりは、斜め前から飛んでくるようなフックだったんです。ガードの内側を突かれました」
──なるほど。フックでもストレートとの中間のような軌道だったと。負けている、と感じた試合展開のなかで、近い距離で勝負に行ったのは、間違いではないように思います。実際、手数を増やすことで圧をかけていました。それをガジャマトフは打ち抜いた。
「打撃に関しては一番感じたのは彼、もちろん攻撃力も強いんですけど、ディフェンスが非常に上手で、右のガードは一切下がらないですし、左手もずっと前に出して距離を潰されないようにやってたんで、そのあたりも上手かったですね」
──あの前手はやはりやり辛かったですか。
「あれはかなり、やっぱり前に出たい選手にとってはやり辛いので。そこが徹底してましたね。だから、唯一当たったパンチがアッパーとか。そういうパンチでした」








