▼フェザー級 5分3R
〇レローン・マーフィー(英国)17勝0敗1分(UFC9勝0敗1分)※UFC9連勝
[1R 3分21秒 KO] ※右バックエルボー
×アーロン・ピコ(米国)13勝5敗(UFC0勝1敗)※Bellator12勝4敗
フェザー級6位、UFC8連勝中のマーフィーと、Bellator12勝4敗・UFCデビュー戦のピコが対戦。

1R、ともにオーソドックス構え。先にピコが前に。ワンツーにマーフィーがバランスを崩す。ヒジを打ち左で差して押し込むピコに離れるマーフィー。
左ボディを当てたピコに、くの字になったマーフィーはピコのダブルレッグにニンジャチョークを合わせるが、首を抜いたピコ。ケージ背に立ち上がるマーフィー。
2試合連続の・・・スピニングエルボー💥
— UFC Japan (@ufc_jp) August 17, 2025
🤯🤯🤯
凄まじい一撃を打ち込んだレローン・マーフィー💪💪💪
👊 #UFC319
📺 @UNEXT_fight & #UFCFightPass pic.twitter.com/B1r6Y4bg9Q
追うピコはケージに詰めて再びダブルレッグテイクダウン。右小手で立ち上がるマーフィー。サウスポー構えになり後ろ蹴り。なおも詰めて組むピコに左ヒザ! それでも組むピコを剥がすが、ピコは右を突いて左ボディ。さらに近づくが、そこにマーフィーは右の回転ヒジ!
#UFC319 Official Result: Lerone Murphy (@LeroneMurphy) defeats Aaron Pico via KO at 3:21 of Round 1.
— UFC News (@UFCNews) August 17, 2025
Complete Main Card Results ➡️ https://t.co/69LHKjPUVp

ピコが後方に倒れ、マーフィーは鉄槌1発に、すぐにレフェリーが間に入った。2試合連続のバックエルボーでのKO決着に。
This crowd ERUPTED after that KO 🗣️ #UFC319 pic.twitter.com/01K27zqyZ1
— UFC (@ufc) August 17, 2025
MMA17勝0敗1分、UFC9連勝としたマーフィーは、試合後「ああ、瞬間を大事にするタイプで、俺はまさにそれを作り出したんだ。こういう瞬間が必要だった。3週間前に“火消し”を宣言した。自分を信じていた。チャンスがそこにあると分かっていた。次は俺の番。ヴォルカノフスキー!」と王者を指名。

「ピコとの試合で人生で一番辛かった最初の数分間だったと思う。彼は危険な選手だ。でも、彼が何かにぶつかろうとしているのは分かっていた。飛んで行ったんだ。それより少し早くヒザ蹴りをした。彼のタイミングを掴んでいたんだ。だって、彼は常に、常に前に出ているのが分かっていたからね。ああ、彼は攻撃的すぎる。試合前のインタビューでそう言ったんだ。彼の攻撃的なところを逆手に取るって」と語り、「一つだけ言わせてもらってもいいかな? チームメイトのジョーダン・バートンだ。彼はどのキャンプでも、僕にとって最もタフなパートナーだった。UFC欧州にふさわしい選手だ。さあ、チャンピオンシップだ、ダナ、どうか準備しておいてくれ」と語り、5万ドルボーナスも獲得した。
レローン・ マーフィー(フェザー級6位)「これはナンバーワンコンテンダー決定戦だ」(会見)
──ここ最近はダン・イゲ(フェザー級14位)やジョシュ・エメット(フェザー級8位)といったランキング入りの相手と戦い、フェザー級で順位を上げてきましたが、今回はランキング上では位置づけられていないアーロン・ピコとの試合です。ただし、一部では「タイトルマッチを除けばUFCフェザー級最大のビッグネームの一人」と言われています。この評価に同意しますか? また、ピコをどう見ていますか?
「もちろん。ランキングなんてほとんど意味がない時もある。誰もが彼の実力を知っているし、ビッグネームだ。俺にとっては“フェザー級3位”くらいの感覚で見ているし、しっかりした相手で素晴らしいマッチアップだと思う」
──ピコがBellatorやPFLにいた時の試合は見ていましたか? 彼はプロ戦績ゼロの状態でBellatorと契約しましたよね。
「俺はMMA全般のファンだから、昔から彼の試合は見ていた。勝った試合も負けた試合も全部知ってる」
──ピコは会見で「やっとUFCファイターになれたと感じている」と話していました。長年ファンからMMAをやっていると言うと“UFCファイター”だと思われ、BellatorやPFLを知らない人が多かったそうです。パトリシオ・“ピットブル”・フレイレやパッチー・ミックスのようにUFCに来た直後は本来の力を出せない選手もいますが、ピコにもそういう影響があると思いますか?
「人それぞれだ。プレッシャーへの対処も人によって違う。だからそれに期待してるわけじゃない。でも可能性はある。世界最高の舞台に立つわけだからね。ただ、ピコは今が全盛期だと思うし、ベストな彼が来ると予想している」
──PFLの契約解除を求める動きがあり、ピットブルやピコもそれに加わっていました。その時点で、近いうちに彼らとマッチアップする可能性を考えましたか?
「もちろん。いつかUFCに来るだろうとは思っていたし、MMAファイターなら誰もがここを目指す。実力がある者はいずれトップに上がってくる」
──今回の試合は比較的短い準備期間でした。ピコは本来7月に試合予定でしたが、あなたはいつこの試合の話を受けたのですか?
「2、3週間前だ。だから実質2週間の調整だけど、俺は一年中トレーニングしている本物のプロだから問題ない。準備期間の長さについては、それぞれ長所も短所もある。俺はテクニシャンだから、相手を長く研究できた方が良い面もある。でも例えば12週間のキャンプは体への負担が大きい。あと、同じ相手のことを12週間も考え続ける必要がないのは心身ともに楽だ」
──ピコは「勝てばタイトルマッチの約束はない」と言っていましたが、あなたはどうですか?
「どうだろうな。勝ってからどうなるかを待つだけだ」
──ランキング6位のあなたが、ランキング外のピコと戦うメリットは?
「この試合はビッグカードで、ペイパービューのセミメイン。こんな美味しい舞台を断る理由はない。それに彼は無名じゃなくてビッグネームだ。勝てばナンバー1コンテンダーの位置に行ける。もともとピコはモフサル・イヴロイエフ(フェザー級1位)とピコが戦う予定だったけど、モフサルが欠場になって俺が代役として入った。つまり、これはナンバーワンコンテンダー決定戦だよ」
──今回、フィニッシュを狙っていますか? それとも勝ち方は問わず、とにかく勝利を目指しますか?
「もちろんフィニッシュはいつだって狙う。でも勝ち方は関係ない。勝って、エキサイティングな試合をすること。それが目標だ」
──もし今回勝てば、UFCでデビューから10戦無敗を維持する、非常に限られたファイターの一人になります。これまでその記録を持つのはハビブ・ヌルマゴメドフやアンデウソン・シウバといった史上最高クラスの選手たちです。あなたにとって、その仲間入りを果たすことはどんな意味がありますか?
「履歴書的にはかっこいいけど、最終目標はタイトルにたどり着くこと。それだけだ」
──最近、アレクサンダー・ヴォルカノフスキー(フェザー級王者)がもしアーロン・ピコと戦うなら“床を拭くようにきれいに完封する”とコメントしていましたが、あなたについてはほとんど触れていません。このことについては?
「正直、全く気にならない。ピコが何か言って、それにヴォルカノフスキーが反応しただけだろう。俺にとっては全部ノイズだ。俺は試合に集中してる」
──今回の記者会見や入場では、ブーイングされると思いますか? それとも声援を受けると思いますか?
「正直、ブーイングの方が好きかもな。デビュー戦でロシアの選手とアブダビで戦った時もブーイングを受けた。そういう時こそ“スイッチ”が入る。今回も相手はアメリカ人だから、こっちがアウェイ扱いになる可能性が高い。それで構わない」
──大観衆の熱気に飲まれて打ち合いたくなる瞬間はありますか?
「俺は完全に集中してる。ケージに入れば周りは静かになって、相手しか見えない。観客の声は気にならない」
──今回はセミメインを戦うわけですが、メインイベントについての予想を聞かせてください。
「本当に素晴らしい試合になると思う。ハムザト・チマエフ(ミドル級3位)は化け物みたいな存在で、今まで1分以内にテイクダウンを許さなかった相手はいない。ただただ良い試合を見るのが楽しみなだけだよ」
──今回の試合前に、他のオファーはありましたか?
「いや、ずっと試合を求めていたけど、ランキング上の相手はみんなケガをしていた。だからこの試合はベストなタイミングで来たオファーだった」
──あなたはSNSで派手に発信するタイプではありませんが、そのせいでチャンスを逃すことがあったと思いますか?
「間違いなくある。これは今の若いファイターたちへの教訓だ。ケージ外での活動も必要で、それをやらないと道は長くなる。だから本来なら若いうちからやるべきことだ」
──ファンにまだよく知られていないあなたのことを、一つだけ知ってほしいことは?
「俺がMMAを初めたのは遅かった。22歳からだよ。それでも今は世界6位、セミメインで無敗を維持している。それについて文句を言えるやつはいないだろ」
アーロン・ピコ「左フックが飛んでくるぜ」
📹LAっ子のピコ、やおら大谷翔平愛を語りだす。明日のUFCデビュー戦を前に、(初めた訪ねた外国だという)日本の皆さんへ!
— U-NEXT 格闘技 公式 (@UNEXT_fight) August 16, 2025
.
💬|日本に行ってみんなに会いたいし、文化に触れたい… pic.twitter.com/D6exnXXuAk
──長年あなたを取材してきましたが、毎回のように「いつUFCに行くのか?」「UFC王者の○○についてどう思うか?」といった質問が出ていました。ですが今、あと数日で本当に「UFCファイター」と名乗れるようになります。今回のファイトウィークは、どんな気持ちで過ごしていますか?
「最高だよ。ようやくここに来られたっていう、この非現実的な感覚と、山あり谷ありのキャリアの末にたどり着いたこの場所で、ただこの瞬間を楽しんでる。初めてのスタッフに会ったりして、とにかくいい時間を過ごしてるよ」
──パッチー・ミックスがUFC初のメディアデーの時、「この数年間、MMAをやってるって言うと、ファンから“UFCの選手なんだね”って言われるけど、BellatorやPFLを知らない人が多かった」と話していました。あなたも同じような経験をして、やっと「UFCファイター」と名乗れる状況になったのでしょうか?
「そうだね、分かってない人に説明するのはいつも面白いよ。面白い話があって、俺の息子は4歳なんだけど、いつも一緒に試合を観てて、“パパがUFCで試合するよ”って言ったら、“わぁ、やっとプロになったんだね”って言ったんだ。俺も“そうだよ、やっとプロになったんだ”って(笑)。普段は外で何してるのって聞かれても“アーティストだよ”って言って細かくは話さない。でも突っ込まれたら“ファイターだ”って答える。ただ、以前は“この団体で戦ってる”って説明すると“へぇ、じゃあいつかUFCに行くんだね”って言われて、“ああ、いつかね”って答えてた。でも今は“UFCファイターだ”って言える。そうすると“すごいね!”って反応が返ってくる。それは気持ちいいよ」
──マイケル・チャンドラー(ライト級12位)やマイケル・“MVP”・ペイジ(ウェルター級15位)、パッチー・ミックスのように他団体を経由してきた選手と違い、あなたはBellatorとPFLだけで戦ってきて、いわゆる規模の小さい団体を経験していません。Bellator以外のファイトウィークは今回が初めてになるわけですが、この状況は少し特別に感じますか?
「俺のキャリアはマディソン・スクエア・ガーデンで始まった。あの試合がどうなったかはみんな知ってるよな(笑)。今なら笑えるけど、当時は笑えなかった。でもここまで来る道のりは簡単じゃなかった。本当にこれは自分がやりたいことなのか、何度も自問したけど、答えはいつもYESだった。やめるという選択肢は一度もなかった。UFCに行くことは分かっていたけど、それがいつになるかは分からなかっただけ。今振り返れば、キャリアの始まりから今に至るまで、全てがこのタイミングのためにうまく噛み合ってきたんだと思う。これからやるべきことはたくさんあるけど、心も体もすべて準備できてる」
──当初はモフサル・イヴロイエフ(フェザー級1位)と7月26日(現地時間)にアブダビで対戦予定でしたが、今はレローン・マーフィー(フェザー級6位)になりました。キャンプの流れとしては、長いひとつの準備期間のように感じますか? モフサル戦に向けてピークを作ってから、また全く別の相手・場所に向けてピークを作る必要があったわけですが。
「俺のコーチ、グレッグ・ジャクソンは“プロセスに留まれ”って常に言ってる。試合がキャンセルになるのもそのプロセスの一部だ。だからそこまで心配はしなかった。ハンター(UFC幹部)とも話して、“できるだけ早く試合を組む”って言われたんだ。レローンと8月16日(現地時間)に組むかもしれないって聞いてたから、減量も維持しつつ、7月26日用に体重を落としてた分をちょっと戻すために数日休んだ。実際はいいタイミングだったよ。S&Cコーチのサム・カラベダにも連絡して、カロリー調整やら何やらプランを作った。結果的に、アブダビのカードに向けて準備してた時より今の方がコンディションはいい」
──レローン・マーフィーはUFC無敗で、直近2試合は接戦ながら判定勝ちを収めていますが、一部ではジョシュ・エメット(フェザー級8位)やダン・イゲ(フェザー級14位)の勝ちだったという声もあります。彼をどう評価していますか?
「16戦無敗には理由がある。UFCで無敗、タフな相手と戦ってきてる。試合に向けて、俺とチームにはやるべきことが山ほどあるし、相手を軽く見るつもりはない。彼の試合数と俺の試合数はほぼ同じだし、俺は地方団体の裏庭みたいな場所じゃなく、キャリアの最初からビッグステージで戦ってきた。だからこの瞬間のために準備はできてる。あとは試合のためにやるべきことをやって、仕事を片付けるだけだ」
──あなたはトレーニングラボでサム・カラベダとやってきたことについて話していましたよね。そこにはハムザト・チマエフ(ミドル級3位)やアルマン・ツァルキャン(ライト級2位)もいたそうですが、彼らとどんな練習をして、それがあなたのメンタルやファイトスタイルにどう影響しましたか?
「彼らと一緒に練習できたのは光栄だよ。今なら分かる、なぜ彼らが世界トップなのか。アルマンはライト級1位だし、ハムザトは今回のメインイベントで世界タイトル戦を控えてる。同じ志を持つ人間と一緒にいるのはいいもんだ。ジムに来たら全員が本気で、最高を目指してる。練習やメニューでも競い合って、お互いのレベルを引き上げられた。それに、彼らは本当にいい人たちだ。ハムザトはケージに入れば人を“壊す”タイプだけど、普段は人への接し方を見ても分かる通り、すごく優しいんだ。それが俺が一番尊敬してるところだよ。アルマンも、“一緒にドリルやらないか?”って聞くと必ず“行くよ”って来てくれる。別に義務じゃないのにね。彼らは自分を限界まで追い込む“キラー”だけど、人間としても誠実で素晴らしい。それが間近で見られたのは本当に良かった」
──あなたはハムザトがこの試合に勝つと信じていると思いますが、どうやって勝つと予想しますか? 実際に練習で見て、そのレスリングがドリカス・デュ・プレシ(ミドル級王者)にとってどれほど厄介だと感じましたか?
「彼は厄介な相手だよ。ハムザトがサブミッションで勝つ可能性もあると思うけど、5ラウンドになってもドリカスにプレッシャーをかけ続けられるスタミナもある。簡単なことじゃないけど、彼は今回のキャンプを本気でやってきたのが分かる。体を限界まで追い込んでるし、ベストを尽くしてくれるはずだ。俺はハムザトがサブミッションで勝てると思う」
──フェザー級ではタイトル挑戦を主張できる選手が何人かいますが、この試合の勝者もその一人になり得ます。そんな中、アレクサンダー・ヴォルカノフスキー(フェザー級王者)とあなたの煽り合いが注目を集めていますよね。あなたはFox Sports Australiaに“彼をKOする”と言いましたが、彼は“レスリングでは俺が圧倒できるし、アーロンのチャンスは一発を当てるしかない。それ以外なら俺が完封する”と返しました。この発言への感想は?
「5ラウンドなら俺は左フックか右を当てて倒せると思う。でも俺はこの団体に入ったばかりだ。彼の注目を集められるのはいいことだけど、今はレローン・マーフィーを倒すことだけに集中してる。そこが全てだ。もちろんヴォルカノフスキーは簡単な相手じゃないのは分かってる。ただ、彼が戦ってきた中で俺ほどのハイレベルなレスラーはいなかった。だから俺との試合が待っているよ、と伝えたい」
──もしこの試合に勝てば、すぐにタイトルマッチがあるという話はUFCからありましたか?
「特に具体的なことはない。ただ、“仕事を果たせば、その先には大きなことが待ってる”とは言われてる。それだけだし、それに集中してる」
──改めてヴォルカノフスキーについてですが、まず今回の試合が先なのは分かっています。ただ、UFCのベルトをかけて、この階級の歴代最強とも言われる彼と戦える可能性がある。これは特別なことですよね?
「すごくワクワクするよ。彼の存在は、俺を毎朝ベッドから起こす理由のひとつだ。練習に行くたびに、“いつかヴォルカノフスキーと戦う”って思ってきたからね。“完封してやる”なんて彼の声は、正直、俺にとっては最高の音楽みたいなもんだ。そのまま俺を過小評価しててくれ。その間に俺はどんどん強くなるし、起きた瞬間から“どうやってお前を倒すか”を考えてる。それを想像すると笑顔になるよ」
──ある意味、アレクサンダー・ヴォルカノフスキー(フェザー級王者)は、あなたを名指しすることで“もし勝てば次はこの相手だ”と道を示してくれているようなものですよね。これは変な質問かもしれませんが、あなたは非常に高いスキルを持っていると分かっています。それでもUFCの舞台に少し慣れる時間を取る方が良いと思いますか? それとも彼に呼ばれたらすぐにでも戦いたいですか?
「いや、今回勝ったら、ヴォルカノフスキーとはすぐ戦いたい。なんでわざわざ回り道する必要があるんだ? 他の相手とやってる間に何かあってタイトルマッチが延期になるリスクだってある。今はいいポジションにいる。勝てばトップに直行できる。上から“ベルトをかけて戦え”って電話が来たら、“もう少し慣れてから”なんて絶対言わない。トレーニングキャンプ含めて、ファイターには常に故障のリスクだってあるんだから、ベルトへの明確な道があるなら迷わず行く」
──UFCデビューではプレッシャーを感じる選手も多いですが、MMAファンの反応という面で聞きたいです。パッチー・ミックスがマリオ・バティスタ(バンタム級8位)とやった時、試合前はパッチーを応援していたファンが、試合後は手のひらを返してブーイングしていました。レローン・マーフィーの前戦もApexでブーイングされていて、今回はファンが“マーフィーに負けてほしい”という空気で、あなたがその役を担うような状況です。ファンの支持が一気に変わる可能性や、そのプレッシャーについてはどう考えますか?
「正直、プレッシャーはある。俺自身、最高レベルで戦うために大きなプレッシャーを自分にかけてるし、やってきた準備も膨大だ。だからプレッシャーはつきものだけど、ファンがどう思うかはあまり気にしない。全員を満足させることはできないし、MMAファンは容赦ない。だからそういうのはあまり読まないし、自分でコントロールできることに集中する。大きな勝ちを挙げればファンは喜ぶだろう。もし相手にブーイングがあって俺に声援が飛ぶなら、それは悪くない。アメリカで戦うし、相手はイングランドから来るんだから、ファンが味方してくれるのはプラスだ」
──パッチーやパトリシオ・フレイレがUFCデビュー戦で負けたこともあり、Bellator出身の選手を懐疑的な目で見る人もいます。あなたがUFCフェザー級のトップ戦線では戦えないと思う人へのメッセージはありますか?
「特にメッセージはない。ただ、パッチーやパトリシオ・“ピットブル”・フレイレは素晴らしいファイターだけど、俺はアーロン・ピコだ。俺の試合を見てくれれば分かる。それが俺のメッセージだ」
──サム・カラベダのトレーニングについてですが、彼は元数学教師で、すべてが数学的かつ詳細にモニターされていると聞きます。様々な数値を毎日計測してくれるそうですが、実際の方法はどうなっていますか?
「良い質問だけど、それは彼に直接聞いた方がいいな。とても細かいデータ管理で、心肺機能、食事、体の仕上げ方、すべてを最高レベルに持っていきたいなら、トレーニングラボに行って彼と一緒にやってみれば分かる。俺から詳しいやり方は説明できないけどね」
──あなたは2017年に“Bellatorの超新星”としてデビューしました。それから8年経ってUFCに来ましたが、この道のりをどう表現しますか?
「タフな道だった。ここに来るまで楽じゃなかったし、大きな敗戦も経験した。“自分にこれができるのか”と疑った時期もあった。でも諦めずにやり続けて、ブランデン・ギブソン、グレッグ・ジャクソン、サム・カラベダといった最高のコーチたちに囲まれて、ただひたすら練習した。結果、直近10試合は勝ってるし、2017年の俺とは完全に別人だ。それを今回の試合で見せられると思う」
──最後の質問です。私がこれから言う言葉を完成させてください。“Don’t blink because…”(瞬きするな、なぜなら…)
「左フックが飛んでくるぜ」




