MMA
インタビュー

【UFC】パクからオズボーンに対戦相手が変更、スティーブ・エルセグ「平良達郎は、全てがあるべき場所にある感じ」「モレノ戦を経てより攻撃的なスタンスに戻した」=8月10日(日)

2025/08/09 22:08

モレノ戦からスタンスを修正した


(C)Zuffa LLC/UFC

──再起を果たした平良選手を高く評価されていますね。翻って、あなたの前回のブランドン・モレノとの5戦では、2R、3Rはスタンドで競り合いましたが、後半はモレノのラウンドになりました。あの試合での手応えと課題をどのようにとらえましたか。

「ディフェンス面では改善が見られたと思う。たとえば、左フックに対するディフェンスとかは良くなったと思う。序盤は相手のオーバーハンドをもらったけど、後半はそれを抑えられた。でも正直、全体としては自分のパフォーマンスは良くなかったね。自分にすごくガッカリしたよ。

 たぶん一番大きな要因はメンタル面のせいだと思う。相手のグラウンドの話を頭の中で膨らませすぎたし、カイ・カラ・フランスにKOされた記憶も頭にこびりついてたんだ。自分が誇れる戦い方ができなかったし、試合後は本当に自分に失望したね」

──後半にスタンドでコントロールされたモレノ戦の経験から、次戦に向けてどんな修正をしましたか?

「いくつか修正した。まずスタンスを研究してかなり色々試したよ。そのうえで、より攻撃的に動けると思うスタンスに戻した。今は半身のブレイデッドなスタンスも武器として持ってるから、いつでもそこに行けるし使えるよ。でも少しスクエア気味の構えの方がキックを使いやすいし、右も少し速く届く。レスリングも使いやすい。スクエア寄りの方が、ブレイデッドより上手くできることがいくつかあるんだ」

──たしかに。被弾する面積は狭くなりますが、奥の手が遠くなりますね。

「そういう点で、自分にはスクエア気味の構えのほうが合ってるんだと思う。もう一つは、自分の能力をもっと信じること。相手を過大評価しすぎてたんだ。長くやってるスーパースターだから、僕の知らないことを全部知ってるんだろうと決めつけてた。でもそうじゃない。僕はすごくハードにやってきた。傲慢に聞こえるけど、俺はすごく強い。だから自分を信じて、自分のレベルを見せに行くべきだと思ってるよ」

──新しい対戦相手のオズボーン選手はパク選手よりリーチが長いですが、その点への準備はできていますか?

「ああ。僕はリーチが短い相手とか、背が低い相手とやることも多いけど、トレーニングの大半はリーチの長い相手を想定してやってるんだ。だから、背が高いか少なくともリーチの長い相手の方が、背が低い相手よりむしろやりやすいかもしれない。彼は特に序盤はすごく爆発力があるし、経験も豊富だ。だから、気を引き締めていかないといけないのは分かってる。でも、試合が長引けば長引くほど、自分に有利になると思ってるよ。だから、彼を深い水の中に引きずり込むのがプランだ」

──オズボーン選手はバックボーンはレスリングですが、グラップリング・柔術ではエルセグ選手につけ入る部分があるのでは?

「100%そうだね。グラップリングは、あいつが一番苦手なところだと思う。僕は、UFCでは自分のグラップリングを十分に見せてない。テイクダウンが取れなくても、組みの展開で彼を疲れさせられるのは分かってるから、少しずつ彼から奪っていくよ。僕の方がフィジカル的にもスタミナ的にも上だし、もし上を取れたら彼にとって本当に大きな問題になるだろう」

──今、フライ級には新しい選手が続々と出てきてますね。ジョシュア・ヴァン選手ももうすぐパントージャ選手とタイトルマッチをやると言われていますし、日本人選手も平良、堀口恭司、朝倉海、鶴屋怜と4選手が参戦しています。これからのフライ級戦線で、どのように勝ち上がっていこうと考えていますか?

「つまらない答えだけど、“試合に勝ち始める”ってことだね。誰を当てられても気にしない。もちろんトップの連中と戦いたいけど、その権利は自分で勝ち取らないといけない。だから相手をどんどん持ってきてくれ。チェックボックスを一つずつ埋めていくよ」

──最後に日本のファンへメッセージをお願いします。

「日本のファンのみんな、いつもサポートありがとう。みんなに楽しんでもらえるような試合を見せるつもりだ。U-NEXTで僕の試合を見てほしい

MAGAZINE

ゴング格闘技 NO.341
2025年12月21日発売
大晦日決戦に臨むシェイドゥラエフと朝倉未来ほか「特集◎大晦日を読む」では、5大タイトルマッチのインタビューと川尻達也らが試合解説。UFC平良達郎、40周年記念・水垣偉弥インタビューも
ブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリアブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリア

関連するイベント