ブランドン・ロイバルvsジョシュア・ヴァンは「他人の試合でこんなに熱くなるんだ」と
UFCフライ級戦線では、かつて平良と試合が組まれかけたジョシュア・ヴァンが、ロイバルに判定勝ちで、次期コンテンダーに浮上している。
「ジョシュア・ヴァン選手がどんどん上がっていく姿、僕が試合をしていない間に登っていく姿を見て、やはり悔しいなという気持ちはありました。この前のロイバル選手との試合も、自分の試合じゃないのに“他人の試合でこんなに熱くなるんだ”と思いながら沖縄でテレビを見ていました。フライ級がこうやって盛り上がってきているのを感じているので、その波に置いていかれないように、自ら乗りに行きたいなと思っています」と、自身より2歳年下の23歳のヴァンの活躍に刺激も受けている。
王者アレッシャンドリ・パントージャと、ジョシュア・ヴァンが戦えば、「僕はパントージャ選手が有利で、勝つんじゃないかなと思っています。ヴァン選手に勢いはありますが、チャンピオンは今までも多くの勢いのある選手を相手にしてきているので。そして最終的には、僕がパントージャ選手からベルトを獲りたいなと思っています」と、目指すのはあくまで世界最高峰の頂だ。
現在、フライ級には堀口恭司や朝倉海、鶴屋怜といった日本人トップファイターが参戦し、「誰が最初にUFCのベルトを巻くのか」と期待が高まっている。
平良は、「一番最初に獲りたいという気持ちもあります。日本人かどうかを抜きにしても、やはり世界一を決める団体がUFCなので。できるだけ早く、そこにたどり着きたいです」と、自身がトップに上がることに集中している。
メディアからは、「今後、日本人選手と戦いたいという気持ちはありますか?」と問われ、「時が来れば、という感じですかね。自ら求めたりはしないですが、もし日本大会が開催された時、一番盛り上がるカードはやはり、対堀口選手や朝倉選手だと思います。人気のある選手がフライ級に集まっているので、そこも実現できたらな、という気持ちはあります」とも答えた。
APEXのメインを3回連続で務めているが、やはり大観客の前で、自身の力を示したいと願っている。
「Tモバイルアリーナで戦うっていうのは、僕自身、すごく興奮する要素ですし、APEXのメインが3回連続ということで、ここでしっかり勝って、Tモバイルアリーナとかでっかいアリーナで戦いたいなという気持ちもあります」と言い、「そのアリーナが日本でも?」と問われ、「そうですね。日本で戦うというのは僕の夢でもあるんで、できることなら来年、日本で戦いたいです」とした。
同日同大会に、中村倫也も出場する。これは、2日の中村倫也、平良達郎。翌週9日(日本時間10日)の風間敏臣vs.エライジャ・スミス、16日(日本時間17日)の朝倉海vs.ティム・エリオット、22日の鶴屋怜vs.ニャムジャルガル・トゥメンデムベレルに続く、UFC日本人ファイター5連戦の最初の試合となる。
平良は「同じ日に倫也さんが試合ということで、本当に楽しみです。昨日もホテルで会って、『絶対お互いに勝とうね』と話したので、必ず日本人2連勝を飾りたいと思います」と笑顔を見せた。
「前戦まで、そのまま届くと思っていたベルトがすごく遠くに感じたし、“またさらに負けると……”とかそういう気持ちも出てきて、負けるとちょっと後ろ向きな気持ちにもなるんだなっていうことが分かりました。だからこそ“前の負けを見返したい”という気持ちでこの10カ月、本当にずっとモチベーション高くいられました。それだけ前回の試合の負けは自分の中で大きかったんだと思います。いまはトレーニングでも“俺、強くなってるな”っていう実感があります。調子が上がってきているのも感じますし、あとは試合に臨むだけです」と、再起戦に向け、心技体が臨戦態勢にある。
最後に日本のU-NEXTで視聴するファンにメッセージとして、「8月3日にパク選手と戦います。本当に強くなった姿を見せます。応援のほど、よろしくお願いします」と語った平良。会見では「今回パク選手を倒して、もう一人トップランカーを相手に勝利して、チャンピオンを指名したいと思っています」と、頂点を見据えていることを示した。
10カ月ぶり再起戦、ランカー以上に強豪のパク・ヒャンソンを相手に、新たな平良達郎が見られるか。



