この試合までに色々なタイプの選手と練習、それが「急遽相手が変わっても自分なら大丈夫だ」と思える、大きな理由の一つになっている
アルバジと同じなのはオーソドックス構えであることだが、背格好、試合スタイルはまったく異なる相手となった。
平良は「パク選手は勢いのある選手です。その選手に勝つことは、僕がさらに上に行くためにすごく重要です。そこはランキングがどうこうと考えるのではなく、勢いのある強い選手をここで僕が叩く、という意味でモチベーションを上げています。直前での対戦相手の変更ですが、本当に僕自身の力とチームを信じて試合に挑むだけかなって思ってます。対戦相手が誰でも、本当いろんな選手とトレーニングしてきたので、誰がきても大丈夫っていう自信があります」と、気持ちの切り替えはできている。
「チャンピオンになるためには誰が相手でも勝たないといけないですし、自分の力を試す上でも今回の試合は間違いなく必要でした。パク選手には、オファーを受けてくれて“ありがとう”という気持ちです。当日は感謝の気持ちも込めて、思いっきりぶつかりたいなと思っています」
アルバジ戦用に対策をしてきたことは、対アルバジだけに通用するものではなく、MMAファイター平良の強さを高めることにもなった。柏でフライ級GP前に扇久保博正、沖縄で和田竜光、藤田大和、風間敏臣、米国でコーリー・サンドヘーゲンのチームと練習してきたことで、自身の課題を多種多様なスタイルの相手にぶつけて、進化を果たしてきた。
「直前で対戦相手の変更がありましたけど、本当に僕自身の力とチームを信じて試合に挑むだけかなって思ってます。対戦相手が誰でも、本当いろんな選手とトレーニングしてきたので、誰がきても大丈夫っていう自信があります。
沖縄にいる時は、チームメイト以外の選手も含め、本当に日本のトップ選手たちとスパーリングができました。この試合までに色々なタイプの選手と手合わせをしてくることができましたし、それが“急遽相手が変わっても自分なら大丈夫だ”と思える、大きな理由の一つになっています」
今回対する無敗のパク・ヒャンソンは、打撃では近い距離を得意とし、特に左ボディはフィニュシュブローの強打を持つ。一方、組みのバック奪取からのボディトライアングルは、平良に似通う部部もある。得意技を持つということは、その防御方法も熟知していることになる。そこに戦いやすさ・戦いにくさはあるか。
「パク選手もストライキングが上手いですし、バックを取ってからのチョークやキープ力など、本当に自分と近いものがあるなと感じています。それがやりやすいか・やり辛いかは分かりません。
UFCで戦ってきた試合数は、本当に僕の力にそのままなってるっていうのを僕自身感じていて、前戦で負けてから本当にいいトレーニング、いい時間で作って来ることができました。その経験が今回の試合でも現れるんじゃないかなって思っています。
パク選手はまだ底が知れていない部分があると思いますが、どんな選手であっても、僕が必ず勝ちます。前回の試合から成長した姿を見せるのはもちろんですが、UFCのフライ級で自分がトップ戦線にいるんだぞ、というのをこの試合で見せたいなと思います」
APEXのケージでの5分5Rでの戦いは3度目になるが、「5分5Rですが、仕留める嗅覚を常に探して戦えば問題ないかなと思います」と、5Rを通して「仕留める」意識のなかで、相手を制したいとした。
対戦相手のパク・ヒャンソンが会見で「2Rか3RにKO」と語ったことについて聞かれた平良は、「パク選手は僕みたいなレベルの選手と戦うのは初めてだと思うし、オクタゴンの中でその考えが間違いだったと気づくのは、1Rかなって思ってます」と、気後れすることなく、強い気持ちも見せている。
自分を信じて戦うこと、そう戦えるようにこの10カ月を過ごしてきた。
「本当に自分に自信を持って戦えば、100%勝てると思っています。当日はしっかりパク選手を倒します」



