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レポート

【UAEW】藤田大和がUAEWで3連勝。村田夏南子は1年9カ月ぶりMMA復帰戦で判定勝ち=『UAE Warriors 61&62』

2025/07/25 01:07

UAEW初参戦の村田は、計量ミスのシウバに進化を見せて判定勝ち

▼53.4kg契約 5分3R
〇村田夏南子(日本)
[判定3-0] ※29-28×3
×エジアナ・シウバ(ブラジル)

 スクランブル参戦の村田は、柔道&レスリングベース。柔道でテューリンゲン国際大会優勝するなど活躍後、レスリングに転向し、世界ジュニア、アジア選手権の55kg級優勝。2016年4月の『RIZIN.1』でプロMMAデビュー後、2019年11月にInvicta FCストロー級王者に。

 UFCでは、2020年11月にランダ・マルコスに判定勝ち。2021年6月に現女子ストロー級6位のヴィルナ・ジャンジローバと対戦も、1Rに腕十字を極められ、2Rに左ストレートを出した際に左ヒジを脱臼し、ドクターストップによるTKO負け。左腕、顎等の負傷から2023年10月に2年4カ月ぶりのオクタゴン復帰でバネッサ・デモポロスに29-28×3の接戦で敗れ、2連敗でUFCをリリースされた。

 2024年8月には、巌流島でQUINTET提供試合として、グラップリングで階級上の57kg契約で韓国のジョン・ヒョンソンと対戦。一本背負い、ダブルレッグでテイクダウン。パスガードする村田に、立ち上がる韓国レスリング代表のヒョンソンとトップの奪い合いを制し、優勢勝ちしている。MMA12勝3敗、31歳。

 対する23歳のエジアナ・シウバは、当初のマリア・シウバが2週間前に負傷欠場しての代役。24日の『UAEW62』で組まれていた村田の試合は、この対戦相手の変更に伴い、1日前の23日にスライドされた。MMA13勝4敗で、ブラジルローカルでの6連勝後、LFA136でアマンダ・トーレスに判定勝ちで7連勝。Invicta FCで2試合連続スプリット判定で惜敗し、マナウスGaditas FCで肩固め一本勝ちで再起。今回のUAEW緊急参戦となった。

シウバの計量失敗により、53.4kgのキャッチウェイト戦に。村田は52.5kgで計量。

 1R、サウスポー構えの村田は右前手を細かく突いてタックルのフェイント。前後にステップして左前蹴りからバックエルボーを狙う。シングルレッグの入りも掴まず、左ストレートを突いて、続けて左オーバーハンドからオーソのシウバの左前足にシングルレッグへ。

 ドライブしてテイクダウン。そこに右手でギロチンチョークを合わせるシウバだが、村田は対角の右足をガード外に出している。さらに右脇差し、ハーフから左足も抜いてサイドに。

 その瞬間にシウバも首を抱えたまま右にブリッジしてスイープ。村田も背中を着かず、すぐに左で差してトップに。ニーインからマウントを奪い、右腕で頭を抱えたままのシウバにヴォンフルーチョー。しかし、シウバはブリッジからマウントの左足を下からすくい返そうとする。村田は左足を二重がらみでフックして返されず。

 いったん上体を離してパウンドに足を戻すシウバだが、村田はパウンド。ニーシールドのシウバは足を引いて金網背に立ち上がる。
 四つから先に大内刈を仕掛けたのはシウバ。それを外して崩すのは村田。がぶりから大内刈テイクダウン! ここもすぐに立ち上がったシウバになおもがぶったままヒザを突く村田は、首投げ狙いも残したシウバに村田はシングルレッグも足を抜くシウバ。

 村田は間合いを取り遠間からシングルレッグも、シウバはスプロールらヒザ立ちで左を腕を絞り、右で脇差し投げ! 村田が下に。ハーフから外がけからヒールを狙いゴング。シウバにケージ掴みで注意。村田のラウンド。

 2R、左ストレートから左ハイをかすらせる村田。さらに左ミドルもその打ち終わりにシウバもワンツーを突く。喧嘩四つの前手争いから、右で飛び込む村田をさばくシウバ。村田も左右にステップ使い、テイクダウンのフェイント。村田はシングルレッグでとび込みダブルレッグに切り替えてテイクダウン! 下からキムラを狙うシウバをかわして両足を引き出して背中を着かせてパウンドも、上体を立てたシウバは村田の頭を下に押し込んで立ち上がり。

 村田の入りに右アッパーを見せてテイクダウンを警戒。村田もじりじり詰めて来たシウバに左前蹴りを胸に突く。シウバは左ロー。村田のワンツーは遠い。シウバは右インローも。金網に詰めて右を突くが、そこにカウンターの左をヒットさせた村田! 続く村田の左の蹴りにはシウバが右ストレートを合わせる! さらに返しの左も。村田は遠間から飛び込んで足首を掴むが、シウバ切って左ミfドル、右前蹴りを腹に突いて村田をケージまで下げさせてゴング。2R序盤は村田だが、後半シウバが取り戻したラウンドか。

 3R、中央を取るシウバ。村田は右ジャブから左ミドル、左前蹴りも。シングルレッグもスプロールするシウバがその立ち際に右ミドル。さばく村田。ワンツーの右を当てるシウバに、村田は左前蹴り。しかしシウバもすぐに蹴り返し、右ボディストレート。

 シウバの右フックをかわした村田が踏み込んでワンツー。これはバックステップでかわすシウバ。シウバの右に村田は左ストレートも上に。セコンドの山﨑剛代表から「浮くな」の声。

 重心を落とし直した村田はワンツー。シウバの詰めに左ヒザを合わせる。村田の左、シウバの右が交錯。一打がポイントを左右するミスが出来ない接戦のなか、村田は左前蹴りで間合いを取ると、シングルレッグで攻めに。スプロールするシウバが右から左がヒット。さらに喧嘩四つの左の打ち合いは両者。シウバの右オーバーハンドは空振り。

 村田は右カーフでシウバを前傾にさせたところに左ストレート! さらに休まずシングルレッグのアテンプト。互いに前手フックをかわして右ハイのシウバもブロッキングの村田。なおもシングルレッグの村田を差し上げるシウバがボディロックしテイクダウンを狙う。前後に振って崩したところでゴング。シウバが獲ったラウンドか。

 2Rをジャッジがどう見るか。判定は3-0(29-28×3)で村田が勝利。初回以降テイクダウンは決らず苦しみながらも、進化の打撃を見せ、競り合いを制した村田にとって、飛躍の一歩になるか。

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