このノースサウスチョークからまたいでリバースのネッククランクを極めた(C)ONE Championship
2025年7月4日(金)タイ・バンコクのルンピニースタジアムにて『ONE Friday Fights 115』(U-NEXT配信)が開催された。
▼ONEバンタム級(※65.8kg)サブミッショングラップリング 1R10分
〇石黒翔也(日本)
[6分20秒 リバースネックランク]
×デニー・システィ(米国)
石黒は柔術衣を着た柔術も、道衣無しのノーギグラップリングも戦う柔術家。2023年12月のIBJJFシドニーオープンでは、ギ&ノーギともにメダルを獲得。
ギはフェザーで優勝、無差別では3位、ノーギはフェザーで優勝し無差別で準優勝という好戦績を挙げている。また、2022年のIREでは今成正和と掌底ありルールで戦い、勝利するなど柔術家の枠を超えた戦いを見せている。
ONEには2024年3月の『ONE Friday Fights 55』で初参戦。寒河江寿泰とサブミッショングラップリングで珍しい日本人対決を行い、判定3-0で勝利。
5月にはブルーノ・アセベド(ブラジル)に9分19秒、内ヒールフックで勝利を収め35万バーツ(約150万円)のボーナスを獲得した。9月には丹羽飛龍に判定勝ちでONE3連勝。
しかし、2025年3月に“ベイビーシャーク”ジエゴ・ヘイスとキャッチウェイトの135.5ポンド契約(61.46kg)で対戦し、6分50秒、キムラで一本負けを喫した。
1R、先にダブルレッグテイクダウンはシスティ。押さえ込まれず、シッティングガードの石黒に、側転パスを仕掛けるシスティ。
激しいステップでアグレッシブにパスを仕掛けるシスティに、落ち着いて正対する石黒。インバーテッド、Kガードの入りから足を手繰る石黒がスイープでトップに。
コーナーに詰める石黒はダブルレッグから右足をつかんで引き込み、ストレートフットロック。トーホールドを狙いつつエスケープするシスティのバックを狙うが、システィも前転して立ち上がり。
両手を合わせて頭をつけてから足を掴んで引き込みの石黒。かかを抱えて足関節へ。抜いたシスティも石黒の右足を狙うが、石黒はヒザを抜いている。ヒザを曲げ片ヒザ立ちになりトップの石黒に、足を外してシングルレッグからレッスルアップのシスティがテイクダウン。
ハーフから尻を蹴って前方に送り出して左足を掴んで後転スイープ、サドルロックを狙う石黒に、足を抜くシスティ。石黒はトップに、足を戻すシスティは左手で石黒の足首を掴むが、剥がす石黒は左右からパスガードのアタック。
コーナーに上体立てようとしたシスティの腰を引き出し、ハーフから右を差して頭を胸につけて中腰から腰を切って左にパス! レッグドラッグからサイドへ。
左手を枕から首を抱えつつ、逆サイドへのサイドポジションへ。「go to finish」のレフェリーの声に、右前腕を喉下に入れる石黒。エビから足を戻そうとするシスティに、激しいパスのアタックの石黒。ハーフでニーシールド気味に半身になるシスティは下からフレームを作るが疲弊。
いったんフルガードに戻しかけたシスティの右ヒザを押さえてサイドへ! 背中を着いたシスティにニーインからニアマウントでシスティの頭の横に頭をつけて中腰で右肩でアゴにプレッシャーをかける。ハーフで足をからめるシスティに石黒は、右で脇差しながらヒザをスライドさせてパス。
その瞬間に足を戻したシスティは蹴り上げから立つとバッククリンチに回ろうとする石黒に前転。これもついていきハーフで押さえ込んだ石黒。
ニーシールドのシスティのヒザを落として、足関節狙いのシスティに右足をとらせず。左で腰を抱き、上半身に圧力をかけながら右足でレッグドラッグ。パスでサイド。左枕から左でトップから首を抱えてノースサウスチョーク!
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— ONECHAMPJP (@ONECHAMPJP) July 4, 2025
石黒翔也が🇯🇵がデニー・システィ🇺🇸から
ネッククランクで一本勝利🥋💥
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🔴 #ONEFridayFights115 はU-NEXTで独占ライブ配信中👉 https://t.co/oSuYSOH2yH@ShoyaIshiguro @UNEXT_fight #WeAreONE #ONEチャンピオンシップ pic.twitter.com/Ll946pdID0
ブリッジで仰向けになろうとするシスティをまたいでバックマウント。右脇はオーバーフック。ドラゴンスリーパーの形でバックマウントから頸椎を攻めるデンジャラスなリバースのネッククランクで反って絞めて、タップを奪った。
かつて山田崇太郎がQUINTETで極めた形から、藤波辰爾のように脇をすくっているのが特徴的だ。
試合後、石黒はフィニッシュのノースサウスチョークからの移行技について「ノースサウスチョークとは本当に違うんだ。プロレスリングサブミッションに似てる。首を抱えて体を伸ばして、苦しみを感じる。チョークじゃないんだ。技名はないから名前をつけてください。
MMAバンタム級チャンピオンのファブリシオ・アンドラージ、やろうよ! 明日でも来週でもどの階級でも。でも彼はバンタム級チャンピオンですよね。やろう!」とアピールした。
この技は基本的に柔術、グラップリングの試合で反則なのでお気をつけください🙏
— 石黒翔也Shoya Ishiguro (@ShoyaIshiguro) July 4, 2025
スパーで使うのも危険なので仲良い人とだけ掛け合ってもらえたら🙇 pic.twitter.com/KzMvHX42Yd
【中止】
▼ONEバンタム級
ルーカス・ガニン(アルゼンチン)
山本歩夢(日本)
※山本と対戦予定だったルーカス・ガニンが0.2ポンドの計量オーバーに加え、体調不良のため再計量を断念。キャッチウェイトでの試合が提案されたが、対戦相手との合意に至らなかったため、試合は中止に。