クワチはちょうどいい相手、少しも脅威はない

――RIZIN関連のことでは、今年6月のRIZIN北海道大会でK-1から4選手が出場しました。彼らの試合をどう見ましたか?
「自分がK-1所属選手としてRIZINで試合をすることで形ができて、それが一つのキッカケになったと思います。6月のRIZIN北海道大会は、K-1としては4戦全勝の結果を残して良かったと思いますが、個人としては口は悪くなりますが、解説者の言葉がすべてでした」
――と言いますと?
「自分が聞いた限りでは、『何も感じないですね』とか『どっちでもいいです』『根性ないです』という辛辣な意見がありました。そういった意見をされた時点で、結果は全勝でもK-1としては負けだなと思いましたね」
――試合に勝って勝負に負けたと。たしかRIZIN北海道大会の解説者は、元K-1ファイターの篠塚辰樹選手でした。
「もともとK-1にいた篠塚君が、『何も感じない』『弱い』という感想が世間一般の声だと自分は思っているので。いや、むしろ世間一般の声はもっと酷いかもしれないですね。自分もアンチから『これがK-1か?』といった声も届きましたし。RISEとの対抗戦の意味合いもあったと思いますので、それならばチャンピオンクラスを出さないとダメだなと思いました。こいつらがK-1を背負うなと」
――シナ・カリミアン選手は、初のMMAでの試合で荒東“怪物キラー”英貴選手に勝利したことは評価すべきだと思いました。
「シナは、相手の勝率が高かったし、立ち技の打撃を見せて勝ったのでK-1の強さは見せたかなと思いました。あれがK-1ルールだったら、また意見は変わったと思いますけど、初のMMAを勝てたのは、K-1の強さというよりも彼の強さですね」
――朝久選手は階級を65kgへ上げるということですが、第7代K-1 WORLD GPスーパー・ライト級王者のヨードクンポン・ウィラサクレック選手がいます。彼の印象は?
「倒せる力があるし、ONEで活躍しているタワンチャイ選手とも一緒に練習しているようなので強い選手という印象です」
――稲垣柊選手とヨードクンポン選手のタイトルマッチは、どう見ましたか?
「稲垣選手はとても気持ちがよく、好きな選手です。前回のヨードクンポン選手との試合は、先にどちらの攻撃が当たるかという斬り合いでした。それをヨードクンポン選手が制した見事な試合だったなと。でも、ヨードクンポン選手の試合を見て、俺の方が強い、勝てるなとも思いました」
――それは、ぜひ見たいカードです!今回、チンギス・アラゾフ選手が連れてきたダニラ・クワチ選手と対戦しますが、どんな印象ですか?
「ちょうどいい相手ですね」
――ちょうどいい?
「レベルが普通だからという意味ではなく、強い選手じゃないですか。アラゾフの一番弟子のような存在なので、自分の強さを証明できると思っています」
――また、ウザ強選手に続きバックブローが得意な相手です。
「クワチ選手の試合を現地で見ましたけど、あれならヨシヤさんの方が鋭いですよ(笑)」
――クワチ選手も師匠のアラゾフ選手と同じようにスイッチしながら戦うスタイルです。
「アラゾフ選手のスイッチは、いま構えを変えたなとすぐに分かるスタイル。そうすると、どんな技が次に飛んでくるか予測ができるんです。でも自分たちの朝久空手は、いつスイッチしたのか分からないくらいのレベルにあると思っています。少しも脅威はないですよ」
――相変わらず自信満々ですね。
「今回の福岡大会は、僕たち兄弟が朝久空手の強さを見せますので、ぜひ楽しみにしていてください」




