2025年6月20日(日本時間21日・朝6時30分)米国カンサス州ウィチタのイントラストバンクアリーナにて『PFL World Tournament 6: 2025 Semifinals』(U-NEXT配信)が開催された。
ライト級とバンタム級と女子フライ級の三階級の準決勝&補欠戦が行われた同大会。
ライト級準決勝では、RIZINで武田光司に勝利後、PFLライト級トーナメント2024王者にも輝いたガジ・ラバダノフ(ロシア)が出場。ジェイ・ジェイ・ウィルソンの負傷欠場の代役の元UFCケビン・リー(米国)と対戦。もうひとつの準決勝はPFL4勝1敗のブレント・プリマス(米国)が、クレイ・コラードを初回撃破のアルフィー・デイビス(英国)と対戦した。準決勝はラバダノフとデイビスが勝ち上がり、決勝で両者は対戦に。
女子フライ級準決勝では、現Bellator王者で24年にタイラ・サントスに判定負け後、25年4月にイララ・ジョアニを1R TKOで下し、再起を果たしたリズ・カモ-シェ(米国)が、MMA8勝無敗のJungle Fight王者エローラ・ダナ(ブラジル)と対戦。ダナは4月のPFLデビュー戦でダイアナ・アヴサラゴワを1R ネッククランクで極めている26歳の上り調子の選手だが、41歳のカモーシェがテイクダウンからトップで削り判定勝ち。
もうひとつの準決勝では、4月に渡辺華奈に判定勝ちしたジェナ・ビショップ(米国)と、.ジュリアナ・ヴェラスケスをリアネイキドチョークに極めたエカテリーナ・シャカロワ(ウクライナ)が激突。ノーギ世界王者で柔術黒帯のビショップがMMAでもベリンボロでバックを奪うなど柔術を駆使し、最後はリアネイキドチョークで一本勝ち。39歳のビショップはカモーシェとの合計80歳対決に臨むこととなった。
バンタム級準決勝は、レアンドロ・イーゴに競り勝ったマルシルリー・アウベス(ブラジル)が元UFCジェイク・ハードリー(英国)に組ませず。左の強打を当ててダウンを奪い判定勝ち。
もうひとつの準決勝は、カスム・カスモフに判定勝ちしたジャスティン・ウェッツェル(米国)が、DEEPで後藤丈治にスプリット判定勝ち後、4月のPFLでフランシスコ・ヌッツィをリアネイキドチョークで極めたマンド・グディエレス(メキシコ)と対戦。グティエレスは朝倉海のUFCデビュー戦時のスパーリングパートナーも務め、バックを得意とするが、ウェッツェルのレスリングにギロチンを狙い続けて下になり判定負け。ウェッツェルは決勝でアウベスとの組み×打撃対決に駒を進めた。
バンタム級補欠戦では、24年5月のパッチー・ミックス戦のスプリット判定負けから、マゴメド・マゴメドフ(ロシア)が再起戦。16勝無敗のサバラジョン・ハミドフ(タジキスタン)と対戦。ハミドフは、21年10月のUAE Warriors 24で現UFC2連勝中のユ・スヨンに判定勝ちしている強豪で、太田忍がBellatorデビューした24年6月のダブリン大会でマルシレイ・アウベスに判定勝ち以来の試合。ともにトーナメントを欠場したため、リザーブマッチで相対した両者は激しいスクランブル戦を繰り広げるなか、ハミドフがケージに押し込む展開に。その際で打撃を入れたマゴメドフが接戦を制している。
なお「ライト級ショーケースバウト」として、寝技師マンスール・バルナウイ(フランス)と、11勝無敗のアーチー・コーガン(米国)が対戦。コーガンが打撃で攻勢となるなか、マウスピースを飛ばされたバルナウイがそれを自ら拾いに行くなど集中力に欠ける動きで劣勢に。コーガンがテイクダウンからトップで削って判定勝ち。現PFLライト級王者ウスマン・ヌルマゴメドフ(ロシア)への挑戦者候補となっている。
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2025 PFL World Tournament 6: Semifinals 全試合速報
Main Card: Friday, June 20 - 9 pm ET
▼ライト級準決勝 5分3R ※選手名から前戦〇ガジ・ラバダノフ(ロシア)26勝4敗2分 155.6lbs(70.57kg)[1R 2分37秒 TKO] ※左フック×ケビン・リー(米国)20勝9敗 156lbs(70.76kg)
ライト級準決勝では、昨年優勝のダゲスタン軍団のラバダノフと、元UFCのケビン・リーが対戦。
2022年の大晦日「RIZIN×BELLATOR全面対抗戦」で武田光司に判定勝ちしたラバダノフは、その後も6連続判定勝ちで強さは見せながらも、堅い試合内容だったが、フィニッシュポイントが関係ない24年のPFL決勝トーナメントに入って突如、覚醒。ここまで3試合連続KO勝利をマークしている。
今回は、同じトーナメント1回戦を勝ち上がったジェイ・ジェイ・ウィルソンと対戦予定も、JJが負傷欠場のため、代役でUFC11勝8敗のケビン・リーとの対戦となった。リーはお騒がせ団体GFLと契約していたが、全大会を無期限延期としたことで、PFL参戦となった。
1R、ともにオーソドックス構え。中央を取るラバダノフ。リーは左ジャブ。ラバダノフも右ストレートから左を突く。右ミドルハイのリーに。
ラバダノフは左ジャブでダウンを奪うと、リーの組みを切って前に。じりじりと詰めて右! 腰が落ちたリーは足を手繰るが、切ったラバダノフはさらに右でケージに詰めると左から右。リーの左は空振りに。
左ジャブのラバダノフ。右から左、さらに左フックをヒットさせ、前のめりに崩れたリーにレフェリーが間に入った。ラバダノフがTKO勝ち。アルフィー・デイビスと決勝で対戦に。
試合後、ラバダノフは「とても幸せです。僕にとっては大きな勝利です。再びベルトを腰に巻くことに一歩近づきました。(決勝で戦うアルフィ・デイビスについて)何も。ただ自分のことだけを考えています。僕は誰と対戦しても、人生で誰にでも勝てることを知っています。興奮しているし、怪我もない。体調も良く、準備は万端です。(左フックでのKOに)今なら、僕が爆弾を持っていることがわかるだろうね。両手に爆弾だよ(笑)」と笑顔で語った。昨年覇者のラバダノフは、連覇に向けてあと1勝に。
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▼女子フライ級準決勝 5分3R〇リズ・カモ-シェ(米国)24勝8敗 126.0lbs(57.15kg)[判定3-0] ※30-27×3×エローラ・ダナ(ブラジル)8勝1敗 125.0lbs(56.69kg)
1R、先に詰めて右を突くカモーシェにダナは組み。小手に巻いたカモーシェが投げるもダナを立たせる。カモーシェの右の蹴り足を掴んで組んだダナは左で差して押し込み、回してボディロックテイクダウンも、その際でトップを奪うカモーシェ。
ハーフから足を戻し三角絞め狙いのダナにすぐに持ち上げスラムしてヒジを落とすカモーシェ。額に大きなこぶが出来たダナだが、下からシングルレッグでレッスルアップ。
左で差して押し込み。体を入れ替えるカモーシェを首相撲ヒザ、ヒジを突くカモーシェ!
離れるダナにカモーシェは右ミドル。左右で前に出て詰めて首投げでテイクダウン、中腰からパウンドもゴング。カモーシェのラウンドに。
2R、右ミドルのダナ。サウスポー構えのカモーシェにワンツーで詰める。右回りで外を取りに行くカモーシェに、ダブルレッグで組むダナ。受けて首相撲にするカモーシェに離れるダナ。左ローから右を狙うダナに、カモーシェは右前手のフックを合わせる。
ともに消耗するなか、右で差して押し込むカモーシェ。四つで体を入れ替えたダナは、四つから強引に崩そうとするが、右差しで体を入れ替えるカモーシェは足を踏んでからボディロックから小内刈テイクダウン!
ハーフから右で脇差し、左でヒジを落とすカモーシェ。ダナが足を手繰ると離れて蹴り。カモーシェの右から左にダナはケージ背に釘付けとなる。カモーシェのラウンドに。
3R、右のサイドキックを突くカモーシェ。右前蹴りのダナは右を振って前に。アゴ下に受けて真っすぐ下がるカモーシェは右回り。左足を外に取るダナはワンツー。そこに右を合わせに行くカモーシェ。左インロー、右ローも。
右回りでさばくカモーシェをケージに詰めてワンツーのダナ。被弾したカモーシェは右で差して組み。さらに大内刈など足技で崩しに。押し込まれたダナは右に回って離れる。
右の入りに左を合わせるカモーシェ。ダナの詰めに右差し。残り10秒で右を強振して当てたカモーシェ。さらに右で前に出るとダナも右を返してゴング。
判定は3-0(30-27×3)のフルマークでカモーシェが勝利。8勝無敗だったダナに初黒星をつけたカモーシェが決勝進出。ベルトを肩にかけたレイ・セフォー代表の前でケージインしたビショップとフェイスオフを行った。
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▼ライト級ショーケースバウト 5分3R〇アーチー・コーガン(米国)12勝0敗 155.6lbs(70.57kg)[判定3-0] ※30-27×3×マンスール・バルナウイ(フランス)22勝7敗 155.4lbs(70.48kg)
メインカードの第4試合では、「ライト級ショーケースバウト」として、寝技師マンスール・バルナウイ(フランス)と、11勝無敗のアーチー・コーガン(米国)が対戦。
バルナウイは、2013年4月にのちのUFC世界ライト級王者イスラム・マカチェフに判定勝ちしている強豪。2016年12月から8連勝もBellatorで2つの判定負け。しかし、現在2連勝中で、2023年5月には矢地祐介を1R ダースチョークで極めている。22勝6敗で白星のうち15の一本勝ち(6KO)を誇る寝技師だ。32歳。
対する29歳のコーガンは、レスリングベースで11戦(5KO)無敗。2019年に25歳でプロデビューし、Bellator8戦全勝。今回は、キャリア最強の相手バルナウイと対戦する。
1R、サウスポー構えから左ストレート、右前蹴りで詰めるバルナウイ。オーソのコーガンは右回り。左スーパーマンパンチのバルナウイをさばくコーガンは右ストレートを伸ばす。
さらに右の入り。バルナウイは左を伸ばして首相撲からヒザ。しかしその上からコーガンも右をかぶせる。喧嘩四つのダーティボクシングの打ち合いから、コーガンも首相撲ヒザを突いて離れる。
詰めるコーガンに、ベルナウイは大きな左から右で首相撲に。コーガンも組み返して突き放すと、右ストレートを胸に当てる。頭を振って左右連打で押し戻すコーガンにバルナウイは左、そこに右ストレートを合わせるコーガン! バルナウイの首相撲をパンチで薙ぎ払う。
左を振って首相撲のバルナウイに差して組んでハイクロッチでテイクダウンを奪うコーガンが、ヒジを落としてバルナウイを出血させる。
2R、頭を振って近づくバルナウイ。右を振るが、そこに左を合わせるコーガン。バルナウイのマウスピースが落ちるとバルナウイは自ら拾いに。詰めたコーガンがテイクダウン。スクランブルで下から組むバルナウイだが、組めず。離れるコーガン。
鼻頭から出血するバルナウイ。左右で詰めるコーガンに、バルナウイは再びマウスガードを落として拾いに行くが、そこを詰めるコーガンはパウンド、口内に異常をきたしているのか、下からハーフガードで組みながらもなおもマウスガード拾いに固執するバルナウイ。
集中力に欠けた部分を見せると、そこに小外がけテイクダウンのコーガンはトップから肩固め! 耳に手を当てケージウォークで後転して肩固めを抜けるバルナウイは、両足を三角で右手にからめてアメリカーナ狙いも、右手を抜くコーガン。バルナウイはスタンドで跳びヒザで前に。ゴング。コーガンのラウンド。
3R、詰めるバルナウイに頭を下げたコーガン。そこにアームインギロチンチョークのバルナウイ! スラムするが、なおもギロチンのバルナウイはマウントからパウンドも、コーガンはケージを蹴ってトップに!
下から腕十字狙いのバルナウイをさばいてハーフからヒジ。半身になるバルナウイだが、ヒジで剥がして背中を着かせたコーガン。上半身を立てたバルナウイを剥がして再び寝かせると、ニアマウントからパウンド、リアネイキドチョークも狙う。
正対してフルガードのバルナウイはシングルレッグもがぶるコーガンに立ち上がったバルナウイは顔を腫らせながらも右ヒジを突いてゴング。コーガンはケージ上に登ってガッツポーズ。
判定3-0(30-27×3)でコーガンが勝利。ライト級王者ウスマン・ヌルマゴメドフへの挑戦者候補となった。
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▼バンタム級準決勝 5分3R〇マルシルリー・アウベス(ブラジル)14勝4敗 135.6lbs(61.50kg)[判定3-0] ※30-26×3×ジェイク・ハードリー(英国)12勝5敗 135.8lbs(61.59kg)
1R、ともにサウスポー構え。スピーディな右ジャブから左で詰めるアウベスにハードリーも回ってさばく。右アッパーを狙うアウベスは左オーバーハンドをガード上に。さらに左ストレートを胸に突く。
ワンツーで入るハードリーの打ち終わりに左を狙うアウベス。上下に左を突くハードリー。アウベスは右ジャブのダブルから左ボディ! さらに左右ボディ。
回ったハードリーに左右ボディ連打。そこから顔面を狙う。ジャブの刺し合いから左オーバーハンドはアウベス。ブロッキングのハードリーは間合いを取る。アウベスのラウンドに。
2R、右から左のアウベスにシングルレッグのハードリーだが、深追いせず。右ジャブの刺し合いはハードリー。アウベスは右から左ボディを突く。ジャブのハードリーだが、左右ボディ打ちのアウベスが前に右を上下に打ち分け、左ボディ。ジャブを刺してワンツーでダウン奪取!
グラウンドには行かずに立たせるアウベス。右オーバーハンドから左で詰める。鼻血のハードリーはダブルレッグも差し上げひっくり返すアウベス。
立つハードリーは右ジャブも下がり気味に。アウベスは右ジャブから左ストレートを当ててケージに詰める。右インローを突いてさらに左カーフのアウベス。ケージ背にサークリングして防ぐハードリーだがこのラウンドも落とした。
3R、右から左ボディのアウベスは左ハイも。ガードするハードリーは右回り。ジャブをこつこつ突くアウベスにジャブを突いて左ボディストレートのハードリーだが遠い。アウベスは右ジャブから左フックで詰めるアウベス。ハードリーは組ませてもらえず。
ワンツー、右を当てるアウベス! 顔面から出血のハードリーは右回り。追うアウベスは右ボディ。打撃戦を強いるアウベスは回るハードリーを追って、残り10秒の拍子木にダブルレッグを持ち上げてテイクダウン、首を抱えるハードリーにトップのままゴングを聞いた。
判定3-0(30-26×3)でアウベスが勝利。決勝でジャスティン・ウェッツェルと対戦に。
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▼ライト級準決勝 5分3R〇アルフィー・デイビス(英国)19勝5敗1分 155.8lbs(70.66kg)[判定3-0] ※29-28×3×ブレント・プリマス(米国)16勝5敗 155.8lbs(70.669kg)
1R、オーソのプリマスにサウスポー構えのデイビス。ジャブのダブルから組みに行くプリマス。さばくデイビスは跳びヒザを狙う。
さらに右を突いてケージに詰めるプリマスはなんと引き込み! デイビスの右腕をオモプラッタ。前転させてトップでハーフに。パス狙いのマウントの際で足を戻すデイビスにヒジを落とすプリマス。
2R、サウスポー構えから左の前蹴りで間合いを取るデイビスは左跳びヒザも。さばくプリマスは徐々に詰めて角度をつけてダブルレッグからシングルレッグへ。引き込み足関節狙いも外して間合いを取るデイビス。
左の蹴りのデイビスに詰めるプリマス。バックヒジをかすめたデイビスは、ここで詰めて左右連打。左ハイ、踵落としも。デイビスのラウンドに。
3R、ジャブ突くデイビスに、プリマスは詰めて組んで崩すも残すデイビスに、再び引き込み。これは察知し離れるデイビス。ダブルレッグのプリマスを切るデイビスだが、立って左フックで前に出たプリマスは、さらに右で崩すとそのままトップに。
ハーフから足を抜いてマウント。下からシングルレッグを狙うデイビスを剥がしてトップのプリマスはサイドからキムラ狙いもスクランブルのデイビスが上に。
そこに腕十字を狙うプリマスだが、デイビスは鉄槌連打! さらにパウンドから低空胴廻し蹴り。プリマスはその蹴り足を掴んでヒザ十字狙いもゴング。デイビスのラウンドに。
判定は3-0(29-28×3)でデイビスが勝利。決勝進出に。プリマスは2年連続ファイナル進出ならず。
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▼バンタム級準決勝 5分3R〇ジャスティン・ウェッツェル(米国)12勝2敗 135.8lbs(61.59kg)[判定3-0] ※30-27×3×マンド・グディエレス(メキシコ)11勝4敗 136lbs(61.68kg)
1R、サウスポー構えのウェッツェルに、オーソのグティエレスもスイッチ。そこに左カーフのウェッツェル。グティエレスは右で差してボディロックでテイクダウンを狙うが、回って耐えたウェッツェルがシングルレッグ。
そこにギロチンを合わせにいくグティエレスは腕を外してラバーガードで下に。しかし足を外してケージに押し込まれる。腰に足を当てるグティエレス。その足を外してハーフになりかけるも、フルガードに戻すグティエレスはシングルレッグからダブルレッグでレッスルアップ狙いもウェッツェルががぶり、ヒジを突いてゴング。
2R、ワンツーのグティエレスに、最初のダブルレッグテイクダウンを決めるウェッツェル。アームインギロチンのグティエレスだが、首抜くウェッツェルがストレートアームバー狙い。外したグティエレスだが下のまま。ケージに押し込むウェッツェルに、グティエレスはクローズドガード。ウェッツェルはインサイドガードから細かいパウンド。グティエレスは足を解くも頭が詰まる。ウェッツェルの細かいパンチにブレーク。
スタンド再開。すぐに詰めるウェッツェルのダブルレッグに、グティエレスはギロチンチョークもハーフになっている。下のままゴング。
3R、先に詰めたグティエレスは右で差して押し込み。ボディロックから回すが、ここもがぶり引き落とすウェッツェルのプレッシャーに、シッティングで引き込んだグティエレス。金網背に上体を立てているが、立たせないウェッツェルのは上から頭で蓋をしてグティエレスに背中を着かせる。足を手繰り亀になるグティエレスにがぶりからアナコンダチョークを狙うウェッツェルに横回転で回って首を外したグティエレスが、ウェッツェルの組みにギロチンチョークを合わせに行くが、ここも外したウェッツェルがトップから攻めてゴング。
判定は30-27×3のフルマークでレスリングでトップを奪い続けたウェッツェルが勝利。PFL2連勝、MMA5連勝をマークした。
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◆2025 PFL World Tournament 6: Semifinals Early Card:Friday, June 20 - 5:30 pm ET
▼女子フライ級準決勝 5分3R〇ジェナ・ビショップ(米国)9勝2敗 125.6 lbs(56.97kg)[2R 2分07秒 リアネイキドチョーク]×エカテリーナ・シャカロワ(ウクライナ)9勝3敗 126lbs(57.15kg)
1R、ともにサウスポー構え。ワンツースリーのシャカロワの組みに首をとらえたビショップ。頭を上げたシャカロワを小外がけテイクダウンからバック、リアネイキドチョークへ。片手を足で縛りながら絞めに。後ろ手をはがすシャカロワ。スタンドでクリンチボクシングのシャカロワはダブルレッグテイクダウンで上に。
ビショップの腕十字をさばいくシャカロワに、外がけヒール狙いのビショップ。しかし中腰から右のパウンドを当てるシャカロワ。ビショップはリバースデラヒーバから内ヒール狙い、さらにベリンボロからバック、カーフスライサーを極めるが、凌ぎ背後にパンチのシャカロワ。
2R、ヒザを触りに行くビショップ。近づくとはがすシャカロワ。ビショップはシングルレッグテイクダウン! 左枕で背中を着かせるとマウント。バックに。両足をボディトライアングルに巻き、リアネイキドチョークへ。いったんは1R同様に後ろ手を剥がしたシャカロワだが、ビショップが組み直してタップを奪った。
ビショップは5つ目の一本勝ち。決勝進出。カモーシェvs.ダナの勝者を待つことに。ビショップは「タフな試合になると分かっていた。1R目はRNCを凌がれたけど、2R目に諦めずに極めた。(決勝の相手の予想は)カモーシェが勝つと思う」と語った。
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▼バンタム級補欠戦 5分3R〇マゴメド・マゴメドフ(ロシア)21勝4敗 135.8lbs(61.59kg)[判定3-0] ※29-28×3×サバラジョン・ハミドフ(タジキスタン)16勝1敗 136.0lbs(61.68kg)
マゴメドフは、現UFCのピョートル・ヤンと1勝1敗。24年5月のパッチー・ミックス戦ではスプリット判定負けも、マゴメドフが勝っていたとの評価も多かったダゲスタンの強豪。
対するサバラジョン・ハミドフ(タジキスタン)はMMA16勝無敗。21年10月のUAE Warriors 24で現UFC2連勝中のユ・スヨンに判定勝ち。太田忍がBellatorデビューした24年6月のダブリン大会では、今大会にも出場のマルシレイ・アウベスに判定勝ちしている。
1R、ともにオーソドックス構え。右ローからシングルレッグのハミドフは右で差して頭をアゴ下につけてケージに押し込み。マゴメドフは左小手。左差しに変えたハミドフは細かいヒザ。右小手で左ヒジでフレームを作って剥がすマゴメドフにダブルレッグに移行したハミドフはテイクダウンから立とうとするマゴメドフにすぐさまバックに。
立って背負うマゴメドフ。左右に振ってボディトライアングルを解除。着地したハミドフに正対。突き放さず自ら左で差して組む。
押し込むのはハミドフ。首相撲は互角で離れたハミドフ。右ローを当てて詰めるマゴメドフは右のバックフィスト。左ジャブ、右バックスピンキック。シングルレッグから押し込むハミドフ。ゴング。ハミドフのラウンドに。
2R、右ローのハミドフ。マゴメドフも右ローも。しかしダブルレッグテイクダウンからすぐさま立ち際にバックを奪いに行くハミドフ! 正対するマゴメドフは首を狙いつつも頭を上げたハミドフが左で差して、離れ際に互いに右ヒジが交錯。
右ローのハミドフ。マゴメドフは左ジャブから右跳びヒザ! しかしさばいたハミドフがバックについて両足フック、パームトゥパームで絞めに。ここは凌いだマゴメドフは腰をずらして正対し、スクランブルで上に。さらに立ち際にがぶり。
すぐに左で差して立ちに行くハミドフ。そこにギロチンプレッシャーのマゴメドフに中腰で防ぐハミドフ。バックに回りに行くマゴメドフだが、両足がかからず! 立ち上がるハミドフがケージまで詰めて細かいヒザ。互いに右ヒジを突いてゴングにともに笑顔。反撃のマゴメドフだがラウンドはハミドフか。
3R、右を突くハミドフに左ミドルのマゴメドフ。さらに右前蹴り、右カーフ。サウスポー構えにスイッチしての左ローのマゴメドフはバックフィストも。かわすハミドフは組みのプレッシャーで前に。ここも左で差してからシングルレッグのハミドフ。差し上げたマゴメドフは四つに。しかし右で腰抱き押し込むハミドフ。マゴメドフは左手首を掴むが、切ったハミドフはハイクロッチもブレーク。
右の後ろ蹴りを突くマゴメドフ。左ジャブ。しかし右を当てるハミドフ! 右ローにマゴメドフも右を返す。組んで押し込まれるマゴメドフ。強いレスリング力でケージまで押し込むハミドフに、ケージ背にしたマゴメドフは首をひっかけて体を入れ替えて跳びヒザも、ゴング。拮抗したラウンドだがマゴメドフか。
判定は3-0(29-28×3)で打撃を評価されたか(※ジャッジ3者ともに2、3Rをマゴメドフ支持)。マゴメドフが勝利。ハミドフは苦笑しすぐに背を向けたが、マゴメドフはハミドフを追い、頭をつけて慰めるかのように言葉をかけた。
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▼ライト級補欠戦 5分3R〇ヴィニシウス・センシ(ブラジル)9勝3敗 154.8lbs(70.21kg)[1R 1分43秒 三角絞め]×アントニ・カルーソ(豪州)10勝3敗 155.4lbs(70.48kg)
1R、ともにオーソドックス構え。カルーソの左インローに股間を押さえたセンシだが、続行。シングルレッグから右で差して押し込むカルーソにセンシはギロチンチョークへ。
前に落とす際にクローズドの中に入らないようにヒザを押してテイクダウンしたカルーソだが、絞めるセンシは三角絞めに。
まだ足は四角だが、持ち上げたカルーソはスラムも、落ちながら左脛を引き付けていたセンシは、下からヒザ裏で組み直して三角絞めを極めてタップを奪った。
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▼ライト級ショーケースバウト 5分3R〇ダラ・ケリー(アイルランド)8勝0敗 170.6lbs(77.38kg)[3R リアネイキドチョーク]×マイク・ハメル(米国)11勝7敗 156lbs(70.76kg)
1R、サウスポー構えのハメルにオーソのケリー。ハメルは左ストレート、右前足でのブラジリアンキック。ケリーの入りに左を入れると、右を差して押し込み。突き放すケリーに右前手フックを振る。左ハイから組むハメル。
ここも離れたケリーは詰めて右ミドルのダブルを当てて組みに。離れたハメルに右ミドルハイ、右ストレートを突いてシングルレッグのケリー。これを切って体を入れ替えたハメルがシングルレッグも、突き放したケリーが再び右ミドルを当てて、右フックも。距離を取るハメル。
2R、左右を振ってケージに詰めてダブルレッグのハメル。差し上げ左小手のケリーが突き放す。右の外足を取って左ストレートを突くハメルに、ケリーも左外足の取り合い、右アッパー、右ストレートを突いて左差しで押し込み。ここも離れるハミルはワンツーから左ハイ。かわしたケリーが右ミドルを当てて右ストレートで前に。さらに右ハイ、ダブルレッグで両足を持ち上げて横に振ってテイクダウン! パウンド。
金網背に立つハミルは再び組んで来たケリーをがぶりからダースチョーク狙いも首を抜くケリー。その詰めに左でケリーの腰を落とさせるハミルだが、ケリーの右の詰め、左右前蹴りに下がる。
3R、右前手を着いてダブルレッグで押し込むハミル。突き放すケリーはハミルの入りに左ヒザを合わせる。さらにハミルの詰めに右小手で内股投げ! 左足を一本かけて、片ヒザ立ちのハミルにパームトゥパームでリアネイキドチョーク! ハミルがタップした。
ケリーは4つめの一本勝ち。8戦全勝に。
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▼女子フライ級補欠戦 5分3R〇イララ・ジョアニ(ブラジル)13勝10敗 124.4lbs(56.42kg)[判定3-0] ※30-27×3, 29-28×サライ・オロスコ(メキシコ)8勝7敗 145.4lbs(65.95kg)
1R、ともにオーソドックス構え。ジョアニがワンツー、左ミドル。オロスコも右を返す。ジョアニは右アッパーから左フック、インロー。オロスコは詰めて組むが、ケージ背にしたジョアニがボディロック&小外がけテイクダウンでゴング。
2R、右で圧力をかけるオロスコ。左ミドルもその蹴り足を取ったジョアニがテイクダウン。左小手で金網使い立つオロスコを引き出してバッククリンチのジョアニが両足をかけて引き込み。背後から細かいパンチ。
3R、前に出るオロスコにジョアニは左フックを強振する。さらに右から左フック、左ローをヒットさせたジョアニがテイクダウン。ハーフからフルガードに戻したオロスコ。上のジョアニは左右ヒジを突くと、オロスコの下の腕をリストコントロールしてパウンド、ゴング。
判定3-0(30-27×3, 29-28)でジョアニが勝利。
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▼ウェルター級ショーケースバウト 5分3R〇ニック・メック(米国)9勝2敗 170.2lbs(77.20kg)[1R 4分10秒 リアネイキドチョーク]×アラン・ドミンゲス(メキシコ)11勝7敗 170.8lbs(77.47kg)
1R、ともにオーソドックス構えから。サウスポー構えにスイッチするメックは右フック。ドミンゲスもスイッチしてオーソに戻して右ミドル。キャッチして右を突くメックは左オーバーハンド。ドミンゲスの右に合わせてダブルレッグテイクダウン。
フルガードからシングルレッグに行くドミンゲスをパスしてサイドを奪うメックはキムラで仰向けにさせてキムラを狙い、バックマウントに。
背後のメックにパンチを入れるドミンゲスだが、喉が空いてメックのリアネイキドチョークにタップ。