(C)PANCRASE
2025年6月1日(日)13時40分から『PANCRASE 354』(U-NEXT配信)が東京・ニューピアホールで開催される。大会が直前に迫った5月21日の会見の模様を紹介したい。
三宅に敗れた平田が再起戦、消防官辞め2連勝中・栁川と対戦
▼フェザー級 5分3R
平田直樹(トライフォース柔術アカデミー)2位・8勝3敗
栁川唯人(K-PLACE)8位 2023年NBT同級優勝・6勝1敗
PANCRASE参戦以降、遠藤来生、亀井晨佑、Ryoといったランカーを次々と撃破し、無傷の5連勝で王座決定戦の舞台へと駆け上がった平田。ベルト獲りに王手をかけた2024年12月のニューピア大会で、三宅輝砂に痛恨の敗北を喫した。27歳。
対する栁川は、デビューから2連勝後のRyo戦で逆転一本負け。試合後にヒザの手術を行い、2024年9月の9カ月ぶり復帰戦で糸川義人に判定勝ち。12月の前戦では名田英平を組みで制圧し、最後はパウンドで1R TKO勝ち。現在2連勝中。24歳。
前戦後、「強くなって帰ってくる」と唇をかみしめた平田。公務員(消防官)という安定を捨て、格闘技に人生の舵を切った栁川。ともにベースは柔道の組みだが、スタンドの打撃では柳川に武器が多く、組みの精度・極め力は平田に分があるか。
三宅輝砂vs.中田大貴のフェザー級王座戦と同日の試合で、フェザー級の頂点を目指す両者の覚悟も交錯する注目の一戦となる。
平田「新しくボクシングを習った」、栁川「練習で毎日生きてるなって実感する」
――最初に、両選手から意気込みを。
栁川 K-PLACEの栁川唯人です。平田選手、強いし、僕も前からやりたいなと思ってた選手なんで、やれて嬉しいです。当日は楽しみたいと思うんで、皆さん注目してくれたらなと思います。お願いします。
平田 トライフォース柔術アカデミーの平田直樹です。前回、タイトル戦で負けてから復帰戦になるので、しっかり成長した姿を見せられるように頑張ります。お願いします。
――お互いの印象をお聞かせください。
栁川 寝技がメチャクチャ強いけど、打撃もできるなっていう印象です。選手としてはそんな感じ。人としてすごい良い人だっていうのが伝わるんで……三宅選手、分かりますよね(※三宅は退席時に「相手と実際話すと良い人だから嫌になるんだよ」とコメント)。なので、試合が楽しみです。
平田 もともと柔道出身なのが同じで、若くて勢いのある選手だなと思ってます。
──平田選手。前回の試合を振り返って、率直にどう思われますか。
平田 相手の方が全て上回っていたし、アクシデントでもなく実力でしっかり負けたので。僕の良いところが出せなかったっていうだけで。だから今回は、そこをしっかり、良くなったところをしっかり出せるようにやっていきたいと思います。
――打撃での敗戦だったということで、今回は打撃を強化してきたのか、あるは他の部分を強化したのでしょうか。
平田 打撃も新しくボクシングを習ったりとか。自分の得意なグラウンドに関しては、いつも通りしっかり伸ばしてやりました。
――栁川選手、約5年間務めた消防官を退職されたということでその理由は? また、いまの生活の変化は?
栁川 辞めた理由は、本気で世界に行くなら、二足のわらじを履いている時間はないと思ったんで、公務員は辞めました。今の生活は、好きなことが格闘技なんで、毎日生きてるなってことを実感して、すごい生き生きしています。5月からファイトキャンプを張ってて、ジムに住み込みで、布団を敷いて、飯を自分で作ってみたいな。練習に来てくれる人たちもいっぱいいて、練習とか試合に集中できる環境なんで、すごく今いろんな部分が伸びていて楽しいなって感じです。
――では、練習時間自体も大幅に変わりましたか。
栁川 そうですね。消防官時代は週に3回くらいの2時間くらいの練習だったんですけど、今は二部練、三部練を6日間やって、残りの1日はしっかり身体と心を休めるみたいに使ってるんで、毎日格闘技に使えてるんで、すごく充実してます。
――寝技の強い平田選手が相手ということで、柔術やグラップリングの強い選手と練習している感じですか?
栁川 そうですね。松本義彦さんにマンツーマンでいつもグラップリングでしごいてもらって、打撃も打撃のパーソナルを都甲(洋平)さんにやってもらっていて、今、その部分部分で覚えたものを繋げていて、すごくいい具合に格闘技が完成していますので、そんな感じです。
――先日の大阪大会(5月18日、『PANCRASE BLOOD!7』)で、敢流選手が「タイトルマッチは僕と栁川君がやったら一番面白いと思う、次勝って自分がベルトに挑戦するんで」とアピールしていました。あれを聞いていかがでしたか。
栁川 彼はすごいですよ、イケイケじゃないですか。だから、名前を出してもらったことはすごく嬉しいです。でも、僕は僕の試合があるんで、今はそれを優先します。で、チャンピオンになるのもいいけど、僕の上にはまだあと7人ぐらいいるし、壁はたくさんあると思うんで、そうですね。今は『お互い頑張ろうぜ』っていう感じですかね。
――平田選手、今回が王座戦後の復帰戦となりますが、同じ大会で三宅選手と中田選手のタイトルマッチが行われるということで、意識されますか。
平田 いや、特に意識はないですけど。まず僕の試合をしっかり勝つことが第一優先なので。その中でどちらが勝つか気にはなりますけど、まずは自分自身の試合にしっかり集中したいと思います。








