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【PANCRASE】フェザー級王座戦・三宅輝砂「僕の方が成長して強くなっている」vs.挑戦者・中田大貴「自信を砕くような強さを見せたい」=6月1日(日)ニューピア

2025/05/31 02:05
 2025年6月1日(日)13時40分から『PANCRASE 354』(U-NEXT配信)が東京・ニューピアホールで開催される。大会が直前に迫った5月21日の会見の模様を紹介したい。  メインイベントでは、フェザー級の「キング オブ パンクラス チャンピオンシップ」(5分5R)として、王者・三宅輝砂(ZOOMER)に、中田大貴(和術慧舟會HEARTS)が挑戦する。両者は2023年3月に対戦し、この時は中田のギロチンチョークに三宅が2R終了のホーンと同時に失神。中田が一本勝ちしている。 王者・三宅に一本勝ちしている中田がベルトに挑戦 ▼PANCRASEフェザー級タイトルマッチ 5分5R三宅輝砂(ZOOMER)王者 11勝4敗中田大貴(和術慧舟會HEARTS)挑戦者・5位 7勝6敗  2024年12月のPANCRASE最終試合、キム・サンウォンの離脱によって巡ってきた王座決定戦で、三宅輝砂と平田直樹が対戦。三宅が平田の顔面に鋭い右ヒザを突き刺し、わずか72秒で秒殺勝利を収め、第11代キングの称号を手に入れた。  初防衛戦の相手は、2023年3月に同じ会場で三宅をギロチンチョークで絞め落とした中田大貴に決定した。  中田は2024年11月、石田陸也を右ストレートからのパウンドでTKOし、高木凌戦、サンウォン戦での連敗から脱出。高らかにタイトル奪取を宣言した。  現在4連続フィニッシュ中の“天才”との呼び声も高い25歳の三宅がリベンジを果たし、王者としての真価を示すのか。連敗時には引退も考えたという29歳の中田が再び三宅を沈め、有言実行でベルトを奪うか。30歳。 三宅「ベルトよりリベンジ」、中田「自分の強いところを押しつける」 ――両選手ともに意気込みをお願いします。 中田 和術慧舟會HEARTS、そして武蔵村山さいとうクリニックの中田大貴です。タイトルマッチにふさわしい試合をして必ず勝って戴冠するので、ぜひ皆さん試合を見てください。よろしく願いします。 三宅 ZOOMERの三宅です。今回はタイトルマッチというよりリベンジに燃えているので、(王座戦を)あまり意識せず、いつも通り戦います。 ――前回の対戦を経て、お互いどのような印象持っていますか。また、三宅選手はリベンジが王座防衛戦となりましたが、それについてはどのようにお考えでしょうか。 中田 1回肌を合わせてるんで、どういう感覚なのかというのは1回も戦ったことのない選手よりも分かるんですけど、自分自身もそうですし、彼も多分、前回戦った時よりも数段成長してると思うんで、よりハイレベルな戦いを見せられると思うのでそこを楽しみにしていただければと思います。 三宅 前回戦って強さも知ってるんですけど、それより僕の方が成長して強くなっていると思うんで、自信を持って戦います。 ――中田選手、前回の三宅選手と平田選手のタイトルマッチ、事前の予想としてはいかがだったでしょうか。 中田 事前の予想としては、意外と三宅選手が──平田選手がすごく強いのは分かってるんですけど──意外と三宅選手に分があるかなと思ってました。やはりストライキングと組み・グラップリングのバランスが良くて、どこからでもフィニッシュを狙えるかなというのがあったんで。なので、自分の事前予想としては三宅選手かなと思っていました。 ――そして試合内容を見ていかがでしたか。 中田 なんか驚きましたね、“おぉ”と思って。気づいたら(平田が)倒れてたんで。でも相手を倒す時って、自分で一瞬の、何も思ってない時に倒れたりするんで、そういう予想外なフィニッシュだったなと思いますね。 ――両選手にうかがいます。前回の試合の時よりも、相手が具体的にどのあたりが成長していると思いますか。 中田 もちろん全体的に技術も上がっていると思いますし、やはり4連勝で4フィニッシュしていて勢いにも乗ってると思うんで、自分に対する自信も持ってると思うんで、そこを砕くような自分の強さを見せたいなと思ってます。 三宅 うーん……あまり印象が無いですね。多分強くなってるなとは思うんですけど、具体的なことを聞かれると(苦笑)という感じです。 中田 まあ、そんなに試合時間も短かったですからね。 ――両選手にうかがいます。今回の勝敗のカギはどこにあると思いますか。 中田 やっぱり、自分の強いところを押しつけるっていうことですね。これは自分自身だけじゃなくて、MMA全体として、自分の強いところを相手に押しつけ続ける戦いっていうのが勝利のカギなのかなと僕は思ってるんで。僕のジムのスタイルもそうですし、そういうところで勝っていきたいと思ってますね。 三宅 自分の強いところを押しつけるっていうのは、僕も同じなんですけど、2年前は相手の強いところを押しつけられて負けてちょっと悔しかったんで、相手の強いところを潰しに行きたいなと思ってます。 ――どのようなフィニッシュをイメージしていますか。 中田 KOです。 三宅 どっちでもフィニッシュできると思ってるんですけど、KOで気持ちよく勝ちたいなと思ってます。 ――チャンピオンの三宅選手にうかがいます。今回、初防衛戦になりますが、先ほど「リベンジを意識している」と話していました。それはなぜでしょうか。 三宅 特にはないですけど、1回負けた相手にはやっぱりリベンジしたいと思うのは自然だと思うので。1回負けて、また戦う機会ができたんで、そこは燃えてます。 ――やはり「真の王者」になるためには中田選手を倒さないと、という気持ちでしょうか。 三宅 それは別にないですけど、チャンピオンとかそんなに意識してないんで、リベンジできればいいなって感じです。 ――お2人に、身体作りについてうかがいます。三宅選手は、身体作りにおいて何か特別なことをされているのでしょうか。また、中田選手は宗教の関係(イスラム教徒との結婚)で、ご結婚によって食べてはいけないものが出来ることでトレーニングを考えなくてはいけないと話していましたが、どのように調整して来られたでしょうか。 三宅 もともと通常体重が軽かったんで、通常体重を増やすのと、フィジカルトレーニングをやっています。 中田 フィジカルトレーナーに見てもらって週2でフィジカルトレーニングをやっています。自分の試合を見てくれている人だったら分かると思うんですけど、毎度毎度、身体が大きくなってきています。宗教に関しては、豚肉が食べられなくなったのとお酒が飲めなくなったっていうのもあるんですけど、大好きだったラーメンを諦めなきゃいけなくなって(笑)、それがちょっと。でもまあ寂しいですけど、逆に不摂生しないで、お酒も飲まないんで、呑みの場にも行かずに、練習にしっかり集中できてると思いますね。あと、3月にラマダンっていう断食があったんですけど、めちゃくちゃキツくて。減量よりキツかったんで、今回の減量はそのときに比べたら全然楽だなって思ってます。これからもっとキツいパートが来るとは思うんですけど。 ──2年前の試合での終了間際のフィニュシュをどうとらえていますか。 三宅 実力だと思っていますね。中田選手の強さが出て、自分の弱さが出て、実力で負けたと思っているんで、そこは自分を見つめ直してトレーニングしてきました。ギロチンが得意な練習仲間がいるんで、それで対策したりもやってます。 ――逆に中田選手はもう1回ギロチンで行くのか、また違った秘策を準備しているのでしょうか。 中田 三宅選手は多分すごく素直というか真面目なんで、まぐれじゃないと言ってくれましたけど、実際はまぐれです(笑)。(腕を)首に巻いたら引っかかってて、あれ? と思って手を離したら倒れてたので(笑)、『まぐれじゃない』って言ってましたけど、まぐれです(笑)。なので、今回ギロチンが極まるかどうか分からないですけど、KOで倒すつもりです。 ――KOにこだわる理由は何ですか? 中田 やっぱ見てて一番分かりやすいし、お客さんもワッとなるじゃないですか。一本で勝つのもすごくいいんですけど、気持ち良さがやっぱり。KOは見ている方も自分も気持ち良さが違うと思うんで、KOで勝ちたいですね。 ――2024年11月の石田陸也戦のKO勝ちをもう一度、という感じでしょうか。 中田 あのKOは嬉しさよりは安心って感じでした。やっぱ連敗した後の勝ちは、『勝った、やっと勝てた』みたいな。ちょっとホッとするというか。ウワーと嬉しいっていうよりはホッとしたKOだったんで、今回はウワーッ!ってなるKOをしたいですね、いや、します! ――さらにベルトがかかっています。改めて、ベルトに対する思いをお願いします。 中田 毎日、チャンピオンベルトに触った感覚とか自分の中でめっちゃイメージしてるんで、自分の腰に巻かれた質感までめちゃくちゃリアルになるように、毎日毎日イメージトレーニングしてるんで、絶対にそれを現実にします。 ――三宅選手は先ほどから割とチャレンジャー的な発言をされていますが、改めて、ベルトに対する思いをお聞かせください。 三宅 特にはないですね。別にベルトにそこまでこだわってないので。うーん……そうですね、自分のことをチャンピオンの実力があるとも思ってないんで、本当にベルトは気にしてないです。 中田 そんなこと言わないでしっかり守ろう(笑)、守ってくれ!(笑) ――中田選手、三宅選手の発言を聞いて、どう思われてますか。 中田 さっき、まぐれの話あったじゃないですか。平田選手の試合も、実力差が出た試合というよりは、スポーンとチャンス自体が降ってきて、キム・サンウォンがいなくなって彼が出ることになって、試合が始まってもポンと決まって。だから多分、彼の中で『俺がチャンピオンだ』みたいな感覚がもしかしたら少ないのかなっていう気がします。分からないですよ、それは本人の問題なので。でも、僕にはそういうふうに見えるんで、今回、僕との戦いを通じて、そこに対しての気持ちも僕が思い起こさせるつもりなんで。 ――中田選手、前回の勝利のとき、奥様との感動的な抱擁がありました。奥様の存在によって、ご自身はどのように変わったと思われますか。 中田 前は“パンチもらってもいいや”って、“試合で死ねたら本望だな”と思ってたんですけど、いまはそれは思わないですね。やっぱり、絶対死ねない、絶対に生き残って家族を養わなきゃいけないって思ってるんで、そこは本当に違いますね、変わりました。 ――自分以外に守るべきものができたと。 中田 そうですね。 ――三宅選手、PANCRASEの王者になって、Nagoya Top Teamとか寒天練習とかにも行って、周りの皆さんの対応は変わりましたか。 三宅 対応は別に変わらないですけど、知らない人から認知されてるなっていうのは実感してます。 ――王者として、周りの人の期待に応えたいという気持ちは? 三宅 そうですね、応援してくれている人の期待には絶対に応えたいんで、そこは裏切らないようにしたいです。
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