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【ONE】アンジェラ防衛、DJ、クリスチャンがGP優勝、岡見がONE初勝利、若松は判定勝ち。平田は連勝! 仙三は負傷TKO負け=第1部速報中

2019/10/13 08:10
【ONE】アンジェラ防衛、DJ、クリスチャンがGP優勝、岡見がONE初勝利、若松は判定勝ち。平田は連勝! 仙三は負傷TKO負け=第1部速報中

10月13日(日)東京・両国国技館で「ONE: CENTURY 世紀」第1部が午前9時より開催された。

▼第1部 第11試合 メインイベント ONE世界女子アトム級(※52.2kg)選手権試合 5分5R
○アンジェラ・リー(王者/米国)
[5R 4分48秒 リアネイキドチョーク]

×シャオ・ジンナン(挑戦者/中国)
※リーが王座防衛

メインイベントはONE世界女子アトム級(※52.2kg)選手権試合。3月両国大会の再戦で、前回はアンジェラが階級を上げてONEストロー級世界王者ジンナンに挑み、腕十字を極めかけるも凌いだジンナンが5R逆転のTKO勝利を収めている。リーにとってはキャリア初の敗北となった試合から6カ月、今回はジンナンが階級を下げて、アンジェラの王座に挑戦する。

会見でアンジェラは、100回記念大会に向け、「2015年にONEで初めて戦ったのは高校を出てすぐのことでした。全ての試合をONEで戦ってきました」とこれまでの軌跡を振り返りながら、今回の再戦について、「今までと全く違う試合になります。なぜこの階級で私が王者なのか、世界に証明したいと思います」と力強く王座防衛を誓った。

対するジンナンは「6カ月前に私は彼女に勝っています。今回も私が勝って2本のベルトを手に入れます。前回よりずっと説得力がある勝ち方で獲ります。私を止める人は誰もいません」と、アンジェラのニックネーム「Unstoppable」を引用して、二階級制覇を宣言した。

1R、共にオーソドックス構え。5R戦。ジンナンの左にヒザを着くアンジェラ! さらに打ち合いにジンナンは左! 詰めるアンジェラは触りにいくが切るジンナンは差し上げて右から左! 追うのはアンジェラ。ジンナンは左フックで迎撃。さらに飛び込んでの右左!さらに左! 詰めるアンジェラは右でオーバーフックして投げを狙うが腕を抜くジンナン。

2R、左目下を腫らすジンナン。さらに後ろ蹴りも。左のダブルを振るが組みにいくアンジェラは、右で差して組みに行く。四つの攻防。押し込むアンジェラは、後方に投げるが、耐えるジンナンは立つ。右振るジンナンに右ミドルを当てるアンジェラ。組み付くアンジェラにジンナンは左を振るが、シングルレッグを決めるアンジェラ! ハーフから左で差してサイドにパスするアンジェラ。ヒザ蹴りを突くがゴング。

3R、中央を取るアンジェラ。ダブルレッグに入るアンジェラを差し上げるジンナンは右を突く。しかし詰めるアンジェラは押し込んで首投げテイクダウン! バックに回れないジンナン。袈裟固めからカーフホールド&アームロック狙い。背中を着いたジンナンにパウンド! さらにバックマウントへ。両足をフックするアンジェラは腕十字狙い。さらにバックからパウンド。再三のリアネキドチョーク狙い。ジンナンも首を守る。

4R、右ローを蹴るジンナンに左ストレート狙いのアンジァラ。しっかりリズム作ってジャブを突くアンジェラに、ワンツーの右ストレート、さらに左ストレートで片ヒザを落とすアンジェラ! そこに反則のヒザを入れそうになるジンナンだが、押し込んで右を差す。さらにジンナンは右! しかし持ち直したアンジェラはジンナンの右に左を狙う。さらに右ロー! 回るジンナンに追うアンジェラはワンツースリーまで突く。

5R、アンジェラのローに右を振るジンナン。アンジェラはバランスを崩すが持ち直す。右ストレートからワンツーはジンナン! シングルレッグから小外狙うアンジェラだが、潰すジンナンは鉄槌! しかしバックに回るアンジェラはバックスープレックスを肩から落とす。さらにバックへ。亀になるジンナン。しっかり両足をかけるアンジェラは片足を外して腕十字狙いから再び両足をかけてバックマウントからパウンド! そして最後に首元に腕を回し、足を伸ばしてリアネイキドチョークへ! うつ伏せに潰されたジンナンがタップした。

右肩に防衛したベルトをかけたアンジェラは「ありがとうトーキョー! 楽しんでもらえたら嬉しいです」とマイクで語った。

◆ション・ジンナン
「東京に再び戻って来られて本当に嬉しい。半年前、アンジェラが階級を超えて私のベルトを獲りに来た。でも私はタイトルを守りました。今度は私が階級を変えてベルトを獲りにきました。6カ月前に私は彼女に勝っています。今回も私が勝って2本のベルトを手に入れます。前回よりずっと説得力がある勝ち方で獲ります。私を止める人は誰もいません(※アンジェラのニックネームは「Unstoppable」)」

◆アンジェラ・リー
「今年2回目の日本に来れて幸せです。この機会を借りて、この100回目のイベントに感謝し、私のことを話させてください。2015年、ONEで初めて戦ったのは高校を出てすぐのことでした。全ての試合をONEで戦ってきました。長い旅でした。ONEのチーム、スタッフ仕事するのは楽しいことです。山あり谷ありだったけど、みんなのおかげでいろいろな経験を積んで、ファイターとしてだけでなくて人として成長することができました。今の私があるのはみなさんのおかげです。この100回目の大会で戦えること、ヘッドライナーとして出られることに感謝します。今回の試合は、みんなが求めている戦い。今までと全く違う試合になります。厳しい練習をこなし、運よく怪我もなく最高の準備ができました。今年になって、格闘家としてさらに成長したと思います。きちんと防衛します。なぜこの階級で私が王者なのか、世界に証明したいと思います。

(キッズからの質問「とてもきれいだと思います。なぜ美しさを保てるのですか」)
質問ありがとう。驚きました。格闘技をやっていることは私の誇りなんです。小さい頃、私はおてんばで、ピンクが嫌いで青色が好きだったり、よく走り回っていました。年齢を重ね女のコらしいことも好きになりましたが、限界はありません。どちらもできるんです、すべて。集中すればなんだってできる、そう思ってください」

▼第1部 第10試合 ONEフライ級(※61.2kg)ワールドGP決勝 5分3R
○デメトリアス・ジョンソン(米国)
[判定3-0]

×ダニー・キンガッド(フィリピン)

“絶対王者”元UFC世界フライ級王者のデメトリアス・ジョンソンは2019年8月のマニラ大会にて和田竜光を判定で下し決勝進出。

対するダニー・キンガッドはONEで和田竜光と若松佑弥を破っており、2017年11月にはONE世界フライ級王座にも挑戦している。2019年8月のマニラ大会ではリース・マクラーレンを判定で下している。

1R、右を振って組むジョンソンにキンガッドは小手に巻いて投げも凌ぐジョンソン。金網背にジョンソンは左で差すも離れる。右ローはジョンソン。右を振って前に出るジョンソン。キンガッドはサイドキックもかわすジョンソン。キンガッドはカーフキック。ジョンソンは抜群のタイミングで走りこんでテイクダウン! シングルから立つキンガッドに首相撲からヒザ、離れ際に右フックもヒット! さらにテイクダウンからサイドを奪うとキムラへ! 金網際で上に回れず、キンガッドも腕を戻してゴング。

2R、右を振るキンガッドにかわすもバランスを崩したジョンソンだが、すぐにダブレッグテイクダウン! ハーフのキンガッドをパスしてサイドに。しかしキンガッドも足を戻して亀にそこから正対もパスするジョンソンに、脇差して立つキンガッドはカーフキック。前足を変えるジョンソンは左右で詰めてダブレッグテイクダウン! キンガッドは下からキムラ狙うと腕十字狙いも外すジョンソンが素早く上四方に回り今度は素早く腕十字に! ここは外すキンガッドだが、上を取るのはジョンソン。脇差して立とうとするキンガッドの足も掴み潰すと、立たせずにゴング。

3R、大きな右を振るキンガッドだが、かわすジョンソンは左ミドル! さらにフェントからダブレッグテイクダウン! サイド奪うジョンソンは立とうとするキンガッドの首を潰し右にパス。左で脇差し、サイドへ。下のキンガッドはキムラ狙いから立ち上がりにジョンソンはギロチンへ。しかしここは潰したキンガッドがボディロックからテイクダウン! ジョンソンは足を戻すとキンガッドはアンククル狙いもジョンソンは立つと小手に巻くキンガッドは投げも互いに前転からバックを奪うジョンソンがリアネイキドチョーク狙いでゴング。判定前に両手を挙げ、勝利を確信。

判定は3-0でドミネートしたジョンソンが勝利し優勝。ケージの中でベルトを右肩にかけた。AbemaTV解説席の堀口恭司は、「ジョンソンのテイクダウンにはフェイントなどでセットアップされる前に対処が必要」と語った。

◆ダニー・キンガッド
「マーシャルアーツファンのみなさん、こんにちは。日本で戻って来ることが出来て、私の人生で最も重要な試合を戦えることが嬉しいです。私の国フィリピンを代表して戦うこと、ラカイのみんなとプライムタイムでTNTのメインカードで戦うことは光栄です。私にはチャンスがあると思います。勝てば最も大きな偉業を達成することになります。それが私には出来ると思っています」

◆デメトリウス・ジョンソン
「東京に戻って来れて嬉しいです。ここは自分がONEでデビューした場所。長いキャンプの間、練習仲間、子供の世話をしてくれた妻、周囲に感謝したい。非常に一生懸命練習してきました。相手はとても強い選手。決して楽勝の相手じゃない。頑張ります。

(キッズからの質問「空手を4年やっています。もっと強くなるために何がありますか」)僕も16歳まで格闘技を始めてなかったんだ。子供のころは子供時代をを楽しめばいい。請求書もないしね(笑)。それにレスリングだけじゃない、いろんなスポーツをやってきた。クロスカントリーもバスケットもやった。それで心肺機能を高めたんだ。ただ、大学は行った方がいい。ストレスを高めないこと。必ずしも戦う必要はない。でも格闘技は続けてね」

▼第1部 第9試合 ムエタイ 女子アトム級 3分3R
○ジャネット・トッド(米国)
[2R 2分29秒 KO]

×エカテリーナ・ヴァンダリーバ(ベラルーシ)

スタンプ・フェアテックスと接戦を繰り広げた日米ハーフのジャネット・トッドがムエタイルールで参戦。モデルとしても活躍するベラルーシのエカテリーナ・ヴァンダリーバと対戦する。

南カリフォルニアの厳しい家庭で育ち、日本人の母を持つトッドは、幼い頃に「ほかの人とは違う」ことに戸惑いを覚えていたという。「変なランチボックス、お弁当箱……でも自分のユニークさを受け止めようと気づいた。周囲に合わせるのではなく、自分らしくいよう」と決意した結果、体操からムエタイに転じている。

その最初の師匠は、“殺しのキッス”ことセンティアンノーイ・ソー・ルンロート。元ルンピニー王者でラモン・デッカーらと激闘を繰り広げたセンティアンノーイの指導を受けたトッドは「すぐにムエタイに恋をした」という。

23歳でカリフォルニア州で航空宇宙工学の5年間の修士課程を修了。現在も航空宇宙エンジニアとしての仕事に携わり、ムエタイとの二足の草鞋を履く。

トッドはスタンプ戦の判定負け後、ONEキック戦でワン・チンロンに2R KO勝ち、ONEキック世界女子アトム級元王者の“キル・ビー”ことカイティン・チュアンにも判定で勝利しており、3連勝を目指す。

対するヴァンダリーバは、2010年と2011年のWKN女子54kg級世界王者。WMF、IFMAでも王座を獲得しており、2011年11月には、WKNワールドGPでムエタイ時代のヨアナ・イェンジェチックに判定勝利している。

バレーボール、陸上競技、護身術の経験を持つヴァンダリーバは、舞踏の振り付け学校を卒業後、2007年に16歳でキックファイタージムに入門し、キックボクシング始めた。最初のコーチはアンドレイ・クレビン。ブアカーオ・バンチャメーク(元ブアカーオ・ポー.プラムック)と判定までもつれこんだキャリアを持つベラルーシの名選手から立ち技を学び、世界タイトル獲得に至る。

身長は170cmだが、リーチは180cmと長い手足を誇り、オーソドックス構えから繰り出されるワンツーの右ストレートが伸び、左ミドル・ヒザ蹴りと繋ぐコンビネーションは対戦相手を苦しませている。また、ファッションモデルとしても活躍しており、子供との写真からビキニ姿まで様々なスタイルをSNSにアップし、ファンを楽しませている。

ONEで先に実績を積んでいるトッドを相手に、初参戦のヴァンダリーバはどんな試合を見せるか。格闘技を軸に多様なライフスタイルを表現する両者の日本での戦いに注目だ。

オープンフィンガーグローブのケージムエタイ。

1R、長身のヴァンダリーバは右のバックフィスト。ブロックするトッドは上下に散らして右ロー。ワンツーで前進するヴァンダリーバ。クリンチはトッド。しかし離れると右ローを2発当て、左ミドルも。

2R、入って首相撲ヒザを突くトッド。ヴァンダリーバは遠目からワンツーで入るが、右を当てるトッドは、ローの蹴り合いの後、ワンツーで前に出て右ハイキック! 右ローを蹴ろうとしたところにハイをもったヴァンダリーバはグラついてからダウン! 立ち上がれず、トッドが見事なKOで3連勝。王座挑戦も視野に入れた。

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