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【NJKF】大田拓真が満を持してWBCムエタイ世界王座に挑戦、王者は武居由樹&玖村将史と戦ったオルデン。4大タイトルマッチ、初のOFGマッチ、宮越慶二郎の引退式も

2025/05/20 20:05
 2025年6月8日(日)東京・後楽園ホール『アイピック株式会社PRESENTS KING of CHALLENGER』の全対戦カードが発表された。  今大会では4つのタイトルマッチに加え、NJKF初となるオープンフィンガーグローブマッチと宮越慶二郎の引退式が行われる。  タイトルマッチのオープニングを飾るのは、第3試合のNJKFスーパーバンタム級王座決定戦3分5R、同級2位・繁那 (R.S-GYM)vs.同級3位・藤井昴 (KING gym) 。  繁那はNJKF WESTを主戦場とする選手で、2024年4月のNJKF後楽園ホール大会ではKNOCK OUTとの対抗戦で鈴木貫太とドロー、6月のNJKF WESTでは日韓国際交流戦でキム・チョンヨンに2RでTKO勝ち。8月の『ONE Friday Fights 74』でONEに初参戦すると、センチャイ・ナーヨックウィットトゥンソンに1R2分7秒、右ストレートでKO勝利を収めた。11月のNJKFでは藤井昴とダウン応酬の末にドロー。2025年1月のONE2戦目ではアヤド・アルバドルに判定負け。“繁那”はジェロム・レ・バンナにちなんで名づけられたという。  藤井はアマチュアタイトル13冠を引っ提げて2024年2月にプロデビューした。  トーナメント1回戦では繁那が1R1分55秒、祖根亮麻にTKO勝ち。藤井はアクシデントのため公式結果は無効試合となったが、トーナメントのため1R途中までの採点で藤井が判定2-0での勝利を収めて決勝へ進出。  両者は2024年11月に対戦し、ドローに終わっているため今回は王座を懸けての決着戦となる。  第4試合はNJKFフライ級タイトルマッチ3 分5Rで、王者・西田光汰 (西田キックボクシングジム)が同級1位・永井雷智 (VALLELY)の挑戦を受ける。  西田は2021年12月デビュー。4連勝したが2023年6月の5戦目で谷津晴之に初黒星を喫した。6戦目にはKO負けを喫するも、その後は3連勝で2024年9月に谷津とのリベンジマッチ&タイトルマッチに漕ぎつけ、公式記録は判定1-1でドローとなったが、王座決定戦のため延長戦が行われ判定3-0でNJKFフライ級王者となった。2025年2月、S-1世界フライ級王者・優心と対戦し、右ストレートでダウンを奪って判定勝ち。王者対決を制している。  永井は2025年4月の挑戦者決定戦で高木雅己に2RでTKO勝ち、挑戦権を得た。  第5試合はWBCムエタイ日本統一バンタム級王座決定戦3分5Rで、NJKF バンタム級王者・嵐 (KING gym) とスックワンキントーン バンタム級王者・星拓海 (IDEALGYM) が対戦。  5歳から名門キングジムで練習を開始した嵐は、アマチュアベルトを獲得するなど早くから才能を発揮。2023年11月30日、ラジャダムナンスタジアムにてボディストレートで初回KO勝ち。2024年2月、18歳にして初のタイトルマッチに臨み甲斐元太郎を左ミドルキックでKOして戴冠。4月の桂英慈戦はドローとなった。好戦的でボディブロー、ハイキックと多彩な技と倒せる力を併せ持つのが強みでNJKF関係者からの期待も高いが、2024年8月の『ONE Friday Fights』でイマッド・サヒに2RでKO負け、11月に壱・センチャイジムに判定負けと連敗。2025年4月、王座決定トーナメント1回戦で山脇飛翼からダウンを奪って勝利した。  星は2022年3月にKROSS×OVERでプロデビューし、シュートボクシング、RISE、スックワンキントーンなどに出場。2024年11月に桂英慈を破り王座に就いた。2025年2月にはRISEで上村雄音に勝利している。4月の1回戦ではMA日本バンタム級王者のJINを判定3-0で破った。  そしてトリを飾るのは、WBCムエタイ世界フェザー級タイトルマッチ3分5R。王者アントニオ・オルデン (Orden fight team)に同級9位でNJKFフェザー級王者の大田拓真 (新興ムエタイジム)が挑戦する。  オルデンはWBCムエタイ世界フェザー級王座、WBCムエタイ・インターコンチネンタル同級王座、ISKAインターコンチネンタル同級王座、WKA欧州同級王座、WKAスペイン同級王座、HMFスペイン同級王座、IPCCインターコンチネンタル同級王座と7本ものベルトを持つサウスポー。2017年4月のK-1に初来日し、「K-1 WORLD GP第2代スーパー・バンタム級王座決定トーナメント」に出場したが、1回戦で武居由樹に3R2分31秒、KOで敗れた。約7年の時を経て2024年7月のK-1に再来日、「K-1 WORLD MAX 2024 -55kg世界最強決定トーナメント」の1回戦で玖村将史と対戦したが、1R56秒でKO負けを喫した。今回は本来のムエタイルールでの試合となる。  大田は2023年5月にメキシコ『IRON FIST』でムエタイ世界王座を2R TKOで奪取、7月は新日本キックで王者・瀬戸口勝也を撃破。2023年最終戦(11月)ではNJKFに凱旋、タフな難敵ルークワンを迎えたがボディを効かせ、4Rにローキックで沈めた。2024年2月には笹木一磨を大差の判定に破り、NJKFフェザー級王座に就いている。2025年2月にはTAKAYUKIを4RでTKO、初防衛に成功した。  ONE FFには2023年9月に初出場。従来のイメージを一新するハードな戦いを見せ、乱打戦の末に勝利した。2024年4月の2戦目では、コプター・ソー・ソンマイをロープに詰めての右ヒジ打ちで2R KO。8月にブラジルに判定2-1で惜敗してONE初黒星を喫したが、11月にウェイ・ズーチンから勝利を収めている。2025年3月にはONEでの5戦目が決定したが、ミャンマーで起きた地震の影響で大会が中止となっていた。  満を持してWBCムエタイ世界王座に挑戦する大田。NJKFの期待に応えて奪取なるか。  また、第5試合ではNJKFスーパーライト級 特別ルール オープンフィンガーマッチ3分3R延長2Rで、NJKFスーパーライト級王者・吉田凜汰朗 (VERTEX)と元WBCムエタイ日本統一ウェルター級王者・健太 (E.S.G) が対戦。NJKFでのOFGマッチは初となる。  吉田は2023年9月、NJKFスーパーライト級タイトルマッチで王者・畠山隼人に挑戦。5年に渡り王座を保持する難攻不落のチャンプに対し、吉田は3連敗中であり不利の下馬評が多数を占めたが、KOでベルトを奪うと、NJKFの年間最高試合に選ばれた。2024年2月にはWBCムエタイ日本ウェルター級王者の青木洋輔を判定で破っている。11月の前戦ではサムランチャイ・エスジムとドロー。  健太は116戦ものキャリアを持つ大ベテランで、2008年と2014年にNJKFウェルター級王座、2010年に同スーパーウェルター級王座、2011年にKrushスーパー・ウェルター級王座、2014年と2016年にWBCムエタイ日本統一ウェルター級王座、2024年にスックワンキントーン認定スーパーライト級王座を獲得。同王座は2025年4月の初防衛戦でセーンアティットに敗れ失った。月に1度のハイペースで試合をこなすため“月イチ健太”の異名も持つ。  両者は2025年2月に対戦し、吉田が判定2-0で勝利したが、判定に納得がいかない健太が抗議。今回、OFGマッチで決着をつけることとなった。  同大会では、5月13日に自身のSNSにて引退を発表した宮越慶二郎(拳粋会宮越道場)の引退式も行われる。
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