MMA
レポート

【PANCARSE】秋葉太樹が谷村泰嘉の最終回の逆襲を凌ぎ判定勝ち、岸田宙大が織部修也を腕十字極める、フェザー級・敢流が糸川義人に一本勝ち、岩本達彦が上田智大をヒジ連打で初回TKO

2025/05/18 15:05
 2025年5月18日(日)、大阪住吉区民センター大ホールにて『PANCRASE BLOOD.7』(U-NEXT配信)が開催された。     ▼フライ級 5分3R〇秋葉太樹(パンクラス大阪稲垣組)3位・14勝14敗1分[判定3-0] ※29-28×3×谷村泰嘉(空手道禅道会総本部TEAM TIGER)4勝2敗 2022年の横浜武道館、2023年の立川SGと大舞台で組まれながらも、両者の怪我により流れていた一戦が大阪で実現。  2024年7月大阪大会、緊急参戦の氏原魁星をヒジによるカットで大流血に追い込み、連敗から脱出し復活の狼煙を上げた秋葉。一方の谷村は、今回が実に3年ぶりの復帰戦となる。4勝1敗の黒星は現ONEの山北渓人に2020年に判定負けしたもの。  キャリアと実績では秋葉が圧倒的優位。しかし、両者の直近の相手は奇しくも同じ2021年ネオブラ王者・大塚智貴。秋葉の判定勝ちに対して、谷村は2022年に得意のギロチンチョークで35秒・秒殺勝利を収めている。  2連勝で再びタイトル戦線に駆け上がってきた秋葉と、前ストロー級王者・山北渓人以外負けなしの実力者・谷村。地元関西で勝ち名乗りを上げるのは果たして?  1R、ともにオーソドックス構え。中央を取る秋葉に、谷村は右ロー。足を流した秋葉。左から右で詰めるも右にかわす谷村。さらに左右も回る谷村だが、今度は秋葉はダブルレッグでケージに詰めてテイクダウン!  首を巻く谷村に秋葉はヴォンフルーチョーク狙い。秋葉は上四方に回り絞めてサイドに移行。左で差して右ヒジ! スクランブルでヒザを立ててシングルレッグで立つ谷村は右フックで離れる。  かわして詰める秋葉に右カーフの谷村は詰めて組んでボディロックテイクダウン。秋葉はヒップアタップで正対して首を抱えてホーン。ジャッジは3者10-9で秋葉支持。  2R、ステップを踏んで近づき左インローの谷村。右カーフも。しかし秋葉は右ダブルで飛び込み、右に回る谷村を右で押し込み上に。谷村の腕十字をかわしてインサイドからパウンド。  しかし、上体を離した秋葉に谷村はすぐに立ち上がり、秋葉は攻め疲れか。バッククリンチの谷村に正対も谷村はがぶりへ。腕狙いの秋葉のトップからパウンド。3者10-9で秋葉を支持。  3R、右ローの谷村の蹴り終わりに左右ラッシュで詰める秋葉。しかしそこに谷村はダブルレッグテイクダウン。残り4分以上で下になる秋葉が手首を掴んで腕十字へ。かわした谷村は立ち際に小手で内股狙いも、際で上は秋葉。亀になった谷村にバックマウントから落ちながら腕十字も下に。トップの谷村は鉄槌、ヒジ。立とうとする秋葉をがぶり引き倒しトップからマウント、パウンド。リアネイキドチョークへ。後ろ手を掴んで組ませない秋葉が凌ぎホーン。最終ラウンドは谷村に。  判定は29-28×3で秋葉が勝利。試合後、「舐めてたわけじゃないんですけど、泰嘉、強かったです。あまり知られてないと思うんですけど、泰嘉とは高校の時からの知り合いで、ずっと誕生日とかメンションとかメッセージくれる、すげえ律儀なやつで、なんか今ちょっと勝ってんだけど、不思議なぐらいなんです。こんなしんどくなると思いませんでした。  今日もたくさんの会場の応援、U-NEXTからの応援、本当ありがとうございました。今のこの内容で偉そうなこと言わないですけど、じきタイトルまで行けるように力つけていくんで社長、お願いします。爆裂しんどいですね。頭全然待ってないです。すみません。今日本当ありがとうございました。あと、今月末、金太郎がRIZIN韓国で試合するんで熱い声援、お願いします」と語った。 [nextpage] ▼フェザー級 5分3R×糸川義人(TURNING POINT MMA)10位/2022年NBT同級優勝・4勝4敗[3R 3分53秒 リアネイキドチョーク]〇敢流(パンクラス大阪稲垣組)11位/2024年NBT同級優勝・6勝  2024年は4戦全勝、全試合TKO勝利という圧倒的な戦績でネオブラ優勝&ランカー撃破を果たしたフェザー級の新星・敢流(いさな)。  前戦ではかつて糸川が判定負けを喫した岡田拓真をハイキックからのパウンド連打で葬り、ベストKO賞を獲得している。  対する糸川は、2022年ネオブラ王者。柔道仕込みの強力な組みと多彩な打撃で、2024年6月には現GLADIATORライト級王者・小森真誉をスプリット判定で撃破している。9月に栁川唯人に判定負けからの再起戦となる。  無敗のままタイトル奪取を目論む敢流の快進撃が続くのか。それとも関西凱旋となる一戦で、アウェーの糸川が敢流に初黒星をつけるのか。  1R、オーソの敢流は後ろ廻し蹴りを見せる。サウスポーからスイッチする糸川に右カーフも。右で詰める糸川に、敢流は右の蹴りダブルから左で差して押し込み。四つの糸川も体を入れ替え、細かいヒザ。  ボディロックから崩すが残した敢流ががぶりに。ヒザ立ちの糸川は押し込むもバックに回る敢流が左足をかけてバック狙い。正対した糸川は蹴り上げで立ち上がり、すぐに前へ。しかし敢流も右カーフを当ててすぐに組んで左で差してケージに押し込み。ヒジを見せてホーン。3者、敢流を支持。  2R、糸川の右の詰めにダブルレッグテイクダウンの敢流。パス狙いに仰向けになる糸川にバック、さらに正対するとパウンド。背中を見せて座った糸川にリアネイキドチョーク狙い。金網に左半身をつける糸川は凌いで立ち上がり。  敢流はボディロックテイクダウンからパウンド。ハーフで押さえ込むと糸川も腰を言ってフルガードに。敢流は中腰でパウンドに。蹴り上げをさばいて右で差して押さえてパウンド。3者、敢流を支持。  3R、右オーバーハンドを見せる糸川。敢流は右カーフを効かせると今度は上。右ストレートを突いて後ろ廻し蹴り。糸川は左の蹴りも単発。右カーフを当てる敢流は、左ジャブの刺し合いも当てるとシングルレッグへ。ケージに向かう糸川をクラッチして持ち上げ反対側まで運んでテイクダウン。肩固めを絞めるが、糸川は左手を側頭部にあてて凌ぐ。  トップを奪ったままの敢流は、解除してマウントからパウンド、最後はリアネイキドチョークを極めた。 試合後、敢流は「去年は4戦4KOで、グラウンドでも勝てるところを見せられた。フェザーのベルトは俺が一番似合うと思う。僕と柳川くんとやるのが一番相応しい」と語った。 [nextpage] ▼フライ級 5分3R〇岸田宙大(パンクラス大阪稲垣組)11位・5勝1敗[1R 0分54秒 腕十字]×織部修也(PUGNUS)3勝5敗  柔術黒帯の岸田は、2024年12月のNPH大会で2023年バンタム級ネオブラ王者・菅歩夢と対戦。ベストバウトに選出される激闘となった一戦を制し、ランカー入りを果たした。  対するは、伝統派空手歴16年を誇り、「どんな状況でも負けへん」を信条に掲げる織部。2024年12月の前戦ではタイトルコンテンダーのリトルに判定負けも、今回から階級をフライ級に上げ、ランキング入りを狙う。  昨年のネオブラッドトーナメントでは、共に準優勝という悔しさを味わった二人。バックボーンに裏打ちされた確かな技術力を持つ両雄が、今後ランカー上位陣と戦う権利を得るために決して落とせない一戦。  1R、引き込んだ岸田がオモプラッタ、三角狙い、腕十字でタップ奪った。  岸田は「3試合ぶりフィニッシュ、嬉しいです。まだまだトップランカーとやってないので、これから潰していってトップに上がります」と語った。 [nextpage] ▼フェザー級 5分3R〇岩本達彦(BLOWS)2020年NBT同級優勝 13勝11敗1分[1R 4分46秒 TKO]×上田智大(パラエストラ広島)5敗  1R、ともにオーソドックス構え。右ローから入る岩本。さらに右ロー。左インローも前足に突くと、左ジャブも。左ジャブの上田に右前蹴りも突く岩本。  互いに遠い間合いから、蹴りで牽制する岩本はジャブ。上田の右の飛び込みにカウンターを狙う。岩本はジャブ&ローで間合いを作る、右インローを返す山田。  岩本は左ミドルを当てて前に。右を当てて詰めると左に回った上田。岩本はワンツーから左フックを当てると、下がった上田に首相撲から右のクリンチボクシング、さらに右ヒジを連打し、上田が剥がせず。岩本がTKO勝ち。 [nextpage] ▼ネオブラッドトーナメント フライ級2回戦 5分3R×天坂匡孝 (サツキジム横浜)[2R 3分42秒 TKO] ※スタンド連打〇谷村泰和 (空手道禅道会総本部) [nextpage] 【プレリミナリーファイト】 ▼バンタム級 5分3R×千種純平(パンクラス大阪稲垣組)5勝2敗[判定0-3] ※28-29×3〇宮城成歩滝(ストライプル新百合ヶ丘)5勝2敗 [nextpage] ▼フライ級 5分3R〇松原聖也(Team FreeStyle)6勝2敗[判定3-0] ※30-26×3×降旗健太郎(パラエストラ広島)2敗 [nextpage] ▼バンタム級 5分3R〇増田怜央(KING CRAFT)2勝3敗[2R TKO]×松元奏太(BLOWS)2敗
全文を読む

MAGAZINE

ゴング格闘技 NO.338
2025年5月23日発売
14戦無敗、全試合フィニッシュ勝利でRIZINフェザー級新王者となったラジャブアリ・シェイドゥラエフ。その強さを徹底特集。ケラモフ戦の木村柊也ら無敗選手達。野杁正明×平本蓮のSP対談、ONE新王者・若松佑弥も
ブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリアブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリア

関連するイベント