強打、優れた当て勘、格闘センスと“神童”と呼ばれるにふさわしい松田
2025年5月11日(日)東京・アリーナ立川立飛『SPACE ONE×BOM』(U-NEXT配信)にて、シェン・イージュオ(中国)とSPACE ONEキックボクシングルール54.50kg契約3分3Rで対戦する元ラジャダムナンスタジアム認定バンタム級王者・松田龍聖(大原道場)のインタビューが主催者を通して届いた。

19歳の松田の戦績は13勝(5KO)1敗1分。2024年4月の『RWS JAPAN』に初参戦すると、初のムエタイルールにも関わらず石井一成を苦しめドロー。7月に41戦負け無し(1引き分けを含む)という快進撃を続け、ムエタイのトップを走っていたラジャダムナンスタジアム認定バンタム級(53.5kg)王者クンスックレックに挑戦し、2RでKOするという大番狂わせを起こした。
ムエタイルールわずか2戦目にしてムエタイのトップ中のトップファイターをKOし、ラジャダムナン王座に就いた快挙を達成したことで吉成名高は「人類最速のラジャ王者」と称した。9月にはタイ・ラジャダムナンスタジアムでクンスックレックとのダイレクトリマッチで初防衛戦に臨んだが、判定で敗れ初黒星を喫した。2024年12月のRWS JAPANでは強敵ゴッダオに判定勝ち。
イージュオも19歳で9勝(3KO)3敗。55kgと57kgでいくつかのタイトルを獲っているという。
国内から喧嘩を売ってくる選手がいたら全然やる

――昨年12月のゴッダオ戦から約半年ぶりの試合が決まりましたが、試合間隔が空いたのはなぜですか。
「その時の試合の序盤で三日月蹴りを蹴ったら右足の指を骨折してしまい、その治り具合が悪く復帰が遅くなりました」
――右足が使えない期間はどういう練習をしていたんですか。
「走ることもできないので、パンチだけの練習やフィジカルの強化を重点的にやっていました。右足を使えない分、他の場所を強化できたのでさらにパンチに磨きがかかり、技術もレベルアップしたと思います。今は100%で蹴ってますし、問題なく戦えます」
――ここ4戦はムエタイルールでしたが、今回のキックルールは2023年12月の HOOST CUPでのリティグライ・ゲーオサムリット戦以来となりました。
「ムエタイルールでのヒジ打ちや首相撲の展開は初心者なので手こずってしまったり、攻撃をもらってしまったこともありましたが、今度は自分の土俵のキックルールで出来るし、僕のできないことはないので楽しみですね」

――ムエタイルールを経験したことでキックルールに活きることもありますか?
「ムエタイルールで見つけた距離があり、それをキックルールに活かせると思うので、そういう練習をしています」
――対戦する中国の盛一倬(=シェン・イージュオ)選手に関してはどういう情報を入手していますか?
「ちゃんとした試合映像はなく、15秒ぐらいのダイジェスト映像しかなかったんです。いつもと同じですが、相手のことは重要ではなく、自分が強かったら負けない相手なので、そこからは相手のことを調べるのを止めました。なので今回のテーマは、相手に勝つことではなく自分に勝つことですね」
――中国の選手だと、パンチをブン回して来たり、サイドキックを使う選手が多いですが、そのようなタイプでした?
「蹴りはそんな感じでいい感じの蹴りを蹴ってましたね。ダイジェスト映像では飛びヒザでKO勝ちしていたので、そこは警戒しないといけない相手だなとは思いました」
――中国人選手はここ数年勢いづいてますが、そこも警戒してますか?
「中国人選手はむちゃくちゃガツガツ来てタフなイメージがあるので、そこを警戒してます。中国のイベントも大きくなって盛り上がってきているから今回、日本で開催されるんですよね。いい試合をして、中国でも僕の名前を広げていきたいですね」
――中国は“龍”の発祥の地で、中国文化の象徴であり、縁起の良いものとされているので、松田選手は名前が“龍聖”だけに人気が出そうですね。今回はどういう勝ち方を考えていますか?
「相手は手足が長くて近い距離で戦うのは多少怖いなとは思いましたが、だからこそそういう距離で倒したいと思いました。例えば、顔面飛びヒザ蹴りだと相手に当たらないじゃないですか。『デカい相手にそういう倒し方は無理やろ?』と思われる倒し方でも倒したいです」

――昨年7月にクンスックレック選手をKOしたような衝撃的な結末が見られるわけですね。
「そうですね。もちろん見せます!」
――ここで勝って次はどういう展開を考えてますか?
「まだ考えていませんが、RWSに定期的に出つつ、ONEの日本大会が開催されれば出たいですね」
――国内の選手は特に意識してないですか?
「僕はもうラジャダムナンスタジアムのタイトルを獲っているので特に意識してないですね。僕はもう世界の選手と戦っているので国内の選手に目が向くことはないですけど、逆に国内から『松田とやらせろ!』と喧嘩を売ってくる選手がいたら全然やるので名乗りを上げてほしいですね」
――では最後にファンにメッセージをお願いします。
「初の中国人選手が相手なのでどんな感じで戦ってくるか分かりませんが、いつも通り圧倒して勝って次につながる試合をします。応援よろしくお願いします」



