▼セミファイナル(第5試合)バンタム級(53.50kg)3分3R
〇松田龍聖(大原道場)
判定3-0 ※29-27×3
×ゴッダオ・ペットソンヌーン(タイ)
松田はまだ18歳で戦績は12勝(5KO)1敗1分。2024年4月の『RWS JAPAN』に初参戦すると、初のムエタイルールにも関わらず石井一成を苦しめドロー。7月に41戦負け無し(1引き分けを含む)という快進撃を続け、ムエタイのトップを走っていたラジャダムナンスタジアム認定バンタム級(53.5kg)王者クンスックレックに挑戦し、2RでKOするという大番狂わせを起こした。
ムエタイルールわずか2戦目にしてムエタイのトップ中のトップファイターをKOし、ラジャダムナン王座に就いた快挙を達成したことで吉成名高は「人類最速のラジャ王者」と称した。9月にはタイ・ラジャダムナンスタジアムでクンスックレックとのダイレクトリマッチで初防衛戦に臨んだが、判定で敗れ初黒星を喫した。
マッチメイカーの中川夏生エイワスポーツジム会長は、ゴッダオについて「タイのバンタム級でクンスックレックとの対戦が望まれている選手。超ウルトラスーパーファイタータイプで超強いです」と語尾を強めて力説。ロッタンのようなタイプだという。「ラジャダムナン、7チャンネル、オームノーイスタジアムで興行を行っている有名プロモーターが今一番かわいがっている選手です。クンスックレックとは違って攻撃的なファイターでどんどん前に出てくる」と評している。
1R開始同時にダッシュした松田は飛びヒザ蹴りの奇襲攻撃。サウスポーのゴッダオに松田はジャブと右ミドル、左右に動き、ゴッダオが前に出て詰めてきても横へかわす。右フックをヒットさせる松田はさらに右ロー。松田は右ローから左フックを打つと連打をまとめ、右ボディからの左フックでさっそくダウンを奪う。
速いステップで左右に動く松田は右ボディからゴッダオに組まれるとすかさず右ヒザを蹴り、さらにコカしてみせた。ゴッダオのパンチをかわして左右フックを返す松田。ワンツーからヒザも。松田がスピードとパンチの回転力でゴッダオを翻弄して10-8×3。
2R、ジャブでゴッダオのバランスを崩す松田。このラウンドはゴッダオが左右フックを放って前へ。しかし、松田は組むとゴッダオを2度もコカす。左右フックで前へ出るゴッダオを左右フックで迎え撃つ松田はさらにゴッダオをコカした。互いにフルスイングのフックを打ち合う中、ヒザとヒジを当てるのは松田。ゴッダオのフックをかわしてボディを打つ。
圧倒的なスピードでゴッダオを翻弄する松田。スイッチも多用して右の三日月蹴りやヒジ。パンチも上下へ打ち分ける。ゴッダオは圧をかけて左右フックを打つが松田がほぼかわしている。OPスコアは10-9×3でこのラウンドも松田。
3R、前に出るゴッダオを右ストレートで迎え撃つ松田。ゴッダオの左右フックに松田も左右フック、右ボディ。ゴッダオがヒジと左右フック。松田がスローダウンし、ゴッダオのヒジ、組んでのヒザが当たり始める。さらに首相撲でコカされる松田。それでもステップで動く松田だが、ゴッダオが首相撲からのヒザで猛反撃。松田も蹴り返す。ゴッダオの右ストレートがヒットしたところで試合終了。最終ラウンドはゴッダオが追い上げた。