宮田Pの胸倉をつかんだレオナに、スタッフと天野が制止に入った
2025年5月31日(土)神奈川・横浜BUNTAI『K-1 BEYOND』の対戦カード発表記者会見が、4月7日(月)都内にて行われた。

前回の会見で「第6代K-1 WORLD GPスーパー・フェザー級王座決定トーナメント」のリザーブファイトとしてレオナ・ペタス(THE SPIRIT GYM TEAM TOP ZEROS/LARA TOKYO)vs.天野颯大(キング・ムエ)が発表されたが、第5代王者のレオナがなぜリザーブファイトなのか、なぜ会見を行わないのかとファンから批判が殺到。改めて記者会見を行うこととなった。

最初に宮田充K-1プロデューサーは「そもそもK-1スーパー・フェザー級王座は(レオナが)防衛戦を2年間行わず止まっていた。前王者が獲るとまた冬の時代、時計が止まるのではないかという不信感が拭えない。(レオナの)言う通りにしてどうなのかっていうのがあって。未来のある(レオナと一緒に出場の名乗りをあげた)松山勇汰は本戦に入ってもらおうと思いました。レオナ選手は1年半試合をしていない、どれくらいなのかと。試合は11カ月ぶりなので、まずはリザーブに出てよということにしました。コンスタントに試合をしていればアレだけれど、いきなり3試合はキツいだろうとの気遣いのつもりでやったことです」と説明。

その相手にまだキャリアの浅い天野を抜擢したのは「スーパー・フェザー級の選手の中で一番闘魂を感じる。僕は6-4で天野という見立てでいます。レオナ選手は背中が大きくなったと思ったけれど、天野がいつも通りやってくれればいい結果につながると思います」と、今のレオナに勝てる存在との評価が理由だとした。

天野は「この試合に賛否両論あるかと思いますが、僕がSNSで噛みついて、本当に実現するとは思っていなかったけれど、僕にとってメリットしかない試合なので見ている皆さんが納得する結果になると思います」と自信のコメント。

レオナはその天野に「天野くん、よろしく。頑張ろう」と声をかけたが、「そもそもこの試合、実力差がありすぎでしょう。公募して天野くんが乗ったからって、このポンコツが勝手に決めているけれど自分で考えられないのか。松山を本戦に出してくれたのはありがたいけれど、なぜ(自分が)リザーブなのかマジで訳が分からない。マジで何を考えてんのって思う」と宮田Pに怒りのコメント。

宮田Pは無視するように首をひねっていたが、この態度にレオナの怒りが爆発。「おい、こっち見ろ!」と立ち上がって宮田Pの胸倉をつかみ、天野とスタッフが慌てて両者を別けた。宮田Pも「やれるもんならやってみろよ」と挑発し、緊迫感に場内が包まれる中、レオナはマイクを持つと「お前のK-1潰してやるから楽しみにしておけ」とマイクを床に叩きつけ、途中退席してしまった。

30年以上プロモーター業をやっていて、会見の場で選手に手を出されたのは初めてだという宮田Pは「潰れちゃ困るんですけれど。まあ、試合はやるんでしょう。やらないってものじゃないし、いいんじゃないですか。僕は出てくれれば問題ない。どつかれたからって動かすつもりもない」と、予定通りこの試合は行うとして天野に「頑張れよ」と声を掛けた。

天野は「僕は宮田さんに恩があるので、僕がしっかり倒して、反乱軍全員、僕が全員相手しようかなと。レオナ選手を倒したらやる意味ないけれど、全員倒してあげるので。上の階級であれば何kgでも受けます」と、一人でレオナ率いるK-1反乱軍=RibelLion(リベリオン)を潰すと宣言。

「レオナ選手のことが嫌いでもないですし、凄い尊敬していますが、そこは違うと思っている。僕は正規軍代表として僕が全員なぎ倒していこうと思います」と勇ましく語った。

レオナの行動に関しては「対戦相手の僕に絡んで欲しかったですね。宮田さんは一般人に近いので、格闘家としてどうかなと残念に思いました」と言い、「レオナ選手は武尊選手とも試合をして一時代をK-1に築いてきた選手だと思っていますが、ブランクもあってそれなりにトシもいっているので時代も過ぎた選手なので世代交代しようと思っています」と言い放つ。

試合については「レオナ選手は離れて戦うスタイルで僕が接近戦の選手なので、分かりやすく言うと武尊選手とレオナ選手の試合のようになる。僕は中に入って倒すだけなので。武尊選手を超えるKOを見せます」と、K-1史に残る激闘となった武尊vs.レオナを超えるKO劇を見せるとする。

これをきっかけに宮田Pを守る正規軍を結成するつもりなのかと聞かれると「RibelLionが出来てから、僕も宮田Pの正規軍としてSNSにあげたんですけれども、誰も乗っかってきてくれないので(苦笑)。乗っかってこないなら乗っかってこないでいいので、みんな指をくわえて見ててくれれば僕が一人で暴れて潰すだけです」と、誰も名乗りを上げない残念な結果に終わったという。

宮田Pはこれに苦笑しながらも「絡みづらいとは思います。彼ら反乱軍がパワーアップすればするほど本隊の意味が出て来るだろううし、今回はそういう構図で。今後の流れの中で、やるんだったら局地戦。どこかの大会で5vs.5とか7vs.7をやれるんだったら本隊の意味がある。天野の気持ちは嬉しい。公の場で胸倉掴まれた気持ちは格別なので、6-4と言いましたが7-3くらいで天野にやって欲しいと思います」と、今後の流れの中では正規軍vs.反乱軍の対抗戦もあるかもしれないと語った。





