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インタビュー

【RIZIN】伊藤裕樹「フライ級GPで優勝するのが目標」×神龍誠「無駄に日本人いらない。ドームで日本人生き残り戦を」。ララミーは「2017年以降負けていなかったから」──フライ級GPは8人か16人か?

2025/04/02 20:04
 2025年3月30日『RIZIN.50』(あなぶきアリーナ香川)が開催された。  第6試合では伊藤裕樹とトニー・ララミーの2人のフライ級(57kg)ファイターによる59kg契約試合が行われ、伊藤が判定3-0で勝利。あらためて7月開幕のフライ級GP参戦をアピールした。そこに神龍誠がSNSで「フライ級GPは無駄に日本人いらないと思うので、東京ドームで日本人枠決めましょう!」と、伊藤に5.4『RIZIN男祭り』でGP出場権を賭けたサバイバルマッチを行うことを提案。「急遽追い込み頑張ります」と、試合が近いことを匂わせた。大晦日に強豪ホセ・トーレスにスプリット判定で敗れている神龍にとって、リベンジを果たすためにもワールドGP出場は必須。GP前にあえて前哨戦を行い、日本人最強を示すか。そして伊藤のアンサーは? ▼59.0kg契約 5分3R〇伊藤裕樹(59.0kg)[判定3-0]×トニー・ララミー(米国)  伊藤は、RIZINでヒロヤ、トップノイ、上田将年を相手に判定勝利。24年10月にはROAD FCで活躍するイ・ジョンヒョンにもTKO勝利し、4連勝中。対するララミーは、兄で元UFCファイターのTJ・ララミーの影響でレスリング、格闘技を始め、PFC&BTCフライ級王者。11月、初参戦のRIZINで村元友太郎に完封勝利していた。  試合は、打撃と組み技のスクランブルを得意とするララミーに対して、サウスポー構えの伊藤はジャブで出入り。しかし、初回にララミーの入りに左テンカオを合わせに行った伊藤が、ララミーの右フックを片足立ちで被弾し、ダウン。  すぐに立ち上った伊藤はボディ打ちから、ララミーのフックに、左を合わせてダウンを奪い返すなど、互いにダウンを奪い合う展開から初回がスタート。  しかし、2R以降は、伊藤が再びジャブ、ボディ打ちと上下に散らせて主導権を握ると、最終回にはララミーの入りに左を当てて2度ダウンを奪うなど判定3-0で完勝した。  序盤に先制された伊藤だが、巧みなボクシングと腹攻めで跳ね返して、これで5連勝。試合後には「欲を言えば、5月(東京ドーム)出て、7月(フライ級GP)も出たいです」と語っている。  その発言を受けてか、元DEEP王者で伊藤とはまだ対戦したことがない神龍が、SNSで「フライ級GPは無駄に日本人いらないと思うので、東京ドームで日本人枠決めましょう!」と日本人生き残り戦をアピールしている。  果たして7月GP開幕戦は、8人となるか16人となるか。本誌の取材では、もし16人制のGPならば、7月と9月、そして大晦日に準決勝+決勝のワンデートーナメントの復活も検討されていることが分かっている。そこに何人の日本選手枠が用意されるか。すでに競争は始まっている。 [nextpage] 伊藤裕樹「2、3Rはもう見切っていた」 ──試合後の率直な感想をお聞かせいただけますか。 「フィニッシュしたかったです」 ──最後のラスト1秒くらいのラッシュをかけた場面は、もう何秒かあればフィニッシュできたという感じでしょうか? 「あと10秒くらいあったらフィニッシュできたかなと思って、もっとちょっと早い展開で来てほしかったですね」 ──向こうにもっと仕掛けて欲しかったというようなところでしょうか? 「結構何発かいいパンチ当たって、“まだ倒れんかなあ”と思って、最後の最後で倒れてくれたんで、あれがもう10秒早かったらという感じですね」 ──今回対戦したトニー・ララミー選手と、実際に手を合わせてみて、どんな印象でしたか。 「いやあ、なんかフライ級じゃないっスね、彼は。向かい合ったときの分厚さとか、タフすぎて、どんだけパンチ打っても、もっと早く倒れるかなと思ったらすごいタフだったです」 ──普段対戦しているような相手ならもっと早く倒れていただろうということですか? 「そうですね、何発かいいパンチも入っていたので。すごいタフだったです」 ──伊藤選手のリズムで気持ちよく戦っているように見受けられました。戦っている最中は、どんなことを考えていましたか? 「いや、やっぱあそこでプレッシャーかけられて下がっちゃうと相手のペースになっちゃうので、そこは我慢して自分もしっかり打ち合おうって感じだったので、まあ自分は後半は自分のペースで行けたのかなと思います」 ──練習してきたものが出せましたか。 「そうですね。ボクシング得意なので。まあでも、当てても“倒れんな”と思っていましたね」 ──自分の手応えとしては普通のフライ級の選手は倒れてるんじゃないか? というものでしたか? 「ああ、そうですね。結構いいパンチとか入っているので、それでも倒れなくて、タフっス」 ──反対に、ララミー選手のパンチはいかがでしたか。被弾する場面や届いた場面がありましたが。 「いやもう、なんか、岩石飛んでくるんじゃねえかっていう重たいパンチだったんで。1R目にダウンしたときのパンチが、結構外からで見えなかったので、結構痛かったですね。もう2、3Rは見切ったので、大丈夫だったという感じです」 ──出場したい大会は、5月の東京ドームよりも7月のフライ級グランプリ参戦が優先ですか? 「欲を言えば、5月出て、7月も出たいです」 ──ダメージ的には5月でも問題ないですか? 「全然間に合いますね」 ──フィニッシュボーナスがなかったことで(パチンコの)“軍資金”をどうしましょうか。 「それがイタいんですよ、フィニッシュボーナスが欲しいんで。UFCの『ファイト・オブ・ザ・ナイト』みたいな感じで、ボーナスが欲しいですよね」 ──それに値する試合内容だったという手応えがありますか。 「うん、まあお客さん結構盛り上がってくれてたんで。榊原さん、もし見ていたら、よろしくお願いします!」 ──試合を終えたばかりですが今後の展望・目標を教えてください。 「堀口恭司さんがもうUFC参戦決まっちゃったんで。7月にフライ級GPあるのが発表されたので、そこに出て優勝するのが目標ですね」 [nextpage] トニー・ララミー「覚えていないからコメントもクソもない」 ──試合後の率直な感想をお聞かせいただけますか。 「覚えていないので、コメントもクソもないです。頭が当たって唇が切れたのは覚えています」 ──伊藤選手と戦った印象を教えてください。 「あまり覚えていないので何ともコメントしづらいですけど、まあ非常にタフガイで、良かったと思います。敬意に値するんじゃないか」 ──二度目のRIZINの舞台はいかがでしたか? 「とてもいい経験でした。ファンもそうですけれど、団体も含めていろんな人たちが本当にすべて素晴らしくて、間違いなく人生でも一番最高の瞬間の一つで、どんなことがあってもここでの経験を永遠に覚えていると思います」 ──試合を終えたばかりですが今後の展望・目標を教えてください。 「分からないですが、家に帰って休んで、考えてみるという感じですね。そして一回練って。ジムに戻ってトレーニングを始めて、どんなオファーが来るかを待つ感じになります。とにかく帰ってから考え始めます」 ──顔に赤い傷がたくさんありますが、ダメージはいかがですか。 「特にダメージは感じないですが、腫れたり浮腫んでいる、ちょっと良くない感じですが。典型的な白人の、カットしやすくて、顔に唾吐いても腫れるみたいな(笑)、分かる?(笑)そういう白人特有のもの。めちゃくちゃすぐアザができたりカットするのはよくあることで、そんなにダメージは感じていません」 ──フライ級GPが発表されましたが、出場したいと考えていますか。 「ぜひ喜んで参加したいと思います。自分は負けた後にはすごく強くなって戻ってきていて、実際自分としては2017年以降1回も負けていなかったので、次のトニー・ララミーは、最高スペックのララミーになっているはずです」
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