ブランデージが元練習仲間対決で逆転TKO勝ち
▼ミドル級 5分3R
〇コーディ・ブランデージ(米国)11勝6敗(UFC5勝5敗)
[1R 4分45秒 TKO]
×ジュリアン・マルケス(米国)9勝6敗(UFC3勝5敗)
1R、先に圧力かけるマルケスにブランデージは右オーバーハンドをヒット。さらにワンツー。立て直したマルケスに右カーフも。マルケスも右カーフを返すが、ブランデージは右縦ヒジ。互いにヒザから崩れたマルケスに、アナコンダチョークを狙うブランデージだが、組手が浅く自ら放す。
右を返したマルケスは、ブランデージをケージに詰めて右をヒットさせるとギロチンチョーク! 外したブランデージに左右ラッシュでケージに釘づけに。アッパー、左右連打にブランデージは動きが止まりかかるが、右を強振して打ち返しに行くと、共にマウスピースが飛び出る激闘に。
両者マウスピースをハメ直して再び打ち合いのなか、右をヒットさせたブランデージが押し戻して右でダウンを奪うと、右の鉄槌連打! 逆転勝ちを決めた。ブランデージは「夢を失いかけたけど頑張ってやってきてよかった」と語った。
壮絶な打ち合いを繰り広げたコーディ・ブランデージとジュリアン・マルケス💥💥💥
— UFC Japan (@ufc_jp) March 2, 2025
最後はブランデージがパウンドの嵐を浴びせてTKO勝利💪
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#UFCVegas103 Official Result: Cody Brundage (@CodyBrundage185) defeats Julian Marquez by TKO, Round 1, 4:45
— UFC News (@UFCNews) March 2, 2025
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(※試合前インタビュー)
──ミドル級のコーディ・ブランデージ選手です。今回のジュリアン・マルケスとの試合に向けてですが、どんなファイトキャンプをしてきましたか?
「今回のキャンプはコロラド州デンバーにあるFactory Xでやったよ。メインのトレーニングパートナーは、ダスティン・ジャコビー、オースティン・ジョーンズ、AJ・フレッチャー、アンソニー・スミス。いろんなタイプの選手がいて、経験豊富なベテランも多かったね」
──錚々たるメンツですね。Factory Xにはたくさんのファイターがいますが、あなたの奥様のアマンダ・クーパーさんは今でもあなたのミットを持ってくれたりするんですか?
「この前、彼女が『ミット持ってあげるよ、一緒にワークアウトしよう』って言ってきたんだ。でも俺は『いや、やめとこう』って断った(笑)。付き合い始めた頃はよく持ってくれてたし、今でも遊びで軽くスパーしたりはするけど、本格的にはやらないな。俺のパンチのパワーが強くなりすぎたからね(笑)※初心者だった頃のブランデージのミット持ちをアマンダが買って出ている」
──日本にも夫婦でプロMMAファイターの選手がいますが、同じ競技の選手がパートナーであることで良い点も難しい点もありますか。
「難しい点は、仕事と家庭を分けるのが大変なことかな。ジムでのことを家に持ち帰らないようにするのが難しい。でも、逆に言えば、家に帰ったときに『今すごくストレスが溜まってる状況なんだ』とか『減量が思うようにいかない』とか、そういう悩みを話しても、彼女はすぐに理解してくれるんだよね。試合前のキャンプ期間中に少し冷たくなったり、自分勝手になったりしても、彼女はその理由をわかってくれる。
『夫婦関係は50:50が理想』ってよく言われるけど、俺はそうは思わない。時には70:30だったり、80:20だったりすることもある。でも、お互いに支え合うことが大事。彼女は俺の気持ちをよく理解してくれてるし、同じ舞台で戦ってきたからこそ、すごくありがたい存在だよ」
──素晴らしい関係です。2024年は1敗1NC。前回2023年12月の白星では、ザック・リースの三角絞め狙いを相手の右手を巻き込んで持ち上げてスラムしたのが印象的でした。あの動きはなかなか練習ではできないと思いますが、シミュレーションはしていたんですか?
「たしかにトレーニングパートナーを本気でスラムすることはできないけど、持ち上げて『今からお前スラムされるからな』ってプレッシャーをかけることはあるよ(笑)。スラムって、特に三角絞めの防御としては有効な手段の一つだと思うんだ。よく『スラムで逃げるな』って言われるけど、十分なパワーがあれば、実際に有効な選択肢になる。ランペイジ・ジャクソンがやってたみたいにね。100%の形では練習できないけど、80%くらいの感覚で持ち上げることはできるよ」
──ランペイジの話が出ましたが、彼のPRIDE時代の試合を見たのですか。
「もちろん覚えてるよ。それで面白い話があって、俺がザックをスラムした後、マネージャーがランペイジと一緒にいて、試合後にビデオ通話を繋いでくれたんだ。そしたらランペイジが『お前、これでランペイジ柔術の黒帯をゲットだな』って言ってくれてさ。あれは最高に嬉しかったね」
──ヒカルド・アローナに勝った選手の黒帯となりますね。さて、今回の対戦相手であるジュリアン・マスケスも同じレスリングのバックグラウンドを持っています。頭を下げることがリスクになると思いますが、どう対策を準備していますか?
「いい感じだよ。ジュリアンとは1年くらいFactory Xで一緒にトレーニングしてたから、お互いのスタイルをよく知ってる。彼の得意な部分も分かっているし、彼も俺の強みを知ってる。だから面白い試合になると思うよ。レスリング、打撃、どこで試合になっても自信はあるし、楽しみだね」
──マルケス選手はオーソドックススタンスですが、時々スイッチして強い前手を出すことが多いですよね。
「そうだね。彼はリアハンドを当てたくてスイッチすることが多い。でも、オーソドックスの状態ではなかなか当てられないみたいでね。だから、その動きにはしっかり対応できるように準備してきた。何度も言うけど、一緒にトレーニングしてたから、彼のやることはある程度分かっているよ」
──その上でマルケス選手に優っている点は?
「スピードについてはかなりの差があると思うし、パワ―や運動神経のアドバンテージは俺にあると思う。グラウンドについて言えば、グラップルでも俺の事を押さえきれるヤツはあんまりいないと思っている。これまでUFCでは多分一番レスリングが強いんじゃないかと思う・ボー・ニッケルやADCCの柔術で何度も勝ってる選手とも経験があるし、そのレベルの選手達とやってきてるから誰とでもグラップリングは勝負できるだろう。どこのポジションでもどこに置いても彼より俺の方が優っているよ」
──この試合に勝った後の目標は?
「UFCデビューから最後の試合まで14カ月で6試合を戦った。UFCではケビン・ホランドと俺が最も活躍していたと思う。でも、今は少しペースを落としてる。今年中にあと1、2試合はやりたいね。この試合が今の契約の最終戦だから、新しい契約を取って、いい試合を重ねて、勢いをつけていきたい。今回は8カ月ぶりの試合で、俺にとっては珍しい長期の休みだった。成長した姿を見せたいし、何よりまた楽しく戦いたいよ」
──ところでデンバーでは、ロイバル戦が決まる前に平良達郎選手がジムに行ったと思いますが、会ったりもしましたか。
「会った事はないけど、ロイバルはタツロウと一緒に少しトレーニングをしてただろう? 俺はロイバルとしばらく一緒にトレーニングをしてたからその時、ロイバルからタツロウについてはいつもポジティブでいい事ばかり聞いていたんだ。ジャスティン・ホーティンとかタツロウの事をコーチした人とかも皆。彼の事を褒めているんだ。ロイバルとの試合もいい試合だった」
──日本のファンにメッセージをお願いします。
「もちろん! 日本の皆さん、応援ありがとうございます! 日本はMMAの歴史が深い国だから、いつかUFCが日本で開催されたら最高だね。そこのカードに入れたら最高だし、そこで試合をするのは、全てのMMAファイターにとっての夢の一つだと思うよ。本当に感謝してるし、日本の格闘技文化をリスペクトしてるよ! ぜひ、自分の試合にも注目してほしいです」







