▼セミファイナル DEEP☆KICK-60kg挑戦者決定トーナメント準決勝 3分3R延長1R
×津留純平(FASCINATE FIGHT TEAM)
延長R 判定0-3 ※9-10×3
◯健真(BLACK☆Jr)
※本戦の判定は30-30×2、29-30。健真がトーナメント決勝に進出。

健真といえば、本職はたこ焼屋でジムの後輩の子供たちと一緒に『元祖たこやきのうた』に合わせて踊りながら入場するコテコテの関西流のパフォーマンスで知られているが、試合の方はいたって堅実。いずれの試合もキッチリと調整したうえでリングに上がっていることがわかる。

対する津留はプロ戦績8戦6勝4KOを誇る倒し屋。プロデビュー直後は4連勝をマークするなど、ジムのプレーイングマネージャーでもある原口健飛の期待も大きい。

健真はこのところ2連敗を喫しているだけに、戦前の予想では「津留が有利」という声の方が大きかった。

案の定、1R試合を優勢に進めたのは津留の方だった。右のカーフキックを効かせるなど、健真の動きをよく見て仕掛けている。対蹠的に健真は手数こそ多いものの、適正打が少ない。

2Rになっても、津留の攻勢は続き、右フックで健真がバランスを崩す場面も。しかしながら3R中盤以降、スタミナに自信を持つ健真は猛然と反撃を開始。ワンツーやハイで攻勢に出る。

判定は1-0(健真)で勝負は延長戦へ。ここまでも健真は左フック、あるいは右のテンカオ+左ストレートを決めるなど、試合を優勢に進め、3-0の判定勝ちを収めた。

試合後は「去年僕は上野選手に負けている(3月31日の『DEEP☆KICK 69』で敗退)。しっかりとリベンジを果たす」と宣言した。勝利の女神は努力家の存在を忘れてはいなかった。

上野が勢いで健真を再び呑み込むのか。それとも健真が“ウサギと亀”ではないが、最後は着実な一歩で上野越えを果たすのか。王者GUMPにとっては気になるトーナメント決勝になりそうだ。


