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【UFC】イマボフ、アデサニヤを沈めた右は「練習していた動き」「試合前に肋骨を傷めていた」×アデサニヤ陣営「アイポーク後に距離をリセットできなかった」

2025/02/04 13:02
 2025年2月1日(土)日本時間23時から、サウジアラビのANB Arenaにて『UFC Fight Night: Adesanya vs. Imavov』(U-NEXT配信)が開催され、ミドル級5位(※4日に2位に)のナッソーディン・イマボフ(フランス)が、元同級王者で2位(※試合後4位に)のイズラエル・アデサニヤ(ナイジェリア)を2R TKO。  試合後の会見で、ファイトキャンプで肋骨を傷めていたこと、2月8日の『UFC 312: Du Plessis vs. Strickland 2』で対戦するドリカス・ デュ・プレシvs.ショーン・ストリックランドの勝者=王者への挑戦を望んだ。  ダゲスタンで生まれ、9歳でノストラダムスの街フランスのプロヴァンスへ移住したイマボフは、UFC3連勝中。2023年1月にライトヘビー級契約でストリックランドに判定負けも、クリス・カーティスとのバッティングNCを経て、ロマン・ドリーゼに判定勝ち、ジャレッド・キャノニアを4R TKO。2024年9月の前戦でブレンダン・アレンを判定で下している。28歳。  アデサニヤは、ミドル級ではアレックス・ペレイラとの2戦で1勝1敗。その後、2023年9月にショーン・ストリックランドに判定負けで王座陥落。2024年8月には、ストリックランドから王座を獲得したドリカス・デュ・プレシに挑戦し、4Rにリアネイキドチョークで一本負けで王座奪還ならず。2連敗中だった。35歳。  試合は、1Rにイマボフのテイクダウンを切って上を取る場面も見せたアデサニヤが、ジャブ&右カーフキックをヒット。イマボフの右アッパーストレートを被弾しながらも、左ミドルを返して、ジャッジ3者が10-9でアデサニヤを支持する初回に。  しかし、2Rにアデサニヤの左ミドルを掴んだイマボフが、喧嘩四つのアデサニヤの長い前手を払ったとき、間合いを詰められたのを嫌ったアデサニヤが一瞬オーソにスイッチしたところに、イマボフが右オーバーハンドをヒット! 金網背にヒザを着いたアデサニヤに、さらに左アッパー。ダウンしたアデサニヤが背中を見せたところにイマボフがパウンドを連打しKO勝ちを決めた。  ケージの中でイマボフは「とてもいい気分だよ。調子は完璧だった。ストライカーとしての実力は僕の方が上だと証明できたし、僕にとって本当のボーナスは、ベルトをかけて戦えることなんだ。“特別なサプライズ”を約束したけど、これがサプライズだった。僕の自信は家族、兄、チームからきている。もしその秘密を1つ知りたいなら、自分を愛してくれる人、愛してくれる人に囲まれていればいい、そうすればこのように成長できる。この勝利を兄に捧げる。彼はいつも私のそばにいてくれたから。1年で4勝、トップ5が2回、トップ10が2回、フィニッシュが2回! アッサラームアライクム!(あなたがたの上に平安がありますように」)」と語った。  試合後、アデサニアのストライキングコーチであるマイク・アンゴーブは、『サブミッション・ラジオ』でイマボフのフィニッシュ本能を称賛している。 「特にスモールグローブでは、ミスをしてはいけないというのがMMAの試合のポイントになる。我々はミスを犯した。ナッソーディンと彼のチームは、私たちがミスを犯したことに気づき、すぐに対応した。つまり、彼らは計画していたに違いない。その点については彼らを祝福しなければならない。イジーは目を突かれて、一瞬中断した。イジーは休憩したくなくて続けることに熱心だった。そういうこともある。しかし、そうすることで、彼は通常のようにリセットしてスペースを作ることができばかった。  つまり、まだ攻撃ゾーンにいるということ。そして、相手にプレッシャーをかけ続けさせたい。そういうことの1つに過ぎない。そういうことが起こるだけだ。彼は試合でうまくやっていると感じ、プレッシャーをかけ続けたかった。そして、ナッソーディンは彼がスイッチしているのを捉えた。スタジアム中に響き渡る美しい右のパンチ。彼はそこから立ち直ることができなかった。  経験豊富なプロは、レフェリーが何かを壊すと距離を詰めてくる。そのとき自分のスペースを作らなければならない。リセットするか、中央に戻るか。でも、その場ではプレッシャーをかけたくなる。それが起こったことなんだ。それがファイトだ。結局は戦いなんだから、それに対処するしかない」  以下は、試合後のイマボフとの一問一答。 [nextpage] アデサニヤはまだ戦えるし、この敗戦を埋めるために戦い続けるべきだ ──ここサウジアラビアでイージー(イズラエル・アデサニヤ)のファンに驚きましたか? 「そうでもないよ。若いファイターや、彼を応援し、彼を好きな若いファンがたくさんいることは知っている。僕がそういう思いを抱いているように、彼は世界的なスポーツの伝説だからね。驚かなかったよ」 ──序盤からアデサニヤの蹴りにも落ち着いて対応していたように見えました。そして、右アッパー、右オーバーハンドを巧みに打ち抜きました。 「ファイトウィーク中も、試合までの準備期間中も、とても自信があった。『サプライズが待っている』と言っただろ? みんなを驚かせることが目標だった。だから練習前、試合前のウォームアップでも、あの動きに取り組んだんだ。1週間ずっと練習していた。それがうまくいった。とてもハッピーだよ」 ──1Rは右アッパーストレートをクリーンヒットさせたものの、アデサニヤがコントロールしたラウンドとして落としました。その時はどんな気持ちでしたか。 「彼が非常に良い状態で試合に臨むことは分かっていた。最初から爆発的で、非常に速い戦いぶりだった。僕はレスリングの技術を投入する必要があった。レスリングではケージに追い込んでアッパーカットを繰り出した。肋骨を痛めていたけど、フェイントをかけ、ケージを使って攻撃できるようにレスリングを続けた。  実は、試合前に米国のキル・クリフFCで肋骨を傷めて、それがこの試合の準備の始まりだったんだ。だから、最初はフェイントと出入りだけで、レスリング無しで世界戦の準備をしたんだ。その後、2週間ほどはレスリングの練習ができた。今回、アデサニヤのテイクダウンディフェンスはとてもしっかりしていた。ただ、グラウンドに持ち込むのは、僕の神頼みではなかったんだ」 ──アデサニヤの立ち上がりに驚きもありましたか。 「彼について驚いたのは、そのタイミングと正確さだ。本当に彼は優れたキックボクサーで、序盤、僕はほとんど彼の間合いの中に入らなかった。左フックから右フック。クレイジーなタイミングだった。すごく速いとは言えないけど、それこそがタイミングであり、正確さなんだ。それが僕の答えだ。  2ラウンド目に向かうとき、コーナーの言うことをよく聞いていた。そして、僕は我慢したんだ。『肋骨が痛くてこれ以上戦えない』と伝えたとき、彼らに言われたのは、レスリングのフェイクを続けることだった。グラウンドに戻そうとはしなかったよ」 ──アデサニヤとケージで戦ったあなたは、彼が引退すべきだと思いますか、それとも戦い続けるべきだと思いますか? 「いや、彼はまだ戦えるし、この敗戦を埋めるために戦い続けるべきだと思う。彼は本当にいいコンディションにあると思うし、僕は彼が戦い続けることを知っている。この大いなる時間のために」 ──アデサニヤがスイッチして距離を作り直そうとしたところにステップインしての右オーバーハンドを効かせて左アッパーカットでダウンさせました。衝撃的なTKO勝利にも喜びを爆発させることはありませんでした。 「勝利しても僕は自分自身のままだった。自分を失うことはなかった。それが、より効果的に、最高の状態でプレーできる理由だ」 ──6月にジャレッド・キャノニアをKOするなど、1年弱の間に4連勝です。今後は? 「これで僕はどうなる? この階級のほとんどクリーンアップした。たった1年で。普通に2位になるつもりだ。4試合、トップ10の選手に2勝、トップ5の選手に2勝。次はベルトだ。もうひとつの勝利──このスポーツのレジェンドになるのは素晴らしいことだと思う。待つのは好きじゃない。チームと話をしなければならないが、戦わなければならない」
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