強い想いを持って世界最強決定トーナメントに臨む白鳥(C)RISE
2024年12月21日(土)千葉・幕張メッセイベントホール『ABEMA presents RISE WORLD SERIES 2024 FINAL』にて行われる「GLORY RISE FEATHER WEIGHT GRANDPRIX」に出場する、白鳥大珠(TEAM TEPPEN)のインタビューが主催者を通じて届いた。
白鳥はキックボクシングからボクシングに転向し、8勝(5KO)3敗の戦績を残してキックボクシングにカムバック。2019年2月に第5代RISEライト級王者に輝くと、3月に開幕した「RISE WORLD SERIES 2019 -61kg Tournament」で優勝。2021年6月の「RIZIN KICKワンナイトトーナメント」では皇治らを破って優勝。2023年は3月にK-1との対抗戦で佐々木大蔵に勝利、6月のフランス遠征は無効試合、12月にザカリア・ゾウガリーをKOしたが、2024年3月はイ・ソンヒョンに判定負け。6月にペトル・モラリから勝利をもぎ取り、9月にファーパヤップを初回KO。戦績は30勝(12KO)10敗1分1無効試合。
トーナメント1回戦ではペットパノムルン・キャットムーカオ(タイ)と対戦する。
ある意味“持ってるな”と思った
――決戦まで後1週間となりましたが、心身ともに整ってきていますか?
「かなり整ってきましたね。9月の試合が終わってから、トーナメントはもちろん強豪揃いの7人が並んでいて、9月・10月は正直不安が結構あったんですね。怖さや不安もあったんですけど、練習を積んでいくうちに不安や恐怖がなくなって『今の俺ならいけるでしょ』っていう気持ちになりました」
――今の研ぎ澄まされた表情や公開練習を見る限り、かなり仕上がっているように見えるのですが、ご自身的にはいかがでしょうか?
「残りの期間はいつもと一緒で体重やコンディション調整の段階なんですけど、まだまだ全然動けます。体重を落としながらでも動けるくらいにコンディションはバッチリです。減量も最終段階に突入していくうちに、自分自身が『やってやる』っていう気持ちに研ぎ澄まされていくので楽しみです」
――いつもの試合を迎える時とは違う感覚ですか?
「そこは正直一緒です。どの試合に向かう時も変わらないですね。ただ今回は特別なトーナメントで3試合っていうのと、1回戦がGLORYの世界チャンピオンであるペッチというのもあって挑戦ではあるんですけど、気持ちとしては誰とどの試合を組まれても一緒なので、そこに特別視はしていないです」
――現段階でペットパノムルン選手の対策は万全にしてあるんですか?
「もちろんやってきたことは間違っていないと思っていますし、それが100%万全かと言われたら、現時点でできることはやってきたつもりなので、あとは実際に試合をしてみてですね。自分自身では勝てると思っていますし、周りがなんと言おうが信じられるものは自分と応援してくれる仲間とチームなので、それ
を信じてやれば絶対に俺は勝てます」
――ペットパノムルンは白鳥選手に対して、首相撲からのヒザ蹴りを仕掛けてくるんじゃないかという意見も多数ありますが、その辺りの対策もバッチリですか?
「首相撲もキックボクシングを始めてから全くやったことがないわけではないですし、昔はムエタイルールの試合でやっていたし、その当時から首相撲の練習はやっていました。ただRISEに出るようになってから首相撲の練習をあまりしなくなったんですけど、今回はここ数ヶ月やるようにして感覚も分かっているので問題ないと思います。リーチだったり身長差もあるのでそこは有利に働くと思っています。
――このトーナメント全体を通して、白鳥選手の身長やリーチを活かして戦いを繰り広げていきたいと思っていますか?
「1回戦において言えばペッチとの身長差はあるんですけど、キャリアも相当豊富で自分より大きい相手とも何戦もしてきているので、そこに関してはそんなにアドバンテージはないと思います。他のメンバーを見てもあまり僕と体格は変わらないので、今までの軽い階級でやってきた時とは別で、身長差はそれほどないと思っています」
――このインタビューの前に原口健飛選手のインタビューをしていて、「この大会に向けてショートのパンチの威力が上がった」と言っていたんですよ。白鳥選手の場合はこのトーナメントに向けて、威力が増した武器やテクニックはありますか?
「僕はショートとかではないですけど、パンチの重さが加わったなという感覚があります。なのでここ最近は蹴りで倒すことが多かったんですけど、今回はパンチで倒せるんじゃないかなと思います」
――そういうイメージがどんどん膨らんでいるんですか?
「基本的には1回戦のイメージしかしていないですけど、イメージトレーニングの中では何十戦かやってきているので、衝撃的なシーンを皆さんにお見せできると思います」
――今回は勝ち上がると1日に3試合の過酷なトーナメントとなっていますが、これに向けて肉体改造やフィジカル強化はしてこられたのでしょうか?
「通常の練習に加えて、走り込みを増やしたり負けない体作りをしてフィジカル面を大きくしてきましたが、1日にスパーリングの回数を増やすとかはしていないです」
――今回の準備をしてきた中で、ご自身で感じる1番の手応えは何になりますか?
「辛い練習をしていて『辛い、きつい』と思った時に、そこからもう1段階上げて動ける体力作りができたと思います」
――改めてにはなりますが、組み合わせ抽選会でペッチ選手を選んだ時はどう言った心境でしたか?
「抽選会中はめっちゃドキドキしてましたけど、それは僕が選べる立場になるのかどうかってところでドキドキしていたんですよ。抽選をしたのが2020年くらいのワールドシリーズでの抽選会以降2回目で、その時は順番が後だったので選べる立場ではなくて、そうだったら嫌だなと思っていたんですけど。最初に選べるとなったらペッチを指名したいと思っていたので、最初にペッチで次が僕で、ある意味“持ってるな”と思いました」