2024年12月7日(日本時間8日)、米国ラスベガスのT-モバイル・アリーナにて『UFC 310: Pantoja vs. Asakura』(U-NEXT/UFC Fight Pass配信)が開催された。
【写真】『UFC310』試合前のT-モバイルアリーナ
ブライアン・バトル(米国)が体重超過以外は、メインイベントのフライ級タイトルマッチの王者・アレッシャンドリ・パントージャ(ブラジル)vs.挑戦者・朝倉海(日本)、コメインのシャフカト・ラフモノフ(カザフスタン)vs.イアン・ギャリー(アイルランド)らほか全選手が計量をパスしている(※ギルバート・バーンズによるパントージャvs.朝倉海予想)。
『UFC 310: Pantoja vs. Asakura』速報
▼UFC世界フライ級(125ポンド)選手権試合 5分5R〇アレッシャンドリ・パントージャ(ブラジル)王者 29勝5敗(UFC13勝3敗)※UFC7連勝 124.5ポンド/56.47kg[2R 2分05秒 リアネイキドチョーク]×朝倉 海(日本)挑戦者 21勝5敗(UFC0勝1敗)※RIZINバンタム級王者→UFCフライ級デビュー 124.5ポンド/56.47kg※パントージャが3度目の防衛に成功
朝倉海は、MMA21勝4敗。初代THE OUTSIDER 55-60kg級王者から、2017年12月にRIZIN初参戦し、堀口恭司、扇久保博正、フアン・アーチュレッタらを破り、第3代・第6代RIZINバンタム級王者となり、2024年6月に王座を返上。UFCと契約したことを発表。7年半ぶりにフライ級に落として、いきなりチャンピオンに挑戦する。31歳。
現UFC世界フライ級王者のパントージャは、2023年7月にブランドン・モレノに5R スプリット判定で勝利し、王座を獲得。12月にブランドン・ロイバルに判定勝ちし初防衛に成功すると、5月の地元ブラジル・リオ大会でスティーブ・エルセグに5R判定勝ち、2度目の王座防衛に成功している。34歳。
RIZINのテーマ曲とレニー・ハートのコールの声に迎られて花道に姿を現した朝倉海。セコンドに兄・朝倉未来、柔術家の石黒翔也、ビリー・ビゲロウ、エリー・ケーリッシュがつく。パントージャのセコンドにはいつものパルンピーニャがつく。同大会にはATTのエフロエフのセコンドとしてマイク・ブラウンも来場している。
コールに観客を煽る朝倉。右手を挙げる。王者は両手を挙げてからジャンプして見せた。
1R、ともにオーソドックス構え。グローブタッチ。詰めるパントージャは右カーフ。パントージャの詰めに跳びヒザ! しかしダブルレッグテイクダウンのパントージャに、朝倉は立ち上がり左で差すが、金網背にするパントージャが右で左足を取りテイクダウン!
フルガードの朝倉はパントージャの左腕をオーバーフックしてパントージャが腕を抜く動きに合わせて立ち上がり! 左インローをダブルで蹴る朝倉。さらにパントージャの入りに左ヒザ! 構わず詰めるパントージャに左ジャブを当てる朝倉。詰めるパントージャは左! 朝倉は左ハイ。ガードするパントージャは両足を上げて近づき組むが、切る朝倉。左右から右ミドルを当てたパントージャに、朝倉も押し戻し、ジャブ。ワンツーから右ミドルのパントージャ。ホーン。
2R、中央を取るパントージャは前進して左からダブルレッグ、引き剥がす朝倉に足払いで崩してバックに。右足をかけるパントージャ。金網に背中をつける朝倉だが、両脇を差してボデイロックのパントージャは、朝倉を崩して背中に乗って、すかさず4の字に組むと左手でリアネイキドチョーク! 防御する朝倉に右手での絞めに変えると、いったんは後ろ手を剥がした朝倉だが、右手で朝倉の左肩を抱いたパントージャは、掴まれた左手を上から固めて朝倉を絞め落とした。
試合後、パントージャは「これがUFCのレベルだ。俺のベルトを獲れると思ったのか? そんなわけはないだろう。今度は俺が日本へ行って防衛してもいい。あのキッドは最高だ。タフなウォリアーだった。相手はラフでハイライトリールもたくさんあるけれど自分の方が強い。このボディトライアングルは“パルンピーニャ・フック”だ。タフなATTのチームのみんな、堀口恭司、アドリアーノ・モラエスらに感謝したい。簡単にはタイトルは取らせない。デメトリアス(ジョンソン)は今年引退したけれども、自分が最強だと証明したいなら戻ってきて俺と試合しろ」と語った。
ダナ・ホワイト代表率いるズッファ社体制以降で、過去にUFCでいきなり王座に挑戦した日本人は2人。2001年2月の『UFC 30』で宇野薫が「初代バンタム級王座決定戦」でジェンス・パルヴァーと対戦し、5R判定負け。2002年3月に桜井“マッハ”速人が『UFC 36』で、世界ウェルター級王者マット・ヒューズに挑戦も4R TKO負けで、いずれも戴冠ならず。
その後、ランキング制が敷かれたUFCでは、岡見勇信が2006年のUFCデビュー後、オクタゴン10勝2敗と勝ち星を積み上げ、2011年8月の『UFC 134』で世界ミドル級王者アンデウソン・シウバに挑戦したが、2R TKO負け。最後の日本人のUFC世界王座挑戦は、現RIZINフライ級王者の堀口恭司で、UFC4連勝をマークし、2015年4月の『UFC 186』で、世界フライ級王者デメトリアス・ジョンソンに挑戦も、5R 一本負けで王座獲得に失敗している。日本人がことごとく跳ね返されてきたUFC世界王者の頂き。2024年12月の朝倉海の王座挑戦失敗で、日本人初=アジア男子初のUFC世界王者誕生は持ち越されることになった。
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▼UFCウェルター級 5分5R〇シャフカト・ラフモノフ(カザフスタン)3位 19勝0敗(UFC7勝0敗)※UFC7連勝 171ポンド/77.56kg[判定3-0] ※48-47×3×イアン・ギャリー(アイルランド)7位 15勝1敗(UFC8勝1敗)※UFC8連勝でストップ 171ポンド/77.56kg
1R、ともにオーソドックス構え。左ジャブを突くラフモノフから組んで左で差し。両差しにして押し込みヒザ。左で小外刈りを狙う。崩すも残すギャリーに脇を潜りバッククリンチのラフモノフ。右肩を入れて正対するギャリーが両差しにして内股を合わせてテイクダウン狙い。体を入れ替えるラフモノフが突き放すと、飛び込んでの右! 再び組んでホーン。
2R、中央を取るラフモノフにジャブを刺すギャリー。左ハイから左ジャブ、右関節蹴りを狙う。ラフモノフの左の強振をかわしたギャリーは左で差して組んで右ヒザ。しかし体を入れ替えるラフモノフは左で差してかち上げるが戻すギャリー。ラフモノフはボデイロックで崩して脇を潜りバッククリンチへ。離れたギャリーのバックフィストに、ラフモノフもバックフィストを返すとギャリーはカーフも。
3R、右カーフのギャリー、ラフモノフは右を強振するがかわされる。ラフモノフの組みに金網背に右に抜けるが、追うラフモノフは左で差しもブレーク。左ハイをガード上に当てるギャリー。カーフはチェックしたラフモノフも左ミドル。ギャリーも左ミドル。ラフモノフは上段の後ろ廻し蹴りもかわしたギャリー。
4R、敗れたオーバーパンツを変えたギャリー。オーソから左ミドル。ラフモノフは右ストレートを振るが、元練習仲間で警戒しているギャリーはもらわず右カーフを返す。さらに右カーフ。ラフモノフは組んで押し込むが、体を入れ替えるギャリーが離れる。ヒザ着きのダブルレッグテイクダウンはラフモノフ! フルガードのギャリーは下から4の字。ラフモノフのパウンドにスクランブルで立つも、バックに回るラフモノフ。前に落としたギャリーはニンジャチョークを狙うが、抜いたラフモノフが押し込み。
ギャリーのバックフィストをかわしたラフモノフはダブルレッグテイクダウン。そこにギロチンチョークを合わせたギャリーは下から腕十字狙いとヒジ打ち。ホーン。3Rを取っているギャリーだがほかは微妙なところ。
5R、前手の左フックを突くギャリー。ラフモノフのシングルレッグをフロントチョーク狙いからバックに回ったギャリー! 4の字ロックからパームトゥパームでリアネイキドチョーク! 後ろ手を剥がすラフモノフはケージを蹴って正対! 左脇を差したラフモノフは上に。
ボディトライアングルのままヒップスローで上を取り返そうとするギャリーだが、ラフモノフの後ろは金網でスイープ出来ず。足を解き、背中を見せて立ち上がり。左で差して押し込むが、体を入れ替えたラフモノフに離れたギャリーが右を当ててバックエルボーもホーン。
元練習仲間の両者はマットに両ヒザを着いて正座し向き合ってから、2人で手を挙げた。判定は3-0(48-47×3)でラフモノフが勝利し19連勝に。ギャリーは16戦目で初黒星。勝者は「イアンはいい対戦相手だった。(次はタイトルマッチ?)ベラル、上がって来い!」と呼びかけ、ケージの中で王者と向き合った。
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▼ヘビー級 5分3R〇シリル・ガーヌ(フランス)13勝2敗(UFC10勝2敗)245.5ポンド/111.35kg[判定2-1] ※29-28×2, 28-29×アレキサンダー・ヴォルコフ(ロシア)38勝11敗(UFC12勝5敗)254.5ポンド/115.43kg
1R、サウスポー構えのガームの左の蹴りを掴んだヴォルコフがテイクダウン。金網際で立つガーヌに首を狙うヴォルコフだが、首を抜き、右で差すヴォルコフ。オーソから長い右三日月蹴りを突いて詰めて右ストレートも、それを潜ったガーヌはダブルレッグテイクダウン! 下から足を効かせるヴォルコフに、ガーヌはストレートフットロック、外ヒールへ。
2R、サウスポー構えから右関節蹴りのガーヌ。ワンツーから長い左ジャブのヴォルコフ、ガーヌのジャブにカウンターの右バックフィスト! もらったガーヌだが体勢戻すとヴォルコフは右ミドルも。
ガーヌは右ロー。左ハイ。右オーバーハンド。右前蹴りを腹に。ガーヌは左ボディストレート。右ジャブ。右アッパー。右ローも。右にかわして右アッパーのガーヌに首をがぶりヒザのヴォルコフ。そこに小外がけシングルレッグテイクダウンのガーヌ。ヴォンフルーのギロチンに対角にパスしてヴォンフルーチョーク狙いも外して立つガーヌ。
3R、ガーヌのワンツーにヴォルコフはシングルレッグ。そこにキムラロックを合わせるガーヌ。しかし、腕をクラッチしてトップを取るヴォルコフは、右手で細かいパウンド。ついに腕をはずしたヴォルコフに、ディープハーフからシングルレッグでスイープを狙うガーヌ。そこをがぶりから首を抱えるヴォルコフはトップを取ったまま、下から煽ろうとするガーヌを潰してホーン。
判定は2-1に割れ、29-28×2ガーヌ、29-28ヴォルコフでガーヌが勝利。試合後、初回で足の指を骨折したことを明かしている。ヴォルコフはUFC4連勝でストップ。
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▼フェザー級 5分3R ※選手名からインタビュー〇ブライス・ミッチェル(米国)17勝2敗(UFC8勝2敗)146ポンド/66.22kg[3R 0分39秒 KO] ※スラム→左ヒジ×クロン・グレイシー(ブラジル)5勝3敗(UFC1勝3敗)144.5ポンド/65.54kg
1R、ともにサウスポー構えから。打撃で詰めるクロンは組んでジャンピングガードで引き込み。ハーフからフルガードに戻して右でアンダーフック。ミッチェルは頭をアゴにつけて押し込む。
下からもこつこつと打ち、ストレートアームバーを狙うクロン。オープンガードからクローズドに変えたクロンにミッチェルは腕を抜き、手はマットに着かない。場内からのブーイングのなか、左オーバーフックのクロン。ミッチェルは左で脇腹にこつこつ打ちホーン。
2R、ワンツーから左ストレートのクロン。回るミッチェルはワンツーからの左! 頭を下げたクロンに首相撲ヒザも。前に出るミッチェルに下がりながらクロンはクローズドで引き込み。こつこつ殴るミッチェルは自ら立ち上がり。スタンドを要求。前に出るクロンは、組んでまたも引き込み。こつこつ腰を切って腕十字へ! 三角に切り替えるクロンに中腰で極めさせないミッチェルにバックを狙いクロン。
左手を持ってバックに回させないミッチェルだが、クロンは下から腕十字! ヒジが入りかけるが金網に押し込むミッチェルはヒジを抜き、亀になったクロンにパウンド連打! 残り10秒をクロンは耐える。
3R、アッパーのミッチェル。クロンは中央で引き込むと、ミッチェルはそのまま引き込ませずに右腕をアゴ下に置いてパワースラム! マットに頭を打ったクロンに左ヒジを連打し、失神させた。
試合後、ミッチェルは「グラウンドに行こうと思ってなかったけど、引き込まれたからそうなった」と語った。
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▼フェザー級 5分3R〇チェ・ドゥホ(韓国)16勝4敗(UFC5勝3敗) 146ポンド/66.22kg[3R 3分21秒 TKO] ※パウンド×ネイト・ランドワー(米国)18勝6敗(UFC5勝4敗)145.5ポンド/65.99kg
1R、ともにオーソドックス構え。ガードを上げたランドワーに、チェ・ドゥホは左アッパー、ボディ打ち、右オーバーハンド。さらに左アッパー! 下がるランドワーに右カーフ。ランドワーの左右に右を合わせて左ボディと上下に散らす。
ランドワーの組みを切ってがぶりのチェ・ドゥホは両足を入れてバックに。腰をずらしてエスケープしたランドワーは立ってヒザを突くが、圧力をかけるのはチェ・ドゥホ。右から左アッーパー。首相撲をいなして右カーフ。さらに左ボディも突く。左右から組むランドワーだがチェ・ドゥホは右ヒジで迎撃。右ストレートを突いてホーン。
2R、先に詰めるのはランドワーだが、左ボディを突くのはチェ・ドゥホ。組むランドワーはボデイロックからヒザ。体を入れ替えるチェ・ドゥホは左ヒジ! しかしランドワーも右のバックヒジ。組んだチェ・ドゥホは首相撲から小外がけテイクダウン!
サイドから肩固め狙い。バック、トップとコントロールしてバックマウントから両足を伸ばしてリアネイキドチョーク狙い。下から頭を引いて落とそうとする。さらにバックから腰をずらして立ち上がり。しかし、すぐにチェ・ドゥホも小外がけテイクダウンを決める。スクランブルするランドワーにがぶり。立ち上がり四つから押し込むランドワーにチェ・ドゥホが体を入れ替え、ランドワーがヒジを突きホーン。
3R、打ち合いのなかから左フックを当てて。ランドワーのダブルレッグをがぶるチェ・ドゥホは、またも四つから小外がけテイクダウンはチェ・ドゥホ。パスからサイドを奪い、クルスフィックスで固めて鉄槌! 右ヒジ連打に、レフェリーが間に入った。
歓喜のチェ・ドゥホはコーナーマンのコリアンゾンビと熱いハグをかわした。試合後、チェ・ドゥホは「UFCで11年もやっているからこんなサブミッションも出来ないとね」と語り、今大会でクロン・グレイシーと対戦するブライス・ミッチェルとの試合を希望した。
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【プレリミナリー】
▼ライトヘビー級 5分3R〇ドミニク・レイエス(米国)14勝4敗(UFC8勝4敗)205ポンド/92.98kg[2R 2分46秒 TKO] ※パウンド×アンソニー・スミス(米国)38勝21敗(UFC13勝11敗)207.5ポンド→205.5ポンド/93.21kg
1R、サウスポー構えのレイエスは左をかすめる。レイエスの左の蹴りを掴んでテイクダウンのスミスだが、すぐに立つレイエスにスミスの指が入りアイポークで中断。再開。
右を突くスミス。レイエスは右アッパーで下がらせて前に。スミスは右前蹴り、関節蹴り。レイエスは左ミドルをヒット! さらにワンツーから左ミドル。スミスも右ストレートで追うが、そこに左ミドルを返すレイエス。
圧力をかけるスミスは右フックをガード上に当てる。しかしレイエスは右ジャブを連打! 額で受けるスミスだが後退。押し戻すスミスが首相撲ヒザ。レイエスは左ヒジを返す。
2R、シングルレッグのスミスに片足立でヒジを突くレイエス。さらにパウンドに、足を放してダウンしたスミスは座り込んでシングルレッグ。それを潰して鉄槌のレイエス。片ヒザ立ちのスミスはヒジを打たれ続けるがレフェリーは止めない。亀になり左手を巻き込むスミスだが、レイエスは右拳で連打。ようやくレフェリーが間に入った。
4連敗から2連勝のレイエスは「スランプもあったけど、これで力になった。スミス、試合をしてくれてありがとう」とコメント。再計量の末にパスし、試合に臨むもKO負けのスミスにもマイクが渡され「コーチが亡くなり、正直試合どころじゃなかった。引退? 分からない」と言いながらもグローブを外してケージを降りた。
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▼ウェルター級 5分3R〇ビセンテ・ルーケ(ブラジル)23勝10敗(UFC16勝6敗)170.5ポンド/77.33kg[1R 0分52秒 ダースチョーク]×テンバ・ゴリンボ(南アフリカ)14勝5敗(UFC4勝2敗)171ポンド/77.56kg
1R、ゴリンボは右カーフ。さらに右ストレート。それをかわしたルーケが右フックを当てて、左の返し、右の3連打でダウンを奪うと、シングルレッグに来たゴリンボにアナコンダチョーク!
ゴリンボが失神して、ルーケが9つ目の一本勝ちを極めた。ゴリンボはUFC4連勝でストップ。試合後、ルーケ「戻って来たぞ。次はトップ10がいいけど、マスヴィダルが戻ってくるならそれでもいい。また極めてやる」と語った。
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▼フェザー級 5分3R〇モフサル・エフロエフ(ロシア)19勝0敗(UFC9勝0敗)※UFC9連勝 145.5ポンド/65.99kg[判定3-0] ※29-28×3×アルジャメイン・スターリング(米国)24勝5敗(UFC16勝5敗)145.5ポンド/65.99kg
1R、ともにオーソドックス構え。右前蹴りで牽制のスターリング。ワンツーにエフロエフはステップバック。右を突いてワンツー。シングルレッグから腰を抱いてたすきでバッククリンチ。片ヒザ立ちのエフロエフはケージまで這う。
左足をかけて引き出すスターリングは座っているエフロエフについに両足をかける。背後から左で脇差しボデイロックするスターリングは、持ち上げテイクダウンも立ち際に足はかけられず、腕を手繰って脇を潜ったエフロエフは、逆にシングルレッグかテイクダウン。下からシングルレッグで返すスターリングの脇を手繰りクルスフォックスではり付けたとことでホーン。
2R、エフロエフの右ローの蹴り終わりにダブルレッグテイクダウンスターリング。しかしスクランブルのエフロエフはダブルレッグからクルスフィックスにとらえる。腕を抜き正対したスターリングは、ないもダブルレッグのエフロエフをパイルドライバーのように持ち上げようとするが、させないエフロエフが離れる。スターリングの右の蹴りを掴んだエフロエフがテイクダウン!
下から右で差そうとするスターリングを潰すエフロエフに、スターリングもシングルレッグでレッスルアップに。エフロエフはがスプロールして腹にパンチでホーン。凄まじいMMAレスリング。
3R、ワンツーのエフロエフはバックフィストに繋げるがかわしたスターリングはシングルレッグで左足を両足に挟んでボデイロック。左で頭を抱えたまま立ち上がるエフロエフは首投げ狙いもそれをボデイロックテイクダウンはスターリング!
金網使い立つエフロエフの脇潜るスターリングはボデイロックで崩すと、エフロエフは前転して外してトップへ! すぐに金網で上体立てるスターリングに頭を押し付けるとスターリングは座りながらパンチ。そこにエフロエフも右を返すと、スターリングの立ち際にシングルバック。落とそうとするがエフロエフは両足をかけに。スターリングは横回転して腰をずらしてスクランブルしてホーン。
エフロエフはヒザに両手を着け、スターリングも座り込む、ひとときも止まらないスクランブル戦は判定3-0(29-28×3)でエフロエフに軍配が上がった。
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▼ウェルター級 5分3R〇ブライアン・バトル(米国)12勝2敗(UFC7勝1敗)175ポンド/79.37kg ※体重超過[判定2-1]×ランディ・ブラウン(ジャマイカ)19勝6敗(UFC13勝6敗)171ポンド/77.56kg
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【アーリープレリム】
▼195lb キャッチウェイトマッチ 5分3R〇エリク・アンダース(米国)17勝8敗(UFC9勝8敗)193ポンド/87.54kg[2R 4分51秒 TKO]×クリス・ワイドマン(米国)16勝8敗(UFC12勝8敗)194.5ポンド/88.22kg
1R、オーソのワイドマンに、サウスポー構えのアンダース。ワイドマンは右ハイをガード上に。さらに先にシングルレッグを狙う。切るアンダースは左で圧力をかけて右で差して押し込み。押し返したワンドマンが離れて左ミドルも、足を掴んだアンダースが右を連打し、ワンドマンはガードを固める。
さらにダブルレッグのアンダースはバッククリンチ。ワイドマンが崩れたところにヒザを打つが、片ヒザ立ちのため、反則の打撃に。
インターバル後、再開。右ミドルを当てるワイドマン。スイッチした左ストレートをヒットさせるとアンダースがダウン! ハーフから押さえ込むワイドマンに抱きつくアンダース。ワイドマンは左ヒジを落としてホーン。
2R、ワンツーで前に出るアンダースに右を突くワイドマン。アンダースは左ハイをガード上に突く。さらに左ストレートで前に。
金網背にしたワイドマンはクローズドガードでギロチンからネルソンで返そうとするが金網でスイープできず。トップからバックに回ったアンダース。再びトップに切り替えるとハーフから鉄槌。ニーシールドのワイドマンだが、ヒザを畳まれ厳しい状況に。アンダーフックで差し返そうとするが潰されヒジを受ける。
アンダースも攻め疲れも鉄槌を落とすと、ワイドマンはニーシールドでヒザを立てるが中腰になったアンダースの連打を浴びる。しばらく見ていたレフェリーだが、間に入った。
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▼フライ級 5分3R〇ジョシュア・ヴァン(ミャンマー)12勝2敗(UFC5勝1敗)126ポンド/57.15kg[判定3-0] ※29-28,30-26,30-27×コーディ・ダーデン(米国)17勝7敗(UFC6勝5敗)126ポンド/57.15kg
ミャンマー出身、米国でMMAを始めたヴァンはUFCデビューから3連勝も、4戦目のチャールズ・ジョンソン戦で3RKO負けしUFC初黒星。6月には平良達郎戦も組まれていたがカード変更。9月に強豪エドガー・チャイレスに判定勝ち。フライ級で鶴屋怜の次に若い23歳の新星だ。
1R、ともにオーソドックス構え。ダーデンは右ハイ。ブロッキングのヴァンにダーディンはワンツーかえあダブルレッグで金網まで押し込み。両足を並行に開いて凌ぐヴァンを持ち上げテイクダウンするダーディン。腰を抱くダーディンを左でオーバーフックして立つヴァンをなおもボデイロックテイクダウンするダーデン。ヴァンは金網づたいに立ち上がり。左足をかけるダーディンに正対し、離れる。
右から左ボディのヴァン。ダーディンもワンツーで押し戻し、右フック。さらにヴァンの左ジャブに右アッパーも。シングルレッグからダブルレッグのダーディンはケージに押し込みホーン。
2R、左ジャブを突くヴァン。さらに左ハイ! ヒットさせたヴァンは左右で前に。ダーディンのテイクダウン狙いをスプロールし、左ジャブ、左ボディと前手を効かせると、バランスを崩したダーディンが下に。しかし付き合わないヴァンは、左ジャブ、さらに左ボディ。ワンツーで前に。左前蹴り。ダーディンは右フックを返し、シングルレッグもここも切るヴァン。
ダーディンのバックフィストをかわし、ジャブを当てて右フック。さらにワンツー。右をクリーンヒットさせると前に。鼻、右目上から出血するダーディン。ヴァンが前に出てホーン。
3R、右フックを当てるダーディン。左ジャブも伸ばすが、ヴァンは右カーフ。ダーディンも右カーフを返すが、左ジャブから右前蹴り、右カーフのヴァンは左ジャブから右ストレート! ダーディンのネガティブテイクダウンを切ると、スタンドを要求。
立つダーディンの大きな右をかわし、左から右。バックフィストもかわし、左ジャブをこつこつと当てる。左ボディが届く距離で戦い、右も。ダーディンのマウスピースが飛ぶなか、口に戻したダーディンも左右を振るが、ヴァンの右に身体が泳ぐ。ヴァンのワンツーでホーン。
判定は3-0(29-28,30-26,30-27)でヴァンが勝利。
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▼ウェルター級 5分3R〇マイケル・キエーザ(米国)18勝7敗(UFC13勝7敗)170.5ポンド/77.33kg[3R 1分56秒 リアネイキドチョーク]×マックス・グリフィン(米国)20勝11敗(UFC8勝9敗)170ポンド/77.11kg
1R、ダブルレッグテイクダウンのキエーザ。オーソのグリフィンの立ち際にバック狙いも外して立ち上がるグリフィン。サウスポー構えから左ミドルのキエーザ。シングルレッグの動きも深追いせず。残り30秒でダブルレッグテイクダウンも後方に返したグリフィン。逆にダブルレッグに入るもキエーザががぶりからバックに回りホーン。
2R、ワンツーの左をガード上に叩くキエーザは左オーバーハンドから組んで押し込むも、突き放すグリフィンから組んで右で差して押し込み。シングルレッグに切り替えるが、差し上げるキエーザが体を入れ替え四つで押し込み。離れるグリフィン。ダブルレッグから放してダーティボクシングのキエーザは金網際で送り手を掴み、左足をかけてバック狙い。着地すると互いに右を振りホーン。
3R、ワンツーで詰めるキエーザ。サークリングのグリフィンを詰めてダブルレッグからバック、バックマウントから4の字ロックでリアネイキドチョークをパームトゥパームで極めた。
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▼ライト級 5分3R〇チェイス・フーパー(米国)15勝3敗(UFC7勝3敗)※UFC4連勝 155.5ポンド/70.53kg[1R 3分41秒 腕十字]×クレイ・グイダ(米国)38勝25敗(UFC18勝19敗)155ポンド/70.30kg
1R、フーパーが払い腰テイクダウン。立つグイダをシングルレッグテイクダウンからバックに回り、バックマウントから腕十字。腕を抜いて立ったグイダにさらにシングルレッグからバックマウント。足を4の字に組んで顔の横につけて腕十字を極めた。
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▼ヘビー級 5分3R〇ケネディ・エンジーチュクー(ナイジェリア)14勝5敗(UFC8勝5敗)236.5ポンド/107.27kg[1R 4分51秒 TKO]×ルーカス・ブジェスキー(ポーランド)9勝6敗(UFC1勝5敗)234ポンド/106.14kg
1R、サウスポー構えのエンジーチュクーは右ジャブ、オーソのブジェスキーは右を振り圧力。エンジーチュクーは三日月蹴り。左ストレート。さらにテイクダウン狙いも。首相撲ヒザ。エンジーチュクーは右フックから返しの左フックがカウンターとなりダウン奪い、パウンドKO。ヘビー級転向2連勝を飾った。ブジェスキーは1勝5敗に。