JAPAN MARTIAL ARTS EXPO PROLOGUE2024年10月19日(土)神奈川・横浜BUNTAI※U-NEXTにてLIVE配信【第2部=ケージ】
▼第10試合 ボクシング特別ルール 70kg契約 3分3R ※判定無し△ブアカーオ・バンチャメーク(タイ)3Rドロー 判定無し△皇治(TEAM ONE) ブアカーオは、K-1 WORLDMAX世界トーナメント2004年・2006年王者。2004年にK-1 WORLD MAXトーナメントに初参戦すると、決勝で魔裟斗を判定で下し優勝を果たした。その後も連勝を飾り、2006年のトーナメントでは2度目の優勝を果たした。日本で久々の試合となった2023年の『RIZIN.42』で安保瑠輝也と対戦。ドローに終わったが、日本のファンに再びその強さをみせつけた。2024年3月の『RIZIN LANDMARK 9』で木村“フィリップ”ミノルを2R KO。2024年7月の前戦では『K-1 WORLD MAX 2024』でストーヤン・コプリヴレンスキーと対戦し、判定負けした。 対する皇治は、K-1 WORLD GP第4代スーパー・フェザー級王座決定トーナメント第3位、ISKA世界ライト級王者。4歳から始めた日本拳法、空手で好成績を残すと、プロ転向後、地元大阪の様々なリングを経験。2016年よりK-1を主戦場に、スタミナを最大の武器に激闘を繰り広げると「大阪に皇治あり」を満天下に知らしめた。2020年からRIZINに電撃参戦し、MMAにも挑戦中。 2023年大みそかに三浦孝太にTKO勝ち後、2024年7月の『超RIZIN.3』で芦澤竜誠に判定負け。これまでボクシング形式のエキシビションマッチを4戦して1勝1敗2分。
1R、ジャブを突いていく皇治にブアカーオはブロックを高く上げて前へ出る。皇治は左へ回り込み、左フックのダブル、ジャブ、左ボディ。ブアカーオはガードしながら近付くと左ボディ、右フック。打ち下ろしの右フックが決まる。皇治は左アッパーをガードの隙間から突き、左フック。ブアカーオは右フックを打ち下ろす。ブアカーオのワンツーに皇治は左右ボディからワンツー。皇治がジャブを打つとブアカーオが右ストレートを打ち下ろす。
2R、皇治はジャブを打ちながら左へ回り込む。ブアカーオもジャブを出し、左アッパーを突き上げる。その左アッパーに左フックを合わせにいく皇治。ジャブの突き合い、ブアカーオが左フック。前へ出るブアカーオが左ボディ、右ストレート、左アッパー。皇治も手数を出す。ブアカーオが左ボディ、右フックで皇治を追いつめていく。
ブアカーオが右ストレート、皇治もワンツーを返すがブアカーオの右ストレートにケージまで下がる。すると皇治は“打ってこい”と手招き。ブアカーオが連打を見舞うと皇治は首をひねってパンチをかわす。
3R、皇治がジャブからワンツー、ブアカーオは右ストレートから左ボディを打つ。右フックと左ボディ、さらに右ストレート。皇治はもらってしまうが打ち返していく。ケージを背負う皇治にブアカーオがパンチを打つが皇治も打ち返す。打ち合いになるが右アッパー、右ストレートを当てるのはブアカーオだ。しかし、皇治はもらっても打ち返す。
両者最後まで打ち合ってフルラウンド戦ってのドローに。ブアカーオはKOを逃したのが悔しかったか天を仰いだ。
マイクを持った皇治は「いつも試合が終わった後に選手を称えるのやってるかもしれないですけれど、僕は自分から煽る選手は心から尊敬しています。ブアカーオと殴り合えて幸せでした。この素晴らしいチャリティーイベント、谷川さんが必死こいてトップの団体を集めて開いてくださいました。僕は武道で一番大切なことは気持ちだと思います。僕みたいにカッコ悪くて笑われても、男のみなさんは誇ってください、いろいろなものを背負って倒れずに頑張っています。ステロイドとか大麻とかしょうもないことせんと、ぶっ倒される覚悟を持って挑戦していって欲しい。僕ら男は女に惚れられるようにカッコつけていきましょう」と、男性へ向かってメッセージを送った。
続けて「最後にひとつ、谷川さん、格闘技界の皆さん、俺、ステロイドも練習もしてないですよ、早く倒されたい。ブアカーオでも無理だったんですよ。メイウェザーしかいないんじゃないかな」と、フロイド・メイウェザーとの対戦をアピールした。
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▼第9試合 ISKAオリエンタルルール・インターコンチネンタル・スーパーフェザー級(-59kg)王座決定戦 3分5R〇軍司泰斗(K-1ジム総本部チームペガサス)判定3-0 49-46×2、50-45×クリスチャン・ボグダン(ルーマニア)※軍司が新王座に就く。 軍司はK-1アマチュア優勝を経て2015年2月にプロデビュー。2016年にK-1甲子園優勝を果たし、2017年9月にはKrushバンタム級王座を獲得(第2代)。2021年12月に椿原龍矢の持つK-1 WORLD GPフェザー級王座に挑戦し、第5代王座に就いた。2022年8月の「K-1 WORLD GP 2022 K-1フェザー級世界最強決定トーナメント」で優勝。2023年3月にはムエタイのトップ選手ヴューを判定に破り、初防衛に成功した。前戦は3月にRISEフェザー級王者・門口佳佑に延長戦の末に判定勝ちで13連勝を達成。しかし、9月の2度目の防衛戦寺田匠に延長戦で判定負け、K-1王座を失った。で戦績は25勝(6KO)6敗1分。 ボグダンは21歳で身長178cm。ScCOMBAT ProAmナショナル王者、エクストリームファイターズ王者、MTWS王者の肩書を持つ。戦績は20勝2敗1分。
1R、ボグダンの一発目の左インローがローブローとなって中断。再開後、軍司は右ローとジャブで圧力をかけ、左ボディと右フックを打つ。ボグダンもジャブと右ロー、軍司はジャブと左右ボディを返す。ボグダンが蹴るとすかさず左右ボディを打つ軍司。
ボグダンは右ローを何度も蹴っていくが、軍司がすぐに距離を詰めて左右ボディと右フック。ここでボグダンが首相撲からのヒザ蹴りから左右フック。軍司は離れると左ボディの連打を見舞う。ボディを打たれてだいぶ削られた様子のボグダン。
2R、ボグダンが蹴ると右ボディストレート、左ボディを返す軍司。左右ボディにヒザ、さらに左ミドルを蹴る軍司。ボグダンは左右のヒザを交互に上げて前へ出るが、軍司はお構いなく左右とボディと左フック。蹴りにボディを合わされ、蹴り終わりにも左右ボディをもらうボグダンは下がる。軍司はそこへ右ロー。軍司のボディに下がり続けるボグダン。
3R、ボグダンは左ミドルで軍司の右腕を蹴るが、軍司は構わず前へ出て右ボディストレート、左ボディ、ジャブ、右ロー。ローの蹴り合いから軍司が左ボディ。ボグダンが下がると軍司はヒザ。軍司の左右ボディが次々と決まり、下がり続けるボグダンへ軍司は左三日月、右ハイも。つかんでのヒザを見せるボグダンだが、軍司のショートのアッパー&フックに追いつめられる。
4R、軍司は右ローを使っていく。ボグダンは左ミドルを2発、軍司は左フックを合わせに行き、左右ボディから左フック。軍司は右カーフを蹴っておいての左右ボディ。軍司は右カーフも蹴る。ボグダンは軍司のパンチをもらうと下がるが、軍司が手を出さなくなると前へ出てきてローとミドルを蹴る。
5R、軍司はステップを刻みながら前へ出てきて右ボディから左フック、左右フックから右フック、ボグダンの左ミドルに左ボディ。右ロー、左ミドルのボグダンに軍司は左ボディ、右フック。軍司は右ストレートから左ボディ、ヒザ蹴り、左右の連打と攻撃をまとめる。
判定は3-0で軍司が勝利。ISKAの白いベルトを腰に巻いた。「K-1から来た軍司泰斗です。正直、9月のK-1で王座防衛できなくてベルトを失ってしまったんですが、3週間後にオファーをもらって、谷川さん、カルロスさん、宮田さん、感謝しています。みんなが期待している彼とも決まる思うので…龍聖、いつか僕が階級を上げるのでやりましょう。今日は怪我もあったんですが、12月のK-1に出るので12月にK-1が代々木であるのでぜひ見に来てください」と、KNOCK OUTの龍聖へメッセージを送った。
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▼第8試合 MMAルール 83kg契約 5分3R×阿部大治(フリー)[2R 4分07秒 TKO] ※レフェリーストップ〇ユン・テヨン(韓国)
PANCRASE王者からUFC、ONEを経験した阿部は、MMA13勝8敗。2020年8月にDEEPに初参戦すると佐藤洋一郎にスプリット判定勝ち。渡辺悠太に初回TKO勝ち後、2021年2月にレッツ豪太にTKO勝ちでDEEPウェルター級暫定王者に就くと、RIZINに参戦。初戦でライト級でアキラに一本負け後、ウェルター級でストラッサー起一、マルキーニョス、田村ヒビキを相手に3連勝。
DEEPに戻り、鈴木槙吾に2R ギロチンチョークを極められ王座陥落。2023年7月にはRIZINでイゴール・タナベに1R ヒールフックを極められ連敗。2024年2月の前戦『RIZIN LANDMARK 8』で押忍マン洸太に1R KO勝ちで再起を遂げたのも束の間、DEEPで嶋田伊吹にリアネイキドチョークで敗れた。10月には『FIGHT CLUB』に参戦し、OFGキックボクシングでコントゥアラーイに判定勝ちしたばかり。今回は階級上の試合を準備期間が少ないなかで出場を決めた。
テヨンはRoad FC戦績4勝2敗で体重は83kg。RIZINではウェルター級(-77.0kg)で戦っていた阿部よりも体格的に優り、契約体重もテヨン寄りとなった。
1R、両者サウスポーでスタートするが、阿部はすぐにオーソドックスになり右フックから組みついてのテイクダウン。テヨンはクローズドガードで阿部の上半身もホールドして両者動きが止まる。立ち上がろうとしたテヨンに阿部がパンチを見舞い、サウスポーからの左カーフにテヨンはバランスを崩す。ワンツーを伸ばすテヨンに阿部も下がらずパンチを返す。
テヨンのワンツーをかわした阿部が左ストレート。両者積極的にパンチを繰り出していくが目立ったヒットはない。テヨンの右ハイを肩で担ぐようにしてテイクダウンした阿部がバックを奪うがテヨンは阿部の腕を脇に抱えて動かず。阿部は離れて立ち上がり際に左右フック、テヨンはハイキックを放つ。
2R、サイドキックから左ストレートを放つテヨンに阿部は右フックから入って組むが、身体を振ってテイクダウンしたのはテヨン。阿部がすかさず下から三角を狙うが、テヨンは立って離れる。テヨンはジャブ、左カーフ。阿部も左カーフから右フック。テヨンがジャブ、左ストレートを伸ばして前へ行き、阿部は下がる。1Rの勢いがない阿部はあまり動かずテヨンの左ストレートに右フックを狙う。
テヨンが左右のストレートを打ちながら前へ出ると阿部はそれに左右フックを合わせに行く。阿部がローを空振りしたところにテヨンのワンツーがヒットし、バランスを崩して下がる阿部へテヨンが左右のラッシュ。ケージを背負い追いつめられた阿部にテヨンが左ヒジを見舞い、阿部が左目上から流血。阿部も左フックを返してテヨンが右目上から流血し、両者流血でドクターチェックに。
テヨンの傷は続行可能だが、阿部の傷は深く試合続行不可能なため阿部にストップがかかり、テヨンのTKO勝ちとなった。
テヨンはマイクを持つと「日本の皆さんにいい姿を見せたかったんですが、いい試合ではなかったのでまた呼んでもらえればいい試合をしたいと思います」と話した。
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▼第7試合 キックボクシングルール 70kg契約 3分3R×町田 光(飯伏プロレス研究所)判定0-3 ※28-30×3〇杉村昴汰(サイガジム)
町田はキックボクシング戦績38勝19敗のベテランファイター。これまで初代REBELS-60kg級王者、第9代MAスーパーフェザー級王者などを獲得。2017年には巌流島の異種格闘技戦に挑戦し、インドのコシティ王者に3R判定勝利した。身長170cm・体重67kg。
杉村は現在高校2年生で、なんとプロデビュー前の空手家だという。Stand upアマチュア全日本選手権大会2023 Aクラストーナメント一般部-65kg優勝の実績を持つ。身長177cm・体重74kg。大ベテランに17歳のアマチュアが挑むという通常ならあり得ない組み合わせとなった。
1R、杉村が左右ローを蹴っていき、町田がかわして逆にロー、杉村は左ミドルを蹴る。右ロー、左三日月を蹴る杉村に町田は居合の構えでけん制。町田が左ボディを打ったところに杉村のジャブがカウンターで入り、町田が下がる。杉村は右ローを蹴って崩しての左三日月が決まる。町田の左右フックはバックステップでかわされる。右ハイを空振りすると、すぐに右横蹴りで町田を突き放す杉村。
2R、杉村の長いジャブに町田もジャブを突いて前へ出ていく。前へ出ていく町田だが、クリンチも多い。杉村はヒザで対抗も町田が投げていく。杉村が右ロー、ジャブ、左ボディ。町田は右ハイを放つ。消耗を狙っているのか、組みが多い町田。杉村が入ってくるところにジャブ。町田の右ローには左三日月を返す。
3R、町田が前へ出てくるところにテンカオを突き刺す杉村。町田は至近距離で居合パンチを放つが不発。杉村は離れるとジャブ、近付くとヒザ。町田の右フックに杉村は左三日月から前へ出てのヒザ。町田は杉村を押し倒す。杉村は右ボディから右ヒザ。町田は居合パンチの左フックを当てるが、杉村がすぐに前へ出て右ミドルとヒザを蹴る。乱戦に持ち込む町田だがヒットを奪うのは杉村の方だ。
判定3-0で杉村がプロデビュー戦にしてベテランの町田を破った。
杉村はマイクを持つと「デビュー戦なので倒したかったんですが、倒すのは次になります。格闘技は年配の方が多いので自分が盛り上げないといけないと思うので、もっと強くなってこのイベントの顔になれるように頑張ります」と語った。
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【第1部】
▼第6試合 巌流島ルール 88kg契約 3分3R×マーカス・レロ・アウレリオ(カポエイラ/ブラジル)TKO 1R 2分28秒 ※レフェリーストップ〇マハムード・サッタリ (K-1/イラン/TEAM OTA) サッタリは2020年10月のKrushに初参戦、2021年7月の第2代Krushクルーザー級王座決定トーナメントを圧倒的な強さで制して王座に就いた。2022年4月の「K-1 WORLD GP 2022 K-1無差別級トーナメント」では最軽量(85.20kg)にも関わらずK-JeeをKO、京太郎に判定勝ち、谷川をKOして優勝。無敗の快進撃を続けていたが、2022年12月にステファン・ラテスクにKO負けで初黒星。2023年9月の「K-1 30周年記念無差別級トーナメント」では1回戦でクラウディオ・イストラテに初回KOで敗れた。2024年9月にはリュウ・ツァーが保持するK-1クルーザー級王座に挑戦も判定2-0で惜敗。戦績は20勝(12KO)3敗。
元Bellatorファイターでもあるアウレリオは巌流島には欠かせない常連選手で、アントニオ猪木の第2の故郷ブラジルから来た「カポエイラ・マスター」。カポエイラらしい派手な蹴り技を駆使し、中島大志(大相撲)、瀬戸信介(中国拳法)を撃破。菊野克紀には自らヒザをひねってしまいTKO負けを喫している。2022年12月には巌流島特別ルールで江畑秀範と対戦、抱え上げて場外へ真っ逆さまに落とす危険な技で江畑を負傷させた。
巌流島ルールの3分3R、30秒の寝技あり(通常は15秒)。場外へ押し出せばポイントとなる。
1R、前に出るサッタリが右ローを蹴るとアウレリオはそれに合わせて後ろ廻し蹴り。さらに下からの蹴りを見舞っていくが、サッタリが上になって鉄槌。アウレリオもひっくり返してサッタリはガードポジションに。アウレリオは立ち上がってサッタリが立つところを押して転落を奪う。
サッタリの右ミドルをキャッチしたアウレリオは、サッタリを場外へ出すがこれはスリップに。アウレリオがシングルに来たところを押し倒してサッタリが鉄槌の連打。アウレリオの動きが一瞬止まるが、起き上がってダブルレッグ。サッタリはがぶって30秒待つ。アウレリオは後ろ廻し蹴りを2回転も空振り、サッタリが左フックから投げるとアウレリオがダウン気味に倒れ、サッタリがすかさず上に乗ってパウンドの連打。アウレリオは防御することが出来ず、サッタリのパウンドを浴びてレフェリーがストップ。
サッタリが初挑戦の巌流島ルールで見事なTKO勝ち。「押忍。みなさんこんにちは。今日もチャリティーイベントで試合が出来て嬉しです。日本のファンのために頑張りたい。皆さんも応援よろしくお願いします」と日本語で話すと、リングサイドで観戦していたイリー・プロハースカに試合前練習を共にしたことのお礼を述べた。
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▼第5試合 巌流島ルール 無差別級 3分3R〇照強(相撲)合わせ一本勝ち 1R 1分29秒 ※転落3回×城戸康裕(キックボクシング/谷山ジム) 照強は大相撲でスピードを活かし、前に出て攻める相撲で最高位・前頭3枚目まで上りつめた。2024年3月に大相撲を引退するも、現在29歳と若く、いまだ燃え続ける闘志をおさえられず同年9月の巌流島に初参戦。ウィ・ソンオ(タフマンコンテスト/韓国)に2R TKO勝ちで格闘技デビュー戦を勝利で飾った。 城戸はK-1 WORLD MAXで魔裟斗、佐藤嘉洋らと日本の主力選手の一人として活躍し、2008年の日本代表決定トーナメントでは優勝。その後もKrush、K-1で活躍し、2019年3月のK-1ウェルター級タイトルマッチでは敗れたが、元々の階級であるスーパー・ウェルター級に復帰すると連続KO勝ち。2022年12月にK-1との契約満了を発表すると、2023年1月には皇治がプロデュースする『NARIAGARI』に出場し、高橋幸光とドローに。2023年5月のRIZINに初出場するもRISEランカーの木村“ケルベロス”颯太に判定で敗れた。 9月にはタイ・ラジャダムナンスタジアム『RWS』でムエタイ界の世界的スーパースターであるブアカーオ・バンチャメーク(タイ)と対戦し、偶発的なバッティングで城戸が大流血したため試合は3Rに無効試合となった。12月には『Super Bigbang』で草・MAXにハイキックでKO勝ち。2024年5月には香港で中国のスーパースターである一龍に初回KO勝ちし、SPACE ONE世界-75kg王座を獲得した。戦績は57勝(28KO) 25敗1分1無効試合。
前日計量での体重差は38.1kgだったという。
1R、いきなり押し出されて転落する城戸。戻るとローキック、ハイキックを蹴る城戸だが再び押し出される。城戸は左へ回り込み、右インローを蹴るが、電車道で押し出されて豪快に転落。あっさりと転落3回で負けとなった。
城戸はマイクを持つと「これは無理、やっちゃダメ。元関取だよ。もっと打撃やってよ、そんなに勝ちたかったの?」と言うと照強は「勝ちました!」と勝ち誇る。
「一番怪我させずに勝つ方法かなと。6日前で試合できるか分からなかったのに受けてくれて本当にありがとうございました」と城戸にお礼を言う照強。
城戸は「マジでめちゃくちゃパワーある。逃げてるけど無理だわ、このルール。ウィキペディアには絶対に載せません」と絶叫。
照強は城戸の言い訳マイクに笑顔で「やはりこのルールは自分が有利な部分もあったんですけれど、相撲が生かされると思って。相撲が強いことが分かっていただければありがたいです。相撲、強いよ!」とアピールした。
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▼第4試合 巌流島ルール 無差別級 3分3R〇関根“シュレック”秀樹(柔術/ボンサイ柔術)判定2-1 ※29-28、28-29、28-28(マスト関根)×ルアン・ヴィッセル(ボクシング/南アフリカ) 関根はプロレスラー・柔術家であり元警察官という異色の肩書きを持つファイター。巌流島には2017年に初参戦し、これまで4勝1敗。2020年にはRIZINにも参戦し、格闘技とプロレス両方のマットで激闘を繰り広げている。身長175cm、体重115kg。 ヴィッセルはボクサーで、身長207cm、体重130kgの巨体を持つ。ボクシング戦績は15勝3敗だという。フランシス・ガヌーとオレクサンドル・ウシクのスパーリングパートナー。トレーナーはあのマイク・ベルナルドやジャイアント・ノルキアらを育てたK-1の名伯楽スティーブ・カラコダ会長だ。ボクサーになる前はラグビーチームのスプリングボクスに所属、ポジションはロックで5番、U21のチームとナショナルチームでプレイした。
1R、関根は左右に動き、右カーフを蹴る。右オーバーハンドで突っ込むも距離が遠くヴィッセルは軽々とかわす。1分半が過ぎたところでヴィッセルがジャブから連打に、関根はすかさずタックルに入り、ガブったヴィッセルをひっくり返して上になるがブレイク。関根が右ローからシングルレッグに行こうとするも、ヴィッセルの左フックをもらう。
2R、関根は右フックのフェイントをかけ、ヴィッセルのジャブには右ロー。ヴィッセルが右を打ち下ろすと、関根は舌を出して両手を広げ“もっと打ってこい”と挑発。ヴィッセルは待ちの姿勢で自分からはほとんど手を出さず、関根がフェイントを仕掛ける展開が続く。
ヴィッセルのワンツーに関根がダブルレッグも、ヴィッセルがガブって防ぎ立ち上がる。ニヤリと笑って立ち上がる関根。ジャブから右ストレートのヴィッセルに関根がダブルレッグ、ヴィッセルにガブられるがひっくり返し、ニーオンザベリーから鉄槌を連打しているところでラウンド終了。関根は左目上から流血。
3R、関根がいきなりダブルレッグ、ヴィッセルはガブるがやはり関根がひっくり返す。関根がパウンドを連打し、ヴィッセルは立ち上がろうとするも関根は離さずパウンドを連打。寝技30秒でブレイク。すぐに関根がシングルレッグでテイクダウンし、立った状態からパウンド、ニーオンザベリーから鉄槌も連打。マウントになってパウンドを連打も30秒でブレイク。再開後、関根はすぐにダブルレッグでテイクダウンを奪い、サイドから鉄槌を打つが関根もかなりの疲労が見られる。最後は関根がダブルレッグに行ったところで試合終了。
判定は2-1と割れたが、関根が大きな体格差を跳ね返して勝利をもぎ取った。
関根はマイクを持つと「正直言うと怖くて毎日寝れなかった。本当は弱虫だと思う。だけどね、こんな弱虫でも自分のことは信じられないけど一緒に練習している仲間のことだけは信じられるから、彼らが一緒に練習して応援してくれるから頑張れる。この舞台を作り上げてきたプロレス、UWF、PRIDEの先輩たち、この舞台を守ること、そして未来の子供たちにこの舞台を運んであげること。そのためなら50歳のおっさんでもまだまだ頑張れると思います。これからも頑張ります。ただ自分は51歳であまり先がないかしれないです。どうか僕に戦う舞台をください」と訴えた。
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「TEAM RIZIN」横山武司が殊勲の1人抜き! 北岡悟が出花崇太郎に抜かせず。新居すぐるが内柴正人とドローで大将・矢地祐介を残して「TEAM SAKU」に勝利
▼第3試合 QUINTETルール 5vs.5勝ち抜き戦 グラップリング 8分一本勝負【TEAM SAKU】先鋒 ジュマナザロフ・ラトベック(柔道)次鋒 平田直樹(柔道)中堅 出花崇太郎 ※キャプテン☆アフリカ(柔道)副将 桜庭大世(柔道)大将 内柴正人(柔道)
【TEAM RIZIN】先鋒 横山武司(柔術)次鋒 北岡 悟(MMA)中堅 倉本一真(レスリング)副将 新居すぐる(柔道)大将 矢地祐介(MMA)
QUINTETルール「TEAM SAKU vs. TEAM RIZIN」は、5vs.5の勝ち抜きによる団体戦で争われる。
今回、チーム5人のトータルの体重制限は380kg。基本は8分一本勝負だが、選手間で10kg以上の体重差がある場合は4分一本勝負も選択可。試合中の姿勢が消極的だった場合は指導が与えられ、3回の指導で失格となる。
「勝ち抜き」システム=「Winner stays on」で、勝者は対戦チームの次の相手と戦う。引き分けは両者退場。大将が負けたチームが負け。大将同士の試合のみ判定あり。「指導」の数の少ない方が勝利。数が同じ場合はチーム全体の「指導」の数が少ない方が勝利。それも同じ場合は大将同士の試合の優劣を審判の旗判定により決定する。ヒールフック、スラミング及びスパイキングは禁止。
TEAM SAKUのリーダーは「IQレスラー」桜庭和志の息子、桜庭大世。現在25歳の大世は、柔道をバックボーンに持ち、23年9月のQUINTETでプロ格闘技デビュー。初戦で柔道オリンピック金メダリストの内柴正人にヒザ十字固めで一本勝ちを収め、大器の片鱗を見せた。そして柔道出身の内柴正人、出花崇太郎(キャプテン☆アフリカ)、平田直樹、ジュマナザロフ・ラトベックの4人の猛者が加わり、TEAM SAKUが結成された。
対するTEAM RIZINから送り込まれた刺客は、矢地祐介、北岡悟、横山武司、倉本一真、新居すぐるの5人。いずれも現役でRIZIN・DEEP・PANCRASE・修斗で活躍してきた日本格闘技界トップクラスの選手たちだ。元祖フットローカーの北岡、近代柔術家の横山、トップレスラーの倉本、そして120%アームロッカーの新居。最後に大将戦として出場するリーダーの矢地は、ロータス世田谷でのグラップリングトレーニングの成果を見せるか。
▼先鋒戦×【TEAM SAKU】先鋒 ジュマナザロフ・ラトベック(柔道)[1分08秒 三角絞め]〇【TEAM RIZIN】先鋒 横山武司(柔術)
1R、キルギス柔道81kg級王者のラトベックと、柔術家の横山。詰めるラトベックに引き込みを狙う横山。クローズドガードから引いたラトベックに、横山はそのまま前に出てマウント。ラトベックの右手首を押さえて越えて、引き込み、足を組み変えて三角絞めを極めた。
▼8分△【TEAM SAKU】次鋒 平田直樹(柔道)[引き分け]△【TEAM RIZIN】先鋒 横山武司(柔術)
引き込む横山に、いったん離れてパスを狙う平田。足を割って抜けようとする平田を崩してクローズドに入れて三角を狙う横山。
ベリンボロ狙いからスイープする横山にパスはさせない平田。スタンド再開。シッティングガードの横山に右足を中に入れパスを狙う平田。そこに立ち上がりトップを選択した横山。シングルレッグで後方に回す平田に、下になった横山は足を取ってうつ伏せに狙うが場外。
スタンド再開。組み手争いから引き込む横山は立ってダブルレッグ。そこに後方に回す平田だが場外。
中央再開。シッティングガードから平田の右足を取りに行く横山に足を抜く平田だが、手繰ってトップを奪う横山。フックガードの平田に右で枕狙い、パス仕掛けバック狙いも、平田もすぐに落としてバック取らせず。
下からアームドラッグ狙いの横山。草刈狙い、トップから平田は首を掴み、ネルソンからダースチョークに! 横山ずらして凌ぎ、引き分け。両者脱落。
▼8分─【TEAM SAKU】中堅 出花崇太郎(柔道)[失格] ※両者脱落─【TEAM RIZIN】次鋒 北岡 悟(MMA)
ともにスタンドの組み手争いも膠着「指導」。
ダブルレッグテイクダウンの北岡が上に。左足を右腕をかけて手首を掴む出花。互いに「指導」。
手を上下させる北岡を崩す出花だが、その際でトップを奪うのは北岡。ハーフを奪い、左差しも両者に「指導」3つ目で脱落。
△【TEAM SAKU】副将 桜庭大世(柔道)[引き分け]△【TEAM RIZIN】中堅 倉本一真(レスリング)
桜庭の組みに倉本は小手巻き投げも桜庭はすぐに立ち上がり。頭をつけてから左差しの倉本だが、戻す桜庭。左腕を巻いて背負い投げた倉本が上に。下の桜庭はトーホールド狙いも足を組めず。外した倉本もニーバーを狙うもヒザは抜けていてスタンドに。
足払いで崩す倉本。下から右足にからむ桜庭だが足を抜く倉本。桜庭の大外刈を潰して上に。下の桜庭の蹴り上げが目に入り、中断。
同じ体勢で再開。下の桜庭の足を持つが、立ち上がる桜庭。右小手の小外がけに、倉本はそり投げで場外に。倉本のダブルレッグは場外。
今成ロールを狙う桜庭。前転してのストレートフットロックも、抜く倉本にトップを取る桜庭はパスもスクランブルする倉本は抜ける。
左の大腰を狙う倉本。柔道の足技を仕掛ける桜庭。小外刈でテイクダウンを奪い、ハーフからキムラクラッチ。抜いた倉本が上に。トップを奪いノースサウスチョーク狙いもゴング。
引き分けで両者脱落。
△【TEAM SAKU】大将 内柴正人(柔道)[引き分け]△【TEAM RIZIN】副将 新居すぐる(柔道)※RIZINは大将の矢地祐介を1人残して勝利
内柴の詰めに頭をアゴ下につける新居。首後ろを掴む内柴。押し込む新居。場外。
スタンドで組み手争いの両者。足払いを狙う新居。内柴はボディロック狙いも場外。
スタンド再開。首の取り合いから両者「指導」。
内柴の詰めをさばく新居。前に出る内柴。新居もいい組み手を取りたいが取らせない内柴。新居は足払いで崩してバックも場外!
スタンド再開。突き放す新居は押し込み前へ。支え釣り込み足狙いの新居。スタミナは現役ならでは。しかし内柴も押し込む。
両者に「指導」。
押し込む内柴。うちが懐に入るが、突き放す新居。足払い狙い。払い腰の動きを見せた内柴だが、崩れない新居。
押し込むのは内柴だが、新居も組み手争いで譲らず。内柴は引手を引くが新居も戻す。足を飛ばす新居はシングルレッグテイクダウン!
中央へ移動。フルガードの内柴にトップからガードを割りに行く新居が左足を抜きハーフに。背中をつかせた新居はいったん離れてスタンドで前に。
懐に入り、払い腰狙いの内柴に新居は大内刈テイクダウン!
ゴングに新居はガッツポーズ。TEAM RIZINが大将・矢地を1人残しで勝利した。
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▼第2試合 QUINTETルール 64kg契約 8分1本勝負〇カロリーナ・デ・アモリン・クワハラ(柔術/日本)[1分42秒 トーホールド]×中尾あづき(柔術/日本)
クワハラは2022年JBJJF全日本ブラジリアン柔術選手権無差別級優勝、2023年マリアナスプロジャパンブラジリアン柔術選手権階級別優勝・無差別優勝、2024年IBJJFアジア柔術選手権階級別優勝・無差別優勝、2024年マリアナスオープングアム階級別優勝の実績を持つ。
中尾は柔術を今年1月から始めてSJJJF第7回全日本柔術選手権青帯アダルト無差別級 優勝、MMAは4月から始めてアマチュア全日本修斗バンタム級優勝。浜崎朱加の秘蔵っ子なのだという。
1R、組み手争いからシングルレッグ、ボディロックのクワハラは外がけも、中尾は内がけで投げるも場外。
スタンドから引き込んだクワハラは左足を手繰るが場外。
ジャンピングガードのクワハラだが、クローズドには入れられず。先に中尾が足関節を狙うが、クワハラは中尾の右足をトーホールドで極めた。
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▼第1試合 QUINTETルール 49kg契約 8分1本勝負×城戸ユカリ(柔術/ブラジル)[1分48秒 マルセロチン]〇NOEL(MMA/日本) 城戸は18歳で2023年ASIAN JIU JISTU IBJJF CHAMPIONSHIP優勝、2023年ASJJF ASIAN OPNEN JIU JITSU CHAMPIONSHIP優勝、2024年SJJJF ALL JAPAN JIU JISTU CHAMPIONSHIP優勝の実績を持つ。
AACC所属のNOELは16歳でプロ修斗3勝1敗1分。アトム級インフィニティリーグに参戦中だ。
先にイマナリロールで潜るNOELに引き込んだ城戸はクローズドガード。膠着ブレークに。両者指導に。
スタンド再開。先に飛び込んだNOELはノーアームギロチンチョーク。ハイエルボーでマウントから絞って最後は横に回して下から絞りタップを奪った。
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▼プレリミナリーファイト第3試合 MMAルール 無差別級 3分3R×山田史博[判定1-2] ※29-27, 27-29, 28-28マスト朝太〇朝太
1R、サウスポー構えの山田に、オーソの朝太。山田はひざ着きのタックル。切ろうとする朝太だが、円形マットの淵まで山田はドライブ。両者中央スタンドで再開となってしまう。
ジャブを突く朝太にヒザ着きのテイクダウン狙いは山田。そこにヒザ蹴りは朝太。ワンツーで前に出るが場外に落ちる。
2R、左で飛び込む山田。朝太は左ロー。その打ち終わりにシングルレッグの山田だが、場外。仕切り直し。
山田のダブルレッグに、自ら場外に出ようとする朝太。中央再開。左ジャブの朝太に、山田は組みに行くが、外に出る。
またもダブルレッグの山田にスプロールする朝太は場外に押し出され、再び中央再開。山田はテイクダウンのフェイントから左を当ててゴング。
3R、円形の淵に立つ山田だが、前に出ると朝太は円形の淵まで下がる。朝太の右をかわしてダブルレッグに入る山田。スプロールし、がぶった朝太がヒザ蹴りも、グラウンド状態で反則に。
朝太にイエローカード後、再開。ワンツーの右を当てる朝太に、シングルレッグの山田。がぶって離れる朝太。続くダブルレッグはまたも場外。右を伸ばす朝太に、山田は下がるも3度シングルレッグを切られる。
判定は29-27, 27-29, 28-28マスト朝太の2-1に割れ、朝太が勝利した。
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▼プレリミナリーファイト第2試合 MMAルール -67kg契約 3分3R〇Apollo中山[1R TKO]×阿部 丞
1R、右ストレートでダウンを奪う中山。下の阿部はギロチンチョークも首を抜く中山は上から鉄槌。オープンガードの阿部はクローズドにするが動けず。そのままインサイドガードの鉄槌を受けてTKO。
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▼プレリミナリーファイト第1試合 MMAルール 無差別級 3分3R×レオ[判定0-3] ※28-29×3〇勇音
巌流島の円形オープンマット上でのMMA。円の外には段差があり、押し込むとそのまま場外マットに飛び出してしまうが…。
1R、ともにオーソドックス構え。勇音のパンチに三日月蹴り、ローのレオ。勇音は右ストレート。レオの右ローにジャブを合わせ、カーフを打つ。
レオの右を避けて右を打ち込む勇音。レオは右ローで勇音のバランスを崩す。右カーフを突くレオ。さらにインローもそれがローブローになり中断。1R終了。ここまで組み技は無い展開。
2R、左ボディストレートの勇音。右を交錯させると、レオは右ロー。左ハイをガード上に。左ボディから右ストレートに繋ぐ勇音は、レオの蹴り足を取ってテイクダウン。ハーフからパウンド狙う。
3R、ボディロックから場外に押し出す勇音。レオは左前蹴りを連打。右ミドルを返す勇音は、疲弊したレオの右にカウンターの右。左ミドルを蹴るレオはスピードに欠ける。勇音は右を当てて前に。
左フックから右を顔面に届かせ、さらに右で前進。残り10秒でダブルレッグテイクダウンで押し出し。中央に戻り、最後に右を繰り出しゴング。
判定は29-28×3で勇音が勝利。