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インタビュー

【UFC】平良達郎と対戦する、フライ級1位ブランドン・ロイヴァル「何よりも自分が望んだのは5ラウンドで戦う事だった」=10月13日(日)

2024/10/10 19:10

平良とはトレーニングをしたことがある。それでもファイトってなったらキチンとやる。「キラー」の2人が「キル」しあうんだ


(C)Tatsuro TairaBrandon Royval

──色々と会見で質問を聞く前に銃撃戦について詳しく教えて頂けますか。

※10.6『UFC 307』が開催された米国ユタ州ソルトレイクシティの銃撃事件。大会前にチームのアレクサンダー・ヘルナンデスの試合前の朝の散歩に出かけていたロイヴァルたちが事件に遭遇し、ロイヴァルは銃撃犯を追いかけたという。

「よく分からないんだ。最終的に人も亡くなっている事件なのであまり話すような事ではないかと思っているけど、この件については話す準備はしておくべきだったね──そうだね、ユタで先週起こった銃撃事件は俺たちの目の前で起こった。今言える事は、本当にクレイジーな事を目にしたという事。一緒にいたアレックスはそのあとで試合に勝ったけど、よくやったと思う。試合当日の朝10時か11時かな、そのくらいの時間に目撃をして、その後事情聴取を2時間ほどやって。オクタゴンに入る前にやる事としてこんなに最悪な事はない。その事件だけでなくアレックスにとってはショートノーティスな試合だった(※16日前代打出場)から、彼には敬意しかないよ」

──危機的な状況が起きた時にファイターは止めに入る事が多く思いますが、なぜだと思いますか?

「人に話したり、人と話したりするような事でもないと思うけれど、最近すごくツイてないなって思っている。ツイてない出来事に遭遇する事が多い。なんていうかマグネット的にそういう悪運のような事を引き寄せている。だから、そういう出来事に巻き込まれる事に少し慣れていたりする。銃撃ほどではないけど、その前の週は実は別の事故に巻き込まれて、俺、CPR(心肺蘇生法)をやったりしているんだ。本当にクレイジーな1カ月だ。正直に言うと俺には近づかない方が良いね(苦笑)。頭がおかしいラリッたヤツに脅されたり、CPRをしたり、交通事故に遭ったり、あと何があったかな……そうだ、あとはその銃撃事件だ。人が亡くなるのを目の当たりにした。今週はみんな俺から離れていた方がいいかもね」

──そのような出来事が続く事で試合への影響はあったりしますか。

「いや、実際には今ここでこの話しをするまであまり考えなかったし、そして話もしていない。先週もウォームアップをして、準備をして、アレックスが勝つのを見届けた。試合が終わるまではその話もしなかった。ユタに来た目的が俺たちにはあったから。この話をするような雰囲気にならなかった。ただチームメイトが試合をドミネートする事を見守って、その後にようやく人が亡くなるところを見てしまったな、クレイジーだったなっていう会話をしただけさ」

──では、あなたの試合の話に話題を変えましょう。この試合のオファーを受けた時はどう思われましたか。

「自分が誰と戦うのかがずっと分からなかった。アルバジ(※11月3日にアミル・アルバジvs.ブランドン・モレノ)かと思ったりもしたが。平良達郎はいい試合をしてきているので、組まれた事は理解できる。トップ5入りもしたし、俺たちは今まで対戦も組まれていなかった。今、平良は勢いがあるからコールされた事は納得できる」

(※会見前のメディアインタビューでロイヴァルは、8月17日の『UFC 305』コメインでカイ・カラフランスがスティーブ・エルセエグに1R TKO勝ちした大会で、朝倉海との試合をオファーされたが、チームを豪州に帯同する予算にファイトマネーが合わないこと、ノーランカーとの試合に勝ってもタイトル戦の保証が無いことなどを理由に『リスクが報酬を上回ることもなかった』として、断ったことを明かしている)

──平良との試合はどうなると?

俺たちは知り合いだから。今まで何度も彼とトレーニングをしたことがある。これまでも会った時は笑顔で挨拶して、それでもファイトってなるとキチンとやる。だからキラーの2人がキルしあう)殺り合う)のを見れるんじゃないか?」

──2012年からプロで戦ってきて、今でもまだメインイベントになる事にワクワクしたりしますか。

「もちろん、ワクワクするよ。APEXでの試合は正直パッとはしないが。これは自分が依頼した事でもある。メインイベンターとなる事を何よりも重要視していたし、メインイベントで戦う事をリクエストした。APEXでの試合になる事はどうでもいい、何よりも自分が望むのは5ラウンドで戦う事だ」

──ご自身でここに勝利して次戦がタイトル戦になる事を考えていますか。

「ここでの勝利が何に繋がるかは分からないが、俺が見えているのはこの階級のトップ5全員に勝利する事。俺の今回の仕事はマッチメイカーがますます試合を組むのが難しい状況にして、俺の人生は逆に簡単にする事さ」

──今回のキャンプを今までと変えた事、そして今のキャンプについて教えてください。

「最終的にやり過ぎないようにと思ってはやっていた。日中は親友達とつるんでトレーニングをしたりして楽しむ事ができた。小さいチームだから皆が皆を世話しながらすごくオーガナイズされている感じだ。皆がそれぞれ良くなるように高め合っているし、皆でひとつの目標に向かっているようなイメージだ。小さいキャンプだけど、自分にとって一番重要なのは、“一緒に稼いできた”って思える人と給与を分ける事なんだと思う。去年一年汗と涙を流して稼いだ。だから俺はやるんだよ。平良を負かす。ファイトボーナスも稼ぐ。俺と俺のチームの為に金を稼ぐんだ」

──あなたはこれまでのキャリアでずっと同じセコンド、同じキャンプ、と全て同じ環境で戦ってきました。今回はあなたにとって新たな経験となりますがそれがプレッシャーになったりしていますか。

「何も変わらないと思うよ。全てこれまでと同じだ。過去数年間コーチに教わってきた事をやっているし、今のコーチもカイ・カラフランスの後からずっとキャンプの調整をしてくれているし、ゲームプランを書き出してくれたり、だから何も変わっていない。トレーニングパートナーも同じだし、柔術は今までと同じく違うジムに行き、レスリングも違うジムに行っている。それは前から同じだ。自分にとって本当に大きく変わったなと思うのはFactory Xの仲間たちに前ほど会えないという事。まだ会う事もあるし、毎日のように会話はしているし、彼らの試合は全部応援をしている。だから実際は何も変わっていないんだ」

──あなたが勝利したモレノ戦に続き、今回もあなたがアンダードッグになっていますが、どう思われますか。

「俺が聞きたいよ。試合を受けた時に、平良は今勢いがあるからってコーチと話たんだ。平良以外で戦う可能性があったのはアルバジだと思うけど、彼は今そこまで勢いはないんと思うんだ。今は平良が勢いがあって、今果汁たっぷりなのは平良だから。その果汁を全て吸い取る時なんだ」

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