第2代フェザー級王者で4月にバンタム級転向第一戦を行った牛久と対戦する佐藤
2024年9月29日(日)さいたまスーパーアリーナで開催される『Yogibo presents RIZIN.48』の追加カード発表記者会見が8月21日(水)、都内にて行われた。
RIZINバンタム級(61.0kg)5分3Rで、牛久絢太郎(アメリカン・トップチーム/K-Clann)と佐藤将光(坂口道場一族/FightBase都立大)が対戦。
佐藤は、太田忍に2023年10月に完封勝利後、2024年3月の井上直樹戦の判定負けからの再起戦で、元フェザー級王者の牛久絢太郎と対戦する。「ニワカ(俄)か、ニワカじゃないかのセンターライン」の佐藤将光は、牛久も下して再び王座戦線に名乗りをあげて、ニワカも格闘技ファンにさせるか。
牛久はバンタム級転向2戦目。2023年9月にフェザー級で萩原京平に判定勝ちも、2024年4月の『RIZIN.46』からバンタム級に転向し、グレコレスラーの太田忍にテイクダウンを奪われ判定負け。ATT合宿の成果を見せることができるか。
会見には佐藤のみ出席し、「初めてのナンバー大会で初めてさいたまで試合をするので、気合いを入れてやっていきたいと思います。判定が続いているので、しっかり“殺し”があるところを試合で見せたいと思います」と意気込みを語った。
牛久の印象については「凄い潜在能力が高くて強いところはあるんだけれど、試合でやることを決めていて、その時々でめちゃめちゃ上手くハマる時もあればそれが上手くいかないことがあるような…『パルプンテ』(ドラゴンクエストの呪文)的な、何が飛び出てくるか分からない感じがするかな(笑)。急に引き込んだりするし。パルプンテってドラクエの技でめちゃめちゃ攻撃力が強い時もあれば、振ってみないと分からないみたいな、そういう印象ですかね」と評した。
【写真】4月のバンタム級転向第一戦では太田忍に敗れた牛久(右)
「本当にいい時の彼が来たら凄い厄介だなと思っています」と言い、前回バンタム級で行った初めての試合については「太田選手が強かったなって印象かな。まだ分からないですね、あの一戦だと。太田選手に光が消されて彼の良さが出ていなかったので。それが階級のせいなのか、太田選手が強いのはもちろんなんですけれど、一戦だとバンタムに彼が適応できているかは分からなかった」とする。
勝敗のポイントにも「彼がどんな技で来るかによるかなと思います。いい技が来たら大変だし、ラッキーな展開になるかもしれないって感じですね」と、パルプンテのようなものだと話した。
●牛久絢太郎(※コメント代読)
「発表でもありました通り、9月29日に試合が決まりました。佐藤選手は強い選手ですが、僕の全てをぶつけて勝ちます。当日は沢山の応援宜しくお願いいたします」
◆牛久絢太郎Juntaro Ushiku
出身地:日本 東京都
生年月日:1995年2月28日
身長:170cm リーチ:171.5cm(68inc) 体重:61.0kg
所属:アメリカン・トップチーム/K-Clann
小学1年から高校まで柔道を経験し、高校在学中に総合格闘技を始める。13年のプロデビュー戦以来パンクラスでキャリアを積む。19年よりDEEP参戦。3連勝で迎えた20年9月、DEEPフェザー級王者弥益ドミネーター聡志に挑戦し判定4-1で王座を奪取した。21年10月、初参戦のRIZINで斎藤裕の持つベルトに挑戦すると、2R、自身の膝で斎藤がカットしドクターストップによるTKO勝利で第2代RIZINフェザー級王者となる。22年4月、斎藤とのダイレクトリマッチでも試合を優位に進め判定勝利で初防衛。10月、二度目の防衛戦で挑戦者クレベル・コイケに得意の三角絞めを極められ王座陥落。23年4月には朝倉未来にも敗れ、苦しい2連敗となった。その後アメリカへ渡り、堀口恭司と同じアメリカン・トップチームに所属を変更すると、9月、萩原京平にフルマーク判定勝利で連敗脱出。階級を下げDEEPフェザー級のベルトも返上すると、24年4月バンタム級初戦で太田忍と対戦するも、思うように力が出せないまま判定負けを喫した。2戦目の今回、技の引き出しが多く経験豊富な試合巧者の佐藤将光を相手に総合力で上回り、バンタム級が適正であることを証明するとともに、タイトル戦線を射程距離に入れたい。
◆佐藤将光 Shoko Sato
出身地:日本 東京都
生年月日:1987年8月21日
身長:175cm リーチ:177cm(70inc)体重:61.0kg
所属:坂口道場一族/FightBase都立大
高校までサッカーを経験。部活を引退後、近所のKILLER BEE(現 KRAZY BEE)に一般会員として入会。大学進学後は転居先の近所にあった坂口道場で再び格闘技を始めた。08年4月のTribelateでプロデビューし12月、初代フェザー級王座獲得。その後パンクラスで経験を積む。15年から本格的に修斗参戦。2連勝を経て、9月のVTJでは安藤達也を判定で下す。3連勝後の17年3月、石橋佳大の持つ環太平洋王座に挑戦するも引き分け。10月、その石橋との第10代世界バンタム級王座決定戦をフルマークで判定勝利しベルト獲得(2度の防衛後、20年に王座返上)。19年5月よりONE Championshipに参戦しハファエル・シウバやクォン・ウォンイルら強豪相手に4連勝。23年10月、怪我で欠場した井上直樹に代わりRIZIN緊急初参戦。太田忍と63.0kg契約で対戦し判定2-1で勝利した。24年3月の2戦目では自身同様に総合力に長け海外経験を持つ井上直樹とハイレベルなMMAの攻防を繰り広げたがスピードで勝る井上にテイクダウンも取られ判定0-3でRIZN初黒星を喫した。フェザー級元王者の牛久を相手に再起戦を勝利し、同大会でスーチョルと井上が争う王座へ挑む足がかりとしたい。