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『RIZIN甲子園』の「第1回トライアウト」に出席した榊原信行CEOが8日、本誌の取材に五輪後のトップアスリートの獲得と、UFCをリリースされたオクタゴン7戦無敗のムハンマド・モカエフ(英国)について「フライ級に来てくれれば」と興味があることを語った。
未来のスター選手発掘を目的とした新プロジェクトを起ち上げたRIZIN。高校生世代から有望な選手を発掘・育成していくという動きの一方、すでにMMAファイターとしてのポテンシャルを持つ、トップアスリートの獲得にも入っているという。
榊原CEOは、アマチュア選手のスカウティングについて、五輪後のオリンピックアスリート獲得に向け、水面下で動いていることを明かした。
「柔道やレスリングのオリンピックアスリートたちにも転向してもらいたい。メダルを取ったからオファーするってことじゃなくて、メダルに届かなかった選手やスポットライトが当たっていない選手も含めて、日本代表レベルの選手は見極めていきたい。次のロス五輪を目指す人もいると思いますが、RIZINを含めた格闘技のプレゼンスが上がってきたので、新たなチャレンジとして総合格闘技を始めてもらう。レスリングとか、柔道界でも世界と渡り合えるセンスの塊はむちゃくちゃ魅力的なので、積極的にアプローチしていきたいですね」と、世界と戦う日本代表クラスの選手たちをMMAに勧誘していくという。
そのためには、これまでMMAに転向し、ワールドクラスの活躍を見せている村田夏南子や太田忍のように、所属する協会や団体とのロビー活動が重要とした。
「水面下では動いています。たとえば太田忍(リオ五輪銀メダリスト)の場合は、彼の中に、五輪でメダル後、転向してみたい気持ちがあった。村田夏南子(アジア金)はエリートプログラムにいた選手で、監督やレスリング協会と話した。その選手の一存で決められないことが多いので、協会・団体など組織へのロビー活動をして、そういう野心を持つ、チャレンジしてみたいという選手がいるところに育成の協力金などを提供してパイプを繋いでいきたい」(榊原CEO)