対戦したチョットに関しては「殴ったり蹴ったりした感覚はカンボジア人特有の堅さがありました。カンボジア人選手とは3回目で、蹴りとか堅いなって一発目から思っていたので、想定内の感じやったと思います」と言い、クンクメールの選手と過去2試合やっていたことが役立ったのではと問われると「1回目、2回目の選手とはタイプが違うなと思ったので、別にそこは関係ないです」とした。
山口元気KNOCK OUT代表からは会見の冒頭で「3戦3敗になるかと思いました、正直。そこで久井くんがあの勝ち方したので、久しぶりに口が開いて叫んでしまいましたね、周りを見たらみんな立ち上がっているし、久井くんの時代が来たんじゃないかなと。流れが変わった試合だったと思います」との言葉があり、負けると思われていたことについてどう思ったかと聞かれると「負けると思われていた方が勝った時にいいのかなと思っていたので、そんな気にしないです」とあっさり。
山口代表は「会場が異様な雰囲気だった。カンボジアの人たちがその雰囲気を作っていた。デンサヤームも勝ちに等しい流れだったのに、あそこでKOをもっていかれた。これはヤバいと思いましたね。相手のビデオを見た時に久井くん勝てるだろうと思っていましたが、場の雰囲気と流れがあったから嫌だなと。勝った時は僕、喜びすぎていました。飛び上がっていましたね(笑)。久井くんは立派なメインイベンターになってくれました。先日のRWSで活躍した松田龍聖選手も18歳で、新世代が出てきている。KNOCK OUTの新世代も出てきているので、いい流れになってきたと思っています」と話した。
試合後のマイクアピールでは、最初に「山口代表、どうですか」と呼びかけた。その理由を聞くと「普通のチャンピオン、と前に言われたと思うので、そうではないことを見せつけたいと今回思っていました」と話す。
それを聞いた山口代表は「良いことを言ったなと思っています(笑)。前回の試合の時に、チャンピオンはいっぱいいて、その中でスーパーチャンピオンというのはメインでイベントを沸かせて、みんなが付いていく選手が時代を作っていくんだよ、久井くんにはそうなって欲しいという話をアフターパーティーでしました。それがけっこう久井くんに響いたというよりは、お父さんに響いたということを聞いています」と説明した。
試合後「SNSのコメントやDMがいっぱい来ました」と大きな反響があったと言い、「これからKNOCK OUT、格闘技界を自分が引っ張って行く気持ちです」と宣言。
第9試合で小森玲哉にTKO勝ちしたピッチ・ソムパッツ(カンボジア)のことを聞かれると「試合はちゃんと見てないけれど、やっぱり倒したか、強いんやなと思いました」とする。
山口代表は「久井くんの希望がピッチへのリベンジで優先順位の上に入っているので、近い将来実現させるために動かないといけない。クンクメールの人気選手なので、スケジュールが取れるかの問題はありますが、ファンと久井くんの要望・希望がちゃんと合う時にビッグマッチでやりたいと思います。前回はカンボジアだったので、日本でやりたいですね。ファンもピッチが強いことは分かったので」と、ファンの期待が高まったところで再戦を日本で実現させたいとし、久井は「次は絶対に倒します」と誓った。
なお、久井はMAROOMS賞のMVPで10万円、同じくベストKO賞で10万円、ファンクラブ投票のMVPもダントツ1位で10万円、そしてKOボーナス50万円の合計80万円を獲得した。