2019年9月1日(日)、新木場スタジオコーストにて「ONE JAPAN SERIES -Road to CENTURY-」が開催された。「10月13日への序章!」とコピーがつけられている通り、10月13日の「ONE:CENTURY 世紀」両国国技館大会の「修斗vs.PANCRASE」前哨戦となる対抗戦のカードが行われ、修斗が6勝0敗と全勝で終えた。
メインでは、かつてPANCRASEマットにも上がっていた元KSWフェザー級王者のクレベル・コイケ(ボンサイ柔術)が、2017年9月のシュートボクシング以来の日本マット参戦。MMAでは矢地祐介に一本勝ち以来、3年5カ月ぶりの日本のケージで、西浦“ウィッキー”聡生(KRAZY BEE)と対戦。得意の寝技を駆使し、1R、ダースチョークでウィッキーを極め、ONE Championshipでの王座獲りを宣言した。
▼第12試合 メインイベント フェザー級(※70.3kg)5分3R
KSW元フェザ―級王者
○クレベル・コイケ(ボンサイ柔術)
[1R 2分27秒 ダースチョーク]
×西浦“ウィッキー”聡生(KRAZY BEE)
クレベルは日系ブラジル人。2016年4月の「PANCRASE 277」にて、フェザー級戦ながら現在RIZINで活躍中の矢地祐介(KRAZY BEE) にリアネイキドチョークで一本勝ちするなど、ボンサイ柔術で磨いてきた寝技を武器に一本勝ちを量産。
2017年6月にはポーランドで5万人以上の観客を集めた「KSW39」でマルチン・ロゼクを判定で破りフェザー級のベルトを獲得。その後もアルトゥル・ソウィンスキ、マリアン・ジュコフスキらKSWの強豪相手に一本勝ちするなどトップ戦線で活躍。前戦は2018年12月の「KSW46」で、元ライト級王者のマテウス・ガムロとKSWフェザー級王座決定戦に臨むも判定負け。今回、2017年9月のシュートボクシングでのマツシマタヨリ戦(判定負け)以来の日本での試合に臨む(MMAでは矢地戦以来、3年5カ月ぶり)。
対する西浦は、出所の見えない変則的な打撃を武器に2005年5月に修斗でプロデビュー後、CAGE FORCE、DREAM、VTJなどで活躍。2015年の「Road to UFC:Japan」では準決勝進出も石原夜叉坊にスプリット判定負けでUFCとの契約はならなかった。2017年10月のRIZINでは、アンディ・サワーに判定勝利。その後は「巌流島」で4勝1敗。直近では、2019年5月の巌流島でPANCRAESにも出場経験のある鈴木琢仁を相手に2R、右ストレートでダウンを奪ってのパウンドでTKO勝ちを収めている。金網での戦いは、2015年の「Road to UFC:Japan」以来、4年ぶりとなる。
1R、いつもの低い手の構えからフェントをかけていくウイッキー。クレベルは自ら左の蹴りを放つと、それを掴んだウイッキーを引き込み、ディープハーフガードから、外掛けヒールフック狙い。それをバックを見せて逃げるウィッキーに、カーフスライサーからクレベルは上を取りスイープ。片足をさばきウイッキーがハーフガードになると、その立ち上がり際で頭をとらえ、ダースチョークに! いったんマウントになってから下からクローズドガードに入れてダースチョークを極めた。
試合後、マウリシオ、マルキーニョスのソウザ兄弟、三崎和雄らとハグしたクレベルは、「ボンサイ柔術のクレベル・コイケです。覚えていってください。KSWで負けたけど、いつも考えていた、日本に帰ってやりたいと。今日はちょっと緊張したけど勝てて嬉しい。日本人の応援ありがとう。いつも練習している。私、絶対、ONEのチャンピンになる」と本戦出場のみならず、王座獲りを宣言した。