▼第1試合 69kg契約 3分3R
×ミスターホンデ(TEAM秋山成勲)68.35kg
[1R 1分36秒 TKO]
〇中村京一郎(TEAM岡見勇信&中村倫也)68.60kg
秋山推薦のミスター・ホンデことチュ・ジンギは、2019年にキックボクシングで24戦20勝、WBKF世界スーパーライト級王者に輝いているストライカー。秋山は「打撃はユン・チャンミンより強いんじゃないかな」と評価する強打者だ。
『BreakingDown』でも活躍し、第8回大会の「日韓対抗戦」で“朝倉海の愛弟子”信原空をKOに下すと、2023年7月大会では当時、プロ10戦10勝(4KO)のYURAにも判定勝ち。ホンデに敗れたYURAは、2024年3月の『BreakingDown』で西谷大成から2度ダウンを奪うKO勝ちを見せていることからも、ホンデの打撃力の高さがうかがえる。
しかし、MMAと立ち技は別競技。「MMAファイターになりたい」と語り、トレーニングを積んで来たホンデはどんなMMAを見せるか。すでに韓国アマチュアMMAで白星を挙げていることが分かっている。
そして、岡見勇信&中村倫也というUFC師弟コンビが推薦するのは、ABEMAの秘蔵っ子、「反則」ものの強豪・中村京一郎(EX FIGHT)だ。
北海道日本ハムファイターズジュニアから千歳リトルシニアに進むなど野球出身で、元海上自衛官という経歴を持つ中村は、『格闘DREAMERS』に出演し格闘技の道へ進むと、サウスポー構えの左の打撃と強いハートを武器に、プロMMA4勝1敗。
『POUND STORM』でのデビュー戦こそ狩野優と3Rを戦い、一本負けも、EX FIGHTで樋沼朝光に1R TKO勝ちすると、2023年3月のGRACHANでテコンドーベースの石塚将也に1R TKO勝ち。J-MMAルーキーズカップ準決勝では怪我によりリングに上がることができなかったが、10月には強豪・大搗汰晟の腕十字をかわして、パウンドアウトのTKO勝ち、さらに12月のGRACHANでも村田俊を左の攻撃で1R TKOに下しており、4連勝をいずれも1R フィニッシュしている。
試合後、中村は「4試合連続1R KOの京一郎です。僕の名前を知らないとちょっと時代遅れですよ。僕はほかの選手と違ってバックボーンも無いし、やんちゃしてきて、格闘技やってきて今年で4年目。もしかしたらこの会場にも俺より格闘技歴が長い人もいるかもしれない。でも俺はバックボーンなんか無くても、日本でチャンピオン獲って海外で誇りを持って日本人として戦うと決めているので、今日の試合で僕のことを覚えてくれると嬉しいです」とアピールしていた。
2024年2月の『UFC 298: Volkanovski vs. Topuria』に出場した中村倫也は、中村京一郎を米国に帯同。「彼の取り組みを身近に見ていて、“あっ、行くな、これ”みたいなものを感じるし、ファンの皆さんもぜひチェックしておいたほうがいいですよ」と、注目だと推薦している。
事前番組で「タフファイターですね」と自身を紹介する中村は、「ケージ入ったら生身の男2人ですから、技術以外も大事なものは岡見さんから言われている。動物として強いかどうかは大事。バックボーンが無くても本気でやれば世界へ行けるぞというところをちゃんと見せたい。『格闘代理戦争』で優勝するのもいいですけど、そこ(世界)が目標なんで、ここはしっかり獲らせてもらいます。(通過点?)そうですね。必ず僕が優勝するので楽しみにしていてください」と優勝を宣言している。
ここまでの6選手のなかではもっとも試合経験値が高い中村は、『格闘DREAMERS』からプロを経ての『格闘代理戦争』出場で、トーナメントを制するか。
1R、サウスポー構えの中村、オーソのホンデは右ローから。中村の右フックに腰を落とすホンデに、グラウンドに行かない中村。ホンデは立ち上がり。右関節蹴りの中村は左前蹴りも。左ハイを狙う中村。ホンデは左フックを届かせる。
中村は、ホンデのワンツーをかわすと、カウンターの左ストレート! 後方に倒れたホンデ。中村のパウンド連打にレフェリーが間に入った。
試合後、中村は「韓国から日本に来て試合をしてくれたことに感謝して、拍手を送ってください。楽しめました。ホンデ選手も打撃に自信があったと思ったので、自分も打撃で打ち合えるところを見せたと思います」と語った。
セコンドの岡見は「ちょっとね、(試合前に)緩い感じがしたけど、新世代の気持ちの作り方、監督の立場で勉強させられました」と苦笑しながらコメント。
同じくセコンドの中村倫也は「MMAの打撃は距離が違うのでうまく集中して戦ってくれたと思います。自分のスタイルを貫いて決勝まで行ってもらえると思います」と期待を寄せた。