三上ヘンリーが金的イエローも小外テイクダウンからパウンド勝ち
▼第3試合 ミドル級 5分3R
〇三上ヘンリー大智(EXFIGHT)84.2kg
[2R 2分48秒 TKO]
×アン・ジェヨン(チームDANGER/韓国)84.1kg
三上は、『格闘DREAMERS』出身ファイター。高校時代から剣道で注目され、中央大学在籍時に第64回全日本学生剣道選手権大会3位に。その後、キックボクシングに転じてアマで16勝0敗14KOの戦績を残すと、プロでも4戦全勝と負け知らずのままMMA転向を果たした。
MMAでは『格闘DREAMERS』を経て、2022年4月に『POUNDSTORM』両国国技館大会で岩﨑大河を相手にプロ初陣を戦うも、偶発的なアイポークでテクニカル判定負けを喫した後、2023年8月の『HEAT』で2R TKO勝ちするなど、ここまで3試合連続でフィニッシュ勝利を挙げている。
また、2023年12月の前戦では寝技無し・パウンドありの『KNOCK OUT』UNLIMITEDルール・クルーザー級で、カメルーンのパトリック・ケンソンに1R TKO勝ち。今回のGLADIATOR初出場を迎えることとなった。
山籠もりを習慣化するなどワイルド・ネイチャーな三上は、剣道の経験から武道性を重んじ、まさに“ラストサムライ”のような雰囲気でMMAに挑んでいる。GLADIATOR参戦に向け、三上は「厳しい戦いになるとは思いますが、全力で頑張ります!」とコメント。
対するアン・ジェヨンは、MMA戦績こそ3勝5敗と負け越しも、プロキックでは三上を大いに上回る29勝1敗の戦績を残し、韓国キック界で3冠王に君臨していた強豪ストライカー。また2013年のインドア・アジアンゲームでは81キロ級で金メダルを獲得するなど、打撃においては三上に決して劣らない実力の持ち主だ。
MMAでは、思い切った打撃を使い切れていないジレンマから脱することを誓っての今回の来日。打撃勝負か、MMA勝負か。重量級ならではの一発で勝敗が決する醍醐味もあり、瞬き厳禁な一戦になること間違いない。
ジェヨンは、「『GLADIATOR CHALLENGER SERIES』という素晴らしい舞台で試合が出来ることを本当に光栄に思っています。関係者の皆様、誠にありがとうございます。今回の対戦相手である三上選手が出演した『HiGH&LOW THE WORST X』も見ています。
“鈴蘭最強の男”ラオウ役、かなり面白かったです。あの映画の中で見られたような華のある戦いをしましょう。この試合が終わると、鈴蘭最強の男の座は自分のモノとなります」と、ユニークなコメントを主催者を通じて発表している。
1R、サウスポー構えから左の前蹴り、ミドルの三上はインローを2発当てる。ジェヨンは手首を掴み右で差して押し込みヒザ。さらに支え釣り込み足でテイクダウンも、すぐに三上は立つ。左でオーバーフックするジェヨンはヒザ蹴り。それがローブローとなり中断。再開。
すぐに距離を詰めて組むジェヨンに三上は首相撲ヒザも、切るジェヨンは押し込みクリンチアッパー、ヒザの打ち合い。三上は右フック、今度は三上のヒザが2度、ジェヨンに入る。中断、再開。
右ストレートですぐに詰めるジェヨンは左で差して押し込み。右で小手巻く三上は左ヒザを突くと体を入れ替え。左で差して押し込み、互いにヒザ蹴り。小外がけを狙う三上だが崩せずブレーク。左右で詰めるジェヨンに右ストレートを突く三上。首相撲ヒザでゴング。
2R、三上の左インローがローブローに。股間を押さえて崩れるジェヨン。三上にイエローカード。
再開。右を突いてすぐに組むジェヨン。右で差す三上に四つで押し込む。三上がアゴ下に頭を入れてからクリンチボクシング、突き放して左ストレート。しかしジェヨンはすぐに組みに。突き放す三上に、疲労したジェヨンの打撃は軸がブレる。しかし押し込むジェヨン。三上は左で差して四つ。ジェヨンの崩しに小外がけで倒して上に。そのままマウントを奪うとパウンド。レフェリーが間に入った。
試合後、三上は「成長させてくれる試合を受けてくれてありがとうございます。ローブローは焦っていたのかなと、謝罪したいです。狙ってやったわけではなかったことを分かってほしいです。試合が中断する場面が多くて自分のリズムがなかなか作れず、相手に対策されてケージ際に押し込まれて持ち味を発揮できませんでしたが、最後テイクダウンが出来たのは、私がMMAファイターだと、ひとつ証明できたと思います。そこは自信にしたいと思います。
ただ、まだ自分の実力の50%も出せてないので、今後も日々鍛錬して精進していきます。今後とも応援、宜しくお願い致します。今回、LFAのエド(ソアレス)代表も来られて、次のステップは世界に羽ばたきたいというのが正直なところですけど、今回の試合、自分のなかではやっていて納得できなかったので、自分がここで“何をしたい”という立場ではないと思うので、来たオファーは全力で受けさせていただき、その中でもっと自分のやれることを増やしていきたいと思います」と語った。