MMA
レポート

【UFC】ハーマンソンが新鋭パイファーに5R判定勝ち! ホドリゲスが連続フィニッシュ勝利、柔術世界王者ヴィエラがペトロシアンに一本勝ち。イゲが初回KO勝ち、ルックブンミーが3連勝

2024/02/11 09:02

▼ミドル級 5分3R
〇グレゴリー・ホドリゲス(ブラジル)15勝5敗(UFC6勝2敗)
[3R 0分55秒 KO] ※右ストレート
×ブラッド・タヴァレス(米国)20勝9敗(UFC15勝9敗)

 1R、ともにオーソドックス構え。ワンツースリーで前に詰めるホドリゲス。タヴァレスは下がりながらオーソから左ミドル。しかし、金網に詰めるホドリゲスは左右の強打で詰めるとダブルレッグへ。

 差し上げるタヴァレスが突き放す。タヴァレスはワンツーの飛び込み。詰めるホドリゲスは右ボディストレート! さらに右フックと軌道を変えて打ち込むとシングルレッグへ。片足立ちで凌ぐタヴァレスに、足を離して右を打ち込むと、組んできたタヴァレスを右で小手巻き投げ! 立ち上がろうとするタヴァレスをがぶりヒザ。片手をマットに着いてヒザを防ぐタヴァレスはスイッチ狙いも、させないホドリゲスが首も狙いホーン。

 2R、ジャブの刺し合い、右ストレートも相打ちのタイミングのホドリゲスは右カーフを当てて、組みに。すぐに脇を潜り、スタンドバックにつこうとするが、タヴァレスも胸を合わせると。ホドリゲスは支え釣り込み足狙い。残したタヴァレス。

 スタンド。ワンツーの右で前に出るタヴァレス。左ミドルもガード上に。手数を増やすタヴァレスにホドリゲスもワンツー。さらに右カーフを当てる。左ジャブを突くタヴァレス。ホドリゲスはシングルレッグに入り、その足の放し際に右を突き、右の蹴りを上下に突く。

 ジャブの突き合いから右の蹴りを狙うタヴァレスだが、そこにダブルレッグを合わせたホドリゲスがテイクダウン! ハーフからアームロック狙いでホーン。

 3R、左右から右カーフを当てて、ワンツーを連打するホドリゲス! 後退するタヴァレスを金網に詰めて左ヒザ! さらに右の打ち下ろしを連打! タヴァレスが頭を抱えたままになり、その頭を左手で押さえてホドリゲスが右を打ち下ろし! レフェリーがスタンディングダウンで間に入り、ホドリゲスのKO勝ち。

 5度目のKO勝ちを決めたホドリゲスは「俺はMMAファイター、完全体だから誰も敵わない。まさに“ロボコップ”だろう?」と笑顔で語った。

◆グレゴリー・ホドリゲス(※試合前インタビュー)「タヴァレスに勝ってトップ10に」

「日本の事は大好きだし、キルクリフFCで一緒にトレーニングをしている親友の佐藤天がいる。一番行きたい国の一つで、特にMMAに関しては素晴らしい歴史があるから、行ってみたいと思っている。

 ホナウド・ジャカレに8歳の時に出会い、自分が柔術を始めた時に彼がいた。まだ紫帯だった頃じゃないかな。同じコーチの元で学んで、同じコーチから黒帯をお互いもらっている。自分がMMAを始めた時、ジャカレが色々とサポートしてくれたんだ。ジャカレはリオでトレーニングをしていて、彼が俺をリオに招いた。そういう事もあって本当にいい関係性で、実は彼は俺の結婚式のベストマン(付添人)だったんだ。最高なヤツだ。俺のMMAのエボリューションは彼と共にある。俺のMMAのキャリアは彼との何年ものトレーニングと共にある。それが俺たちのストーリーだよ。

 最近は前ほど会えてなくて、彼は今オーランドに住んでいるんだ。俺もフロリダにいるんだけど3時間くらいかかる距離のところにいるから。この試合が終わったら、ハグする為に会いに行くかもしれない。

 柔術同様に、カポイエラも俺の格闘技の始点だ。俺の父親がカポイエラの師範だったんだ。だから本当に幼い頃に始めて、5歳くらいだったかな。ビーティングボールもやり始めて。カポイエラのコーチの一人が父親に柔術を紹介したのがきっかけでそこから柔術も始めた。柔術の試合やトーナメントに出るようになって、自然にカポイエラをしなくなった。柔術を真剣にやっていたからね。カポイエラはすごく好きなんだ。父親が師範だった事もあって、そうだなもう一度始めてMMAにもっと活かしてもいいのかもしれないと思っているんだ。

 ブルーノ・フェレイラとの試合で、忍耐強くいる事を学んだと思う。あとは自分に集中する事。キャリアを長期的な目線で考える事。例えば、“今これをやらなきゃ!”という短期的な考え方でなく。その時はテンションが上がったりするが、エンジョクアニとの試合はいい試合だったが、そのあと、怪我の手術があったり、子供が生まれたりって人生で色々起きた時だった。そもそも最初はブレッド・タヴァレスと試合する予定だったのに、試合を3月に後ろ倒しにしてくれって言われて。ブラジルに行きたかったんだ。アメリカで暮らすようになって5年、全然ブラジルに行ける機会もなくて、ブラジルに行って地元の人達の為に戦いたい! って思っていたし、ブラジルで試合をしたかった。だからそもそも試合をする目的を間違えていたんだ。ブルーノはいい試合をしたと思うが、とにかくあの試合では色々と忍耐強くなれと学んだな。もっとプロフェッショナルであるべきだと。

 デニス・トゥルーリンとの試合も、同じような事が起こったが、本来6月に試合をする予定でデニスが怪我で試合が後ろ倒しになるって連絡を受けた時、自分の中では“いや、今試合をしたいんだ!! ”と思ったが、コーチや妻と話した時に彼らは本当に俺の事を考えてくれているから。待て、と。『ブラジルでどうなったか覚えているだろう? 焦る必要はないだろう』と言われた。それで、確かに忍耐強く待つ事が大事だと思った。UFCできちんとキャリアを築きたければ焦ってはいけない。一歩ずつ進むべきだ。今やっているようにだ。厳しいレッスンだったし、かなり人生でもキツイ期間になったが。厳しい時間は今の俺を強くしてくれたし、次に進む準備はできているよ。

 俺はコンプリートファイターだから。俺はグラップラーだし、ストライカーだし。グラップリングは益々強くなっている。それが俺だ。それをトゥルーリン相手に出したんだ。ダウンをとって、グラップリングを活かした。タヴァレス相手に、今回も持っているものを全て出していい勝ち方ができるようにと思っている。次の試合に繋がるようにね。その為にはもちろんグラップリングも使うし、テイクダウンもするし、パウンドもするだろう。柔術も、全てを試合で出し切ってタヴァレスをフィニッシュする準備はできている。

 タヴァレスはとても強い選手だし、UFCのこの階級でチャンピオンも含め色んなヤツと戦っているから。彼に勝つことでTOP15かTOP10に入るだろう。だからしっかりと集中してこの試合に勝つことで将来は開くだろう。

 日本のみんな、大好きだ! 君たちの持っているパワーも、君たちから学ぶことも多い。なるべく早く日本に行けるといいな。だからドウモ、アリガトウゴザイマス! 本当にいつも愛と応援をありがとう。今週末の試合に勝って一緒にお祝いしたいね」

MAGAZINE

ゴング格闘技 NO.332
2024年5月23日発売
特集「格闘サマーウォーズ」では堀口恭司vs.ペティス再戦、『超RIZIN.3』朝倉未来vs.平本蓮プレビューや、平良達郎、鶴屋怜、渡辺華奈、野杁正明、海人、クレベル、鈴木千裕の大一番に迫る!
ブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリアブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリア

関連するイベント