今はタイトルマッチに集中、先のことを強いて言うなら──
――前回の対戦カード発表会見の時は、ラジャダムナンスタジアム三階級制覇したその先のことはまだ考えていないということでしたけど、今も目の前の試合に集中していますか?
「そうですね。そこに全集中していますが、先のことを強いていうなら、この階級で最強といわれているクマンドーイ選手やクンスックレック選手を倒したいという気持ちはあります。クマンドーイ選手はルールに制限がありながらもRISEの54kg世界トーナメントで準優勝と実績を残していてどのルールでも強さを証明している選手だと思うので、そういう選手と僕はやりたいですね。ムエタイルールで勝つ自信も十分にあります」
【写真】試合前に本誌『ゴング格闘技(NO.330)』で対談を行っていた武尊と吉成
――先日のONEで武尊選手とスーパーレック選手の試合も会場で観戦されていましたよね。試合後の武尊選手がマイクアピールしている時の名高選手の様子がSNSでアップされていて、何か言おうとしていましたが、何と言いたかったのですか?
「武尊選手から『これ以上できない。限界』といった言葉を聞いて、僕もまだ武尊選手のファンとしてまだ試合を見たかったので『まだいける、頑張ってください』という言葉を掛けたかったんです。武尊選手とは試合の2週間前にお会いして、身体の仕上がりを見て本当に極限を超える練習をしてるんだなというのを凄く感じました。あのマイクの言葉は本音なんだろうなというのを感じ、僕が気軽にそういう言葉を掛けられないなと思って黙っちゃいました」
――武尊選手の敗戦を受けてどう感じましたか。
「スーパーレック選手の蹴りの威力、スピード感が武尊選手の予想していたものよりも大きいものだったんじゃないかなと。やっぱり世界で戦う武尊選手の背中を見て、刺激をいただきましたね。今、僕の階級はONEにはないですけど、ONEルンピニーでは僕の階級のタイ人選手が凄く活躍して盛り上がってきてるんで、もし本戦で僕の階級ができたら、そういう世界の強豪と戦っていきたいという気持ちが強まりましたし、次の試合に向けてさらに火が付きました。
まずはこの試合に絶対勝たないと何も始まらないと思うので、ここで勝って誰も塗り替えられないであろう記録を僕が作りたいと思います。今回RWSの初上陸という記念すべき大会で、3冠目を懸けた大事な試合に向けて、今まで自分がムエタイで学んできたことの全てを出して必ず自分がベルトを巻きますので期待してください!」