MMA
インタビュー

【TOP BRIGHTS】松嶋こよみをTKO、5試合連続初回KO勝ちのダウトベック「朝倉未来と再戦の機会があるなら、戦う準備はできている」

2024/01/26 19:01
【TOP BRIGHTS】松嶋こよみをTKO、5試合連続初回KO勝ちのダウトベック「朝倉未来と再戦の機会があるなら、戦う準備はできている」

(C)ゴング格闘技

 2024年1月21日(日)、群馬県オープンハウスアリーナ太田にて、堀口恭司がエグゼクティブプロデューサーを務める『TOP BRIGHTS』の旗揚げ戦(U-NEXT見逃し配信)が行われ、セミファイナルのフェザー級戦で、カザフスタンのカルシャガ・ダウトベックが、松嶋こよみに1R 4分41秒、左ストレートからのパウンドでTKO勝ち。MMA6連勝で戦績を14勝3敗とした。

 反則のサッカーキックからの再開というアクシデントがあったものの、松嶋の右の三日月蹴りを掴んでの左の強打は、ダウトベックが得意とする蹴り足掴みの一撃だった。

 2018年9月の『RIZIN.13』で朝倉未来と対戦し、判定負けながらも、朝倉未来の左の蹴りを掴んでの左ストレートで腰を落とさせ、朝倉に「すごい重い。岩で殴られてるみたいな」と言わしめたダウトベックは、試合後の本誌のインタビューに、「蹴り足を狙っていたこと」「朝倉未来と再戦の機会があるなら戦う準備はできている」と語った。

どのリーグでも私のマーシャルアーツを披露する時が来た

──松嶋こよみ選手との試合を終えて、率直な感想をお聞かせください。

「試合前から思っていましたが、実際に対峙してみて、彼はとても強いファイターだとあらためて思いました。勝てて嬉しいですし、私は彼を尊敬しています」

──サウスポーに構えた松嶋選手の左のスピニングバックキックの軸足を払って倒しました。見事なあのカウンターの蹴りは、シラットで習得した動きでしょうか。

「あのスピニングバックキックは松嶋選手の得意技で前回の試合の動画でも出していましたので、トレーニング中にこの打撃へのカウンターとして(軸足払いの)練習をして準備していました」

──倒れた松嶋選手の頭部に反則のサッカーキックを打ち込んでしまいました。あのサッカーキックが反則になることはルールミーティングで理解していたでしょうか。

「あの禁じられたキックはアクシデントの反射によるものでした。彼とファンの全員に謝罪しましたが、あらためて謝りたいと思います」

──すぐに立ち上がったダウトベック選手に、松嶋選手は右の三日月蹴りを当て、ダウトベック選手は左ボディを打ちました。あのとき、一瞬、松嶋選手の動きが止まったように感じましたが、左ボディの手応えはいかがでしたか。

「松嶋選手がサウスポー構えにスイッチしたところに左ボディを打ちました。それなりに手応えはありましたが、背中側に当たって、松嶋選手は前に出てきました」

──その後、松嶋選手が再び右の三日月蹴りを打ったところに、ダウトベック選手はその右足を、自分の右手で「掴んで」右側に流して相手のバランスを崩してから、得意の左を叩き込みました。あの動きは練習でやっている動きでしょうか?

「そうですね。その前の前蹴りのときも私は右手で蹴りを払おうとしましたが遅かったです。なので、次は掴んでやると思っていました」

──最後は、その松嶋選手の左の蹴り足を掴んだまま、松嶋選手が動けないところに左でした。あれはヒジ打ちでしたでしょうか? それとも左ストレートでしたか?

「あれはエルボーではなく、私の得意の左ストレートを打ちました。勢いがあって前腕部分が当たったように見えたかもしれません」

──ダウンした松嶋選手に素早い右のパウンド連打でTKO勝ち。元ONE Championshipで王座挑戦までした松嶋こよみ選手を倒したことで、これでMMA6連勝になり、いろいろなチャンスが広がると思います。今後、どんな団体で誰と対戦していきたいですか?

「次はまだどの団体で誰と戦うかは分かりません。ファイトマネーが良ければ、誰とでも戦う準備はできています」

──もしフェザー級GPなどが開催されたら、RIZINで敗れた朝倉未来選手にリベンジしたいという気持ちもありますか?

「“復讐”という気持ちはありません。朝倉未来選手のことはとても尊敬しています。当時から自分もずいぶん成長したので、再戦の機会があるなら戦う準備はできています」

──試合後にはカザフスタンの国旗を掲げましたね。

「すべてのサポートに感謝します。神のご加護を。世界のどのリーグでも私のマーシャルアーツを披露する時が来たのだと思います。すべてのチャンス、支援や財政状況が伴えば、力の限り戦い、カザフの旗を掲げようと思います。このようなマイルストーンをサポートしてくれたことに感謝します。より多くの勝利の日々が訪れますように」

──最後に日本のTOP BRIGHTSのファンにメッセージを。

「TOP BRIGHTSのファンの皆様、日本の格闘技ファンの皆様、ほんとうにありがとうございました。TOP BRIGHTSのことはとても気に入りました。また機会があれば、一緒に戦いましょう!」

Karshyga Dautbek
1993年12月7日、カザフスタン出身。2009年からボクシングを始め、わずか2年で全国大会で優勝。15年にMMAへ転向すると、同年5月にALASH PRIDEでプロデビューし、初陣を白星で飾る。16年にはマレーシアで行われたシラットの世界大会で1日に3試合を行い、全てKO勝利で優勝。2018年9月の『RIZIN.13』で朝倉未来に判定負け。2020年2月からMMA6連勝中(5試合連続1R KO勝ち)。14勝(12KO・TKO)3敗。KARSHYGA TEAM/Tiger Muay Thai所属

MAGAZINE

ゴング格闘技 NO.335
2024年11月22日発売
年末年始の主役たちを特集。UFC世界王座に挑む朝倉海、パントージャ独占インタビュー、大晦日・鈴木千裕vs.クレベル、井上直樹、久保優太。武尊、KANA。「武の世界」でプロハースカ、石井慧も
ブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリアブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリア